巣窟日誌

お仕事と研究と私的出来事

暇をとるのはまだ早い

2005-11-29 22:29:21 | 日記・エッセイ・コラム
「家を建て替える」と決めてから、庭と家の内部で異変が起こっているらしい。

まず、庭のカリンの木。例年実を5~6個ぐらいしかつけず、しかも必ず大きな毛虫が大量につく。

そこで今回の建て替えにあたって微妙な位置にあることもあり、「切ってしまおうか」などと母と話していた。しかし、この話をカリン自身が聞きつけたらしい。「わたしだってお役に立てます」とばかりに今年は20個ほど実をつけ、しかもどの実も大きいものばかりだ。やはり切らずに残したほうが良いのかもしれない。

一方、「わたくしもお暇をちょうだいいたします」とばかりに、築38年の家の壊れっぷりには、ますます拍車がかかってきている。

特に壁スイッチ系統がひどい。昨日はデスクトップPCのある部屋の壁スイッチが壊れてしまい、夜は真っ暗な部屋で作業をするハメになった。キーボードをたたくぐらいなら暗くても平気だが、本や資料が参照できず非常に困った。

まぁ、これは壁スイッチを交換すればよいということで、本日ホームセンターに走りすぐに直った。(注:この作業をするなら、電気工事士の資格がないといけませんよ。)

しかし風呂場の照明は、本体がひどく壊れたまま1年近くたっている。昔の仕様で壁に取り付けられているため、素人では容易に取り替えることができない。そのためここ約1年の間、毎晩真っ暗な中で、曇りガラス戸越しにもれてくる隣の洗面室の灯りを頼りに風呂に入っている。(風呂釜が壊れたのは、こうした闇の中でのことであった。)

ポーチの屋根の塩ビの波板は、ここ数年傷んできていたのだが、先月から壊れ方に拍車がかかり、いまや85%相当が破壊されてしまった。これは、経年による劣化のみが原因ではない。波板は、全身黒ずくめのギャングによる、破壊工作を受けているのだ。

ギャングたちは、はじめは波板の上で跳ねてタップダンスを楽しんでいた。その大きな音が彼らのお気に入りだったらしい。しかし、このギャングのあるメンバーが、バリバリと塩ビを壊すことを思いついた。この破壊活動はタップダンスよりも大きな音を発生させるため、彼らの興奮をますます煽るのである。
まったく、こなまいきなカラスどもめ。

1987年製の電子レンジは、先月から液晶パネル部分が見えなくなってしまい、正確に時間を計りながらものを暖めなければならないときは、電子レンジのスイッチと一緒にキッチンタイマーもスタートさせなければならない。

母の自転車のタイヤも、またもやパンクしてしまった。仕方がないので玄関前で修理をしていたら、ノラネコのキリリがコソコソと近づいてきて、草葉の陰(注:この場合文字通りの意味)に陣取り、わたしの修理の様子をじっとみていた。おい、ネコの手も借りたいぐらい忙しいんだから、ちょっとぐらい手伝っておくれよ。

お願いだから、皆。いましばらくこらえておくれ。もうちょっと耐えておくれ。暇を取るのはまだ早いよ。もう少し奉公しておくれ。


「ネコ」ポリス その62

2005-11-22 22:31:33 | ノラネコ
出先からの帰り道で、クロネコを発見!
でもなかなかこちらを向いてくれない。夕日を浴びて暖をとりながら、けんめいに顔を洗っている。
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cat_62bこっちむいて、クロネコさん。クロネコさん。クロネコさんてばぁ。
ついに大声で呼びかけて振り向いてもらった一瞬のショット。わたしをみてイヤーな顔をして、そそくさと立ち去っていった。



廃品回収車

2005-11-21 23:40:35 | 日記・エッセイ・コラム
かなり前の話である。自宅にて作業をしていたところ、廃品回収車からのアナウンスが聞こえてきた。

「…パソコン、ミシン、鳴らなくなったCDラジカセ、ステレオアンプ等、多少にかかわらず無料にて引き取ります。お気軽にお声をおかけください…」

壊れたラジカセ(CDラジカセを含む)なら3台もある。だから「鳴らなくなったCDラジカセを無料で引き取ってくれる」というのは、魅力的な話ではある。なにしろ最近は、CDラジカセを捨てるためには、お金を支払わなければならないのだから。

しかし、この廃品回収車を止めようかどうか迷う。本当に無料なのだろうか? 「無料」といいつつ本当はお金を取るのでは? なにか変なカラクリがあるのでは? そう考えているうちに、廃品回収車が近づいてきた。

ついに声をかけようと決心した瞬間、車がわが家の近くの路上で突然止った。そして車のドアの開く大きな音がした。

嫌な予感がした。近所の人が誰も車に呼びかけた様子はないのに、なぜ突然車が止ったのか? そして、ドアの開く音がなぜこうも荒々しいのか? わたしは窓を少しだけ開けて外を見た。こちらからは庭の木がジャマになり、廃品回収車は半分ぐらいしか見えなかった。

しかし、わたしは見てしまった。その廃品回収業車の運転手が、荷台から何かをおろし、それを向かいの家の私道に置いていくのを。

一瞬の出来事だった。運転手はすぐに運転席に戻りあわただしくドアを閉め、この廃品回収車はかなりのスピードで走り去っていった。

車が走り去ったあと、わたしは外に出てみた。あの車が何を置いていったのか、確かめたかった。

私道のU字溝の中に、古いラジカセが捨てられていた。

やはりカラクリがあったらしい。それにしてもその車のナンバーを確認できなかったのは、返す返すも残念だ。

この話を今頃書いたのは、その私道にこんどはCRTが捨てられているのを発見したためだ。以前よりこの私道の隅には石版が50cmぐらいの高さに積まれていたのだが、その影に目立たぬようにコソっと捨てられていた。


職場恋愛は禁止できるか

2005-11-16 19:07:22 | ニュース
職場恋愛禁止は違憲=米ウォルマートの倫理規定めぐり-独裁判所

 【フランクフルト15日時事】職場恋愛ご法度は違憲-。ドイツ・デュッセルドルフの州労働裁判所は15日までに、米小売り最大手ウォルマートが導入した職場恋愛を禁じる倫理規定が基本法(憲法)に違反し、無効との判断を示した。
 同社は、世界各地で適用している規定を今年初めからドイツにも導入。当事者の一方がもう一方の社員の雇用条件に影響を与えられる立場にある場合、一緒に食事に出かけたり、恋愛関係を持ったりすることを禁じた。
 同社によれば、こうした倫理規定は上司による部下へのセクハラなどを想定したものだが、同裁判所は「恋愛は人格権にかかわるもので、基本法に違反する」と断じた。 
(時事通信) - 11月16日
(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051116-00000016-jij-int)


おお、タイムリー。ちょうど1ヶ月まえ、「国際ビジネスコミュニケーション論」の授業の中で、社内恋愛を扱ったところだ。アメリカの企業の社内恋愛に対するさまざまな対応策をあげ、その中で、ウォルマートは社内恋愛を全面に禁止しており、違反即解雇のポリシーを持っていることも説明した。


職場恋愛なら、やっぱりビジネスコミュニケーションの授業でも扱わないとね。だってほら、やっぱり恋愛って究極のコミュニケーションでしょ。

…なーんてわけはなく、この社内恋愛を「危機管理」というかたいテーマの中で扱った。

このときは事前に、「社内恋愛に対して何らかの社内規則は必要か?」というというアンケート学生たちにとったところ、6割が「いらない」4割が「必要」との回答を得た。また、「社内恋愛に何らかの規則が必要と考える理由」の中で最も多かったものは、「上司と部下のカップルの場合、上司が部下を特別扱いして、職場内に不平等が生じるから」だった。

つまり、社内恋愛のどこがまずいのかというと、「えこひいきされる人間」が出ることが良くないと考えているらしい。

また、作るべき規則については「社内では恋愛感情を表に出さないこと」「仕事をおろそかにしないこと」がほとんどで、「全面禁止」を主張するものはいなかった。

さて、海の向こうのアメリカ合衆国の事情を見てみよう。

「自由の国」のイメージがある(とはいっても最近の保守化で、そのイメージもひびだらけになっているが)米国のこと、「恋愛も自由」と思ったら、この報道のようにまったく逆だ。

企業は社内恋愛を恐れているのだ。それは「社内恋愛でえこひいきされる人が出る」などという、かなり迷惑だが見方によってはまだかわいい話ではない。時事通信の記事にあるように、企業がセクハラ訴訟に巻き込まれ多額の賠償金を支払わされたり、企業のイメージがぼろぼろになる可能性があるためだ。

 社内恋愛がこじれた場合、企業にとって最も心配なのはセクハラ訴訟だ。きのうの恋愛が明日の訴訟に暗転するのを防ぐため、企業の人事担当者は先を見越した対策の必要性に気づきはじめている。
 恋愛とセクハラの入り口は紙一重だ。当事者が対等の立場にあっても、線を引くのはむずかしい。上司と部下となれば、トラブルが生じる可能性はさらに高くなる。上司は恋をしているのか、職権を乱用しているのか。部下の女性は本気なのか、ちやほやされてうれしいだけなのか。それとも、怖くてノーと言えないのか。
(「ニューズウィーク日本版」"オフィスラブは会社の敵?" 1999年6月2日号 P.50 より)



上記のニューズウィーク誌の記事によると、企業によっては交際報告制度を採ったり、恋愛契約書を提出させたりしている。「不倫」や「同性愛」だった場合(この2つの単語により、ワケのわからないトラックバックが付きそうなイヤな気がする)に、従業員側がきちんと申告してくるかどうかわからないので効力のほどは不明だが、「申告制度」にしろ「契約書」にしろ、その主な目的は企業を訴訟から守ることだ。

それにしてもウォルマート。さすが米国系企業。本国の規則を、しかもこともあろうに社内恋愛に関する規則を、そのまま外国に導入するなんて。どうせなら、この規則をフランスあたりに持っていってみたら?


ちなみに学生たちの回答の中には

  • 同業他社の人間との恋愛は情報漏えいのリスクがあるが、同じ会社内ならそのようなリスクが存在しない(ので、社内恋愛はむしろ好ましい)

  • 規則を設けないほうが愛社精神を育てる


というのもあった。


「ネコ」ポリス その61

2005-11-10 21:40:31 | ノラネコ
近所の駐車場にて。

「キリリ」改め、「ジロリ」と名づけたほうが良いかも。本当に目つきが悪い。
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キリリの左手後方には、別のネコが2匹。母ネコと大きくなったお子らしい。母ネコは警戒中。そしてこの姿勢からすると授乳中。(この写真の右側はキリリの大きなヒップ)
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キリリの右手後方には、別のネコが。あらら、フェンスにピントがあってしまって、ピンボケだわ。
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