巣窟日誌

お仕事と研究と私的出来事

「ミス世界」とは?

2012-11-02 21:47:25 | ニュース
「ミス・インターナショナル」では長くて、記事の見出しの文字制限に収まらないので、「ミス世界」にしたのかもしれない。

ミス世界の吉松育美さん“美の極意”語る


2012ミス・インターナショナルに輝いた吉松育美さん(25)が31日、東京・新宿のエステティックサロン「エステティック ミス・パリ」に来訪した。美の極意を聞かれた吉松さんは…
(MSN産経ニュース 2012.11.1 12:22)


吉松さんのミス・インターナショナルの優勝のニュースの見出しでは、「ミス世界」のほかに「ミス世界一」という表現も使われた。吉松さんが世界大会で優勝者であることを端的に表現したかったのかもしれない。が、ミス・インターナショナルを「ミス世界」と訳してしまったあとで、3大ミスコンの残りのふたつ(ミス・ワールドとミス・ユニバース)の新聞の見出しはどうする?


ミス・ワールドは「『ミス世界』はこっち。ミス・インターナショナルは『ミス国際』と表記せよ」と言い出すかもしれない。

より深刻なのは、ミス・ユニバース。「ミス宇宙」になってしまうから。すでに、モン・カラマリの女の子たちが主催者たちに「『ミス・ユニバース』を名乗るにしては、魚度が足りない」と抗議しているとは思うが。



環境省のパブリックコメントに、案の定ペット業者が「組織票」

2011-09-14 21:38:31 | ニュース
先日、「動物取扱業の適正化について(案)に対する意見の募集…メールがバウンス」(2011.08.21)という記事を書いたが、案の定、業者側は「組織票」を大量に送ったらしい。

2011年9月19日(No. 43)号のAERAによれば(サマリーは→こちら)、今回のパブリックコメントには約10万件のコメントが寄せられ、かなりの部分が業界団体側からの呼びかけによるものである可能性がある。こうなると、メールボックスもいっぱいになって、バウンスしたのも不思議ではない。


組織票集めに走った団体としてAERAの記事に載っているのは中央ケネル事業協同組合連合会アイペット(ペット保険大手)、ジャパンケンネルクラブ。関連業界全体といった感じだ。


わたしたちが歴史から学ぶこと

2010-07-05 23:23:56 | ニュース
"One thing we learn from history is that we don't learn from history."
(我々が歴史から学ぶことの一つは、我々が歴史から学んでいないということである。 )


ヘーゲルのことばでもあるし、ビスマルクのことばでもある。そしてそのほか数多の政治家たちが使っていることばでもある。同じような表現に対して、引用元とされる人物は多数いる。

で、

ゆうパック遅配、32万個に拡大 百貨店では別業者に切り替えも(産経新聞)

日本郵政グループの宅配便「ゆうパック」の大規模な遅配問題で、郵便事業会社は5日、遅配が1日から5日まで累計で32万個程度になったと明らかにした。前日までの26万個からさらに増えた。監督官庁の総務省は、郵便事業会社に対し再発防止策を求める行政処分を出すかどうか検討している。(2010.07.05)



やっちゃったね。ゆうパックの遅配問題。こともあろうに、夏で、お中元シーズンで、腐りやすいナマモノが通常よりも大量に流通するというこの時期に、ゆうパックとペリカン便の配送業務の一本化とは、ものすごいチャレンジャー。

そういえばかつて、こともあろうに4月1日にシステム統合を試みた某金融グループがあった。なんでわざわざそんな日を選ぶかな?…と思っていたら、はたして大トラブルになったっけ。

みずほの一件に学んで、「統合」とか「業務の一本化」などの大きな変革を必要とすることを忙しい時期に開始するなんてことは、まともな企業だったら回避するはずだと思っていたら、凝りもせずに似たようなことをやるところがある。同じようなことばを複数の人たちが残してきたのも、道理だわ。

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ちなみに冒頭のことばがジョージ・バーナード・ショウのことばでもあることを、ある英語の報告書の表紙で知った。

その報告書とは当時の英国の教育雇用省(現教育雇用訓練省)も参加して、英国が鳴り物入りでリサーチを行ったエンプロイアビリティ(直訳:雇用されうる能力)に関する2分冊のレポート。("Employability: Bridging the Gap Between Rhetoric and Reality")(2000年)。

わたしの修士論文はこのエンプロイアビリティを扱ったもので、のちにこの修士論文をもとに日経新聞からハードカバーまで出版したのだけれど(『異端パワー』でエンプロイアビリティについて多くのページが費やされているのはそのため)、修士論文から書籍用の原稿を起こしているときにこのレポートが発表され、さっそく取り寄せたこのレポートの表紙の一番目立つ位置に冒頭のことばがバーナード・ショウのものとして印刷されていたのを見て、「ああ、本当に英国はエンプロイアビリティでは失敗したのだな」としみじみと実感したのを、覚えている。失敗したという事実自体は、論文を書いているときから英国のニュース記事などでわかってはいたのだけれど、表紙のことばはとどめだったよ。ふぅ。


訃報:ソックス氏(元ファースト・キャット)

2009-02-21 22:14:33 | ニュース
外電で、クリントン元大統領時代にファースト・キャットだったソックス君が、顎がんの治療の末に安楽死となったというニュースが入ってきた。(「クリントン一家のペット猫が死亡、がん患い安楽死の処分」 ) 享年19~20歳。

ソックス君はビル・クリントン元大統領が大統領になる前から飼っていていたネコで、クリントン元大統領の当選に伴って一緒にホワイトハウス入りした猫だった。Wikipedia内の彼の項目をみると、彼は結構広報活動に従事していたらしい。

だが、「ミスター・プレジデント。大統領がイメージアップのために飼うならば、やはり猫なんかではなくて犬ですよ」とかなんとか周囲に言われて、バディーというラブラドール・レトリーバーもホワイトハウスのなかで飼いだしたところ、この2匹の関係は英語でいうところの「猫と犬」の関係(日本語の「犬猿の仲」に相当)そのものになってしまった。

そしてファースト・ペットの役どころは次第にバディーに取って代わられ、結局、クリントン元大統領がホワイトハウスを去る時に、ソックス君はクリントン大統領の秘書の女性に引き取られた、とかいう話だ。(ええ、バディーはクリントン一家が引き取っていきました。)

ところで、ソックス(Socks)の名は、彼の模様が日本語でいうところの「白足袋を履いている」状態だから。そして彼のような模様の黒と白のネコを英語では ”tuxedo cat” と呼び、日本語ででも「タキシード猫」と呼ぶことがある。

Socks was what feline-lovers call a tuxedo cat - mostly black with white down the front and belly and on his feet, suggesting a fashionable dandy in a black satin evening jacket with a snowy shirt peeping out. He had markings that looked a bit like a mustache and goatee.

(ソックスは、猫好きがタキシード猫と呼ぶ、体のほとんどが黒く胸と腹にかけての部分と足が白い猫で、雪のように白いシャツがのぞく黒のサテンのイブニングジャケットをまとったようなおしゃれでダンディーな風情があった。ちょっと口髭とあごひげみたいに見える模様もあった。) "Socks The Cat Dies"



我が家の周りにもこんなタキシードを着たノラネコが結構いるのだが、どうも古着のタキシードを着ていたり、体に合わないサイズを着ていたりしているように見える。



会社の寿命:リーマンの破綻でついでに考える

2008-09-15 23:53:10 | ニュース
「会社の寿命30年説」というものがある。80年代に日経ビジネスが出した説だ。しかも最近では10年説もある。これがどの国の企業にもどの業界の企業にも等しく当てはまるかどうかはわからないが、ほとんどの会社の寿命は人間の平均寿命よりも短いだろうし、平均30年が本当だとすると、それより長く存在する企業がある一方、30年に満たずに消える会社も多いということだ。

それはつまり、従業員が終身雇用を望んでも、そして企業側にもその気があっても、その企業が定年まで存在するか分からず、つまり終身雇用は達成できない可能性が高いということだ。

さて、わたしは雇用均等法に当てはまらない時代に働き始めたこともあり、常に「女性社員の年齢制限」やら「期待される退職年齢」(例:クリスマスケーキ説)やら「女子社員の本分」やらとの戦いで、転職を繰り返さざるを得なかったのだけれど、そうやって正社員で働いていた会社もすでに3社が存在していない。

1990年代中ごろ、派遣社員の女性の事実上の年齢制限は、女子正社員のそれより多少緩かったので、30歳をいい加減に過ぎてしまったわたしは、当時は結構派遣で働いたものだ。が、当時派遣で働いた会社の中にもいまは存在してなかったり、あるいは日本から撤退したりした外資系企業がいくつもある。もちろん買収・合併した(された)会社も結構ある。

そのころ、派遣で1年ほど働いたリーマン・ブラザーズもそうした企業の1つになりそうである。いったん外資系金融に派遣されてそれなりの実績をあげると(というか「外資系金融の職場環境に対する耐性」を証明すると)その後、続々と外資系金融の仕事が来るもので、あの時期はメリルリンチを皮切りに、ソシエテジェネラル、JPモルガン等、次々に外資系金融に派遣された。今回やはり危ういといわれているメリルリンチは、バンカメに買収される運びとなりそうだ。少なくともバックオフィスは2つもいらないだろうから、買収後にはリストラがあるだろう。

ひとヘに風の前の塵に同じ。