からみもちの具は、大根おろしと醤油を基本として、そのほかに入れる具材は地方によってさまざまである。
わが家の周辺(東京都板橋区志村地区)の地元農家の人間は、これに鰹節、長ネギ、焼き海苔を大量に入れて食べるのが、からみもちの標準形であると、長い間思っていた。
昔は「明日はからみもちを作る」となると、前の晩から鰹節を削り器で削ったものだったらしい。鰹節1本を丸々使うので、家族が代わる代わる削って、1本を全部を削りきった。
大根も長ネギも、かなりたくさんの量を豪快に使う。かつてはどの農家も大根と長ネギを作っていたため、この2つはいつもありあまるほどあったためらしい。ただし、大根はおろし金ですりおろさなければならないし、長ネギも全部小口切りにするため、鰹節削りほどではないとはいえ、これも量を増やせばそれなりの手間がかかる。
そして、焼き海苔もできるだけたくさん。香ばしく遠火であぶって、手で食べやすい大きさにバリバリちぎっておく。あまり小さくちぎりすぎると豪快さに欠けてしまうが、大きすぎると海苔が水分を含んだあとでは食いちぎれず苦労するので、そのことを考慮した大きさに。
そしてこれを大根おろしと醤油と一緒にガンガン混ぜて、もちにからめて食べる。もちと野菜類をいっしょに食べている感覚である。
こんなにたくさんの具を作っておくと、具をもちと一緒にカプカプ食べるようにしても、かならず最後には具--長ネギと、鰹節と、水分を含んでふにゃふにゃになった焼き海苔のまざった、しょうゆ味の大根おろし--が残る。これは捨てずに、次の食事に暖かいご飯にかけて食べると、これもまた絶品である。
もっとも、からみもちを食べ過ぎて、次の食事は抜きたい気分になるかもしれないが。
わが家の周辺(東京都板橋区志村地区)の地元農家の人間は、これに鰹節、長ネギ、焼き海苔を大量に入れて食べるのが、からみもちの標準形であると、長い間思っていた。
昔は「明日はからみもちを作る」となると、前の晩から鰹節を削り器で削ったものだったらしい。鰹節1本を丸々使うので、家族が代わる代わる削って、1本を全部を削りきった。
大根も長ネギも、かなりたくさんの量を豪快に使う。かつてはどの農家も大根と長ネギを作っていたため、この2つはいつもありあまるほどあったためらしい。ただし、大根はおろし金ですりおろさなければならないし、長ネギも全部小口切りにするため、鰹節削りほどではないとはいえ、これも量を増やせばそれなりの手間がかかる。
そして、焼き海苔もできるだけたくさん。香ばしく遠火であぶって、手で食べやすい大きさにバリバリちぎっておく。あまり小さくちぎりすぎると豪快さに欠けてしまうが、大きすぎると海苔が水分を含んだあとでは食いちぎれず苦労するので、そのことを考慮した大きさに。
そしてこれを大根おろしと醤油と一緒にガンガン混ぜて、もちにからめて食べる。もちと野菜類をいっしょに食べている感覚である。
こんなにたくさんの具を作っておくと、具をもちと一緒にカプカプ食べるようにしても、かならず最後には具--長ネギと、鰹節と、水分を含んでふにゃふにゃになった焼き海苔のまざった、しょうゆ味の大根おろし--が残る。これは捨てずに、次の食事に暖かいご飯にかけて食べると、これもまた絶品である。
もっとも、からみもちを食べ過ぎて、次の食事は抜きたい気分になるかもしれないが。