巣窟日誌

お仕事と研究と私的出来事

ベビーオイルジェル

2007-09-30 23:16:03 | 美容と健康
Baby_oil_gelジョンソン・エンド・ジョンソンのベビーオイルジェル。日本のジョンソン・エンド・ジョンソンでは扱っていないが、輸入物として通販やディスカウントストア経由で日本でも買える。

ジョンソンのベビーオイルなので、主成分はもちろん鉱物油 (ミネラルオイル)。テクスチャーとしては、透明な軟膏というか、ポマードというか。まぁ、かなりこってりしている。


寒くて乾燥する季節の乾燥肌には油分が必要。しかし何のオイルでも良いわけではない。一部の植物性や動物性の油脂には、わたしの肌がアレルギー反応を起こす。オーガニックとか未精製の油だと、特にだめだったりする。いまままでトラぶっちゃったのは、椿油とか馬油とか。当然ラノリン(羊毛の油)にも涙。

アレルギー・アトピーの両方に悩まされ、夏でもスキンケアにはオイル必須のわたしが、寒くて乾燥する季節に最後に頼るのが、鉱物油主体のベビーオイル。きちんと精製した鉱物油は比較的アレルギーを起こしにくいし、肌に吸収されないところも良い。そしてなにより保湿性抜群。とはいえ100%アレルギーを起こさないわけではないので、敏感肌の方は気をつけること。

が、ベビーオイルは、さらっとしすぎて量の調節が難しかったりする。そこでこんなジェル状で量の調節がしやすく、しかも液だれしないものがあると、非常に便利なのである。

写真のものは、「カモミール&マルチビタミン」(Chamomile & Multi-Vitamin Complex)というもの、ミネラルオイル (たびたび書くが「鉱物油」) のほかに、カモミール油(香料として)、3種の脂溶性ビタミン(ビタミンA(レチニルパルミテート)、E(酢酸トコフェロール)、D3(コレカルシフェロール))、コーン油、その他添加物配合。ベビー向けらしいほのかなやさしい香りである。

値段は6.5オンス(182g) で税込み880円。(ドン・キホーテ価格)。他に「ラベンダー」(Lavender)、「アロエ&ビタミンE」(Aloe Vera & Vitamin E)もあり、どれもドン・キホーテで手に入ると思うので、興味ある方は一度手にとってみては。わたしが持っているのはカナダ製。(ちなみに、わたしはアロエにアレルギーがあるので、アロエ配合ものは使えない。)カラダにも髪にも使えて便利。ただし、使用した後は手のひらがベタベタするので手を洗ったほうが良い。

ただし鉱物油反対という人には、ヴァセリンとともに絶対にお勧めしない。そういえば、ヴァセリンも鉱物油主体の軟膏状だけれど、あまりにもかわいげがなくて好きではない。あれも海外には「ベビーフレッシュの香り」というかわいいのがあるんだけど、日本でも正式に売ってくれるといいんだけどなぁ。



ソ○ータイマーが発動したわけではなく

2007-09-25 10:32:01 | ガジェット/モノ
先日、ソニーのCDラジカセについて「ソ○ータイマー発動」というエントリーを書いたが、不具合が起きたソニーのCDラジカセは、結局のところ新品とお取替えになった。これは予想していたとおりだ。1万円前後のCDラジカセがいちいち修理に持ち込まれたら、人件費と輸送費でメーカー側はかなり損をするはずだ。

家電量販店の連絡を受けて新品をもらって家に帰り、とりあえずCDをいれて聞いてみると…

あれれ? 以前と同機種のものなのに、音がぜんぜん違う。昨年の11月に買ったときにはしょっぱなから「いかにソニーといえども、安いCDラジカセってこんな音がするのね」と失望し、「でもまぁ、中国製だし仕方ないか」と母と自分を納得されたものだが、今度は結構まともな音が出ているではアリマセンカ。

つまり、ソ○ータイマーが早めに発動したわけではなく、初期不良ともいえる状態だったわけ。そんなもので9ヶ月もCDとラジオをひんぱんに聴いていた母が不憫だ。

仕方がないので、「使用途中で新品に交換できるCDラジカセだったんだから、ラッキーだったんだよ」と、母と自分に言い聞かせている今日このごろである。

ちなみに、機種はCFD-E500TV。大きなバックライト液晶と本体の日本語表示で、不良品にあたらなければ高齢者にはやさしいと思う。



ベビーパウダーの日米比較

2007-09-24 22:51:14 | 美容と健康
わが家には赤ん坊はいないが、ベビーパウダーは必需品だ。とくに夏の消費は最大になる。誰が使うのかというと、もっぱらわたしが使う。体への使用以外に、自転車のパンク修理にも重宝している。

どうせ使うのならば、気分よく使いたい。というわけでステキな香りのついているベビーパウダーが好きだ。主張の強いフレグランス系のボディパウダーと違って、ベビーパウダーはやさしい香りのものが多いのでうれしい。値段もお財布にやさしい。それにボディパウダーにはラメやパールが入っているものが多く、お風呂上りに大量につけるのには向いていない。もちろんパンク貼りにラメ・パール入りはもっと向いていない。

ところで、このベビーパウダーの成分や容量にはお国柄があらわれる。以下、日米両国のどちらでも手に入りやすいジョンソン・エンド・ジョンソンの製品で比較してみよう。
■ 香り

「いいにおい」のベビーパウダーの筆頭といえば、「ジョンソンベビーのベビーパウダー『すやすやタイム』~むかつく大人の寝つきに~」でちらりと触れたジョンソン・エンド・ジョンソンの「すやすやタイム」のベビーパウダーだろう。

グローバル企業ジョンソン・エンド・ジョンソンはローカルマーケティングに力を入れているらしく、ベビーパウダーは国によって香りも成分も異なる。

赤ん坊の肌に直接触れるものの香りについて、日本のお母さんは敏感だ。「赤ちゃんの敏感なお肌が香料にかぶれるかもしれない」と思うかもしれない。でもアメリカのお母さんはそうでもなりらしく、アメリカの紙おむつには「香料つき」のものが多い。だから香りの強さ・種類となると、日本のお母さんのほうが保守的だろう。

ラベンダーとカモミールの香りのベビーパウダーは、多くの国で売っているようだ。ラベンダーとカモミールといえばリラックス効果の高い癒しの香りであることで知られているから、ベビーパウダーの香りとしては、まずはふさわしいものだろう。(ただし、香りの強さやラベンダーとカモミールの香りのバランスが万国共通かどうかは知らない。) 英語名は "Calming Lavender & Chamomile"

さて、日本では見かけないが、米国でよく見かけるジョンソンの香りのよいベビーパウダーの代表格といえば、" Comforting Vanilla and Jasmine" だろう。

ジャスミンとバニラの香りといえば、「気持ちが元気になる」系だ。赤ちゃんにこの手の香りが必要なのかどうかはわからないし、赤ちゃんに使うにしてははちょっと強い香りのように感じるが、大人が使用するにはよい香りのように思える。この香りなら日本でも発売してほしい。販売名は「すやすやタイム」に対して、「わくわくタイム」「にこにこタイム」なんて命名はどうだ。(ああ、ネーミングセンスがないわ。)


■ 容量

2_baby_powders日本のベビーパウダーではあまり考えられないサイズのものが、米国では一般的だ。つまりデカイのが多い。ベビーローションも、ベビーオイルも同様だ。

米国でよく見かけるのは15オンス (425g) のものだ。日本のジョンソンのベビーパウダーのシェーカータイプものが100gであること考えるととんでない量だが、米国はこの大きさが標準らしい。22オンス (624g) のベビーパウダーも業務用ではなく、一般家庭用として普通に売られていたりする。これって、アメリカ人のベビーパウダーの消費が、日本人のそれとは違うのだろうか。なかばあてずっぽうで考えた理由としては:

  • 1回の使用量が違う。

  • 使用頻度が違う。

  • 利用範囲が違う。
    わたしがパンク修理にも使うように、本来の目的以外にも利用され、アメリカではその応用範囲が広いかもしれない)

  • 製品に求める鮮度が違う。
    日本のお母さんは、製品にもフレッシュさを求める。小さいものをすぐに使いきって新しいものを求めるのがすき。

  • 買い物に行く回数が違う。
    日本人は毎日買い物に行く人が多いが、アメリカ人は買い置きする人がが多い。

  • 家庭内のこういうものを置く場所の広さが違う。

  • 赤ちゃんの肌の平均体表面積が日米で異なる? (笑)

あたりかな?

(写真左側は、日本で売られている「すやすやタイム」(100g入り)。右側は米国で一般的に売られている "Comforting Vanilla and Jasmine" (425g)。)

■ 成分

そうそう、もうひとつ書いておかなければならないことといえば、成分のことだ。米国のジョンソン・エンド・ジョンソンのベビーパウダーはコーンスターチが主成分だ。一方、日本で流通しているものはタルクが主成分。このタルクは一時アスベストとの関連で大騒ぎになったやつ。

和光堂でコーンスターチのベビーパウダーを出してはいるものの、日本のベビーパウダーのほとんどでタルクが主成分だ。

これは日本のお母さんのほうがタルク使用に鈍感なので…というわけではなく、単に気候の問題だと思う。コーンスターチは湿気を吸って固まってしまいやすい。だからコーンスターチが主成分のベビーパウダーには、吸湿して固まってしまうことを防止するために、リン酸3カルシウムが添加されていることが多い。が、それでもすぐに固まってしまう。

米国のジョンソンのベビーパウダーの注意事項には "Store in a cool, dry place." とある。つまり、涼しくて湿度の低いところで保存しなければならない。わたしが住んでいる東京の6月から9月ぐらいまでこの条件を守ろうとすると、冷蔵庫の中に入れておかねばならない。ベビーパウダーを冷蔵庫保存なんてしてはいられない。

実際につけたときのさらさら感も、タルクに劣る。乾燥する東京の冬はOKだが、梅雨時から夏にひつようなサラっと感がなくなってしまう。さらっとさせようとするとつい大量に使うことになる。これも米国のベビーパウダーの容量が多めな理由のひとつかもしれない。

Baby_powder_puffちなみに、コーンスターチのベビーパウダーは、右の写真のようなポンポン型のパフとの相性がよろしくない。長い毛足の中にパウダーが張り付いてしまったり、容器の中のパウダーがすぐに湿気てしまったりする。

「でもタルクは吸い込むと…」と考えるかもしれないが、コーンスターチのベビーパウダーにもちゃんと書いてある。「吸い込まないように」って。粉ってものは何であれ、あまり粉ものは吸い込まないほうがよさそうだ。

でも、コーンスターチのベビーパウダーは、いざとなったら食べられないこともなさそうだ。葛湯にするとか、水で溶いて焼くとか… まずいとは思うけれど。


ソ○ータイマー発動

2007-09-19 00:49:55 | ガジェット/モノ
昨年の11月に母が買ったソニーのCDラジカセが壊れた。左側から音が出力されない。左側のスピーカーが壊れているわけではなく、ヘッドフォンで聴いても左側から音が聞こえない。

母はこのCDラジカセで、次回の合唱で歌うクリスマス・オラトリオの練習をしていた。練習用のパート別CDというものが世の中にはあって、母が持っているアルト・パート練習用のCDは、右側から伴奏と他のパートがきこえ、左側からはアルトの歌声が大きくきこえてくるようになっている。で、左側の音、すなわちアルトの歌声がきこえなくなったため、母は大パニックになってしまった。「練習ができない!」

わたしが購入したコジマへ持っていったところ、修理期間は2週間を見てほしいといわれた。母があまりにもがっかりしているので、「保証期間中だから修理は無料だし、ソ○ータイマーが早めに発動したのかもしれないし」と説明しておいた。ちなみに母はこの件で別の人からも「ソ○ータイマー」と言われたらしい。

修理に時間がかかると知った病み上がりの母があまりにも意気消沈しているので、わたしのパナソニックのCDMDラジカセを貸しておいた。もう何年も使っているものだが、いまのところは壊れていない。母が「やっぱりナショナルが壊れないのかしら」というので、「いや、『パ○タイマー』っていうのもあるっていうし…」と答えておいた。

いきおいで貸してしまったが、自分の部屋にCDラジカセがなくなって非常に不便だ。CDはPCで聴くか、DVD内臓TV (東芝の生産終了品の15VD17)で聴くしかない。ラジオは、まったく聴けない。



グルダ~モーツァルト・テープス II (モーツァルト・アーカイブ II)

2007-09-16 13:03:19 | 音楽
The_gulda_mozart_tapes_2グルダ~モーツァルト・テープス II


やっぱり、グルダのモーツァルトですよ。いま、やりかけの納期が迫った仕事を放り出して、今「すごいな」と思いながらとりあえず1回、通しで聴きました。グルダファンなら買ったほうがよいです。ちなみに国内盤発売は11月21日だそうです。

2000年に急逝したグルダの未発表音源のモーツァルトソナタ集「モーツァルト・アーカイブ」 (モーツァルト・テープス)が昨年突如発売されたのは、かなり衝撃的な出来事でした。

1980年代以降晩年まで、グルダがもっとも熱心に取り組んでいたのはモーツァルトでした。ところが、若いころに2度も全集を録音したベートーヴェンのピアノソナタと違って、なぜかモーツァルトの録音はほとんど残っていなかったのです。本人が生前語ったところによると、「ちゃんと全曲録音したことはあるが、捨ててしまった」とのことでした。このおっさんの言ったことなので、本当か嘘かわかりませんでしたが、とにかく実際にないものはなかったのです。グルダのモーツァルトと聴きたかったら、彼がモーツァルトに傾倒する以前の古い録音や、DVD(およびLD)に残されているモーツァルトでその全体像を想像するしかありませんでした。

The_gulda_mozart_tapesところがその「幻の」録音がオリジナルテープではなく、録音時のエンジニアによってカセットテープでダビングされた形で残っていたことがわかり、残されたカセットをもとに3枚組のCDとして昨年発表されたのが「モーツァルト・アーカイヴ」(英語タイトル"The Gulda Mozart Tapes") でした。が、この中に一部の曲は、「販売に耐えられる音質ではない」とされて、収録されませんでした。

しかし、今回、前回収められていなかった残りの6曲が2枚組で発売されたわけです。

IとIIをあわせても、モーツァルトのピアノソナタのうちK309と、K533/494 (解説にはK533/594と書かれていますが、おそらくK533/494のことだと思います)は収録されていません。CDの英語に翻訳された解説を読んでいますが、息子さんのパウルさんの解説によれば、2曲がないのはグルダが意図的に録音しなかったためだとあります。K309についてはグルダが「本物ではない (inauthentic)」と考えていたからで、K533/494は楽章を寄せ集めたもので、1つの作品として完結していないから…と言うことらしいです。

ということはモーツァルト・チクルスとして録音されたものは、すべてダビングされたカセット音源で残っていたということになり、グルダが自伝のなかで「全曲録音した」といっていたのは、本当だったことになります。(ああ、疑ってごめんよ。) これがきちんとリリースされていれば、MPSはつぶれなかったのでしょうか?

今回も気になる音質ですが、昨年発売された3枚組も、きちんとしたAVシステムや高価なヘッドフォンで聴いたりすると「(松田優作風に→) なんじゃこりゃあ!」でした。(だからわたしはよくCDラジカセで聴いています。) 今回も音質に関しては?いろいろと努力したのでしょうが?やはり瑕疵があります (特にK310)。

パウルさんの解説によるとテープ音源に関する主な問題は3つあったとのこと。

  • 録音レベルが高すぎる。 (これ、モーツァルトアーカイブでも、書かれていましたね)

  • マスターテープからダビングされたカセットテープの録音スピードが、ときにバラバラ。(できる限り「これが録音時の正しいスピードだったろう」という状態に修正したらしいです
  • )
  • K457では、ダビングにつかったカセットテープの長さが足りず、最後の30秒間が切れてしまっている。



切れてしまったK457の3楽章の最後の方は息子のパウルさんが演奏しています。同じ機種のピアノ(ベーゼンドルファー・インペリアル)を使用して、似たタイプのテープを使い、できるかぎり父グルダの弾き方にあわせたとのことです。最後が途切れた演奏を聴くと「ああ、グルダはもういないんだ」と余計に悲しくなるだけでしょうから、この試みには賛同します。


当分このCDを聴きまくるぞ! でも、ああ仕事が進まない。の、の、納期が…

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[追記] (2007.09.19)

この輸入盤のThe Gulda Mozart Tapes IIをPCのWindows Media Player (Ver. 9.00.00.3354) で再生したところ、1枚目のアルバム情報が "The Guld Mozart Tapes" と表示される。しかもトラックの曲名がそれぞれ、K.330、K.332、K.333と表示されてしまう。実際に流れるのはK.331、K.284、K.310だ。K.330の表示を見ながらトルコ行進曲を聴くことになるわけ。

つまり、昨年発売されたIの1枚目のCD情報がIIの1枚目のCDに中途半端に残ってしまっているのだ。なぜ「中途半端に残ってしまっている」と表現したのかというと、更新をしていないWindows Media Playerの古いバージョンや、わたしのPCに入っている他のMedia Player数種では、その現象が起こらないから。

で、2枚目のCD情報はどうなっているのかというと、「アルバム情報なし」で、曲名も入っていないため「トラック1」「トラック2」「トラック3」…と出てくる。Windows Media Playerの最新版以外のMedia Playerでは、1枚目も同様に「アルバム情報なし」、「トラック1」「トラック2」…と表示される。

どうやらThe Gulda Mozart Tapes IIには、CD情報を入れてなかったみたいなんだよね。なのに、どうして1枚目にIの情報が中途半端に入っているんだろう? 

そもそも、オーディオCDってつねにアルバム情報を入れているものだと思っていたのだけれど。実際、とてつもなく怪しげな輸入盤にも(スペルの間違いなどはあっても) これまでわたしが手にしたものには、すべて入っていたのだけれど。天下のドイツ・グラモフォンの新譜に入っていないのって、どうしてだ? で、日本人は (真実ははともあれ) 几帳面だという評判があるから、ちゃんとチェックして国内盤は情報を入れてくる…かな?