巣窟日誌

お仕事と研究と私的出来事

電子ピアノ、完全昇天する

2006-12-31 23:17:20 | 日記・エッセイ・コラム
8月30日の記事「ガーン! 電子ピアノが壊れそう」に書いた、23年物のローランドのピアノプラス400(HP-400)が、ついに完全昇天。

Hp400

で、これが何で拙宅の自転車置き場に置かれているのかというと、後進に家の中の置き場所を譲るため。なんでも、家族が買ったキーボードが明日届くらしい。(明日は元日だけれど、運送会社は動いているとか。ご苦労様です。)

学生時代から社会人になってまだ間もないころ、独学のジャズピアノの練習によく付き合ってくれました。その末路が、粗大ゴミ行きとはなんとも申し訳ないのだけれど、壊れるまで使ったということで、成仏してください。

ところで、ずっと家の中で使っていたので、いつも正面のお姿からしか見ていなかったのだけれど、そのお背中には「Roland」のロゴがでかでかとある。もっぱらお稽古のみにつかっていのだが、いまさらながらこれがステージ演奏を意識したつくりだったことを思い出した。

Hp400_2


オペレーション・オーソージ

2006-12-28 10:49:19 | 日記・エッセイ・コラム
[本作戦の目的]

本作戦の目的は、ひとえに「大掃除しろ」と口に出さずして「大掃除に周りの人間を関与させる」ということにある。つまり、自らが大掃除をすることが目的ではないが、もちろん「率先して自らが大掃除をする」という気高い行為を否定するものではない。


[準備]

1. 戦闘服に着替える

割烹着を着る。割烹着がなければエプロンでも可だが、割烹着よりはインパクトが落ちる。エプロンの場合は、補助的にアームカバーなども着用し、文字通り「エルボーグリース」度が高い仕事であることを強調する。また割烹着は、白さがまぶしすぎるものは「割烹着なんて日ごろは使わない生活をしています」感を煽って逆効果となるかもしれないので、徹底的に着古して醤油で煮しめたようなもの…とは行かないまでもそれなりに着古した感じのもの、または色柄のある物を選ぶと良い。


Kappogi_2頭には日本手拭いをかぶる。姉さんかぶりは風流であるが、本気度をより強くアピールするためにけんかかぶりにしておくと、「おお、コイツはやる気に満ちているな」という印象を与えることが可能である。バンダナやハチマキでも可だが、きつく頭を締め付けるように着用し、キリリとしたやる気を見せること。三角巾の類には切迫感が感じられず、ゆえに着用はお勧めしない。

マスクを着用する。マスクはどの種類でも良いし、バンダナなどでも代用できる。ただし、医学的にみて高機能のもの(たとえば超立体マスクのウイルスガード用)は、健康上の理由で着用していると誤解される可能性があるで、本作戦においてはできれば使用を避けたほうが良い。あくまでも「この仕事は、ホコリにまみれる大変な仕事なのだ」ということを印象づけるという視点で、マスクを選択することが肝要である。また、マスクをかけると顔の表情の大半が隠れ、これが後述する作戦の実施に影響を与える場合があるため、女性の場合は目化粧をいつもより濃い目にしておくと良い。

作業用の手袋をはめる。水仕事用の手袋や軍手が良い。水仕事用の手袋の場合は、本来の用途とは関係無しに、むだに厚手ロングのものを着用すれば、「大仕事感」を高めることができる。また、軍手の場合は、手のひら部分に滑り止めがついているタイプのものを着用すると、「この作業には、重いものを運んだり、荷造りをしたりといった、大変な作業が含まれる」という、無言のメッセージを送ることになる。
なお、手袋を着用するのが嫌いな向きには、ダース買いした軍手のたばを人目に付くところに置いておくという行為で、代替することが可能である。

上記の他にも有効な装備がある。たとえば日ごろコンタクトレンズを装用している者が、ホコリが舞って困難な作業であることを印象付けるために、あえてメガネにしてみても良いだろう。また、首まわりにタオルを巻くと、「首にタオルを巻いておかないと首もとからほこりが入ってしまうほど、困難な状況での作業である」ということと、「これは汗をかくほどの重労働である」ということの両方を、暗示することができる。各自でいろいろと工夫をこらしてほしい。

2. 武器を手に取る

掃除道具の中から、数種類を手に取る。日ごろおなじみの雑巾、バケツ、モップ、フロアワイパー、住まいの洗剤など。要は何でも良いのであるが、コツは、
  1. 必ず複数種類を手に取ること

  2. 武器の中に静電気を利用しホコリをとる柄付きのダスターを含めること

である。また、武器は手で持つのみでなく、たとえば掃除機のホースを首に巻きつけたり、ポケットの中を武器で膨らましておいたり(その際に、ポケットの中身が武器であることがわかるような状態にしておくこと)と、「ジャラジャラ」という擬音語で形容されるような状態で身につけておくと、ことの重大さと切迫感を強調できる。

静電気ダスターは、使用する前に空気中でふって静電気を起こし、その静電気によってホコリを吸着するものであるが、後述する理由により、通常のハタキでは代替不可能である。


[作戦の実行]

掃除を行っていない者たちがなるべく多く集まる部屋に赴く。おもむろに静電気ダスターを、彼らの頭上で振り回す。その際に、神主がお払いにおいて榊を振りかざすがごとく、ダスターを両手を持って、厳粛な面持ちで厳かに行なう。面持ちといっても、顔の半分はマスクに隠れてしまうので目ヂカラがものをいうため、ここで女性の場合には濃い目の目化粧が効果を発揮するのであるが、化粧をしない向きには、日ごろから海老蔵を見てその眼力を研究することをお勧めする。コツは、掃除の神様が自らに宿っている気分で一連の動作を行なうことである。

静電気ダスターを振りかざしたことに「なんで、そんなものを振り回すんだ?」とのクレームが発生した場合には、「静電気ダスターは、こんな風に振って、静電気を発生させてホコリを吸着するんだよ」と、神がかった声で主張しておさめる。つまり、この頭上で振りかざすという行為は、静電気ダスターで行ったときのみ正当化が可能であり、羽毛や正絹のハタキでは不可能である。また、正当化の主張は、相手の目を直視して行なうことだ。

この段階で周囲が掃除へ向けて重い腰を上げれば理想的だが、そうならなかった場合には、「次のアクション」に入る。普段の掃除では行わないような、大げさな動作の一端を示すことで、周囲のものを大掃除の世界へと誘うのである。

この「次のアクション」に何を選ぶかについては、個々人の信念もあろうが、ここでは、シーリングライトのカバー(グローブ)をはずして、カバーの掃除をするというパフォーマンスを、お勧めする。

シーリングライトは、部屋の真ん中の、しかも高い位置にある。したがってカバーを取り外すのには脚立の類が必要になり、また大きく伸び上がったり、脚立の上に立ったりという、通常の軽めの清掃では行われない動作が、部屋の真ん中において、しかも衆目の中で行われることになる。ここに意義があるのである。

彼らが掃除のために動き出した時点で、この作戦は終了である。各自が掃除に取りかかったことを確認し、自分はこっそりとコーヒータイムにすると良い。複数の人間が、せっせと掃除をしている光景をコーヒーをすすりながらのチラ見するのは、実に気持ちのよいものである。しかしもちろん、冒頭の本作戦の目的でも述べたように、作戦実行者自身もそのまま大掃除の世界に浸りこんでも良い。

[本作戦の注意事項]

本作戦は、日ごろ勤勉な者が実行したときにのみ有効であり、本作戦の成否はひとえに作戦実行者の日ごろの行ないにかかっている。

しかるがゆえに、日ごろ怠惰な向きにあっては、作戦を実行するも周囲は動かず、「コイツは本当に働くんかいな」という好奇と疑惑の目に曝され、自らたった1人で大掃除を遂行せざるを得なくなる。

しかも、かような事態においては、実際に大掃除に大汗した後であっても、「あの人はいざとなればしっかり働く」という良い評判は得られず、あまつさえ「節句働き」というネガティブな評価を得る可能性が高い。もしこのような悪い評価を得た場合には、心を入れ替え、来年末の作戦成功を願いつつ今後1年は勤勉に過ごすことが望ましい。一方で目チカラをいかに蓄えるかの訓練をしておくことも重要である。

とまれ、諸氏の幸運を祈る

(本作戦の企画立案に対し、立案者は何ら報酬・対価を得ていない。また、もっぱら無責任に書いているのであるから、本作戦を実行した際に発生する損害等については、一切の責務を負わないものとする。)


「ネコ」ポリス 冬の陣

2006-12-20 21:42:37 | ノラネコ
冬。トカゲもバッタもいなくなり、ノラネコたちには厳しい季節だ。頼るものは生ゴミと篤志家(?)のニンゲンの好意だが、このあたりの生ゴミは、カラスどもが先取特権を激しく主張している。ゆえにノラたちは、篤志家以外のニンゲンの気まぐれな好意にも、一縷の望みを抱いている。(実は公園に住む野生のタヌキも、篤志家によるノラネコへの好意のおこぼれに預かっているらしい。)

このように厳しい状況ゆえに、2ヶ月ほどおさまっていたネコのネコによるネコのための国盗り計画が、再開した模様だ。それも激しさを増して。今回の主役はハナグロ(仮称=鼻黒)である。比較的若い、メスネコと見た。

War_in_necopolis_1
(↑玄関ドアを開けると… 手前はゴキリョウ。奥がハナグロ)


このハナグロは、ここ数日はわが家の庭を我が物にせんと、ニンゲンが家の中から出てくるやいなやシッポをピンとたて、大声で鳴きながら、足の廻りにまとわり付いてくる。これがまるでストーカーのようにしつこい、しつこい。

War_in_necopolis_2
(↑やる気満々のハナグロ。その野心が先輩ネコたちにはまぶしい)


しかもあまりにも至近距離でまとわり付くので、歩いているニンゲンの足がハナグロの体にぶつかることもあるのだが、ハナグロはそんなことは一向に構わない。手で追い払ってもダメ。箒を振り回してもダメ。あまりにもしつこいので、一度彼女の体を抱えあげて、庭の外に捨ててきたのであるが、ハナグロはわたしのこの行為に、「脈あり」と思ってしまったらしい。考えてみれば、抱えあげたときにハナグロの臭いがわたしについてしまい、逆効果だっただけかも。

わが家の現在の公認ネコはゴキリョウだ。そして公認ネコになれるのは1匹だけ。ハナグロが狙っているのはこのゴキリョウの座なのだ。そこで、ハナグロはゴキリョウをしっかりとマーク。わたしがゴキリョウに話しかけようとすると、さっと間に入り込み、ゴキリョウをシャアシャアと威嚇する。

好奇心がとても強く、自分の縄張りをしっかり護っているようにみえるゴキリョウは、実は神経質で臆病なネコだ。わたしが庭掃除でも始めようものなら、箒に恐れをなして(きっと、以前にニンゲンに箒で叩かれたにちがいない)20m向こうへ逃げてしまう。しかも彼女はネコ同士の争いが嫌いだ。他のネコ挑まれると「命あってのものだね」とばかりに簡単に退いてしまう性格なので、ハナグロが出てくると、塀の影に半分身を隠して悲しげにこちらを見るばかりだ。

「嗚呼、ゴキリョウ」

こちらがいくらゴキリョウの名を呼んでも、ハナグロが目の前に立ちふさがり「アタシがここにいるのよ。アタシを呼んでよ。アタシをかわいがってよ」とばかりに、シッポをピンと立てて異様に大きな甘え声を出し続ける。

まずいことに、ハナグロの声があまりにも大きいため、公園にいるネコたちがハナグロの声に反応して「ここに篤志家がいらっしゃるんですって?」とばかりに、大挙してわが家の庭側になだれ込んでくる。全員がシッポをぴんとたて、期待に満ちた顔つきで甘えた声を出しながら。篤志家ではない動物好きにとっては、非常にオソロシイ状況である。

自分の声で他のネコを招いてしまったハナグロは、新たに庭に入り込んできたネコたちに怒り心頭で、シッポを振りながらごていねいに1匹ずつにタイマンをはりはじめる。

わたしは、ハナグロがタイマンをはっているあいだに、家の中に逃げ込むことにしている。しかしこんどは玄関のドアの外で、ネコポリス一の声量を誇るハナグロが、20分以上も切なげに、そしてあらん限りの大声で「ア~オア~オ」と鳴き続けるのである。動物好きのニンゲンにとっては精神衛生上非常によろしくない状況が続く。ハナグロがわが家の従業員だったら、遠隔地の配送センター勤務の辞令を出してやるのだが。

辞令「配送センター勤務を命ず。勤務中はサルグツワ着用のこと」

それにしても、わが家の周りには、いったい黒白のネコが何匹いるんだろう?

(↓ 公認ネコのゴキリョウ。近頃は、黒毛の部分の白髪が増えました。もうお年なのね。)
Gokiryo_2





窓の外の紅葉(2)

2006-12-17 11:40:07 | 日記・エッセイ・コラム
「窓の外の紅葉(1)」より、続く。

部屋の南側の窓から下にカメラを向けると、水面の写真が撮れる。

風流といえば風流だが、けっこうドブドブしている。以前は人工の滝をつかって水を流していたが、区の経費削減で少量の溜め水になってしまったためだ。そのため、アメリカザリガニのすみかとなり、それがときにはわが家の庭にも出てくるのである


■ 2006年11月24日

Momiji_fb_1


■ 12月5日

Momiji_fb_2


■ 12月10日

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■ 12月15日…なぜか「そういえばわたしも、以前より抜け毛が増えたな」と考えてしまうような、うら寂しさが感じられる

Momiji_fb_4





次はバルコニーより、下を見たときの光景

■ 2006年4月2日 「サクラ」に掲載したもの

Sakura_1


■ 2006年12月17日…なぜか、ノラネコのゴキリョウも写っている。

Momiji_fc_1








窓の外の紅葉(1)

2006-12-17 11:08:56 | 日記・エッセイ・コラム
以前の記事にも書いたことだが、わたしの部屋の南側の窓を開けると、そこにあるのは公園のカエデの樹だ。というわけで、


ちなみに、「家が樹々に近いということは…」(2006年4月29日)にも掲載した写真が、春の状態だ。

■ 2006年4月29日

Momiji_spring_2.jpg


■ 2006年11月21日

Momiji_fall_1

■ 11月29日

Momiji_fall_2


■ 12月1日

Momiji_fall_3


■ 12月5日

Momiji_fall_4


■ 12月10日…なんとなくイヤな予感

Momiji_fall_5


■ 12月15日…あ、やっぱし

Momiji_fall_6


真っ赤になる前に、葉が落ちてしまった。この窓からみて左手奥にあるもう1本のカエデはきれいに紅葉したのだが…

ところで、落ち葉でバルコニーの掃除が大変です。庭の掃除は一大重労働になってます。