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孤帆の遠影碧空に尽き

年に3回ほどアジアの国を中心に旅行、それが時間の流れに刻む印となっています。そんな私の思うこといろいろ。

インドネシア・バリ島に行ってきます

2018-11-03 23:40:02 | 東南アジア

(バリ島に伝わる舞踊劇「ケチャ」【10月24日 Japan In-depth 大塚智彦氏】)

【中国人団体観光客はカネを落とさない・・・・】
現在、鹿児島空港で関西空港行きのPeachを待っています。
今夜は大阪泊まりで、明朝、シンガポール経由でインドネシア・バリ島へ行ってきます。

バリ島は、ほぼ10年に1回ぐらいのペースで、今回は3回目になります。バリといっても、ビーチには興味ないので、ウブドだけですが。

バリ島は、よくも悪くも、島全体が外国人観光客向けに作られたエリアのように思えます。

バリの絵画や伝統舞踊がヨーロッパ人の指導で再興されたものであることが示すように、欧米人の“南国の島”に対するイメージを現実のものにしたと言ってもいいかも。

ですから、外国人観光客にとっては、“イメージどおりの体験”をすることができる島ですが、悪く言えばそのように人工的につくられたテーマパーク的な場所とも。

まあ、なんだかんだ言わなければ、エキゾチックな“南国の島”を満喫できますし、観光客向けの用意ができていますので、非常に便利でもあります。

個人的には、今年はインドと中国の旅行で予算オーバーの散財してしまったので、バリ島でお金をかけずにグダグダしようか・・・というところです。

このバリ島は、御多分もれず、最近は中国人観光客にも大人気のようですが、現地での評判はあまりよろしくないものがあるとか。

マナー云々というより、中国人団体観光客は現地にカネを落としてくれない・・・という不満のようです。

****バリ島を辟易させる中国人団体観光客****
インドネシアの国際的な観光地バリ島が今揺れている。近年多く同島を訪問する中国人観光客が新たな問題を起こし、州政府をも巻きこんだ「観光客のあるべき姿」論議に発展しているからだ。

バリ島を擁するバリ州の最大の産業は観光産業であり、同島を訪れる観光客はインドネシア政府の2017年の統計で年間586万人に達し、最大人数を占めるようになったのが中国人観光客で約136万人、2位のオーストラリアの106万人を大きく上回っている。

バリ島では最近、島の各地に中国語表記の看板、メニューを備えたレストラン、中国人が経営するお土産物屋、旅行代理店、バス会社、ツアーガイドが溢れ、島の至るところに中国人観光客が押し寄せるようになった。

基本的なマナーや行儀の問題は各所で物議を醸してはいるものの、基本的に観光客の増加はバリの人々にとっては「熱烈歓迎」のはずだった。

ところが、昨年来、格安ツアー、それも超格安のツアーでバリに来る中国人団体客が急増し、その一方で地元に「落とすお金」が減少する状態になっているという。

バリ観光協会や観光業者によると、中国人が参加している格安団体ツアーは往復航空券、ホテル5泊分を含めて200万ルピア(約1万6000円)という安さだという。

さらに最近は航空券、4泊5日分のホテル代込みで、なんと60万ルピア(約4800円)という信じられない超格安のツアーが販売されているという。

■バリに全く利益をもたらさないシステム
こうした超格安ツアーでバリに到着した中国人団体観光客は、ホテル1部屋にエキストラベッドを8個入れて約10人がそこで寝泊まりするという。

日本と異なり、ホテルの宿泊料金は人数ではなく部屋にかかるため、一部屋を1人で使用しても2人で使用しても料金は変わらない。

通常は人数が増える場合は部屋内にエキストラベッドを入れる。バリ島の場合エキストラベッドは1台で平均5万ルピア(約400円)なので、8台入れても40万ルピア(約3200円)でしかない。

中国系旅行代理店が手配した大型観光バスで中国人の通訳ガイドと一緒にバリ島内を移動し、食事は中国料理店で中国語のメニューから選んで食べ(当然だがほとんどが中国料理)、お土産は中国人が経営する店へバスで案内されて買い物、中国のクレジットカード「銀聯カード」などで支払を済ますのが定番となっている。

中国人が経営しているお土産物店で売っているものといえば、マットレスや雑貨、乳液などの化粧品、絹製品や宝石類とバリの特産物やインドネシア製品とは縁も所縁もないものばかりという。

ようするに地元バリ、バリ人には全くお金を落とす仕組みになっておらず、薄利多売ながらも儲かるのは中国人の会社ばかりという構図が浮き彫りになってきている。

■州知事「『質のいい観光客』に来て欲しい」
2018年6月の知事選で選ばれ、就任してまだ半年も経過していないイ・ワヤン・コステリ新知事は10月15日に「バリ州にとって観光収入は最も重要な財源の一つである。その観光産業を中国人観光客が牽引しているのも事実である」と指摘した上で、「しかし、バリ島は世界でも有数の観光地であり、決して安い観光地ではなく、安売りされるべきではない」とバリ島観光のあるべき姿に言及した。
 
その上で「バリに来てホテルで寝ているだけではなく、ちゃんとお金を使って地元に落としてほしいのだ」と注文をつけた。

さらにコステル知事は「バリにはお洒落で品のいい観光客に来てほしい」
とまで言い切った。

これは直接の名指しこそ避けているものの、基本的なマナーや行儀の欠如に加えて現地に一向にお金を還元しない旅行に徹している中国人観光客が念頭にあるのは誰の目にも明らかである。

こうした知事の姿勢には現地の観光業界、観光業者からは賛同の声が上がっており、業界関係者の間からは「どうしたらあのような超格安のツアー料金が設定可能なのか、一体何が起きているのか、事実関係を調査する必要があるだろう」という声も出ている。

その一方で、州政府や関係機関は無資格の中国人通訳、観光ガイド、そして無許可営業の中国人による土産物屋や物産店、さらに中国人経営のマッサージ店などを法律的に調査してそれ相応の処分をすることも検討するとしている。

世界最大のイスラム教徒人口を擁するインドネシアだが、バリ島はヒンズー教徒が多く生活している。ヒンズー教の祭事が多く、バリ島のどこかで必ず毎日お祭りや宗教行事が行われているとも言われ、バリ島は別名「神々の島」といわれている。

しかし、その「神々の島」の雰囲気が所かまわず喫煙しては吸い殻をポイ捨てし、痰や唾を平気で吐き散らし、ヒンズーの宗教施設でヒンズー教徒が敬虔な祈りを捧げる隣で大声でしゃべりながらセルフィーを撮影しまくる、そんな中国人団体観光客によってかき乱されているのが現状と言える。

そこに今回の超格安ツアー問題が浮上して、バリの人々は「世界から観光客にはぜひ来てほしいが、正直言って団体旅行の中国人観光客だけはもう勘弁してほしい」
というのが本音であるという。【10月24日 Japan In-depth 大塚智彦氏】
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カネを落とす云々で言うと、私も1泊2000~3000円程度の安宿に泊まり、食事は300~400円程度のナシゴレンですまし、郊外を散歩(ジャラン・ジャラン)したり、自転車で散策したり・・・、しかも、たいした土産も買わず・・・・と、カネを落とさない客の範疇で、やや肩身の狭いところもあります。

今回は、現地ガイド・車をチャーターしての観光を予定していますので、多少は現地経済に貢献できるかも。

(以前、ひとりであれこれ苦労しながら歩き回ることが多かった頃は、「苦労しない旅なんて・・・・」といった思いもありましたが、最近は日本語ガイドに頼んで楽することが多くなりました。歳をとったということでしょう。)

中国人団体観光客のことへのコメントは、実際に現地で目にしてからにしましょう。

日本とは異なる人権意識 特に、女性には“情け容赦ない”かも
昨日ブログでは、インドネシア人メイドに対するサウジアラビアの“情け容赦ない”対応を取り上げましたが、そのインドネシアも日本人の感覚からすると、女性に対して“情け容赦ない”ところがあります。

これまでも時折取り上げてきたように、イスラム教徒が大半を占めるインドネシア(国教という訳ではないようですが)にあってd、特に北部アチェ州ではイスラム法による刑罰が許されています。

****公の場で恋人といたため、男女に公開むち打ち刑 インドネシア****
インドネシア・アチェ州の州都バンダアチェで29日、公の場で異性と密接に接触していたとして逮捕されたカップルに、公開むち打ち刑が執行された。
 
スマトラ島の北端に位置するアチェ州は、世界最多のイスラム教徒人口を抱えるインドネシアの中でも唯一、イスラム法(シャリア)が施行されている保守的な州。

賭博、飲酒、婚外交渉、同性愛者間の性行為などが違法とされ、公開むち打ち刑はそれらに適用される一般的な刑罰として行われている。【10月29日 AFP】
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むち打ちの痛みよりは、酷州の面前で辱めることを目的とした刑罰のようです。

イスラム法(シャリア)による刑罰と、一般的な刑法による禁固刑などとの選択ができる・・・といった話も、以前目にしたようにも思いますが、定かではありません。(現在、関空に向かう機内で検索もできませんので)

アチェ州に限らず、インドネシア全体として、女性の“貞操”を非常に重視する文化もあるようです。

****まだ続いていたインドネシア軍・警察による処女検査 今や軍将校の婚約者まで拡大?****
<「倫理観や身体検査」の一環とする処女検査に科学的根拠はなく、国際社会から廃止を求められているのに>

インドネシアで軍や警察を志望する女性は、今も採用時に「処女検査」を強制されている。

廃止を求める国際社会の圧力にもかかわらず、インドネシアの警察は採用予定の女性の「倫理観や身体検査」の一環として、2本の指を膣中に挿入して処女膜の有無を調べる「処女検査」をいまだに実施している、とオーストラリア放送協会(ABC)が10月20日に報じた。

世界保健機関(WHO)は2014年、処女検査に科学的根拠はないとの見解を発表。国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチは、インドネシアのジョコ・ウィドド大統領に対して即時廃止を求める声明を発表した。

ABCによれば、ヒューマン・ライツ・ウォッチに寄せられた告発で、身元が分からないようザキアと名乗ったある女性は、今年の警察の採用試験に応募後、処女検査を受けて不採用になった、と語った。

「膣だけでなく、肛門にまで指を挿入してきた。検査の間はずっと激痛だった」と彼女は言った。

「思い返すたびに泣けて、生きていくのが嫌になる」

面接で自分は処女だと訴えたが、不採用になった。

ニュージーランドのオークランド工科大学のシャリン・グラハム・デイビーズ准教授は2015年に発表した報告書で、女性応募者は「見た目」でもふるいにかけられている、と批判した。

軍でも横行
処女検査は警察だけでなく、軍の採用試験でも行われている。

軍に採用予定のリアンティと名乗る女性は今年8月、香港英字紙サウス・チャイナ・モーニング・ポストの取材に対し、インドネシア東部パプア州ジャヤプラの軍の仕事に応募したが、男性の衛生兵による処女検査を受けさせられたと語った。

「一刻も早く終わってほしかった。人生で最も長く感じた数分間だった。男性に触られた経験が一度もなかったから屈辱的で、ショックだった」と彼女は同紙に語った。

ヒューマン・ライツ・ウォッチは2017年の報告書で、処女検査は「性に基づく暴力」であり「無意味なことが広く知られた慣習」と非難した。

検査はインドネシア軍の各部署の女性職員の採用で数十年続いており、軍将校の婚約者にまで対象が広がっている、と同団体は指摘する。

「軍や警察による侮辱的な処女検査をインドネシア政府が見逃し続けていることは、女性の権利を保護する政治的な意思が恐ろしいほど欠如している証だ」と、女性権利擁護ディレクターを務めるニシャ・バリアは言った。

「それらの検査は女性を傷つけ、差別し、平等な就業機会を奪っている」【11月2日 ニューズウィーク日本版】
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開放的なバリの雰囲気からは想像できない感じもありますが、インドネシアにあってバリ島がやや特殊な場所ということにもなるでしょう。

そのため、バリ島に氾濫する欧米文化的なものへの反感もあって、かつての大規模テロなども起きているのでしょう。

もうじき関空に着くようですので、とりあえず今日はここまで。

コメント
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