中国大使、日中関係は「重大な岐路」…台湾有事巡り「日本の民衆が火の中に」とけん制
2023/04/28 18:49
中国の 呉江浩ウージャンハオ 駐日大使が(2023/4月)28日、都内の日本記者クラブで3月の着任後初めて記者会見し、日中関係が「重大な岐路に立っている」と主張した。「台湾有事は日本有事」との認識に対して「中国の内政問題を日本の安全保障と結びつけることだ」と批判した上、「日本の民衆が火の中に連れ込まれることになる」という強い表現でけん制した。
28日、都内で着任後初めての記者会見に臨む呉氏=武田実沙子撮影
呉氏は着任当時、記者団に日中関係の改善に意欲を示したが、この日は強硬姿勢が際立った。米国が日中関係に影響を与える最大の要因であるとの認識を示し、半導体などを巡る米国主導のデカップリング(切り離し)に同調すれば「日本の半導体産業の未来も失うことになる」と警告した。
「中国が日本をライバル視したことはなく、敵扱いする意思もない」と強調し、日本にも同様の姿勢を取るよう求めた。両国間の経済交流の停滞が続く中、日中平和友好条約締結から45年となる節目で「人の往来を再開させ、交流を深めるべきだ」と期待感も示した。
あわせて読みたい
台湾有事なら、自衛隊の損害はどれほどか…日本最西端の島で思う
中国の無人機、日本領空に迫る飛行が急増
中国船200隻が台湾の離島集結、海底の砂吸い上げる…砂浜みるみる消失
「くたばれチャイナマン」、道路に全身たたきつけられた中華街の市長
https://www.yomiuri.co.jp/world/20230428-OYT1T50195/
「中国が日本をライバル視したことはなく、敵扱いする意思もない」などと抜かしているが、これは真っ赤なウソ。中国は日本を敵とみなして、常日頃日本領空に(近くまで)偵察飛行を行っているではないか。しかも攻撃型の無人機まで侵入させているではないか。
これでも「敵扱い」していないというつもりか、呉江浩は。
中国の無人機、日本領空に迫る飛行が急増…防衛省幹部「近年は毎日のように確認」
2023/02/27 06:30
中国が東シナ海とその周辺で日本領空に迫る無人機の運用を急増させている。航空自衛隊の緊急発進(スクランブル)は2013年9月から計15回で、このうち21年8月以降は12回に上る。台湾有事を念頭に置いた動きとみられ、日本は領空侵犯時の武器使用基準を緩和するなど、対策強化に乗り出した。
中国の攻撃型無人機TB001=防衛省提供
防衛省によると、空自のスクランブルは飛行ルートを分析し、領空侵犯の恐れがある場合に実施されている。東シナ海上空での中国無人機の飛行は「近年、毎日のように確認されている」(防衛省幹部)のが実情だ。
実際に領空侵犯があったのは1回で、沖縄県の尖閣諸島上空に17年5月、中国海警局のものとみられる小型無人機が侵入した。
中国の無人機に対するスクランブルは13年9月が最初で、17年5月と18年4月にも行われ、19年と20年はゼロだった。
様相が変わったのは、中国が台湾有事を想定した軍事演習を強化した21年夏だ。同年8月や22年7、8月には、攻撃型の「TB001」が東シナ海から沖縄県宮古島と沖縄本島間の宮古海峡を通り、太平洋に出る動きを見せた。今年1月には、高高度を長時間滞空する偵察機「WZ7」の太平洋進出も初めて確認された。
こうした飛行は、台湾有事などをにらんだ中国軍の構想「A2AD(接近阻止・領域拒否)」と符合する。米艦船などに対し、TB001はミサイル攻撃、WZ7は追尾を想定して演習を行っているとの見方がある。
防衛省は今月、過去3回にわたって領空侵犯していた気球を中国の偵察用と推定。気球や無人機が領空を侵犯した場合に備え、自衛隊の武器使用基準を緩和し、正当防衛などに該当しなくても撃墜できるようにした。ただ、17年5月の事例では、無人機は5分間程度で領空から出たが、尖閣上空などに長時間とどまった場合、政府は撃墜するかどうか、難しい判断を迫られる。
空自の航空総隊司令官を務めた武藤茂樹・元空将は、「中国は実戦を想定した無人機の運用を加速させている。尖閣諸島の実効支配を狙い、艦船の領海侵入に続き、無人機の領空侵犯を常態化させる恐れもある」と指摘している。
「政治」の最新ニュースあわせて読みたい
韓国軍、北無人機に100発撃っても撃墜できず…出動した戦闘機は墜落
「くたばれチャイナマン」、道路に全身たたきつけられた中華街の市長
北海道と北方領土つなぐ海底通信ケーブル、ついに発見
「あれは何だ」回転して飛ぶ楕円形物体、米海軍が撮影した映像公開
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20230226-OYT1T50196/
(続く)