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日本経済はなぜ停滞

2012-01-20 | 気になる本

工藤昌宏(2012)「日本経済はなぜ停滞し続けているのか」経済2月
 サブタイトルは「内需の拡大循環構造を」です。はじめにで、日本経済は、生産、投資、雇用、消費は連鎖的に縮小し、企業倒産件数と失業率は高止まりしている。政府の無駄使いで膨れ上がり累積債務800兆円、国民は年金医療制度の崩壊、増税に怯え続けている。他方、大企業は高収益を上げ続け、巨額の内部留保をため込んでいる。大企業だけが利益をあげても、消費不足をつくり、やがて大企業を窮地に追い込む。政府は打つべき手を見失い、消費税増税をうちだしている。
 追い込まれる国民生活で、正規労働者が大幅に減少、賃金の減少がある。(他に自殺の増大、生活保護者数の増大、うつ病などの増大もある。自治体ごとの実態を明らかにするべきである。貧困基準も問題となっている。)これらが続けば、個人消費も回復しない、人の技術も育たない、従って日本経済も再生しない。(橋本イズムは公務員、教員攻撃で問題をすり替えようとしている。)
 日本経済の悪循環は何か
1 90年代のバブルの崩壊による国内市場の縮小で、国内企業間の競争を激化させた。
2 輸出に活路を求め、価格競争、リストラを強化した。成果主義、非正規労働者導入。
3 内需停滞は、海外現地生産を促す悪循環を作る。
4 海外現地生産は地方工場の統廃合、地方経済の衰退で日本経済を停滞。
5 税収の減収、財政危機は地方への支出削減、国民負担の増大圧力で経済の停滞。
6 経済格差は個人消費支出を停滞。(エコ減税でも若者は車を買えない)
7 輸出が一時的に増大しても企業は設備投資に慎重になり、雇用も消費も拡大しない。
かりに設備投資が拡大してもそれが雇用に直結しない。拡大的好循環の連鎖が希薄化。
(トヨタのテスト・コースがその良い例ではないか。設備投資しても雇用の拡大はない)
 停滞から抜け出す道は何か
1 財政再建、応能負担原則、政党助成金や官僚の天下り禁止、企業団体献金の禁止。
2 派遣労働の禁止、失業対策、雇用促進策。中小企業や労働者を犠牲に、違法行為を行
う大企業に厳しい措置。
(写真は那覇市福州園)
<特記>
 豊田市から新宿へ郵便を、月曜日に出したのに到着が金曜日とは。これって遅くない?
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2 コメント

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解雇規制が必要 (ノブ)
2012-01-21 13:23:18
 「非正規雇用の禁止」が話題になると、大企業は「海外に行かざるをえない」という反応だが、非正規雇用の多いパナソニックは、非正規を簡単に解雇して、工場の海外移転をたくらんでいる。雇用を守る厳しいルールが必要。

 前回の日記コメントは「デフレ」の間違いだった。
返信する
賃金が下がって物が売れない (amenity)
2012-01-22 14:12:06
悪循環だね。コスト削減で非正規を増やす。正社員が減って社会保険が崩れる。企業の論理としては自分の会社を、より多く儲けようとするからね。
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