Con Gas, Sin Hielo

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「エイプリルフールズ」

2015年04月18日 22時21分11秒 | 映画(2015)
全員が蜂谷メチャ夫。


ドラマ「リーガルハイ」に携わったスタッフが集結して作った作品とのこと。ドラマを見たことはないが、評判が良かったことは知っている。

製作は、こちらも「リーガルハイ」繋がりのフジテレビが名前を連ねる。かつての勢いをまったく失ってしまった中で、数少ない鉱脈をヒットに結び付けられるかどうか。

文字通りエイプリルフール=4月1日の一日に焦点を当てて、嘘を軸とした7つの物語を群像劇スタイルで描く、「バレンタインデー」「ニューイヤーズイブ」調の作品である。

こう説明すると目新しさがないように思えるが、嘘というテーマが貫いている点で、脚本の小技が冴える。

特に、ニセ医者と対人恐怖症の女性のエピソードでは、ニセ医者がついた救いようのない愚かな嘘からとんでもない展開になるが、最後は展開に巻き込まれた大勢の人の温かい嘘で逆にニセ医者が救われるという、思わずポンと手を打ちたくなるような練られた筋書き。

そして群像劇に欠かせない、各エピソードを橋渡しする仕掛けづくり。脚本を書くのがさぞ楽しかったことだろうと想像する。

その一方で、雑さが目立ったのが基礎となる舞台設定だ。

ニセ医者が白衣を着て病院内をうろうろするなんてことができるのか。いくらテレビ局が常識欠如とはいえ、あからさまな嘘を確信的に放送できるのか。宇宙船との交信を真に受ける中学生がいるのか。

エピソードによってはとってつけた完全に脇扱いのものがあったり、登場人物のデフォルメが過ぎたりしている部分も多く見られた。

まあ、基本コメディーということと、名の通った著名俳優陣が次々に出てくるだけでお祭り気分に浸って軽く観られるようにできており、それほど悪い印象を持つことはなかった。

(60点)
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