原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

大雪の記憶

2014年02月10日 | 雑記
 (写真は、昨日2月9日 原左都子が作製した「雪だるま」。 小学生より下手な“作品”を公開して恐縮です…)


 雪国に住み毎冬豪雪と闘っておられる地方の皆さんには顰蹙を承知ながら、私は一昨日、久しぶりに雪の“冷たさ”の感覚を味わった。

 上記写真は我が家の南側ベランダに降り積もった雪を利用して作製した「雪だるま」(と言うよりも“エイリアン”と名付けた方がよさそう…)なのだが、現在の住居に転居して以来ベランダ内に積雪したのは今回が初めての経験だった。 おそらく発達した低気圧の影響で大雪と共に強風が発生し、それに煽られてベランダ内一番高い場所で50㎝程度の積雪がもたらされたのであろう。
 このベランダ積雪を早めに処理しておかねば、しばらく根雪と化して明日から私は洗濯物も布団も干せないと判断し、9日朝に早速片付け作業に入った私だ。

 ところがここでひとまず、雪の“脅威”を思い知らされるはめとなる。
 見た目よりもずっと多量の雪が積もっていたのだ! そもそも雪専用シャベルなどない我が家である。 庭を掃く箒でそれを処理しようと試みたがすぐに限界に達した。
 「もう、いいや。 いっそこの雪で“雪だるま”でも作ろうではないか!」と思い立ったのはよかったが、これが予想に反して冷たい。  やっとこさ冒頭写真大(約30㎝程度)の“制作物体”を3個作るのが関の山で、かじかむ手を摩りつつ室内に入る体たらくぶりだ。  


 2月8日、首都圏に13年ぶりの大雪警報が発令され都心でも26㎝の積雪を記録したようだ。
 ただし気象庁よりの「歴史的大雪予報」とは裏腹に、昨日の好天のお陰で少なくとも我が家周辺地域では、既に主要道路や南側では雪解けが進んでいる。
 多数の死者や停電等の被害を広域にもたらした今回の大雪の事態をお見舞い申し上げつつ、我が住居地の都心では雪解けが早かった事を安堵している身勝手な私を、何卒お許し下さいますように。


 豪雪地帯に住んでいない国民とは、多少の雪に日常生活が脅かされる情けない実態であることを申し訳なく思いつつ…
 ここで原左都子の私事を振り返らせていただこう。 (参考のため、私は元々南国の地の出身である。)

 その地にも雪が降ることは稀ながらあった。 私の記憶によると小学校高学年の頃、校庭に5㎝程の積雪が記録されたことがある。 これを学校が滅多にない機会と捉え授業を中止し、校庭で児童全員に半日雪遊びをさせる事と相成った。 ところが寒いのが大いに苦手な私にとっては、これ程苦痛な時間はなかったとの記憶しかない。(元々集団行動嫌い気質だし…
 中学生になって、私は自転車通学となった。 この時無情にも大雪が降った記憶がある。 自転車で凍りついた雪道を曲がろうとした時、(ここで私は転ぶ!)との予感通り、セーラー服スカート制服姿で見事に転び怪我をした。 (もう、雪なんか大嫌い!)と乙女心に「雪」がトラウマとなるのはやむを得なかっただろう。

 その後時を経て上京した暁には、 南国育ちの私にとって“東京の雪”は物凄いものがあった!
 民間企業に就職した私に、毎冬一度は大雪が通勤の邪魔をする。 ハイヒールを避け少し低めのヒールを履いて出かけるのに、いつもいつも私は雪道で転んでしまうのだ…  (他の女性は皆ハイヒールで転ばないのに、何で私だけが転んでしまうの?!?) これに関しては、未だに我が研究課題であるが…。


 さらに時を経て、私は晩婚・高齢出産の後一人娘に恵まれた。
 この娘が2、3歳ぐらいになった頃、都会に降る雪を見て無邪気に喜ぶのだ。 それにつられ私は娘と同じ運動靴を履いて公園に出かけ、雪だるまを作ったりもした。 足はびしょびしょ、手はかじかんでもう動かない。

 そんな経験も重ねつつ、娘は現在大きく成長している。

 娘が成人した今となっては、私のDNAを引き継ぎもしかしたら「雪」は苦手なのかもしれない。
 それでも、いつもお洒落をして大学に出かける我が娘が、今日はちゃんとスニーカーにパンツスタイルで大学へ出かけた。

 私も娘に見習って、自然現象に適合するべく成長するべきであろう。
 いつまでも「雪嫌い」と我がままを言っている場合ではなく、都会の不意打ちの雪に適応した選択をしつつ身を守ることが肝要と。

 実はそんな「雪」に関するほんの少しの我が成長志向も込めて、昨日ベランダに制作した冒頭の「雪だるま」である。
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