ここのところ朝日新聞紙上では、「差額ベッド」問題が盛んに取り上げられている。
それらの中で、2023.09.09付の「差額ベッド料」問題を取り上げた記事内に、以下の記述があった。
「自分が医療を受ける主役という自覚を持つこと。 患者のニーズも多様化し、入院する部屋だけでなく治療方法も含めて患者が選択する機会が増えた。 受け身の姿勢ではなく『私はどうしたいのか』を確認する『意識化』と、相手に伝える『言語化』が必要。」
「医療者に依存するのではなく、人間関係を良好に保ち、うまくコミュニケーションをとる。『差額ベッドの支払いに納得できない』という病院にとって困るメッセージを、人間関係をこわさずに伝えられるのか。 患者が『賢くなる』努力とコミュニケーション能力が問われている。」
(以上、朝日新聞記事より一部を引用したもの。)
原左都子の私事に入ろう。
この私も、8月中旬に左膝挿入針金除去手術のために3日間入院したが。
その時の病院内の出来事等々を綴り公開している。
その中から、医療従事者と私とのやり取りを綴った部分を以下に反復させていただこう。
まずは、2023.08.18付「入院中の麻酔科医師とのバトル論争」より。
その麻酔科医師は我が病室へやって来た。
そして、様々なインフォームドコンセントの内容を私に振りかけて来る。
参考だが この医師先生に関して記述すると、年齢としては40代くらい?の男性で、とにかく人の話を聞くと言うよりも自らが多弁なタイプのようだ。
こちらとしては、その話を一通りお聞きした上で。
当然ながら、質問に入った。(私の場合 医学関係者でもあり、決して相手の話を丸のみにして承諾するという事は無い。)
特に記憶が鮮明なのは、「尿カテーテル挿入」に関してだ。
(後で思えば、その話題を何も“麻酔科医師先生”に振ることは無かったのだが…。 いやただ、この麻酔科医師先生にとっては重要要件だったようだ。)
この麻酔科医師先生との会話の中で、私が国立大学医学部出身者でパラメディカル分野の一つである「臨床検査技師」国家資格を取得している事実を公開する成り行きとなった。
これが麻酔科医師先生にとって随分とサプライズだった様子で、こちらこそが そんなにサプライズか!?!と驚いた程だ。😱
一旦話題がそれに移ってしまって、麻酔科医師先生が事の詳細を尋ねる。
それに応えつつ、例えば「臨床検査技師制度が発足して真新しい時代背景だった事(我が出身大学医学部にてその専門コースが新たに創設されて、私は3期生だった話。 国立大学医学部には今に至っては必ずやパラメディカルコースが存在する事実、等々)」を話すと、興味深そうにいろいろ追加質問が出る。(ということは、この麻酔科医師先生は私学医学部のご出身だろうか??? などと思ったりもしたのだが…)
昔の医師は、こんなことは絶対に無かった。
例えば町医者医院にて診察を受けた際に、口がすべって「私は臨床検査技師ですが、どうのこうの…」と我が医学見解を述べ始めたりしたものならば、何故か即座に立腹し始めてその後診察にすらならなかったものだ… こちらとしても二度とその医院へは行かなかったが…
要するに、医師先生としてのプライドがおありなのだろう。 (たかがパラメディカル職員の分際で、医師に対して意見するな!!!)といったところであろう。
さて それから2時間程が経過して、再び当該麻酔科医師先生が“血相を変えて”😡 私の病室へやって来た。
(麻酔科医師先生が、幾度も患者の病室を訪れるのは至って異例のことだと思うが。)😵
どうやら、手術中の「尿カテーテル」挿入に関しての反論意見をわざわざ私に訴えに来て下さったようだが。
と言うのが、その後、私の手術担当看護師氏が我が病室を訪れた際に、我が希望である「尿カテーテル使用はできるだけ短時間で済ませて欲しい」旨の嘆願をさせていただいた。 話すと長くなるが、この尿カテーテルの副作用で過去に重度膀胱炎を患うはめになったりしている身故だ…
我が病室へお越し下さった麻酔科医師先生曰く、「患者側で勝手な希望を出されては困る! 少なくとも麻酔が効いているうちは尿カテーテルは入れておくべきだ。 その理由として、例えば未だ麻酔が効いている段階でカテーテルを外して歩いてトイレへ行った際に事故が起こる危険性が高い。(それに関しては、私も全く異論は無い。 その判断、すなわち麻酔が切れた判断を私は自分自身でおそらく可能なので、それを聞き入れて頂きその際にすぐにカテーテルを外す許可をいただきたい。)旨を麻酔科医師先生に伝えるのだが…
既に聞く耳を持たなくなっている医師先生は、「あなたも医学関係者ならば、そんなことは理解できるはずだ。勝手な行動は許し難い!」と半ば怒りつつ部屋を去られていった…
私側としては、「わざわざ病室までお越し下さりありがとうございました。」と結んでおいたが。
後日談だが、この麻酔科医師は翌日の我が手術にはやって来ず、別の女性の麻酔科医師氏が麻酔を担当して下さった。
その理由に関しては不明のままだが、患者側の私としては都合が良かったといえるだろう。
やはり患者側としても、前日の論争バトルの決着がつかないまま手術時の麻酔を担当して下さっても困惑するばかりであっただろう。
もう一件、2023.08.19付「執刀医と始終会話にてコミュニケーションを取りつつの左膝…手術でした」に関しては、エッセイ内容の反復を控えるが。
手術中に執刀医先生とコミュニケーションをとりたいがために、原左都子自身が希望してあえて局部麻酔を選択したものだ。
その我が思いが叶ったというのか、執刀医師先生が積極的に患者とコミュニケーションを取って下さりながら手術を進める方で十分にラッキーだった!
お陰様で、手術中も何らの不安も無く安心して過ごせたことに、今尚感謝申し上げている。
最後に表題に戻そう。
私の場合は元々医学関係者であり、医療従事者と医学専門事項に関してやりとりすることには何らの抵抗も無い。
加えて今の時代は医療界こそが十分に進化していて、患者からの問いに必ずや応えて下さる態勢も整っているようだ。
これを有効利用しないのは実にもったいない!
たとえ医学素人の方々であろうが、とにかく質問したいことは医療専門家にどんどん質問するべきであろう。
まさに現在の医療界に於いては、患者側の「コミュニケーション能力」こそが問われていると言って、過言でないだろう。
いや、これに関しては病院差が今尚激しく、特に中小医院等々に於いては医療側が未だに患者側の質問を受ける体制が整っていないのかもしれないが。
それでも患者側こそが勇気をもって医療者に問いかけをするとの行動を起こす時代に確実に入っているものと、私は期待したい!!