原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

晴れ渡った秋空の下、ロードレース5㎞完走しました!

2016年11月14日 | 自己実現
 (写真は、昨日11月13日東京都内にて開催されたロードレース5㎞の部に出場し、好記録を出して はしゃぐ原左都子。)


 このロードレース大会出場は今年で5年目になるが、昨年、一昨年と2年連続で雨天に苛まれた。 特に昨年など秋のこの時期にして肌寒い大雨の中、ずぶ濡れになりながら走る事を強いられたものだ。

 今年こそは晴天に恵まれて欲しいと、一緒に出場する娘と共に願っていたところその思いが叶い、すがすがしい秋晴れの中の大会と相成った。

 今年から5㎞の部コースが変更となり若干距離が伸びたかと思いつつ、現地は我が家から若干遠い事もあり、事前試走もせずしてぶっつけ本番の新コーススタートだ。

 5㎞の部の場合、他の10㎞及びハーフマラソンの部に比しエントリーランナー数が少ない。 それでも老若男女すべて含め総勢数百名程の一斉スタートだ。 事前申告のタイム順にある程度スタート位置が割り振られるのだが、タイムが遅い私の場合後方からのスタートとならざるを得ない。
 昨年などずっと後方からのスタートを強いられ、ピストルの号砲も聞こえないままおそらく1,2分のタイムロスだった。  これに関して苦情でも出たのか、今年はラッキーにも女性ランナーのみタイムが遅くても前方からのスタートを配慮してくれた。


 さてスタートの号砲と共にコースに出るなり、前方スタートならではの宿命が待っている。
 ドドーーー!! と表現するべきか、早足のランナー達が一斉に私の両横をすり抜けつつ物凄いスピードで追い抜いて行く。 その様とは恐怖感も伴うのが本音だが、恐れ知らずの私などこれについて行こうとのライバル心を煽られる。

 ただ、無茶をすると元も子もないのも承知だ。
 今回レースに挑むに当たり、一応私なりのタイム目標を掲げていた。 32分内での完走を目指し、1キロ時点で6分。 2,3キロまでは多少余裕を持ち、後2キロでスローラストスパートに入ろうかとの計画だった。

 さて、実際のレースでは1キロ時点の実測が6分30秒、2キロ時点で13分のため、予定より若干遅い。 ただ、コースの半分程2,5キロに差しかかった地点で15分台だったため、これは後半の頑張りによれば32分を切れそうだ! と俄然勇気が湧いた。

 ところが、そう甘くはないのがレースの常識だ。
 スタート地点で周囲の物凄い速さについて行かんと、無理をし過ぎている事には既に気付いていた。 しかも、昨日の晴天が体力を消耗する…。

 そんな時、コース内のプロ写真撮影箇所で「皆さん、写真を撮りますから頑張って下さい!」なる女性の声が掛かる。 写真を撮られる事を好む私がこれに反応しない訳もない。 俄然勇気が湧いた私は、そのカメラ目線にてニコニコ笑顔を作って精一杯手を振った。 カメラマン氏はその私に反応してくれシャッターを数枚押してくれた!? これが嬉しく私は大きなエネルギーを得た! ……

 ただ、後1キロを残す地点から予定ではスパートするはずだったのに、残念ながらまったくその余力が残っていない。
 
 自身の作戦実行失敗を認めつつも、息絶え絶え状態で「ハーハー」と言うより「ヒエー!!ヒエー!!」なる叫び声を上げつつ最後の余力で何とか走っている私の隣に、白髪の高齢者男性が並走してくれる。

 その人物が「頑張れ!もう少し!」なる言語を発している。 一体それを誰に向かって発しているのかすら判断出来ずただ朦朧と走っている私…。  ところが、その人物がゴール間際までずっと並走してくれ、やはり「もう少しだ! 頑張れ!」と私にエールを贈ってくれるのだ。
 これは、まさに全力を掛けて完走せんとしている私を応援して下さったものと後に判断した。
 にもかかわらず何分、まさに命絶え絶え状態で完走した私故に、御礼の一言も申し上げる事が叶わず大変失礼致しました。
 もしかして私のお知り合い男性だったかもしれない‥ などと今になって少し思ったりもする。 と言うのも、「原左都子エッセイ集」ファンの“とある”男性が、過去に私のランニング大会を現場で応援したいと言って下さっていたからだ。 (そうだとしたら尚更、当日の失礼を心よりお詫び申し上げます。)


 今回のロードレースは、都心開催大会の例外ではなく、一般市民にご迷惑をかける大会だったと認識している。
 ところが、昨年までの大会運営に比し大きく前進していたと私は感じる。
 (もしかしたら、都知事が変わった事も大きいのか?!?)
 それは単なる推測に過ぎないが、確かに一般市民に対しても出場者であるランナーに対しても心地よい大会だったと私は評価したい。
 その恩恵の源とは、ボランティア職員(?)達がロードレースコースの要所要所に配備され、ランナーにも通行人にもきちんと役割を果たしている姿があったこそだろう。 

 私など昨年までは“市民素人ランナー”の立場にして、市民ランナー達の(自分こそが優位だと言わんばかりの)勝手な都合で開催されるこの種のランニング大会開催には、あくまでも市民の立場で「反対」の立場を貫いていた。
 ところが、この種の大会とは主催者側のポリシーに明確なものがあれば、市民にも受け止められる事を身勝手にも初めて認識した大会でもあったような気もする。

 それにしても、市民の皆様、及びボランティア等々大会関係者の皆様。
 我々素人ランナー達の“単なる趣味”実現ために、これ程大規模なロードレースを開催して下さっている事実に心より感謝申し上げます!