原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

女子ロッカールームの“異変”

2009年12月12日 | その他オピニオン
 世の殿方を喜ばせる目的でこの手の記事を綴ろうという訳ではないのだが、今、明らかに女子ロッカールームにおいて“異変”が起きている。

 今回は、まさに“無秩序空間”と化しているそんな今時の女子ロッカールーム内部の実態を、原左都子がレポートすることにしよう。


 この秋、某スポーツジムに入会した私であるが、当初から嫌な予感はあった。

 入会契約時の書類の一つとして、ジム利用上の“ルールとマナー”に関する文書を手渡されたのだが、これが良識のある人間にとっては今の時代“お節介”に過ぎない事例の例外ではなく詳細に渡っているのだ。
 例えば、「体調がすぐれないときは施設の利用をお控え下さい」「体力体調に無理のないレッスンをお選び下さい」「非常時にはスタッフの指示に従い、落ち着いて行動して下さい」…  これらに関しては人命にかかわる事項であるため、ジム側としても法的に記載責任がある内容であろう。
 一方、「マシンの独占は避けて下さい」「ジム内に留まっての長話はご遠慮下さい」…  このような各自の良識で行動すべき事柄にまで“ルールとマナー”の記述は詳細に渡っている。 規律として管理者から制限されなければ常識的な行動がとれない人種が増殖している今の時代を、こんな所でまた実感させられる思いである。

 そして、今回の記事のテーマに直結する“ルール”として、「ロッカールームやパウダールームでは“身体にタオルを巻くなどして、裸でのご利用はご遠慮下さい」との記載があったのだ。
 (へえ~~。  小さい子どもじゃあるまいし、今時は人前を“素っ裸”で歩き回る大人が増殖しているのだろうか??? まさかねえ…


 ところが、その“まさか”に直面する日は直ぐにやって来るのだ。

 ジムに通い始めた初日のことである。
 トレーニングウェアに着替えるために女子ロッカールームに入った私は、いきなり衝撃的な風景を目の当たりにして驚愕させられたのだ。  20代位の妙齢の女性が、体のどこをも包み隠さない“すっぽんぽん”の姿で威風堂々と私の方へ迫ってきたのである。
 ここでこの女子ロッカールームの館内での配置を説明すると、ロッカールームを中心に、それと直結してシャワールーム、ジャグジーやサウナルーム、そしてパウダールームやトイレが併設されている。 そのため、エクササイズの終了後、着替えの前にシャワールーム等を利用したい場合はロッカールームで裸になるのはやむを得ない。 ところが、ロッカールームが広いためシャワールーム等との間にある程度の距離があるのだ。その通路で人と行き交うことになる。 そのためジム側が定めた“ルール”において、タオル等の着用を推奨し“裸”で歩くことを規制しているのである。 
 ところが、特に若い世代の女性に多いのだが、この“タオル規制”は守られずに“すっぽんぽん”での通路通行が横行している実態なのである。

 昨日など、エクササイズを終了して化粧直しのためにパウダールーム(化粧室)に入ったところ、ここにも“すっぽんぽん”の妙齢女性が出没しているのだ! 通路とは違って、既に着替えを終えた着衣女性ばかりのパウダールームで“すっぽんぽん”を見かけることは稀なのだが、この女性は他女性の存在がまったく気にならない様子で、“すっぽんぽん”の体に丹念にボディローションを塗り続けている。

 また、ロッカールームで着替えをするに当たって、“パンツ一丁”になって平気な女性が何とまあ多いこと! これも若い世代の女性に多い。 Tバックや、お尻部分が丸ごとくり抜かれたような“エロ下着”を平然と披露しつつ、悠々と着替えをする女性がロッカールームに多発している今の時代である…


 私の世代など、小学校高学年頃から学校の体育の着替えにおいても、スカートを履いたままその下にトレパン等を着込む等の工夫をしつつ、たとえ同性同士といえども体や下着の一部を見せない配慮をして“貞操”を守ってきたものである。 

 女子ロッカールームで平然と裸体を露出する若き女性達と、電車の中で化粧をする女性との心理に共通項が見出せる気がする私である。
 彼女達はその軽薄短小な人生経験において、自分自身のみが絶対的存在であるのだろう。 おそらく彼女達には他者を含む「社会」という周辺環境の存在が欠落していると捉える。 悲しいかなその心理的バックグラウンドとして、自らが社会的存在の一員として周囲から容認された歴史が乏しいのではあるまいか?

 加えて今のネット社会における画像の氾濫ぶりも、この荒廃の一因である実態も否定できないのではなかろうか。 彼女達と同じ世代の若き女性達がネット上で裸体を披露することにより、いとも簡単に売名行為に走っている現状である。 ならば自分も裸体を磨いて文字通り“裸一貫”で名を売ろうかと意気込み、若き女性達がフィットネスジムやエステに寄せ掛けている実情なのかもしれない。

 その種の若き女性達を捉まえて、一人のおばさんが何をどうアドバイスしてあげればいいのか途方に暮れる今の廃退した社会の現状である。
 「心底、自分を愛してくれる男性のためにその裸体を取っておこうか…」な~んて言ったところで、虚しさが過ぎるだけの今の世の中なのかしらねえ…


 男子ロッカールームはいかがなものであろうか? ナイスバディの男性達が全裸でウロウロ歩いているのならば、ちょっと覗いてみたくなるかも??      ウッソだよ~~ン
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