(冒頭写真は、2025.05.03付朝日新聞記事「3か月 やっと地上に 埼玉陥没で遺体搬出 穴は40メートル 『恐怖や苦痛と戦い 行きたいと思っていたはず』」より転載したもの。
実に、やっと地上に。 だ。😱 😭
本人の責任ではまるで無く。
単に不運にも陥没した直後の道路をちょうど通行中だったがために、その穴に落ち込んでその後長い期間に及び助け出されず、命を失った被害者である。
この私も、とても他人事では無かった。
とにかく本人には何らの責任は無く、ただ単にタイミング悪くその場を通りかかったがばかりに、陥没事故の犠牲となった運転手氏だ。
この種の事故にはまるでド素人の私ではあるが、私なりに救出策を考慮してみたりもした。 当然ではあるが、やはりその回答が出ない状態が続き。
それにしても事故発生から3か月もの長い期間その男性を救出する手だてがないままに、暗に放置された感もあった。
そんな状況を観察していて、我が脳裏にある推測が浮かんだ。
それは当該運転手氏に、身内が誰一人としていないのではないか?? との事だ。
というのも この手の事故が発生すると、必ずマスメディアがその家族や親族にインタビューして、その発言(たとえば「一刻も早く救出して下さい!」「どうしていつまでもこのままで放置しているのですか??!!」等々とマスメディアに激しく詰め寄る映像等々が報道されるはずだ。
それが、ただの一つも無かった故だ。
ところが今回の新聞報道にて、私は初めて知ったのだが。
この犠牲者である運転手氏には、家族や親族が複数存在したのだ!!
早速 その家族へのインタビュー記事を、上記の朝日新聞より引用しよう。
某男性家族曰く、「事故から3か月以上が経ち、ようやく父が救出されました。 心の強い人だったので、恐怖や苦痛と戦って、力尽きるまで生きて帰りたいと思っていたはずです。 それを想うと体が震え、胸が締め付けられる想いです」
そのご家族による談話も紹介すると、「体が大きく、何かと頼れる父でした。 少し頑固なところもありましたが、いつも笑顔で、とても優しく温厚な性格の父」と思いをつづった。 「孫が生まれ愛情を注ぎ、ひ孫が生まれた更に沢山の愛情を注ぎ、これからの成長をとても楽しみにしていました」
その上で、「大好きな父が突如として居なくなってしまった事実を、未だに信じることができません」と心境を記した。
男性が勤める会社の代表者もコメントを発表した。
20年以上勤務していた男性に対し、「何故このような悲惨な事故に巻き込まれなければならないのか」「世の中の人が公道を安心して走行できるようにしていただきたい」と訴えた。
当該男性は、千葉県で暮らしていたらしい。
近所の60代女性によると、男性は一帯の住民らによる側溝の掃除は必ず参加し、孫が一緒だったこともあった。 「雪が積もると雪かきを手伝ってくれた。感じの良い方でした」
(以上、朝日新聞記事より一部を引用したもの。)
原左都子の感想だが。
上記の朝日新聞記事を読んで、私も初めて、この道路陥没事故犠牲者であられる男性の生前の“生き様”のごく一部に触れられた気がする。
何と申しますか。
何ら死ぬ必要も無かったお一人の善良な市民である男性が、トラック運転中に道路陥没事故との予想もしていなかったであろう不意の事故にて命を失なわされた訳だが。
その際に、その陥没事故を引き起こす原因を作り出した自治体の責任者や関係者が、もう少し誠意をもって対応するべきだったのでは無かろうか??
いや、おそらく「損害賠償金」等はご遺族に支払われるのではあろうが。
そういう問題ではない、人間としての「誠意」との側面において。
事故発生の責任論等々を、もっと誠実に積極的にマスメディアを通して公開するべき。
との観点から。
未だに、この事故を起こす発端となった「下水道事業」等々の担当者からの明確な謝罪等がない事実を、不審に感じている私である。
この八潮市の事故のみならず。
おそらく日本列島各所が、同様の“老朽化した下水道”等々の公共施設を抱えているのであろう事実が目に見える!
地方自治体の財政事情が厳しいのであろうことは、想像して余りあるが。
とにもかくにも。
今後は是が非でも同様の事故を防ぐべく、自治体には最大限の努力を要請したいものだ!!