80代の女性は寒い日の日曜日、娘さんと梅田の百貨店で買い物をしたあと、晩の食事をしようとレストランに入りました。椅子に座って、ほっとしたとき、気を失い、テーブルに伏せりました。驚いた娘さんが「どうしたの、大丈夫?」の声で目が覚めました。
「疲れていたのかしら」と答えたものの、気を失ったのは初めての体験でした。料理を楽しんだあと、バスで帰宅し、マンションに到着しました。娘さんが郵便箱をチェックしていたので、一足先にエレベーター前に行きました。
そこで、2度目の失神が襲いました。体の左側から倒れるように横になりました。娘さんが飛んできて、抱き起し「大丈夫、救急車を呼ぼうか」と言いました。この間、数十秒で、気がつきました。「横になりたいから、自宅に帰る」と言い、娘さんに抱きかかえられるようにして、自宅に戻りました。
倒れた際、打ったのか、左腕が痛むほかは、体に異常はないといいます。頭も心臓も痛くはありません。
失神は一過性の意識の喪失です。姿勢を保つことができなくなり、倒れ込みますが、自然に意識が回復します。脳の血液が一時的に滞ることから発症するとされています。
急に立ち上がることで脳の血流が下部に下がる起立性低血圧の失神、不整脈や心臓弁膜症など心原性の失神、脳腫瘍などの脳血管性の失神、迷走神経反射などの反射性の失神、血圧、脈拍の急変動から起こるヒートショックの失神があるとされます。
命にかかわるのは、脳血管性、心原性の失神です。相談を受けたので、私は専門病院を受診するよう勧めました。その後のことは次回に。
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