「プロが選ぶ日本のホテル、旅館百選」の総合一位に選ばれた福島県石川町の母畑温泉・八幡屋での温泉三昧の宿泊は快適でした。かけ流しの大浴場、十数人は一度に入れる花崗岩をくりぬいた露天風呂、その隣には岩に囲まれた露天風呂、麦飯石のサウナと温泉を満喫してきました。
ビールを片手に山海の料理をそろえた懐石料理に堪能しました。翌朝のバイキング料理は郷土料理も取りそろえ、カニの味噌汁は美味しかったです。夜は、20歳の仲居さんが配膳してくれましたが、きびきびした応対に好感が持てました。高校時代の友人3人と雑魚寝をしましたが、これはこれで楽しい思い出になりました。
友人のN君が母畑温泉を発掘し、会長から日本一になった連絡を受けたので泊まりに来たことを仲居さんに伝えました。しかし、会長はじめ、女将さんもどなたもあいさつには来られませんでした。
昨年まで36年間、連続日本一に輝いた石川県の和倉温泉・加賀屋に最近泊まった友人が「だれもあいさつに来なかったな。加賀屋では、女将さんがあいさつに来て、その日が嫁の誕生日と知り、タイのお頭つきの刺身をサービスに出してくれた。帰りに記念の夫婦箸を贈られ、嫁は大感激だった」と話していました。私も加賀屋には2回宿泊したことがありますが、2度とも女将さんがあいさつに来られました。
翌日、八幡屋のマイクロバスが私たち4人を同町にある猫啼温泉・井筒屋に送ってくれました。運転してくれたのは営業担当の男性社員です。日本一に選ばれた感想を聞くと「まったく予想もしていなかったので、戸惑うことの連続です。日本一のサービスってどんなもの、とお客さんに尋ねられても、どう答えればよいのか、わかりません。お客さんに至らないことを指摘してもらい、それを直すことから取り組んでいます」。
そうやって一歩一歩積み上げてください。瓶ビール2本を飲んで宿泊費は1万4656円でした。加賀屋さんの半分以下の料金で、私は満足の一泊でした。