いつやらの短編集でも似た内容を書いたが、ここでは科学を甘(あま)い辛(から)いの観点で書いてみたいと思う。勝手に書いたらっ! と言われる方もおられることだろう。確かにそれもそうなので、多くを語らないようにしよう。などと言って語ってる私である。^^ 宇宙はビッグバンでどうのこうの…[どうたらこうたら…]と偉い教授の先生方が言われるが、あんた見たんかいっ! と辛口でお訊(たず)ねしたいくらいのものなのだ。^^ というのは、ビッグバン前の宇宙という存在は三次元科学で考える有限の私達が暮らす世界の話なのである。小難(こむずか)しいので分かりやすく言えば、それじゃ、そのビッグバン前の宇宙の周(まわ)りはどうなってるのっ!? と甘く考えざるを得ないということだ。私達は縦×横×高さといった有限の世界に存在しているからである。
とある高校の地学の授業時間である。先生が、教壇の上で生徒達を見下ろしながら得意げに語っている。
「そうして、今の宇宙は出来たんだっ!」
「先生っ! そうは言われますが、どうも僕には先生が言われる科学が今一、分かりません。誰か、見たんですかっ!?」
「い、いや、それは…」
生徒に辛口で訊(たず)ねられた先生は、思わず甘い笑い顔で口籠(くちごも)った。
科学とは、甘くも辛くもない謎(なぞ)めいた学問なのである。^^
完