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渋谷区立松濤美術館「藤井達吉の全貌」展へ行ってきました。
17年ほど前にも東京近美での特別展を観て、暮らしの中にある工芸というか手芸的とも思いましたが、今回は初めて見る絵画も多く、本当に素晴らしい展観でした。
自由でおおらかで、楽しくて、モダンで創る喜びに溢れ、全く古びない作品です。
1時間以上をかけてじっくり観て来ました。
工芸、美術、書、装丁、室内装飾、様々なものが人々の暮らしの中で生きてある美の世界を追求した方です。
工芸や美術、染織、境目のない統合の美の世界があります。
アート鑑賞塾でも再三話題に登った「工芸、美術を分けるものではない」という考えと同じようなスタンスで制作されています。
かたちの会のコンセプト「創る悦び、使う愉しみ」とも合致します。
いわゆる職人芸的なものではないのですがレベルの高い美術家のセンスを感じることができます。
作り手としても使い手としても力をもらえる展示でした。
中央からは離れて仕事したようですが、今こそ藤井達吉が再評価され多くの人々にその作品と考えを知ってもらえるといいのではないかと思います。
今現実のものとしていくことはたやすいことではないけれど、私にできる紬織りを通してできることをやるしかないと私は思っています。
3.11以降の日本に大切な大きな意味を投げかけてくれていると思います。
私たちに大切なものは何か――
自然な美の世界、自然の理から生じる美の世界を大事にしたいです。
7月27日(日)までです。
画像ではほとんど良さが伝わりませんが、こちらのサイトもご参考まで。