中野みどりの紬きもの塾

染織家中野みどりの「紬きもの塾」。その記録を中心に紬織り、着物、工芸、自然を綴ります。

[中野みどり「紬の会―秋冬コレクション」]のお知らせ③

2015年10月26日 | 紬の会

プレヴューは終了致しました。多数ご来場ありがとうございました。
9日からは工房展になります。お待ちしております。


[中野みどり「紬の会―秋冬コレクション」]のお知らせです。

【プレヴュー】終了しました
日時:2015年11月2日(月) 午後1時~午後4時
2015年11月3日(火)〈祝〉 正午~午後4時

場所:山の上ホテル『花』の間(2階)
当日の連絡先 080―6775―4892(かたち21)

【工房展】
日時:2015年11月9日(月)~15日(日) 午前9時30分~午後4時
場所:櫻工房(小田急線鶴川駅からバスまたはタクシーで約10分)
※初めてご来房される方はご予約の上お越し下さい。

【出品品目】
着尺、帯、ショール、帯揚、帯締

【ミニ紬塾】
《糸を観る、布を観る、そして着ること》
日時:11月11日(水)午後2時~午後3時
場所:櫻工房(町田市)
会費:2,000円
定員:6名(要予約)

【ご予約受付・お問合せ】
紬の会へのご来場及び、ミニ紬塾のお申込みはメールまたはお電話にて承ります。
下記“かたち21”までご連絡下さい。
お申し込みの際はお名前、ご住所、お電話番号、日時を明記してください。
ご予約のお客様に折り返し詳しい道順をご案内いたします。

かたち21
TEL:042-736-7340
MAIL:katachi☆mbr.nifty.com(☆を@に変えてください)

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毎年秋に行っている「紬の会」は11月9日(月)から15日(日)まで櫻工房での開催となりますが、それに先駆けまして、御茶ノ水駅近くの山の上ホテルの小さなお部屋をお借りしてプレヴューも開催いたします。
小田急線鶴川駅までは遠い方はぜひこちらの会場へお運びください。
[プレヴュー]は2日は午後1時からの開始で4時まで、3日は正午からで4時までになります。

新作の帯などを中心に秋冬向けの着尺、帯、広幅、角帯、ショール、帯揚げを展示いたします。
お手持ちの着物や帯とも取り合わせてご覧ください。

私の紬は経糸、緯糸に玉糸、節糸、真綿紬糸などをブレンドして使いますが、作品によって、用途によってその割合を変えています。

節のある糸を扱うということは、糸巻きから始まり、全ての工程で手間と時間がかかります。
ただその節が見た目の趣きを醸し、糸の陰影は奥行を生み出し、同時に織物の着心地や堅牢性を高めます。
紬は本来長く着用でき、二代、三代と受け継がれるべきものです。
着物や布にご関心のある方、ぜひ紬から始めませんか!
初めての方も遠慮なくご来場ください。

山の上ホテルは昭和の文化人にも愛され、こぢんまりとした落ち着いた素敵なホテルです。
コーヒーパーラーやレストランもありますので、ランチやティータイムを兼ねてゆっくりお出かけください。
レストラン詳細はこちらから

[櫻工房展]の方では、工房コレクションの染帯、オールドバティックの帯なども数点ですが出品します。男性向け広幅、角帯もあります。
特別提供の品もありますし、取合せや、更生などのご相談ごとも伺えると思いますので、かたち21へご予約の上ご来場ください。
工房展は朝9時半から4時までです。お早めにお出かけください。

また紬織りの理解を深めていただくために、期間中11日(水)にミニ紬塾も予定しています。

手つむぎ糸の紬の着物は高価になりますが、手仕事系の現場は本当に厳しい状況の中で営まれてきました。
後継者が育てられなかったのも仕方のないことかもしれません。ただ、古来より愛用されてきた堅牢で上質の紬がなくなるのは勿体無いですね。非力ながら、その良さを伝え私に出来ることを地道にしていきたいと思います。

今まで私が使ってきた信州の真綿紬糸はもう紡ぐ人がいなくなり、数年前に糸が絶えてしまいました。
ストックの糸は少しはありますが、国内でいい糸を紡ぐ人がなくなれば上質の紬織りも絶えてしまいます。
真綿紬糸や節糸の特徴、特質などもミニ塾でお話します。糸が見えてくると全体も見えてきます。
短い時間ではありますが、良い布や着物と出会うためのヒント、ポイントをお話できたらと思います。

皆さまのご来場お待ちしています。


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第6回紬きもの塾ー織物設計

2015年10月21日 | 紬塾 '15~'16


今回は織物設計を中心に講義しました。
画像の上部の白く見える糸はみなさんが紬いで白樫で白汚し程度に染た糸です。
このあと糊も生麩と布海苔で付けてもらいました。
糊を付け、糸の波状形を戻してありますのでふっくらチリチリ、力強いとても良い糸になりました。
着尺より太めの糸ですので1分に6本位入りそうです。
全長を織り幅で割り越し数を出していきます。
自分の糸はなるべく全部使い切ることも設計の条件に入れています。

カラフルな色糸は私が草木で染めた糸ですが、基本は自分の糸の形や風合いを生かす布を織ることですので、色糸を使う使わないは自由です。

“色”という素材を生かすことも難しいことで、何でも使えばいいというものではないと思います。
つい、どの色も綺麗で目を奪われがちですが、自分の糸と地糸の関係を見極めながら使えるようでしたら使ってください。


こちらは地糸としてベーシックな色の中から1~3種自由に選択してもらいます。

9寸幅で3寸の長さを織ってもらいます。
条件はみなさん一緒です。

小さいけれど奥行の感じられる布になるといいですね。
それが紬織りの醍醐味ですから。
来月の織り実習が楽しみですね。

心身共に整え、機と糸と向き合ってください。

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「紬の会」自然を着るー秋冬コレクションより ②

2015年10月15日 | 紬の会

11月初旬からの「紬の会」に向け、帯揚げも染めています。
玉ねぎ外皮、亜仙薬、茜などで染めたものです。
秋の澄んだ日差しの中でとても綺麗です。
写真技術があれば、オートではなくマニュアルで撮ればもう少し鮮やかさを再現できるのかもしれませんが残念です。。。



柿と桜の落ち葉を当ててみると・・・酷似しています。
自然の色は鮮やかさの中に灰味を含んでいて、いくら見ていても飽きないのです。

生きた色は太陽の光で見るのが一番です。
草木染めの着物や帯と調和します。
他にも秋の梨の枝で染めた深い秋冬ピンク系も染め上がっています。
帯揚げは脇役と思いがちですが、ときにはハッ!とするような使い方も良いと思います。
秋の装いのお供に加えていただけたらと思います。

「紬の会」詳細はこちらから。

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「紬の会―自然を着る」秋冬コレクションより ①

2015年10月10日 | 紬の会

工房の桜の木の木漏れ日が部屋の中まで差し込むようになってきました。
織り上がった桜染の帯2本をその午前中の光の中で撮影しました。
秋の光の中で糸も色も落ち着いた輝きを放っていました。


以前のブログにも書きましたが絹糸は断面が三角形のせいでしょyか、また節糸や真綿から紬いだ糸の毛羽のせいでしょうか、ガラスの粉を撒いたかのように表面が輝きます。
写真では伝えられないのですが、直射を糸の毛羽に当てると見えると思います。
特に糸の立体感を残した扱いをするとその兆候は大きいように思います。
歓声を上げてしまうほど本当に綺麗です。自然のなせる技です。


柿の木の紅葉の木漏れ日も美しいです。

若い頃には秋は肌寒くなり、日が暮れるのも早くてあまり好きではなかったのですが、歳のせいかだんだん寂しさも冬に向かっていく厳しさも受け入れられるようになってきました。

秋の豊かな実りを楽しみつつ一年の締めくくりを迎えたいと思います。

さて画像の吉野格子帯などを中心とした秋冬コレクションの「紬の会」を11月初旬から中旬にかけて行います。

会場は櫻工房ですが、11月2日、3日は駿河台の山の上ホテルでプレヴューも行います。
ぜひご覧ください。

詳細はHPをご覧下さい。
またブログでもお知らせいたします。





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第5回紬きもの塾ー白樫、梨の木で初秋を染める

2015年10月01日 | 紬塾 '15~'16
工房の萩も花はそろそろ終わりです。
本格的秋を前にしたこの日曜日に自分で紬いだ糸や古い半衿、帯揚げを白樫と梨の小枝で染める実習をしました。
いつもは七月の桜の枝、葉を使うことが多いのですが、今期は梨、白樫を使いました。

今年は9月下旬の染日程になりましたので、植物にも秋の変化が現れています。
植物の葉は黄色くなるのに枝から煮だす色素は全体的に赤みが強く感じられるようになります。黄色味が抜けていくのです。

もともと赤味の透明感のある色素が多い梨は一層赤みを増していくように思います。
灰汁媒染で秋のピンク、鉄媒染で赤味のグレーになります。
灰汁媒染中。このあと染液にもどして落ち着いたピンクを染めました。 
鉄媒染中。このあと染液に戻して赤みの薄グレーの帯揚げになりました。
白樫も春先は黄色味が強いベージュになりますが、ほのかに赤みの感じられる温かなベージュが染まります。みなさんが紬いだ糸は白樫の無媒染にしました。
染め上がった糸や布はすぐしまわずに、室内で2~3週間は空気酸化させます。
灰汁媒染の場合は特に色の変化も見られます。

さて、実習を受けた方から終了後に感想のメールをいただきました。
大事な所を掴んでくださったようですので一部ご紹介します。

「染めの実習では、全ての工程が理にかなっていて、無駄が無く、とても勉強になりました。
糸は、必要以上に触らないことが大切だとわかって良かったです。
触りすぎないということは、無駄のない動きにつながって、丁寧に扱うこと、火の入れ方など、素材への接し方の基本は、作るときに共通して大切なことでした。」

普段の私がしている仕事の細かなことまで、実際に植物に接し、ハサミの入れ方、糸の触れ方、水の扱い、火加減の調節、洗い方、干し方など体験してもらいました。

煮出しも「何分煮出すのですか?」とタイマーに頼るとそれだけになってしまいますが、火加減の調整や、蒸らし、植物を煮出すときの匂い、色味をよく観察します。

「料理をしているみたいですね」とか「梨はお芋の匂いがする!」などの発言もありました。

 
そして今期の方はラッキーにも!金木犀の花で作る塩香(しおか)を自分たちで作ってもらうお土産つきでした。
前日に満開状態の金木犀の剪定があり、その花だけを摘んでおいたのです。冷蔵庫で保管しておきました。

本当は空き瓶などがあるとよかったのですが、ラップに5ミリほど粗塩をしいてその上に金木犀の花をのせ、上からも粗塩を少しのせます。家に帰ってから何か密閉できる容器に移してもらい一年以上香りを楽しめます。

先日アーティストの栃木美保さんの塩香のワークショップで教えていただきました。
色は変わりますが匂いは発酵が加わるのか一年後もとても良い香りでした。
もう関東以西では花は終わってしまったと思いますがもしまだ残っている地域の方はぜひお試しください。

下の画像は先日のワークショップで作ってきたものです。
アロマオイルよりもっとソフトで塩香もとてもいいものだと思いました。
香りを“聴く”という感じです。嗅覚を磨くのも良いことですね。(^ω^)P


左が金木犀単品で、帰ってきて作ったもの。右はワークショップで作りました。
爽やかな香りにバラの甘さを少し加えたものです。

下から丁子、月桂樹、ラベンダー、グレープフルーツ、バラ、フジバカマです。
栃木さんが一年かけて集め、乾燥させてくださった香り素材を使わせてもらいました。

またかたち塾でもやれるといいなぁと思っています。(*゜▽゜*)




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