中野みどりの紬きもの塾

染織家中野みどりの「紬きもの塾」。その記録を中心に紬織り、着物、工芸、自然を綴ります。

「紬の会’24春―崩し縞を着よう!」展示&受注会 お知らせ3

2024年03月28日 | 紬の会
今週末、3/30(土)、31(日)に鶴川ポプリホール会議室で「紬の会’24春―崩し縞を着よう!」展示&受注会を開催します。

明るい会議室ですが、なるべく明るいうちにお越しください(~17時まで)。
生木で染めた草木染の色は、時間帯で見え方が随分違ってきます。
初めての方は、まずは自然光でご覧頂くのが良いと思います。

お知らせ1、2では、中間色の着尺をアップしましたが、3シーズン着られる単衣仕立てにもできるタイプのものです。

また、この画像のような濃い地の「崩し縞」と「小格子」は袷にして秋から春先まで、様々な帯合せが浮かんできませんか?

様々な機会に汚れをあまり気にせず、沢山お召し頂き八掛の裾が擦り切れてきたら洗い張りに出して下さい。
私の紬は洗い張り後は格段に滑らかな良い風合いになります。
ショールもそうですが、着物も洗ってください!!洗うほどによくなります。

以前、呉服屋さんでの私の個展に初めていらしたお客様が「紬は硬くていやだ」と私の前で仰られたのです。私は「そんなことはないです・・」と心の中で思ってましたが・・。(^_^;)
でも確かに硬くて着心地の悪いものもあり、その方の感覚は正しいのだとも思いました。

そして、初めはこわばっていた表情が、店の人にフィッティングしてもらうと、急に眼が輝き始めたことがありました。身体に纏った時の柔らかさに気付いて頂けたのか・・?
兎に角、ベージュ系の着物をお求め頂いたことは忘れられません。
風合いを大事にしたいと修業中もそのことばかり考えて織り方の工夫もしてきましたので。
そして織り方もありますが、織り密度や糸の撚糸や打ち込みや、経糸緯糸の太さと密度のバランスなど複合的なのです。
しかし柔らかければいいというものではなく、布を斜めに引いた時に出るバイヤスがヘタってしまうようではダメなのです。
バイヤスが綺麗に柔らかく立ち上がる布は着心地がよいはずです。

強い主張、表現はないけれど、自然からの恵みの布、自然体の紬。
噛めば噛むほど味が出る・・そんな紬をこの機会にご覧下さい。(^-^

今回は、ご成約の方には特典も用意しております。
初めての方もお待ちしております。

詳細はHP「お知らせ」をご覧下さい。






コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「紬の会’24春―崩し縞を着よう!」展示& 受注会お知らせ2

2024年03月20日 | 紬の会
「紬の会」お知らせ2です。

紬と言っても現代では色々なタイプのものがありますが、私が手掛けてきた紬は宗廣力三先生の郡上紬の流れを汲みながら、赤城の節糸との出会いもあり、経糸に節糸も使う、より立体感のある紬です。
郡上紬は着やすいと、紬通の方から聞きました。また私自身も着やすく、疲れない紬だと確信しています。その理由はここでは伏せておきます。
緯糸は長野の、真綿手紡糸です。
帯はたて、よこ共に赤城の節糸がメインの糸になります。真綿だけとは違う光沢が生まれます。

どちらも今は手に入らない、あるいは入りにくい糸ですが、蚕から吐き出されたウェーブの形を伸ばさないゆっくりとした糸の作り方です。繰られた糸をすぐ枠から外すので、ウェーブがより強く出ます。

また真綿の糸は、私が修業に入った直後に、久米島方式で真綿から糸をつむぐことを教わり、その糸の綛揚げもしたのですが、自分でつむいだ糸のウェーブの美しさに、「わ~綺麗・・」と側に居られた宗廣先生につぶやいたことを記憶しています。
先生からは「どういう仕事をする人か大体わかりました・・」と言われました。(*^^)v

そしてその時から47年。紬織物の美しさは糸の揺らぎの中にあるとの思いは今も変わりません。


赤城の節糸の糊付け後の捌くところ。

手つむぎ糸は蚕の吐き出すウェーブと人の身体から自然に生まれるウェーブが合わさったものです。

評価されにくい「風合い」。
画像でも伝わりにくく、着た方にしかわからないものなのですが、間近で見て触れれば幾らかでも分かると思います。
立体感のある糸からしか、立体感のある深い布は生まれません。
是非ご覧頂きたく思います。

詳細はHPお知らせをご覧下さい。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
<ポプリホール鶴川会議室3F >
3/30(土)14時~17時、31(日)10時半~16時
小田急線鶴川駅下車3分 

<櫻工房>
4/6(土)~13(土)10時~16時
[8日(月)と10日(水)を除く]

※工房は要予約
お問い合わせ、ご予約はこちらのメールから
※ご予約の際にご希望日時をお知らせ下さい。
第2希望日時も添えて頂けると助かります。

鶴川からバスで12~13分、下車3分です。
お車の方は工房のカーポートをお使いいただけます。
受付の際に詳しい道順をお知らせします。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「紬塾24」受講生募集のお知らせ

2024年03月11日 | お知らせ
「紬塾24」申込受付は3/16(土)から
※受け付け終了しました。

樹々の花も次々と咲き始め、春本番を迎えました。

さて、工房のことに関して流動的な事案があり、「第15期 紬きもの塾24」の開催が出来るかの判断に時間を要しておりましたが、少し見通しがついてきましたので、取り敢えず開催に向け、受講生の募集を進めていくことに致しました。
日程、詳細はHPの方に公開しました。

ただ、後半は日程の変更などが発生するかもしれませんが、その際には予備日を25年1月に設けましたので、それを使ってなるべく変更のないようにと考えています。やむを得ず変更の場合は参加者全員の都合がつく日に変更します。
今まで全7回のコースでしたが、来期染織実習コースを加えることが出来るか分かりませんので、工房の庭木を使った染色実習(帯揚げ、半衿等を染める)を今年度の方には1回加えた全8回のコースにします。
それに伴い、受講費の変更があります。HPでご確認ください。

申込受付は3/16(土)から。初回は4/21(日)です。※受け付け終了しました。
定員になり次第締め切ります。
※定員は4名(定員に達しない場合は開催を見送ることがあります)。

参加希望の方は、当ブログ「紬塾」のカテゴリーから、過去の塾の様子をよくお読みいただき、趣旨、内容をご理解の上お申し込みください。
不明な点は遠慮なくお問合せ下さい。

お申込みの際はメールにお名前、郵便番号、ご住所、電話番号を明記してください。
お申込み受付後、一両日中に空き状況や詳細をお知らせします。
一両日中の返信が無い場合は電話でご連絡ください。

また、3月末の展示会などもご覧頂き、中野の作品にも触れて頂きたく思います。
お申込み、お問合せはこちらから。

トップの仄暗い画像は23年度初回の塾の風景。
あえて蛍光灯は点けずに、自然光だけで私物の2点の桜染めの紬の色を見てもらっているところ。色と光の関係を意識して見てもらいます。

昼間でも当り前のように蛍光灯が使われている現代ですが、本当にものを観るというのは均一な光線の中だけにあるのでしょうか?

着物の知識や先入観なしに、素直にものを観察するところから紬塾は始まります。ものと向き合うことは自分と向き合うことです。
素直なピュアな気持ちで参加して下さる方をお待ちしています。

また、塾の様子の画像を上げる場合、受講生の許可を得て使っていますので、写さないで欲しい方には配慮しています。





コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「紬の会’24春―崩し縞を着よう!」展示& 受注会お知らせ1

2024年03月02日 | 紬の会
                  (左)「一崩し」(右)「此の手縞」

久し振りの「紬の会」です。
シンプルな柄行きの縞や小格子、崩し縞を中心にした着物と帯の展示& 受注会を下記の通り行います。

手つむぎ糸を経糸にも緯糸にも使った風合いの良い、堅牢な真綿紬を纏ってみませんか?

「崩し縞」は上質な手つむぎ糸でこそ味わいが出るものです。
今まで定番としてたくさん織ってきました。そろそろ私も最終盤の仕事、初心に返り、改めて自分の仕事の原点を見つめたいと思います。

味わいと機能性を持った真綿紬は洗い張りするほどに毛羽も取れ、光沢を増し着やすくなります。

無地感覚の紬は街着から、ドレッシーな装いまで、帯を替えることで幅広い着こなしができます。古くて新しい、飽きることのない長く着られる紬です。そして次世代に残せる紬です。

見本布や糸からご注文も承ります。
お肌の色を見ながら使う糸をお選びします。価格などはお問合せ下さい。



受注会は草木染の糸や布見本を参考にして、崩し縞着尺のセミオーダーを承ります。草木染の糸質や色は画像では表現が難しく、今回は直接お越しいただける方のみの受け付けになります。
納期は、染めてある糸をそのまますぐ使える場合は3~6ヶ月。染重ねなどがある場合は8~18ヶ月。詳細は個別にご説明します。

遠方の方などには完成作品のお問い合わせいただければ、詳細画像をお送りいたします。HPお問合せのメールからご相談下さい。

今回の展示では無地感覚の着尺以外に、シンプルな紬の帯もご覧頂けます。
お手持ちの着物との取り合わせもご遠慮なく、お持ちください。帯は30万円~(+税)。

場所は、和光大学ポプリホール鶴川と櫻工房内で下記の通り行います。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
<ポプリホール鶴川会議室3F >
3/30(土)14時~17時、31(日)10時半~16時
小田急線鶴川駅下車3分 アクセス

<櫻工房>
4/6(土)~13(土)10時~16時
[8日(月)と10日(水)を除く]

※工房は要予約
お問い合わせ、ご予約はこちらのメールから
※ご予約の際にご希望日時をお知らせ下さい。
第2希望日時も添えて頂けると助かります。

鶴川からバスで12~13分、下車3分です。
お車の方は工房のカーポートをお使いいただけます。
受付の際に詳しい道順をお知らせします。




コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする