中野みどりの紬きもの塾

染織家中野みどりの「紬きもの塾」。その記録を中心に紬織り、着物、工芸、自然を綴ります。

第2期「紬塾」開講 第1回オリエンテーリングと受講者の自己紹介

2010年04月15日 | 紬塾 '9~'12
第2期「紬塾」の初日は、昨年と同様にオリエンテーリングと、受講される方々に自己紹介をしていただきました。
今期は、着物についてすでに勉強されていたり着付けもご自分でバッチリ!できる方もおられますが、
当塾としましては、知識や技術の優先でなく、糸1本のいのちを見つめるところから
“美しさ”の本質を考えていきたいと思っています。
無垢な目で1年間よろしくお願いいたします。




工房の庭では大山桜が散り始めた中での開講です。




[オリエンテーリングから]



身近な植物がもっている赤味系と黄味系の紬(中野作)を羽織って、顔うつりを見てもらいました。
また、真綿系と玉糸系の違いや、袷と単衣の違いも体感してもらいました。洋服ではピンクや黄色は
着ないという人や、年齢的に派手かしら?と言っていた方も思いのほか優しいとか
まだダイジョウブとか楽しそうでした。




これまで織ってきた着物のはぎれで触感をみてもらう。



[自己紹介から]
みなさんの着物にまつわる自己紹介はそれぞれに興味深いお話でしたので、
今回はその触りをご紹介させていただきます。



I.K.さん
父親の介護を2年間ほどしてましたが、介護生活の中で行き詰っていく自分があって、
きれいなものに触れたいなと思うようになりました。
そして愉快にきれいに美しく遊べるものってなんだろうなと思って考えてみましたら、
着物があったことを思い出して、それで自分を癒したいなと思ってすうっと着物に入ったんです。
介護の間にもときどき着物を着て愉しむことができて、ずいぶんと癒されました。
父が亡くなったあとも、自分の愉しみのためにときどき着物を着るようになりました。



S.K.さん
私の20代は日本の高度経済成長期で、ずうっと洋服ですごしてきたのですが、
34歳のときにあることがきっかけで、日本人のくせに日本のことを何も知らない
ということを思い知らされることがありまして、それですごいショックを受けて、
それからはお茶やらお花やら日本の文化を学ぶことを始めました。
着物は着付け教室に通ったりはしたのですが、
3回失敗(言われたとおりにしか着ることができない状態で終わった)しまして、
4回目の教室でやっと自分で着られるようになりました。
そして現在は、もっと深く着物のことを知りたいと思いまして、
この塾を受けさせていただくこにしました。



N.K.さん
二人の子供が中学生と高校生になって、それぞれ自分の世界を持つようになりました。
それまで私はずうっと子供にかかりきりだったのが、子育てから解放されて、
そうするとこれから私はどんなことをして生きていけばいいのかなということを考えていましたら、
そうだ、着物を着ようということに思い至りました。
それはどこかお出かけするときに着る着物ではなくて、
ふだんの暮らしの中で馴染んで着ていられる着物ですね。
そういう着物を探して、いろいろ見たりしているうちに、
ああ、私は紬の着物の風合いにすごく心惹かれているんだなということに気がつきました。



K.M.さん
私はいろいろ習い事をしてたんですけども、たまたま去年の10月に
私が入りたかった着付け教室に入ることができまして、
そこにうかがってから着物熱が一挙に頂点に達したという状態です(笑)。
その教室でネームヴァリューのある作家の方々の着物をたくさん見せていただいたり、
触らせていただいたりしているうちに、まとってみると全然違うということを体験してから、
着物がもっているもっと奥深い世界を知りたいと思うようになりました。



O.M.さん
私はまだほんの初心者で、去年の暮れに初めて紬織りの着物に触れることができました。
そのときに洋服にはない「癒し」の感覚というのを実感しました。
ほんとに美しくて、布が輝いているような気がするというか、
洋服では得られないような不思議な感触に魅了されたんです。



T.I.さん
2年ぐらい前に、「着物を着る会」というのを、着物の好きな友達と二人だけなんですけど(笑)
作りまして、二人で出かけたりお茶を飲んだりするときに着物を着るようにしてました。
そのときに、じゃあ私はどういう着物を着たいのかということを改めて考えてみると、
結局私は紬が着たいんだということがわかったんですね。
それで、じゃあ紬をどういうふうに素敵に着られるかということになって、
そのあたりの勉強をしていきたいんです。
紬の風合いっていいますけど、それがわかるにはやはりいいものを見ないと駄目なんだと思いました。



U.S.さん
着付け教室の着付け方にはちょっと違和感を感じてたんですね。
私は、ハレの着物ではなくて、木綿の着物とか日常的に着る着物、
私の叔母は90歳を過ぎるまで毎日着物を着ている、ああいう着方がしたいな、
でも叔母は遠くに住んでいて身近に習うことはできない。
それが、この紬塾にくれば、そういう着付けのしかたとか、
もっと無理のない着方ができるんじゃないか、
それから着物の扱い方もまなべるんじゃないかなと思って、それで塾に申し込んだんです。



K.M.さん
私はあと1、2年で仕事を辞めることになってます。
辞めたあとは着物を着る生活をしていきたいなと思ってまして、
今は着付け教室に通って練習しているところです。
この塾でも勉強させていただきたいと思ってます。



中野みどり個展「紬のきもの'10」のお知らせ


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