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中野みどりの紬きもの塾

染織家中野みどりの「紬きもの塾」。その記録を中心に紬織り、着物、工芸、自然を綴ります。

工房展「中野みどり紬の会」のお知らせ3―草木染帯揚げ

2020年06月26日 | 紬の会
着物を着る愉しみは何と言っても小物の取り合わせだと思います。
予定していた個展のために帯揚げもたくさん染めていましたが、その帯揚もご覧頂きます。

淡い色でも数回染重ねます。少しずつ違えて染めますので、近い色はありますが、同じ色はありません。
あまりに微妙な違いで実物でなければわからないものもあるのですが、写真も何とか近い色になるように、写真は素人ながら工夫して写します。(;^_^A

アシスタントがPhotoshopで補正を加えてくれることもあります。しかし、最初の写りが良くないものは限界があります。この東雲の淡い色系は比較的最初の写真が実物に近いです。でも実物はもっといい感じです。(*^-^*)

また見るときの光源、素材が持つ反射などの条件で、そのものの色が変わります。ものは本来、画像で固定して見るものではないですね。あくまでも大まかなものです。

インターネットの世界では、何でもわかりやすいものがよいのでしょうけれど、人はもっとわかりにくいものを微妙に判断する能力を持っています。見ているうちに力もつきます。人工的なものだけに頼らない姿勢は大事にしたいです。

東雲は縮緬系ですが、シボが目立たず、9月中頃位から使えると思います。
袷、単衣、両方いけます。


紋綸子の帯揚。こちらもまあまあいい感じで色が出ています。(^^♪



絽縮緬もブログに上げてない微妙な色もあります。
写らない(写せない)んです、、。(^-^;

こちらの画像は気持~ちグレー味が強くて、実物はもっと透明感がある爽やかな色です。

PCとスマホでも違いがありますが、スマホはきつい感じというか、柔らかな感じが出にくいように思います。さらに抽象的な言い方で恐縮です、、。(._.);

ブルーだけ化学染料との併用です。スダチのアルミ媒染にほんの少しずつ青の酸性染料をかけていき、乾いて色を確認、また青を足したり、また植物を掛けたりして、使いやすい色にしていきます。ただ、植物と化学のバランスを見ます。
ベースの植物が生きていることを大切に染めます。草木だけよりももっと手間がかかります。

今回の工房展はコロナ禍のなかで、開催できるかギリギリの判断でした。
ブログでのご案内も遅くなりましたが、よろしければお手持ちの帯や着物と合わせてご覧ください。

ご遠方の方などには通販も致しますが、色の見え方の違いをご理解の上お問合せ下さい。

自然な美しい色合いは、梅雨空の中でどんな風に見えるのでしょうか。。

HPのお知らせからご予約のうえ、お出かけください。
お待ちしております。(^^)/
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
※工房では、手指消毒、マスク着用、常時換気、床や畳の拭き掃除など、感染症対策をし、皆様をお迎えいたしますが、ご来場の皆様におかれましても、マスク着用、少人数(2~3名位)でのご来場等、ご協力のほどお願い申し上げます。
お車の方はその旨もお書き添えください。1台分の駐車可能です。







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「美しいキモノ秋号」半幅帯特集の撮影をしました!

2020年06月17日 | お知らせ
今日は梅雨の晴れ間、湿度も低く爽やかな日になりました。

工房では「美しいキモノ」秋号の半幅帯特集で、半幅愛好者として、着手として、記事への掲載依頼をいただき、その撮影会となりました。

撮影は当初、室内で考えていたのですが、急遽、天気も良く光も綺麗でしたので、庭先で撮ることになりました。緑が多いので蚊がすごかったのですが、香取線香を焚きながらでした。
野薔薇の洒落紋の入った着物でしたので、結びは文庫のアレンジを考えていたのですが、朝になったら、気持ちが落ち着く吉弥結びになってしまい、さっぱり、さりげなく装ってみました。

他に私物の半幅を着物に取り合わせたものや、新作半幅帯も2点ほど撮影して無事終了しました。

また発売になりましたら、お知らせいたします!






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第12期「中野みどりの紬きもの塾'20」開講しました!

2020年06月08日 | 紬きもの塾’17~’20
ひと月延期しておりました紬塾’20の基礎コースをスタートさせました。

感染予防対策として、2名の方が来年以降に回ってくださるということで、人数も抑えて行います。

換気の流れも考慮し、窓開け、換気扇、扇風機も使いました。湿度は56%ぐらいありました。
更にマスクをしていただき、私はフェイスシールドをして、時間も30分短くしての開催でした。

また、秋冬の第二波、三波に備えて、各回の間隔を詰めて行い、11月には終了する予定に変更してあります。状況を見極めながら無理なく行います。

オリエンテーションの初回も、いつものように盛りだくさんの内容でしたが、「紬とは何か」という本題にも少し入りました。よくある決まりきった説とは違う、私の大切にしている視点も話しました。

本当の紬とはどんなものなのでしょう?次回から糸の作られ方や、機の構造なども話しながら、具体的につかんでもらえるようにしたいと思います。

みなさんが持ってらっしゃる“紬”の漠然としたイメージは、普段着、黒っぽい色目、固い、かたもの(やわらかものに対しての)、毛羽立ち、先染め、大島、結城…などでした。

一般的なものだと思いますが、私は紬の前身ともいわれる“絁(あしぎぬ)”が紬の原点にあると思っています。原初の織物に思いをはせながら、人々は何を求め、何を見出し、どんな布を纏ってきたのだろうかと想像しています。
生き生きとした、健全な形で引き継がれてきた織り物をイメージしています。
それは紬とは?ということに留まらない、普遍性を持ったもの作りを意味します。

これから順番にそれを紐解いて、私たちが考える紬はどんなものが良いのか新たに探っていきたいと思います。

さて、今回も、お一人私の着物と帯で参加してくださいました。
盛夏を除いて、5回の紬塾にその着物、あるいは帯を締めて来てくださるとのことです。
昨年の紬塾の方で、1本の帯を6枚の着物と取り合わせてお越しくださった方がありましたが、そのブログにも影響を受けたということです。また、ご報告できる時があるかと思います。

紬塾へ来るときに、着物でも洋服でももちろんどちらでもいいのですが、せっかくのチャンスですから、着ることを深めていくという意味で、手持ちのものがある方は、着てこられるのは良いことだと思います。

ただ、工房は真夏も冷房を使いませんので、どうぞ無理をしないようお気を付けください。そうでなくてもマスクを付けていますし、熱中症も心配です。

暑い中で、着るものはどんな工夫をすればよいかなども、一緒に考える機会にしたいと思います。

今回も、みなさんとても気持ちの良い方々で、充実した会になりそうです。
どうぞよろしくお願いいたします。


この日の私は藍の単衣に、取り合わせの小物は青系と薄紫系で、少しアジサイ感を出してみました。(*^-^*)

庭のアジサイも咲き始めています。
工房には5種類のアジサイがありますが、この時期の鬱陶しさを和らげてくれる花で心なごみます。


八重のガクアジサイ。引っ越しの時、植え替えたのですが、色がピンク系からブルー系に変わってしまいました。。清楚なアジサイです。


ホンアジサイ系ですが、あまり花が大きくなりすぎず、このアジサイも好きです。一つの株に赤紫から青紫まで変化が楽しめます。上品な感じです。



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