中野みどりの紬きもの塾

染織家中野みどりの「紬きもの塾」。その記録を中心に紬織り、着物、工芸、自然を綴ります。

中野みどり紬織45周年記念展終了しました

2021年11月11日 | 個展・展示会
45周年の個展は初冬の晴天に恵まれ無事終了しました。
最終日の午後だけ一瞬時雨ましたが、丁度良いお湿りになりました。

多くの方と作品について話したり、実際に新たに着物や帯を引き受けてくださる方も多く、大変充実した会になりました。ありがとうございました。

私の着物や帯で来場して下さる方も多かったのですが、写真を撮ったり、インスタに上げたりする時間の余裕もほとんどなく過ぎていきました。お客様の着姿はまた後日少しですがご紹介できると思います。

トップの画像は7日ギャラリートークの日の私の取り合わせです。
ピンクベージュ桜染めのすくい織り着物に吉野格子の帯です。小川さんの緑の魚々子の帯留めもしました。



ギャラリートークも定員を越える方に参加して頂きました。
聞き手の「美しいキモノ」副編集長の吉川さんの軽妙な問いに私も話しやすく、ギャラリートークというより普段通りの会話のようになりました。。
上の写真は一瞬マスクを外して。私はノーメイクの乱れ髪、、で失礼します。
左が吉川さんです。ヘアメイクもこの日のために朝から予約してくださって恐縮です。。
吉川さんの紬は洒落紋入りで私の作ですがまた改めてご紹介します。


江戸切子の小川郁子さんも控えめな方ですが、言うべきことはおっしゃる方で作り手として尊敬できる方です。
写真は制作に関して意気投合しているところを動画から切り取りました。
着物を着るようになって、そのことは作品作りにも良い影響があったと以前お話を伺いましたが、着こなしも自然体で素敵です。気持ちよく仕事をさせて頂きました。現代彫刻のような帯留めも多くの方にお使いいただくことになりました。

トークの録画を見返しましたら、マスクをして話しましたので、前半は聴き取り辛い箇所があり、申し訳ありませんでした。

さて、まだ個展の残務や仕立ての手配、取り合わせのご相談など来房の方々もあり、12月上旬まで作品はしまわずにおきます。個展でも展示してないものもありますので、もしご覧になりたい方、取り合わせる着物や帯のご相談などHPお問合せからご予約の上お越しください。どういうものをお探しか具体的にお問合せ頂けますと準備できますので幸いです。

ギリギリまでの制作、準備、そして個展に突入。短期間でしたが体力の衰えを身に沁みて感じました。少々くたびれました。。(>_<)

多くの方のお力添えで走り続けた45年でしたが、12月の最後の回の紬塾の後は、少し身体をほぐし、充電期間としたく思います。

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中野みどり紬織45周年記念展お知らせ<その4>3日13時半開場となります!!

2021年11月01日 | 個展・展示会
庭の白菊も咲き乱れ、むせるような香りを放っています。蜂も忙しそうです。
ブログ更新もギリギリになってしまいましたが、明日夕方の作品搬入、3日午前中に飾りつけです。
初日は13:30からですのでお気を付けください。
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《中野みどり紬織45周年記念展》
会期:2021年11月3日(水・祝)~8日(月)
   11:00-18:30(初日は13:30から 最終日15:00迄)

会場:ギャラリーコンセプト21(東京都港区北青山3-15-16 ) 
出品品目:着尺、帯、ショール、草木染帯揚、袱紗、卓布、額装
       小川郁子作/江戸切子帯留め・切子小品

※7日(日)ギャラリートーク(13:30-14:30)
    キャンセル待ち     受付終了しました 
一般の方はなるべくこの時間帯を避けてお越しいただきますようお願いいたします。
※不織布マスク着用でお願いします。

中野みどりWebサイトお知らせもご覧ください。

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45年の節目を迎え、振り返れば長かったような短かったような。
兎にも角にも時間は積み重なり、作品も休むことなく生まれ続けてきました。
命をかけて仕事したつもりです。その一端である最新作と、30年近く前の公募展出品作品などを3日からご覧頂きます。
大半の作品は手元を離れましたが、どなたかのお役にたてていればいいと思います。

作品はすべて販売可能なものです。身に当ててご覧になりたい方はスタッフにお申し付けください。男性向けの広幅、角帯もあります。
すべてが自然な植物の色から染めたものですので、なるべく外光のある時間にお出かけいただければと思います。

小川さんの帯留めや振り出し、蓋物などもまだ拝見しておりませんが、会場の様子はInstagramでご紹介できるかと思いますので、アカウントをお持ちの方はフォローをお願いします。アカウントお持ちでない方も時々チェックしてください。

帯をたくさん用意しましたので、小川さんの帯留めと合わせてください。
小川さんの帯留めと私の帯を使ってくださっている方も多いのですよ。(*^-^*)

切子の振り出し(一輪活けとしても)や蓋物にも合わせられるよう卓布や袱紗も準備しました。お部屋の彩にしていただければと思います。

会場へはなるべく1~3名でお越しいただければと思います。
スタッフも一人での対応ですので、お買い物の際にはお待たせすることもあるかと思います。私は午後13時から17時くらいまでは在廊するようにしますが、午前中の方はお声を掛けていただければ早めに出ますのでおっしゃってください。




上の画像、工芸評論の笹山央さんの会報『かたち』が最終号となります。
私もその最終号の6名の一人に取り上げてもらいました。
これ以上ない評論を書いていただきました。
個展の会場でも販売いたします。また郵送をご希望の方は工房宛のメールでも対応させて頂きます。お名前、ご住所をお知らせ下さい。
普通郵便で発送いたします。
送料込みで1300円です。HP「お問合せ」からお申込み下さい。

また、コロナも第六波も懸念されます。会場へは不織布マスクでお越しください。

では会場での新たな出会い、再会楽しみにしています。


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中野みどり紬織45周年記念展お知らせ<その3>新作帯・すくい織り帯と吉野格子帯

2021年10月24日 | 個展・展示会
会期:2021年11月3日(水・祝)~8日(月)

会場:ギャラリーコンセプト21(東京都港区北青山 ) 
出品品目:着尺、帯、ショール、袱紗、草木染帯揚、
     小川郁子作/江戸切子帯留め・切子小品

    ※詳細はHPご覧ください
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

まだまだやるべき仕事がいろいろ残っていて落ち着きませんが、今回の新作から帯を2点ご紹介します。

トップ画像はすくい織り「石組」太鼓部分。
すくい織りの帯で、石庭をイメージして大小の石を表していますが、抽象柄としてご覧頂ければよいと思います。


前柄は関西、関東両方の腹に大きさ、形を違えて入れていますし、垂れ下にも平たい石を配してみました(上の画像)。この部分だけでも草木で染めた8色ぐらいの緯糸を使っています。
平織と七子織を組み合わせて織りましたので、踏み木を踏みかえながら案外手間がかかっています。
すくいも修業時代に吉野帯と組み合わせて、気の遠くなるようなのを織りました。(--;)
時間のかかるものですが、柄出しが自由で捨てがたい技法です。
今回は二本織る予定でしたが、肩が凝りまくりくたびれて一本になってしまいました。。

シックでお洒落な帯です。小物が色々楽しめます!



吉野格子帯「冬萌 I」
吉野帯は修業時代にたくさん織らせてもらい、独立してからもよく織りましたが、今回、織りはアシスタントにしてもらいました。体力勝負の仕事ですが、しっかり織れています。
緯糸の微妙な色を決めるところはかなり時間をかけました。
画像にはどうしても映せない色調です。実作をご覧いただくしかないのです。

吉野格子自体が存在感の強い帯ですが、色は優しく着物に合わせやすいよう配慮しました。
紬だけではなく江戸小紋、小紋、お召しなどとも合わせて改まった感じの装いもできると思います。
帯揚や帯締めで色を添えて楽しめるのではないでしょうか?
2本織りましたが、もう1本はもっとシックで甘さは控えめです。

これらの帯は他と比べて少々お高いのですが(40万円は越えませ~ん(*^-^*))、長く様々なものに合わせてお使いいただけ、小物の取り合わせもいろいろできる自由度の高い帯です。
小川郁子さんの帯留めともとてもとても相性がいいです!!会場で着物と合わせてご覧頂きたいと思います。




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中野みどり紬織45周年記念展お知らせ<その2> ―ギャラリートークのご案内

2021年10月16日 | 個展・展示会
一雨ごとに秋も深まってまいりました。
工房の桜は黄葉がはじまっています。
トップ画像は新作の伸子仕上げをした時のもの。
画像はまだ湿っている状態ですので色が濃く映っていますが白っぽいベージュ地です。

個展のための準備で忙しくしておりますが、今日はギャラリートークのご案内です。
夏の間、コロナの感染状況は悪化の一途で、開催自体も危ぶまれましたし、ギャラリートークもできるか決めかねていたのですが、ようやく現時点では感染状況は落ち着いているようですので、感染対策は引き続きしっかり行いながら開催したいと思います。

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―ギャラリートークのご案内―
「中野みどりへのインタヴュー&取り合わせを愉しむ」

日時・11 月7日(日) 13 時 30 分~ 14 時 30 分(定員 10 名 要予約)
                    ※キャンセル待ちでの受付となります。

内容・インタヴューと着物、帯、帯揚、帯留の取り合わせをご覧頂きます。

聞き手・吉川明子(『美しいキモノ』副編集長)
ゲスト・小川郁子(江戸切子作家)
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前々回のお知らせ(その1)のブログでもご紹介しました、ゲスト出品して下さる江戸切子作家の小川郁子さん、そして美しいキモノ副編集長の吉川明子さんとともに行います。
内容は吉川さんからのインタヴューと、着物、帯、帯揚、帯留の取り合わせをご覧頂きます。

創ることと使うこと、どちらも大事なことで着物を着ることに関心のないまま着物を織ることはできません。着たときのことを想像しながら創ることが大事です。

『美しいキモノ』の副編集長の吉川明子さんが聞き手となってくださいます。
作り手を始め、使い手、販売業者の方々など多くの着物関連の方を取材、記事にされてきた方です。着物の世界の現状もよくご存じと思います。
立松和平著『染めと織りと祈り』にも関わってきた方です。

どんな質問になるかわかりませんが、一応テーマは「創ること、使うこと」に関する質問になると思います。
吉川さんは私の桜染めの着物を所有してくださってますので、それでお越しいただけるとなお嬉しいのですが、、。お忙しいのでどうでしょうか?

後半は私の着物、帯に小川さんの帯留め、草木染の帯揚で取り合わせをご覧頂きたいと思います。
小川さんも着物がお好きな方ですし、制作にも着物を着たことでの学びがあったと伺っています。

本当はもう少し時間を掛け、お酒でも飲みながら話し込みたいところですが、今回は会場のスペースの関係、感染対策もあり1時間の短い時間でどれだけ話せるかわかりませんが、45年を少し振り返り、未来へどう繋げるか話せたらと思います。
スペースの関係で、椅子は原則無しで、立ち見で行いますが、もし足腰お悪い方などがありましたら、簡易椅子を用意いたしますのでお申し込み時におっしゃってください。

時間は13時30分からですが、その前に展示はご覧頂けます。
定員がありますので、お早めにご予約下さい。
HPお知らせ」からメールでも構いませんし、
お電話の場合はかたち21(080-6775-4892)まで。
少人数ですので、お申し込み後にキャンセルされる場合は必ずご連絡をお願いいたします。

換気、不織布マスク、手指消毒など感染予防をして行います。
皆様にもご協力の程よろしくお願いいたします。


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中野みどり紬織45周年記念展お知らせ<その1>

2021年10月02日 | 個展・展示会
10月に入りました。
秋も少しずつ深まりを見せています。
私は繋ぎ織りの着尺があと7尺ほどです。
あと10柄織り出せば終わります。喘ぎながら、胸突き八丁というところです。

終わってから仕上げをして、仮絵羽仕立てもするかもしれません。
また小品の制作、証紙などを整えたり、事務的なことなどギリギリまでかかりそうです。
記念展のDMも上がってきました。
内容は順次お知らせいたします。



今日はDM裏表紙の小川郁子さんの切子の帯留めを紹介します。
今までも私の帯との取り合わせをたくさんしてきましたが、今回も出品していただきます。

小川さんの仕事と私の仕事はジャンル、素材は違いますが、制作の姿勢に共通点もあり、よく合うと思っています。
小川さんは工芸展などでもご活躍で、大作も素晴らしいのですが、この小さな帯留めも等価なものと思います。現代感覚と技とを一致させ飽きることがありません。私も愛用しています。
この小さな彫刻作品を紬帯と合わせてお愉しみ頂きたいと思います。

上の画像は小川さんからお借りしました。
同じものが出品されるかわかりませんが、たくさんお出しいただけるということで楽しみです。
また、小品として、小瓶、蓋物もお作り頂けるそうで、私の袱紗や卓布と合わせて展示いたします。
小宇宙を内包する小川さんの作品も部屋の一角にオブジェとして、一輪活けとして飾っていただきたいと思います。



そして予告としては、11/7(日)にギャラリートークをしますが、小川さんもお越しくださいます。
前半は『美しいキモノ』副編集長の吉川明子さんが、私へのインタヴューをしてくださり、後半は小川さんの帯留めと私の帯や帯揚を取り合わせてご覧頂きます。この帯と帯留めは出品します。

詳細が決まりましたら、またブログでご案内致します。

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中野みどり紬織 45周年記念展

会期:2021年11月3日(水・祝)~8日(月)
会場:ギャラリーコンセプト21(東京都港区北青山 ) 
出品品目:着尺、帯、ショール、草木染帯揚、
     小川郁子作/江戸切子帯留め・切子小品

詳細はHPもご覧ください。



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45週年記念展に向けて仮絵羽仕立てをしました

2021年09月16日 | 個展・展示会


長雨が続きますが、秋の草花に季節の移ろいを感じます。

ブログの更新もできずにきましたが、個展向けの最後の繋ぎ糸の着尺を織り続けています。
糸を少しずつ繋げながら、ようやく半分近くまで来ました。

正直、肩が凝り、身体がこわばってラジオ体操をしたりしているのですが、疲労が溜まっていく感じです。
さすがに毎回段柄を絵代わりのように考えるのは大変です。
でも思っていたよりいい感じで進めています。
薄グレー地のさりげなくお洒落な着物になりそうです。

さて、45周年記念展に向けてDM用の撮影にも使いますので、新作の着尺の仮仕立てを少し前にしました。
シンプルですが、大きな柄なので、柄合わせが難しく、生地を無駄なく合わせていくのに2日かかりました。

まず、裁つ前に反物を畳んだだけで柄のつながりを見ます。左身ごろの肩から胸にかけての位置が大事ですので、そこを決めつつ、背中側や右身ごろ、袖との兼ね合いを見ていきます。
畳んでは丸棒のハンガーに掛け、少し離れたところから見て確認します。
柄の合わせ方で同じ反物でもかなり違った印象になります。


裁ってからも衽の柄合わせを確認します。


仮絵羽の段階ではどなたかのサイズか決まっているわけではありませんので大きめに裁ちますが、裁つ箇所に待ち針を打ち、地の目を通してハサミを入れます。緊張する瞬間です。


衿と衽とをほぼ布幅の半分の位置でたてに真っ直ぐに裁つのですが、距離が長いので大変です。
経糸を見ながら慎重に切り離します。目の良いアシスタントに真っすぐ裁ってもらいました。

アシスタントは当初運針も全くできず、和裁の知識などもほとんどありませんでしたが、今回は裁った後は一人で全部縫ってもらいました。
もちろん要所要所、私もチェックしながら進めましたが、本縫いのように綺麗な仕上がりでした。
しかし、和裁士さんは本当に大変な仕事ですね。お客様の布を裁つなんて緊張の連続です。敬意を表します。

この着物は経絣とすくい織りを組み合わせた柄です。
昔の破れ格子のようでいて、もう少しモダンです。
地の部分も経糸の紬糸の立体感が景色となって味わいがあります。
余白を生かした着物です。
以前にも似た感じのを作りましたが、柄の間隔を少し狭めて新たに織りました。

11月3日からの個展でご覧に入れます。
10月に入りましたら詳細をHPにアップしてまいります。
インスタグラムでも最新情報をご覧ください。








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「紬+帯揚百彩」展ー明日17時まで③

2019年03月08日 | 個展・展示会


「中野みどりの紬+帯揚百彩」ー草木の色を取合せてー、無事終了しました。
生の草木の色の美しさの一端を多くの方にご覧いただきました。うっとり眺めては「何とも言えない色」という言葉を多くの方が発せられていました。
ご来場下さいました皆さまありがとうございました! 3/9記


こまもの玖さんでの「中野みどりの紬+帯揚百彩」展、初日は紬のトーク&取合せワークショップを行いました。
定員オーバーとなりましたが、なんとか1時間半きっちりでプログラムをこなしました。

曇り空の中でしたが、みなさんとても感動してくださったようで、終わってから感想なども頂きました。
短い時間でしたが、紬、染めの大事なことをコンパクトにお話させていただきました。
質問などもいただいたり、熱心に聴いて頂き、盛り上がりの最高潮に達した取合せワークショップは私にも発見がありとてもうれしく思いました。玖さんの豊富な帯締めがあればこそだったと思います。



お客様のお手持ちの草木染め紬が、なかなか出番がないということで、帯合わせのご相談もお受けしました。
今まではグレー系や寒色系を好まれていたとのことですが、今回美しいピンク系の花織帯をお気に召していただき、小物合わせも玖さんと一緒に決めさせていただきました。※画像掲載はご許可を頂いております。

この着物と帯から新たな発見や気付きが生まれてくるような予感がいたします。


帯揚げを含め、作品はすべて一点物です。ブルー系もこれからの季節は必須アイテムですね。あと、暖色の中で使うとアクセントカラーになり効果的な場合もあります。

帯揚は綸子系などがたくさん出ておりますが、まだ縮緬や絽縮緬などはありますので、お早めにお出かけ頂きたいと思います。どの色も不思議な魅力をたたえてくれています。

合わせたい着物や帯などお持ちいただくなり、着物に合わせて帯をお探しの方、帯に合わせて着物をお探しの方も合うものがあるかわかりませんが、何かハギレなどをお持ちいただければお探しのお手伝いもさせて頂きます。


また、玖さんの方で、私の紬に合う長襦袢や八掛けも用意してくださってます。ちらっとしか見えないのでこんな可愛らしいのもいいですね。裏勝りの面白さ。


帯締めも素敵なものがあります。セレクトさせて頂き展示しました。ワークショップ参加者のお一人がこの帯締めを使い、雛飾りのお供えの菱餅に見立てた取合せも素敵でした。

最終日は晴れの見込みですので、日差しの中で生き生きした自然な深い色を御覧いただきたいと思います。淡い色のものにも奥行きがあります。微妙な色をご覧ください。

明日9日(土)午後5時までです。私は13時半頃から出ております。
お待ちしております。





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中野みどり「紬+帯揚げ100彩」展-草木染め紬ショール②

2019年03月01日 | 個展・展示会


ショールは櫻工房オンラインショップに公開しました。

玖さんでの展示の準備に追われています。
ギリギリセーフでショールの湯通し仕上げを済ませました。
春向けの明るい色目のものも織りました。

早速アシスタントの肩に掛け、写真を撮りました。夕方になってしまい、色がイマイチなのですが、それでもなんとか感じはわかって頂けると思います。
アシンメトリーなよこのラインの間隔に動きが生まれていい感じです!(*´∀`)


梨染のグレーの平織りの中に、バーガンディーと卵色の細い綾織段を入れました。


こちらは柔らかな桜染めのはちみつベージュで平織りを、ピンクベージュで斜子織りの大きな段です。
斜子織りはドレープがきれいに出ます。


斜子の部分はモッコク染めの上品な色です。フワッと優しい色で肌の色がきれいに見えます。

どちらも羽織の上でも、シャツやジャケットにも合わせやすい無地感覚のものです。
もちろん秋冬にもタテ四つ折りに畳んで首に巻きつけてもいいです。
春先もカーディガンやジャケット代わりにお使いいただけます。

立体感のある手紡ぎ糸、節糸で織ってますので、薄いようで体温を溜めてくれて温かいです。
正直、この一点物ショールは糸もたくさん使いますし、合わせ糸を作るのも手間がかかりますし、、また節糸を織るのは毛羽との戦いです。
八万円台の価格もかなりの出血大サービス価格です。(^^ゞ

でも着尺とは違う自由さや楽しさもあってやめられません。。

ただ、力のある節糸の太目のものはもう作られなくなっていて、手持ちの糸もあと僅かになってきてます。
ツルッとした糸や、ただ太いだけの棒のような糸は使う気になれません。。。
糸がなくなれば終わりになる貴重なショールです。草木の生木の色は肌映りもよく、使うほどに、洗うほどに柔らかくなるので惜しげなくお使いいただきたいと思います。広幅(51~52cm)ですが、おしゃれな!男性にもお使いいただけます。(*^^*)

95年からショールは手掛け始めて、数えてみたらなんと140枚も織っていました。
すべて一点物で同じものはありません。

着尺や帯の合間に少しづつ織っていただけですが、沢山の方にお使いいただけたおかげです。2枚、3枚とお求めくださった方もあります。ありがとうございます!末永くお使いいただければ嬉しいです。

こまもの玖さんで紬のショールもご覧ください。

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中野みどり「紬+帯揚げ100彩」展-草木の色を取り合わせて

3月6日(水)~9日(土)

時間:12時―19時(最終日17時まで)
於:こまもの玖

※3月6日トーク&ワークショップ(13時ー15時30分)はクローズドイベントです。(キャンセル待ち)

詳細はこちら。 






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中野みどり「紬+帯揚げ百彩」-草木の色を取り合わせて

2019年02月22日 | 個展・展示会


3月6日(水)~9日(土)まで南青山のこまもの玖さんで着物、帯、帯揚げ、帯締めなどを取合せた展示をさせていただきます。

時間:12時―19時 (最終日17時まで)

※初日トーク&取り合わせワークショップの時間、14:00~15:30はクローズします。
ご来店は12:00~14:00/15:30~19:00にお願いいたします。
詳細はこちらから。
            
会場のこまもの玖さんはマンションの1階の一室にあり、上質な和装小物を多数取り扱うお店です。
店主の個性を押し付けるような店ではなく、幅のある品揃えの中から、それぞれの方に合うものを選ぶことができるお店だと思います。
店は夜は19時までですが、草木染めの色の品選びに外光は欠かせません。自然光の入る空間ですのでできれば日差しのあるうちに是非ご覧頂きたいと思います。

今回は会期の前に、私の帯や着尺に合うトーンの帯締めを新たに仕入れてくださるということですので、取合せも楽しみです!
たくさんありすぎて迷われる、、という方もあるかと思いますので、私の作品と特に馴染む感じのものを少しセレクトさせて頂き作品のそばに取合せた展示コーナーも設けたいと思います。

帯揚げもほぼ百枚、百色、百彩お持ちします。
草木の色の表情を見詰めていただきたく思います。
多くの画家やアーティストは色を自然を凝視することで制作に取り組みました。
自然物が持つ現象、移ろいを見詰め、普遍性のある作品を目指しました。

私達の身体が神秘の自然物であるように自然と向き合って仕事をしてきました。
微かな色の違いに驚きもし、もがき苦しむこともありました。
でも道を理をはずしさえしなければ、恵みとなって私達に喜びをもたらせてくれます。
そんな思いも込めこの度の展観とさせていただきます。共に分かち合わせていただければと思います。

紬のトークと取合せワークショップはご案内する前に玖さんの店頭のお客様関係でいっぱいになってしまいましたが、私は6日、9日には在店しておりますし、もしご要望があればそれ以外の日でも伺うこともできますので私の方でも玖さんの方へでもご連絡下さい。

工房では、着尺、帯、春向けショールの制作がまだ続いております。老骨に鞭打ってます! \^^; 

この展示に関してのブログはあと1回またできるかと思います。。是非ご来場下さい。



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「中野みどり展」終了しました!

2018年11月29日 | 個展・展示会
 梅染刺子織絣着物(ワッツにて)

秋の光から木々が葉を落とし、窓の外は冬の光に変わり始めました。
「中野みどり展」無事終了しました。
ご来場くださいましたみなさまありがとうございました。

新作を中心に展示いたしました。
今回の会場はコンクリートの打ち放しの壁に金属製の床、什器、北側窓からの採光という今までにはなかった展示となりました。
ワッツさんは15~6年前、知り合いの金属造形作家の展示を見に行き知った場所です。窓の外にはマテバシイの木が植えられて都心にありながら落ち着いた空間です。

こういう空間に私の紬もいいのでは、、と以前から思っていましたが、この度ようやく実現いたしました。
金属や石と布、異なる素材の空間との取合せも意識した展示となりました。



ギャラリートークではワッツの山本さんが進行役になって話を進めて下さり、拙著、作品集「樹の滴」を読んでの感想も含め、私の仕事の根本に触れるようなとてもいい質問もしていただきました。織物との出会いから、修業時代のこと、百反織ることの意味、自然との関わり、糸や色のことなどポイントをある程度話せたように思います。
内容盛りだくさんの中で、なにしろきちっと1時間でコーディネートしてくださったのが凄いです。
オーナーの川崎さんからも「わかりやすかった、学ばせてもらいました、みなさん満足されたと思います」とおっしゃっていただきました。

みなさん糸の奥から放たれる色にとても興味を持たれ、今までの草木染めのイメージとは違うという声もありました。
色は氾濫しているけれど、こんなに深く引き込まれる色は少ないように思います。
草木染ならいいと言うつもりはありませんが、いい色を引き出せるなら身にまとっていきたいと思います。
堅牢度などに関しての質問もあり熱心に聴いてくださいました。

いろいろな立場、年齢の方にお聴きいただきましたが、それぞれのお立場で布や着物、自然な色などについて感じ、考えられたのではないかと思います。考える一助にして頂ければ幸いです。

草木染めの色は画像では伝えられない色で、私は作品写真をネットに上げるのは最小限にしています。
紬糸の力にせよ、植物の色にせよ、実作でしか本当の美しさ、力は感じてもらえないと思うからです。
ただ、会場に今回も拙作の紬を着てお越しくださる方が何人か有り、その着姿を撮らせていただきました。手元を離れた着物や帯が、それぞれの方の着こなし、取合せを拝見できるのも楽しみです。
その中の一部の方ですが、少しずつHPの「着姿」にアップしていきますので時々チェックしてください。
自然物を纏う心地よさが表情によく表れていました(残念ながらお顔は載せてませんが、、)。



ここでは私の取合せです。お馴染みの藍の小格子に洒落袋の草木染め染帯(山帰来)です。
葡萄色の帯締めで深まる秋を演出してみました。(*^_^*)

一人でも多くの方に自然物が持っている力や、季節の移ろいの妙味に気付き、楽しみ、着物として身につけていただけることを願っています。
それは自然やモノを慈しむことでもあります。

工房では着物、帯作品、ショール、草木で染めた帯揚げを随時ご覧いただけるよう準備しております。お手持ちの着物や帯に、小物を合わせるお手伝いもさせていただきます。

ご予約時に、ご覧になりたいものを大まかにでもお書き添えください。
工房営業時間は月曜日~土曜日の9時ー18時です。
何日間かご都合の良い日時をお書き添えの上、HPからご予約ください。
日曜日も対応可能な場合もあります。





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中野みどり展お知らせ(3)ー紬織り出袱紗

2018年11月16日 | 個展・展示会









草木染め紬出袱紗「紫の中庭」

着物や帯の柄を決めるために本体に1~4尺ぐらいの経糸を加え用意します。
細かな経縞や、無地系の崩し縞などは余分はあまりなくてもいいのですが、織りながら経糸との兼ね合いを見ながら織る必要がある大格子、間隔の大きな緯段などの時には試し織りで3~4尺はいつの間にか織り進んでしまうこともあります。

ただ、この仕事で食べていくにはいかに集中し、早くたくさんの仕事をこなせるかが大事です。
もちろん手間暇は惜しみませんが、無駄に織り付け(織柄を決める)を長く取り、いくらでも時間をかければいいというものではありません。
限られた時間の中だからこそ神経を集中させ緊張感を持って機に向かい、経糸と緯糸の織り色を見極め、質感やデザインなどを決めていかれるのだと思います。

そのまだきちんと着物や帯の柄になっていない所で、出袱紗や小袱紗を作ることがあります。
袱紗用に織ったものや着物の余り布にはない思いがけない面白さが出てくることがあります。
袱紗は拝見に値するような布でなければなりません。

今まで300反以上は着物や帯を織ってきましたが、小袱紗(表千家では使いませんが)は1尺足らずで作れますので、たくさん縫って個展などで販売してきましたが、出袱紗がとれることは少なく十数点しか作ってないと思います。

上の写真の袱紗は10年ほど前に織った着尺の織り付け(試織)部分を使ったものです。ずっと温めていましたが、昨年袱紗に縫いました。

抽象画を観るような面白さを感じました。
あとになって何処かで見たことがある絵のような気がして、モランディの絵の色調にも似ているように思いました。
茜や紫根の紫、桜の茶、白茶がタテ・ヨコに重なり合い醸し出す色合いがなんとも言えない華やぎと落ち着きを併せ持っているように思います。
展示会でお客様のハートを射止めたようで、ご覧になるやいなや即決でした。

出袱紗は濃茶点前のときに茶碗と一緒に添えて出されます。
名物裂や更紗などの古布が使われることもあります。
お茶をいただく時には貴重な布を汚してはいけないので、自分の使い袱紗を使うことも多いと思いますが、飲み終わってからの拝見では茶碗と共に袱紗も拝見します。

八つ畳みで置かれた袱紗を左掌に載せ、開き、四つ折りの状態で上から1枚ずつめくるように拝見します。
総柄ではないので、めくるたびに違う景色が表れます。
長くお茶を嗜まれてきたお客様からは「表情豊かで見飽きないです」との言葉をいただきました。

袱紗は茶席だけでなく、小さなオブジェや香合を置いたり、大事なものを飾る時に下に敷いて愉しむこともできます。
コレクションとしてお求めいただくこともあります。

現在の出袱紗の在庫は2点です。レア物です。^^☆彡
詳細はSHOPをご覧下さい。 

19日からの個展でご覧いただけます。

オンラインショップは個展開催のため、明日17日から25日まで発送は休ませていただきます。

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日時:2018年11月19日(月) – 24日(土)

会場:ギャルリーワッツ(港区南青山5-4-44 ラポール南青山 103号) 
出品:着尺 帯 半幅帯 角帯 紬ショール 草木染帯揚 帯締 袱紗他

【ギャラリートーク】
日時:11月21日 14:30-15:30  ※要予約

糸や植物の色、紬についての話、取合せの愉しみなどについてお話します。
ご予約はHPからメールにて受付ています。
お名前、人数、ご連絡先を明記下さい。

※定員に達し締め切りました。


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中野みどり展お知らせ(2)ー草木染め帯揚げ

2018年11月11日 | 個展・展示会

上の茶はシイ、ヤマモモ、アセンの重ね染で下3点はサクラ。美味しそうな色です。(^q^)


梨、カキ、ヤマモモなどで染めた縮緬帯揚げ。下3点はシボの細かい縮緬です。落ち着いた大人の深い色です。うっとりです。(*´∀`*)

紬のきものは帯や小物を替えることで、季節や着ていく場、目的など様々に変化させられます。
今展では秋から春先に向けてお使いいただけるよう、帯揚げもたくさん染めています。
植物だけで染め重ねしたものが中心ですが、アクセントカラーにもなる草木と化学併用の紫系、ブルー系などもあります。

庭木の枝をチップにするところから始め、煮出し、染め、干す、媒染を何度か繰り返します。
手間はかかりますが、染め、干すを繰り返しながら止め際を部屋の中に数日かけ、納得のいくところでやめます。
本当にいい色に上がりました。渾身の一点物帯揚げです!(自慢にもなりませんが、、^^;)
草木染めの着物や帯には草木染めがよく合います。

生地も縮緬だけでなく単衣にも合わせられるフラットなタイプ、紋織もあります。
重目の縮緬は秋冬向けですが、冬場はやはり存在感があっていいですね。
ちょっとした演出にもなります。色と生地感も大事な取合せです。

帯揚げは脇役と思われがちですが、よく目立ちますので気は抜けない大事なアイテムです。
お手持ちの着物や帯にも合わせて是非ご覧ください。(13,000円~)

ギャラリートークもまだ受け付けていますのでご予約の上お越しください。
着物や紬は未知の世界とおっしゃるギャラリースタッフの方にも話に加わってもらいますので、楽しくわかりやすくお話します!(^o^)


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日時:2018年11月19日(月) – 24日(土)

会場:ギャルリーワッツ(港区南青山5-4-44 ラポール南青山 103号) 
出品:着尺 帯 半幅帯 角帯 紬ショール 草木染帯揚 帯締 袱紗他

【ギャラリートーク】
日時:11月21日 14:30-15:30  ※要予約

糸や植物の色、紬についての話、取合せの愉しみなどについてお話します。
ご予約はHPからメールにて受付ています。
お名前、人数、ご連絡先を明記下さい。

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中野みどり展のお知らせ

2018年10月24日 | 個展・展示会


来月19日から24日まで、南青山のギャルリーワッツにて個展を開催いたします。

画像はDM用に撮影したたものです。

着物は古い芭蕉布の小布から着想を得て、紬用にアレンジして織ってみました。
芭蕉布の透け感の代わりに糸味のある力強い糸を使った紬着物になりました。


画像では帯の色がイマイチ再現されていませんが、モッコク染の淡いピンクですが、匂い立つ大人のピンクに仕上がりました。
花織ですが、節糸を使っていますので、ただきれいなだけではない趣があります。
ピンクと薄グレーの花が浮かび上がっています。
実作をぜひご覧頂きたいと思います。

現在も追い込み中で、会期ギリギリまで制作が続きます。
また近くなりましたら詳細をお知らせいたします。

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日時:2018年11月19日(月) – 24日(土)

会場:ギャルリーワッツ(港区南青山5-4-44 ラポール南青山 103号) 

出品:着尺 帯 半幅帯 角帯 紬ショール 草木染帯揚 帯締 額装品他

【ギャラリートーク】

日時:11月21日 14:30-15:30  ※要予約

糸や植物の色、紬についての話、取合せの愉しみ方などについてお話します。
ご予約はHPからメールにて受付ています。
お名前、人数、ご連絡先を明記下さい。

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「中野みどり紬織展ー早春の光の中で」終了しました

2016年03月04日 | 個展・展示会
白樫、紫根、茜、藍、玉ねぎなどで染めた格子の着物

東慶寺ギャラリーでの個展が無事に終了いたしました。
ご来場くださいました皆様ありがとうございました。

今回は富山、岐阜、他にも遠くからわざわざ北鎌倉までお越し下さった方もありました。
また梅見の一般観光客の方も多かったのですが、ご当地、鎌倉市在住の方も多かったです。

みなさん入って来られると多くの方が「きれいだねぇ‥きれいだねぇ‥」「わ~きれい!わ~きれい!」とリピートしてつぶやかれ、目を輝かせます。中には涙を流される方もありました。
今見てきた梅やマンサク、フクジュソウの美しさと何ら変わりないものとしてご覧いただいているように思いました。私もギャラリーの窓から見える木々や花の色素を紬糸に移していると思っています。


ギャラリートークもワークショップも最後にみなさんから感想なども戴いたのですが、「勉強になった」「楽しかった」「有意義でした」ということでした。

きものは好きでたくさん着てきたけれど、素材についてなどはあまり知らなかったという方も今後は布をよく見ていきたいという趣旨の発言もありました。
繭からの糸繰りでは「波動を感じる」という発言もありました。
あのお蚕さんの小さな繭玉は小宇宙だと私も思っています。

限られた時間で十分な説明も出来ませんでしたが、ワークショップは自分でよく観察したり、触れたり、考えたり、何かは掴んでいただいたと思います。みなさん真剣に取り組んでいただきました。さらに詳しく学びたい方は4月からの「紬きもの塾’16」へご参加ください。

もしも自分が着るならいつ、どんな状況や思いで取り合わせるか…の取り合わせワークショップ中。


以前織ったすくい織の丸文様の帯の試し織りの部分を額装にしたもの。
今回も着物や帯、ショール、帯揚げ、額装、卓布などご自分のものとしてお決め下さる方もたくさんありましたが、こちらも皆さん真剣な表情で選ばれていました。
また6月に出産を控えた若い方が着物を決めて下さったのですが、次の世代にもつないでいく意思を感じました。この紬のような健康で丈夫な赤ちゃんを!と祈らずにおれません。
そして高年齢の方も多かったのですが、ショールを選ばれ「この歳でもきれいな物は買うわよ~。元気になれるから」と。生きる力は老いも若きも一緒ですね。
それぞれの方が自分にふさわしい物を帯揚げ一つでもしっかり見極められているのが印象的でした。

「もの買って來る。自分買って來る。」―― 『いのちの窓』河井寛次郎


綾織りのショールをしてお出かけ下さったお客様と一緒に。地厚ですが総綾織りですのでドレープもきれいに出ています。

お客様が重なる時間帯が多く、作品写真や着姿の写真がほとんど撮れませんでした。
私も毎日紬の着物でしたが、写真に納められませんでした。
あと、会場の自然光が美しく、写真にしても色や立ち上る「気」の再現は難しく、自然な光の中で見ているだけで十分でした。今この時が、この場が大事なのだという気持ちでした。

以前、私の指導の下で自分用の紬を織った方が、その紬に節糸使いの「羊歯文刺繍入り帯」を取り合わせて締めてきてくださいました。
拙著、作品集『樹の滴』に掲載されているものです。


さて、今後は単衣向けの紬や八寸、半幅帯を中心にした「紬の会」を5~6月に予定しています。
また「紬きもの塾’16」の申し込み受け付けは3月24日からになります。
後日、詳細はブログにてお知らせします。日程はこちら



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中野みどり紬織展 ー 早春の光の中で

2016年02月04日 | 個展・展示会
早春の北鎌倉にて中野みどり紬織展を開催いたします。
春の陽光のもと輝く布をどうぞご覧下さい。

楊梅染絣着物「野辺の垣」、一位染帯「山笑う」

<会期>
2016年2月24日(水)〜3月2日(水) 会期中無休 10時〜16時(3月1日(火)のみ17時まで)
<会場>
東慶寺ギャラリー&ショップ (北鎌倉)
※ アクセスはこちら
境内の詳細ははこちら

<出品品目>
着物、帯、角帯、ショール、袱紗、裂織卓布、帯揚げ他

<ギャラリートーク>
「中野みどりのミニ紬塾『染め、織り、着る』」

 紬の素材、制作から、着こなしまで、その魅力について語ります。
 また、繭から1本の糸を繰り出したり、真綿から糸をつむぐ体験もございます。

日時:2月27日(土)11時〜13時
会場:東慶寺書院(入山料200円別途)
会費:4,000円(消費税込)※ 昼食付 いなり弁当(光泉)+汁物(東慶寺)
定員:10名
要予約 東慶寺ギャラリー&ショップ(TEL:0467-50-0460)までお申込み下さい
松岡山東慶寺HPはこちら


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