中野みどりの紬きもの塾

染織家中野みどりの「紬きもの塾」。その記録を中心に紬織り、着物、工芸、自然を綴ります。

半巾帯連作「ちいさい秋みつけた I、II、III」(続々)

2024年01月27日 | 紬の上質半幅帯
前の記事の続き・・
そして、[I]の方は着物(御召し地に”源氏香の図”刺繍入りと、濃いピンクの色絣の入った大島)をお預けくださったのですが、許可を頂き、その着物の上にものせて撮影してみました。

ご自分で選ばれたという「御召地に刺繍”源氏香の図”」。

緑系の面の方は寒色でキリっとしますし・・


オレンジピンクの縞も柔らかさが出て両面使えそうです。気に入っていただけるとよいのですが・・。
上質で、手刺繍も控えめな色で構成された素敵なお着物でしたので、格を落とさないよう力が入りました。

こちらは、お母様から譲り受けた「濃いピンクの色絣の入った色大島」。

細かな凝った絣と縞帯はよく合います。お互いを引き立てあえるのです。
モダンになります。


こちらの面も着物の濃いピンクと被らないように黄色味のサーモンピンクの縞にしましたので、合い過ぎにならず、両面使えます。
あと一色は着用される方が、季節や場面に合せて帯締めや帯揚げを加えて完成させます。

半巾帯の自由さは普段着や浴衣と決めないで上質の着物にも使いたいです。
ただ、上質な力のある着物に、いわゆるファブリック類のものでは力不足で、糸に力のあるものであることは必須だと思います。
長さも1丈足らずでも十分存在感を示せると思います。



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半巾帯連作「ちいさい秋みつけた I、II、III」(続)

2024年01月18日 | 紬の上質半幅帯
連作の半巾帯が仕立て上がりました。
仕立て上がるとギュッと中身が見えてきます。

リバーシブルになっていますので、季節や着物や気分で使い分けられます。
旅先に一本持っていけば、使う面で印象を変えることもできます。
結びによっては帯揚げを使ったりするのも、この手つむぎ糸の力強さ、上質さには良いと思います。


[I]

制作中にはテーブルに、使えそうな沢山の色糸を出していろいろ試し織りしてみるのですが、合わせる着物や主題の経糸の事などを考えると、結局引き算していくことになるのです。
壁に掛けるタペストリーを織っているわけではないので…。


[III]

上の[I]と[III]は遠目に縞に見えますが、地色と少し違う色の変化組織の織を加えることで厚みや重みが出ます。
お二人とも合わせる着物が濃厚なものや、シンプルだけれど深みのあるものでしたので、帯はそれらと調和しながらも、ただ馴染むだけでなく、引き立てあえるようにしました。

それでも地糸や、地に近いオフホワイト系を選ぶのには随分いろいろ試みてみました。
黄色系とピンク系の白茶を使ってます。



[II]の方は少し色糸も使いましたが、この帯に合う着物をこれから考えるそうです。
色と言っても強い格子ではないので、多分お手持ちの着物とも合うと思います。
お顔の色はオークル系で、髪も少し茶系に染めてらっしゃるので、秋の中間色が良くお似合いの方です。そのことを頭に入れて、緯糸の色を選びました。

[III]の方は、私の紬と合わせてくださいますが、またいつか着姿を撮影させてもらえたらと思っています。

そして、[I]の方は着物(御召し地に”源氏香の図”刺繍入りと、濃いピンクの色絣の入った大島)をお預けくださったのですが、許可を頂き、その上にものせて撮影してみましたが、その報告は次回に・・。

肌や髪の色、その方の印象、合わせる着物に合うよう制作することは、普通の制作よりも難しいけれど、今回もまた自分を鍛える機会となりました。
幸せな時間でした。

勇気をもって、遠方よりご参加下さった方々に敬意を表し、心よりお礼を申し上げます。




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半巾帯連作「ちいさい秋みつけた I、II、III」

2024年01月05日 | 紬の上質半幅帯
謹賀新年
本年も宜しくお願いいたします。

健康に留意して善き仕事をしたいと思います。

能登半島地震で亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、
被災されたみなさまに心よりお見舞い申し上げます。

東京でも長く続く大きな横揺れに驚きました。
いつものように元旦はお屠蘇とお節で新しい年を迎えましたが、お重は輪島の角好司さんの作品「更紗」に盛り付けました。以前のブログでもご紹介しましたが、いつ見ても愛らしく、また技術も素晴らしく感心して家人とも話していました。
輪島塗の職人さんたちもどれほど力を落とされていることか、察するにあまりあります。

甚大な被害で直ぐの復興は見込めないと思いますが、国は支援の手を早く差し伸べて欲しいです。

さて、昨年仕上げた半巾帯の連作は間もなく仕立て上がってきますが、半分に折らない布のままで、少しご紹介します。

前回は「早春」をイメージしましたが、今回は「初秋の移ろい」のイメージで作ろうと思っていました。
タイトルは「ちいさい秋みつけた」です。

童謡『ちいさい秋みつけた』は、作詞:サトウハチロー、作曲:中田喜直(1955年発表)による曲で知らない人はいないと思います。
サトウハチローの繊細な観察で、かすかな秋の気配を発見し、詩にしています。

身近な草木で染めた糸を見ていると、強い鮮やかさはないけれど、自然界の少し翳りを含んだような微かな色、季節の間の色。何色と色名が付けられないような深みのある色がほとんどです。

普段慣れている人工的な色から少し離れて、この帯の中から”ちいさい秋”を発見し、ふっと自然と出会ってもらえたなら嬉しいのです。

…………………………………………………………………………
「ちいさい秋みつけた I」




お手持ちの着物は2点とも凝った内容の大島とお召しの素敵なもので、柄には色も使われていましたので、帯は静かに着物を引き立てるべく、それでいてさっぱりしすぎて軽くならないように考えました。
地色に近い2色のオフホワイト系を使い、縞を通しました。この2色を選ぶのに時間を掛けました。

「ちいさい秋みつけた II」



こちらの方は、私がいいと思うように織ってくださいということでしたが、「少し重めに」という一言もあり、よくお似合いであろうベージュ系、紫グレー、青磁色を配しました。たて縞が凝ってますので、よこは喧嘩しないような段にしました。どんな着物に合わせてくださるのでしょう・・。

「ちいさい秋みつけた III」



こちらも[I]と似た感じですが、たての縞を通すように地に近い段を配しました。
幅の広い段は同じ繰り返しではなく、幅を場所によって変えてあります。
結びによってちょっと変化が出ます。
ご本人はピンク系の肌ですが、合わせる紬が赤味の茶なので、被りすぎないように地色はあえて黄色系の白茶にしました。そして段にはピンク系白茶で浮き立つようにしました。

画像では微妙すぎて伝えられないのですが、三本とも地色は色も糸質も違うものを混ぜて織りました。トップの画像の耳を見ると混ぜているのが分かります。

次回は仕立てあがったものをアップします。



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【「半巾帯連作プロジェクト」第2弾】 参加者募集!! お知らせ

2023年08月25日 | 紬の上質半幅帯
            上の画像は第一弾の時の[変奏曲シリーズ作品Ⅲ「春時雨」]

※説明会お申し込みは、締め切りました。

3年前の秋に「半巾帯連作プロジェクト」を立ち上げ、2タイプの経糸を用意し、各5本の半巾帯を連作しました。参加者と私のやり取りから生まれてきました。
初めてご覧になる方は、カテゴリ「紬の上質半巾帯」で過去の半巾帯記録もご覧ください。

3年ぶりに小規模に第2弾を立ち上げます!

前回は構想、参加希望者への説明、個別の聞き取り、参加者の合わせたい着物の拝見、具体的なデザイン設計、説明、了承、契約、制作開始、草木による染色から織り上がり、仕上げまでの進捗説明動画等、お知らせ数回、お披露目会、仕立て、納品という流れで、10ヶ月を要しました。正直、全て違う柄で10本織り上げた時には精も魂も尽き果てていました。(;´Д`)

今回は、シンプルに1種類の経糸(縞)で、少人数の企画です。

HPお知らせ9/18日の説明会をアップしましたので、ご興味のある方はそちらから、お申し込み、お問合せください。

説明会ではこちらが予定する経糸を見ていただき、大まかなデザインの説明もいたします(確定のものではありません)。
白から薄茶の地色に、柔らかなたて縞を主旋律として、緯の色糸、あるいは同色で変化組織を段柄のアクセントとして配したり、前回は「早春」のイメージから出発しましたが、今回は初夏のイメージを主旋律としようかと思っています。リバーシブルにしようかとも考えています。
名古屋帯の方が良い方は、+3尺分の返しを織ることができます。

今回のテーマは、「上質をコンパクトに」+「涼しく!」。
この気候変動の温暖化の中で、初夏から真夏、初秋に着物を着る際の暑さ軽減にもなる、上質+涼しい半巾帯で、格のあるものを創ります。

織りで透け感を出せば、単衣、盛夏用の半巾(夏用の帯芯使用)にすることもできます。
透ける織り方を入れなければ、オールシーズン着用のものにもなりますし、合わせたい着物やお好みを伺いながら、個別に決めていきます。

経糸には座繰り(人の手で繰り出す)の節糸、玉糸を使いますので、紬の帯ではありますが、緯糸は真綿系ではない玉糸系のサラッとした感じを使います。紬や生紬、上布、麻縮などの上質の洒落着と合います。

価格は前回は上代30万前後でしたが、今回は経費削減し、少し価格は抑えられると思いますが、半巾帯は柄付けも多く、名古屋帯よりも、手間がかかります。また、価格は一点ずつ内容により違います。ご理解を頂きますようお願いいたします。
ご要望も伺いますし、説明会で詳細はお話します。

作家の強い個性ではなく、植物の色や、紬糸の風合いを生かし、季節や着物、人に添うものを創りたいと思っています。是非ご参加ください。

季節を問わず長くご愛用頂け、洗い張りもできる紬の帯。
一生をかけ、長く使って楽しんでいただければと思います。

説明会は、正式な申込みではありませんが、もし参加したいお気持ちがある方は、取り合わせたい着物や残布などご用意下さい。
説明会の申込の時にその旨、お書き添えください。
後日改めて、工房へお越しくださるということでも構いません。

ご遠方などで説明会当日参加が難しい方は、LINEのビデオ通話でお話を伺います。お問合せ下さい。

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【説明会】 ※要予約 申込み締め切り 9/11(月)

9月18日(月・祝) 
和光大学ポプリホール鶴川 3F会議室 
(小田急線鶴川駅3分)
13:45~16:00(13:30開場) 

【お申込み・お問合せ】
詳細はHPお知らせをご覧ください。

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Nさんの着物取り合わせの記録より

2022年12月09日 | 紬の上質半幅帯
18年度の紬塾に参加され、拙作の半巾帯や着物を着てくださっているNさんが、久々にメールを下さり、取り合わせの写真(スマホ自撮り)を送ってくださいました。写真も沢山送ってくださったのですが、ご本人の了解を得て一部、コメントと共にご紹介します。

お祖母やお母さまの遺された着物が沢山あり、それも引き継がれています。
トップ画像の半巾帯「糸箱」を合わせてくださっているものもその一枚で、「この着物も、祖母のもので、母もお気に入りだった、袷のお召です。所々に牡丹色が浮き出ています。三代にわたってのお気に入りの着物です」ということです。

紬塾でも、「とことん着る」をテーマに話してきましたが、あるもので活かせるものはぜひ活用しながら、また新しいものも取り合せて、古めかしくならないよう、現代の着方をすることを提唱していますが、それを実践して下さり、本当に嬉しく思います。

着用時の取り合わせをスマホで自撮りするようになったご本人からは、
「着る着物の偏りをなくすため記録用に始めましたが、画面を見るたびガチャガチャしていてお見せできるものではありません。色を繊細に感じることができないのです、学び、感じ続けなければなりません」と仰りながらも、「先生の半巾帯を合わせることで、半巾帯でもきちんとした品のある着姿になります。帯自体も合わせやすいので、他の着物、何にでも合わせています!いわゆる半巾帯の仕上がりにはならないところが、本当に重要なのです。着付けの時間が短縮され、また背中が楽なので、ちょっと着物着ようかな、という気持ちになるので、着る機会が確実に増えました!」とも。
主に街着として、ちょっとしたお出かけに着てくださっているそうです。

まだ若い方ですが、これから年を重ねたり、体調を崩したりするときにも気持ちの負担にもならず、でも上質の半巾帯は“きちん”とした感じにもなり重宝します。


もう一枚は凝った型染めの小紋に合せてくださっています。
「グリーンの着物は、祖母のお気に入りだった単衣の小紋。身丈が短いですが、将来の繰り回しのことを考え、継ぎを入れずに頑張ってます。」
そうですね、着物として着潰すなら胴に継ぎ足せばいいですが、羽織などに仕立て替えるなら、そのまま着る方がいいですね。それと、今時の身丈は妙に長くて、おはしょりを上に持ち上げたり、長さを調整するのが当たり前のようになっていますが、案外短めが着やすいです。

Nさんは本当に熱心な受講生でしたが、当時も着物の取り合わせノートを最後の回に見せていただきました。
この時のことは以前のblogにも書きましたのでよかったらご覧ください。紬塾を終えての感想も一番上のかたです。

当時のノートも進化しているようです。謙虚に学び続けてくださり嬉しく思います。



また、私の着物も引き継いで着てくださっているのですが、それにもいろいろ取り合わせてくださっています。今回は無地紬の八寸を合わせた写真をご紹介します。
「着物を着始めた頃、柄と柄の組み合わせが苦手で、母の小紋に合わせるために無地のものを選びました。今回の写真は、黄色の帯締めは春、多色の帯締めは秋の写真で、季節感を気にしたつもりです。」



紬塾でも取り合わせの回で季節や場、心情などを意識して取り合わせる話をしますが、これも実践してくださってます。

梅染格子着物「淡紅梅」は私が2回目の個展の際のメインにした、シンプルのようでいて、内容は凝った格子の紬です。その後、仕立てて着ていたのですが、3年ほど前にその着物を解き、洗い張りして、引き継いでもらったのです。この件に関しての詳しいblogはこちら。

「淡紅梅」に関してNさんは、
「柄のある紬が欲しいと思っていたので後継を立候補したのです。私にとっては洋服では着ない、着物ならではの色柄ですから、「あー着物が着たい!」という気分の時にぴったりの着物です☺︎そして、100%褒められるのです!」
洋服ではピンク系は絶対着ない、という方も草木染のこの系統のピンクや黄色は不思議に手が出てしまうみたいで、何人もそういうお客様がいらっしゃいました。
兎にも角にも、私の後を有効に、愛情をもって活かして頂き、生みの親としてはこんなに嬉しいことはありません。

半巾帯も名古屋帯と変わらない価格になりますが、ご要望があればまた織らせてもらいたいと思います。
HPからお問合せください。在庫も1点ございます。

いろいろリンクが多くて、長くなりましたが、、HPの着姿集の「淡紅梅」「帯の着姿集ー半巾帯」にも追加しましたので、時間のある時にそちらも是非ご覧ください。



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半巾帯プロジェクト連作10本の返し歌

2021年07月21日 | 紬の上質半幅帯
半巾帯10本の連作をプロジェクト参加の方から、感想を頂きましたので紹介させていただきます。
それぞれの方が真摯に帯と向き合い、思い思いに綴ってくださいました。
共に分かち合いたく思います。

これで、発句を詠んだ私の役目は一応果たせたかと思います。
どんな歌が返ってきたのでしょう。。

いえ、これから身に付けていただき、一生を掛けて返し歌が生まれてくるのでしょう。今後がとても楽しみです。

少し長くなりますが、前の記事の半巾帯完成作品画像と比べながらご覧ください。


トップの写真は万葉集でも詠われてきたイヌタデ。
買い物の道すがら、白い蓼の花が咲いていました。清楚で心洗われます。
子供のころから好きだった赤まんま、藍の花、薄ピンクのサクラタデ・・。

この帯たちも楚々と静かに、でも存在感を持ちながら、それぞれの方のそばで活躍してくれることを心から願います。 

プロジェクトのご参加本当にありがとうございました。

**********************************************************************

変奏曲「寒明ける」

先生の半巾帯は、既に一本手元にあります。
自然の輝きをまとった、とてもきれいでありながら、親しみを感じる素晴らしい帯です。
それなのに、さらにもう一本手に入れることを少し躊躇していました。
しかし、このような上質の半巾帯にはそう出会えるものではなく、プロジェクトへの参加を決心しました。

初めて見た「寒明ける」は、気高い光を放っていて、第一印象は、これを締めるのは緊張するなぁ、というものでした。
しかし、手持ちの着物にのせてみると、藍の面も、ピンクの面も、どちらにも良く合い、それぞれに全く違った雰囲気になります。
私の着物人生の最後まで、ずーっと長く愛用できると、ワクワクしてきました。
よこ柄のある部分はもちろん、そうでない部分でも、様々な味わいの糸が織り込まれており、何度眺めても、その都度違う景色が見えるのです。

私も自然の一員ですから、草木のような輝きを秘められるよう、この帯と調和できるよう、内面を耕したいです。
この度は、進捗状況を画像で少しずつ知らせて頂き、織り上がるまでの過程を拝見できたこと、素晴らしい帯を作ってくださったこと、本当にありがとうございました。
またいつか、姉妹の帯たちと再会できるのを楽しみにしています。 N.T.


変奏曲「雪間の草」

私は今回、変奏曲の1本を購入しました。初めて中野先生の作られた作品をいただいたのですが、なんだか不思議な気持ちです。とうとう!でもなく、かといって他の帯のように頑張って買っちゃった!でもなく、その時が来たのだな、という感じです。

心の中は静かで、手に入れた喜びよりもこれからどう使おうか、ということを考えていて、自分でも少し驚いていますが、たぶん中野先生の帯が私をそうさせているのだと思います。

まだ締めて出掛けてはいませんが、梅雨も明けたので、夏のお出掛けでもこの帯を締めるつもりです。

リバーシブルの赤系の面の色もとてもきれいだと思います。
果物の酸味を感じるようなさっぱりした赤で、こちらも楽しみです。

今後はとりあえず、この帯を合わせてみようと思っています。そうすることで、今までとは違うものを感じられそうな気がします。

「雪間の草」の銘が嬉しかったです。
先生がお披露目会で紹介してくださった歌を、かたち21の笹山さんのブログで見つけてノートに写しました。

花をのみ待つらん人に山ざとの雪間の草の春を見せばや

私はこの歌を、美しいものはあちこちに散らばっていて、それらを見つけることが楽しいことなのだ、という様に解釈しました。
これからこの帯を締めて、たくさんの発見があると思います。とても楽しみです。  U.E.


変奏曲「春の雨」、連歌「寒梅匂い」

中野先生を知ったきっかけは、雑誌の半巾帯特集を読んだことです。他では見たことのない優しい色彩と糸の放つ淡い輝きに心を奪われました。
幸運なことに、そのときちょうど今回のプロジェクトの参加者を募っていたので参加させていただきました。

先生は季節の移ろいや美しい自然の情景をとても繊細に捉えて作品に落とし込まれていて、先日のお披露目会で並んだ作品はどれも素敵なものばかりでした。
その中でも私の着物や私自身をイメージして製作していただいたものは私にしっくりくるような気がして、特別なものになりました。
先生の作品は全て銘がついていますが、銘を聞いた上で作品を前にすると、いずれも美しい日本の景色が眼前に浮かび上がりとても心地良く感じるので不思議です。

何人かの方と同じ縦糸を共有していることも、嬉しく思います。今後、冬の寒さのにも春の光を感じたとき、花が芽吹いたとき、春の恵の雨が降ったとき、菫が咲いたとき。。それぞれの季節の巡りを感じた折に皆さんの作品を思い出すような気がします。
色々書いてしまいましたが、まだまだ半巾帯初心者です。はじめて雑誌の誌面で見た先生の装いのような素敵な着こなしができるまでには時間がかかりそうですが、じっくり楽しんでいきたいと思います。  G.M.


変奏曲「山笑う」

自分の帯とそれから同じ経糸の姉妹のような帯と出会えて、素敵な御披露目会でした。

オーダー説明会の話しを伺った時は、私の頭の中にはぼんやりしたものしか浮かびませんでしたが、出来上がった帯を目の前に、命名に因んだひとつひとつの話を伺い、織り方や糸の色、太さで違っていく帯の表情は、連歌・変奏曲の命名の通りだと感じました。

季節を辿っていくのが、また興味深く、どの帯もいつまでも眺めていたかったです。

帯を結んだ時、ただ単にくるくる巻いただけなのにピッタリと綺麗に柄が出て、あまりの具合のよさに鳥肌が立ちました。
まだ、結んで外に出る機会はないのですが、まずは無地の濃い地の着物に合わせ、この帯を目立たせて着てみたいです。ありがとうございました。 K.Y.


変奏曲「柳の花」

中野みどり先生の帯をいただくのは、今回で2度目になります。
初めての帯は桜と木斛で染められた花織で、一見単色ですがよく見るとさまざまな色の粒子から成っていることがわかり、染織の奥深さを知りました。

今回の半幅帯プロジェクトでは多くの色を選ばれ、さまざまな織り方で織られると伺い、染織の違う一面を見てみたいと参加を決めました。

打ち合わせが始まる少し前に病を得て、リハビリのために昨年の春頃はひたすら野原や川辺を歩いたのですが、木々の瑞々しい芽ぶきや色とりどりに花が咲いていく様子を日々眺める中で、身近にある恵みの有り難さに気づき、感じた言葉を先生にお伝えしました。

先生が染めるのが難しいと言われた緑色を基調にした「変奏曲」にしましょうと決めてくださったこと、私が途中で色をご相談したところ、即座に「では菫の花も咲かせましょう」と答えてくださったことがとても嬉しかったです。

完成した連作帯は、微かな春の訪れの気配から初夏に向かう頃まで、季節の移り変わりが10本の織と色で再現され、ひとつの物語のようにも一曲のセレナーデのようにも思えて感動しました。

私の帯は最後の時期、柳の季節を描いたものですが、身につけるごとにあの頃の発見の悦びが蘇りそうで、とても嬉しく今から楽しみです。

先生にはいろいろ我儘を聞いていただきご苦労をおかけしましたが、素晴らしい作品をつくっていただき、感謝の思いでいっぱいです。ありがとうございました。  I.K.


連歌「日日是好日」

とても優しい色合いで心があたたまりました。
服の上から帯をしめてうれしくなりました。

ずいぶん手がこんでいて大変だったと思われます。
私の着物にもぴったりです。
なんと言ってもほっこりする気分になります。

いろいろご無理を言いましたが本当にありがとうございました。 N.K.


連歌「柳緑花紅」

去る7月4日のお披露目会では『変奏曲』『連歌』ともにそれぞれの主題とネーミン
グもとても素敵で、本当に【繋がりのプロジェクト】ならではの醍醐味を拝見させていただきました。

「柳緑花紅」 その名の通り、柳の新緑と ほんのりと色のさす花を思わせるような
段の差し色がほど良い存在感で、心を弾ませてくれます。

能動的に求めた初めての半幅帯。
今まで浴衣には締めても、着物には使いこなせるほどのものは持っていなかったこと
と、どうしても名古屋や袋でお太鼓…が慣れているので考えにも及ばなかったのですが、今回のこのプロジェクトに参加できたことにより様々な合わせ方や結び方、そして楽しみ方があるということを知りました。

当初は何となく「グレーや黒色系の単衣に合うように…」と、織っていただいたもの
の実際に手元に届き、その心地良い手ざわりと思っていた以上の極上かつ素敵な仕上りに、いまとなっては「やっぱり濃藍の袷の紬に締めてみたい」「桜鼠の小紋にも合うだろうな…」など色々なとりあわせが頭の中でめぐります。

中野先生に教えて頂いた様に、帯揚や帯締めも使ったりなどもして、様々なシーンで
無限の楽しみ方にトライできればと思っています。 O.Y.


連歌「ほととぎす」

この帯を見て、実物を自分の目で見ることの大切さを痛感させられました。いつのまにか、画像や動画への過信があったと気付かされます。

帯を眺めて触っておりますと、次々と現れる色の質感に飽きることがありません。多色でありながら、どの色も調和していて、全体に静かな華やぎ、艶があります。

もちろん結んでみました。割角出し、矢の字、吉弥。この帯だったら、私の年齢でも文庫もいける!と私は思いました。

先生から頂いた上の句(帯)を受け継ぎ、下の句(結び、取り合わせ)をこれからゆっくりじっくり考えていきたく、ワクワクしております。
プロジェクトを共有した皆様とお会い出来る日を楽しみに、こちらの帯を楽しんでまいりたいです。  K.M.




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半巾帯連作プロジェクトお披露目会無事終了しました!

2021年07月08日 | 紬の上質半幅帯
半巾帯連作お披露目会無事終了しました。
ご参加くださったみなさまありがとうございました。
大阪や愛知の方は遠方で来場いただけず、残念でした。

約8か月を掛けて制作しました半巾帯10本の連作をプロジェクト参加者をはじめ、一般の方も交えてご覧頂きました。

はじめにプロジェクトの趣旨や私の創作の姿勢、考え方など話し、最後はタイトルにした「連歌」について、連歌の始まりの歴史的なところの話を工芸評論の笹山央氏にもしてもらいました。

枝垂れ桜の下に人々が集い歌を詠み、それを受けてまた他の人も詠み、酒盛りなどしたようです。身分や名は明かさずに和歌の内容で盛り上がったのでしょう。今でいう歌会、句会にも通じるものがあるかもしれません。
このプロジェクトもそんなやり取りになったように思いますし、これからも機会があれば一本の半巾帯を通して広がりや深みへつながれたならいいと思います。
今回はコロナ禍で酒盛りが出来ず、本当に残念でした!!
私は家に帰ってから祝杯を上げましたが。(^ヮ^)/


10本それぞれ列品解説をし、銘も発表しました。

縞は早春の2月から3月にかけてのイメージで作りました。
段は自然体、あるがままを受け入れる等からイメージを膨らませて作りました。
しかし、使う方はこれにこだわらず、四季を通して、自由な創造力を膨らませてお使いください。

会場では結ぶところまで全員の方にしていただきました。
欠席の方の分は代理の方を立て、結んでもらいました。
この時間が思ったより長くかかり、参加者からのコメントを頂く時間が無くなり残念でした。機会があれば改めて感想などブログでも紹介できたらと思います。

この仕事に集中した8か月は心身ともに大変なことではありました。
みなさんから「少し瘦せましたか?」と聞かれますが、丁度良くなったと思います。。(^-^*;)

自然に随い、自分の外にあるものに目を向け、身に付けてくださる方たちにこころを馳せ進んでいけば、自ずと道は開かれてくると思い、ひたすらどの一点にも出来る限りのことをしました。
それは自分の力を見極めることでもあり、新たに力を付けることでもありました。

ご参加くださったみなさまの寛大なおこころのお陰で、いやなストレスは何もなく終えられました。
今後はみなさんがいかに使いこなされるのかを拝見させて頂きたいと思います。私の仕事はやり尽くさないことを大切にしています。

あとは、取り合わせの着物や小物、半巾帯の結び方も色々ありますので、時間を掛けて研究してください。着物ライフの伴走者になれたなら作りてとして大変嬉しく思います。

曇り空続きでの撮影で、実際の色と違いますが、全作品を仕立て上がりの常態で撮影しましたので、ご覧ください。
このうち1本は11月の個展(東京・青山)で展示販売いたします。


変奏曲シリーズ作品Ⅰ「寒明ける」

冬から春の境目、雪がまだ残るような季節の中で光は春を予感させる。
シンプルで大人っぽいデザイン。白に近いアイボリー地。
黒い杢糸に添えられたグレーの色を決めるのにずいぶん時間を要した。
地の部分の赤城の節糸の味わいも景色のうち。経糸にも緯糸にも節を取り入れている。


変奏曲シリーズ作品Ⅱ「雪間の草」
 
花をのみ待つらん人に山里の雪間の草の春を見せばや 
                     藤原家隆(鎌倉時代 歌人)
福寿草や雪割草をイメージして。
美しさや生命感を微かなもの、わずかなもの、足元にあるものからも見出せるようにしたい。

小柄な方ですので、段の間隔も少し狭くして、前に一柄は段が出るように設計してあります。



変奏曲シリーズ作品Ⅲ「春時雨」     

明るさと艶やかさがある、降ったりやんだりする春の雨。 大地を潤す雨。
縞を生かしたさりげない表現。
柔らかな白に近い黄色やピンク、グレー、ベージュの細い浮き織りの段柄を雨に見立てて。

肉眼では十分見て取れるのですが、、写せませんでした。




変奏曲シリーズ作品Ⅳ「山笑う」     

山が笑い始める仲春のイメージからの発想。
丁度、紫木蓮が咲き始めていて、その赤紫を取り入れたよこ吉野の段に。
黄色の段は春の山に降り注ぐ光を象徴。

帯揚を使って結ぶと、名古屋帯の風格が出ます。
3月が誕生月とおっしゃられてましたので、ちょうどピッタリの銘になりました。


変奏曲シリーズ作品Ⅴ「柳の花」    

柳の葉が出てくる前に黄色い花を咲かせる。
目立たないけれど味わい深い。足元には紫根染めの糸を使い菫の花を添えて。

この方は仕立ての直前に、名古屋帯にすることにしました。
リバーシブルの半巾帯として考えたものですが、その両方を開いた形で使ってみたいということで、たまたま太鼓中心と前中心に吉野の段が来る偶然も重なり、返しを最後の残り糸で3.3尺ほど織ることもできる偶然も重なり、名古屋帯になりました。ラッキーな方です!(*^^)v
先で半巾でも使えるよう手先には縫い込みを長くとってあります。


連歌シリーズ作品Ⅰ「寒梅匂い」  
 春は梅梢に在りて雪を帯びて寒し 
                 (天童如浄禅師・てんどうにょじょう)

梅は花咲く前から気品に満ちている。
雪を帯びた梅の蕾、梢、光、水などを象徴的に段で表現。

茶色以外は柔らかな色なので、帯締めや帯揚げでもう一色加えられるようにしてあります。 
繊細な感性をお持ちの方でしたので、きっと繊細な色を素敵に使いこなして頂けると思います。楽しみです。。


連歌シリーズ作品Ⅱ「日日是好日」 
 
 雨の音、風の音にも耳を傾け、あるがままを受け止め生きる。
落ち着いたオレンジ茶をメインの色使いにして。

ビデオ通話でしかお会いしたことはない方ですが、ご両親の介護などもあり、今回東京まで出てくることはできなかったのですが、着物を素敵に着こなされている方で、写真は色々送ってもらいました。
懐の深い、包容力のある方とお見受けしましたので、タイトルの「日日是好日」の銘がすぐ浮かんできました。


連歌シリーズ作品Ⅲ「柳緑花紅」  
「知足」のイメージから裂き糸を使った。

シンプルな繰り返しのものを作ることになったのですが、奥行き、立体感を出すためにも裂き糸は有効な素材です。
私の羽織を仕立てたときの羽裏の残布を裂いて織り込みました。
この画像では分かりにくいですが、それがピンクと黄色のぼかしの斜め格子になっていて、その変化も使い分けました。




連歌シリーズ作品 Ⅳ 「ほととぎす」   
 春は花夏ほととぎす秋は月冬雪さえて冷しかりけり(道元禅師)

自然界は日々それぞれに美しい彩がある。経糸、緯糸に40色使う。
一本がひと柄の凝った作品。
お庭の夏みかんの小枝を少し送ってもらい、それで染めたレモンイエローの糸も少し使いました。
結びによって感じが変わります。でもバラバラにならないよう色のトーン、バランスは考慮しました。


連歌シリーズ作品Ⅴ 「歳寒の三友」   

中国の水墨画の題材によく使われる松竹梅を「歳寒の三友」というそうです。 
寒さの中でも色あせることのない松や竹の緑、寒さの中に咲く梅の花の強さ。
絣の残糸の濃いピンクを梅に見立てました。
こちらも一本がひと柄の作品ですので結びによる違いが楽しみです。










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「半幅連作プロジェクト――上質をコンパクトに」お披露目&作品解説の会お知らせ

2021年06月12日 | 紬の上質半幅帯
「半幅連作プロジェクト――上質をコンパクトに」織りあがりました!

変奏曲5本、連歌5本、無事6月上旬に織りあがりました。
昨年10月の説明会から8ヶ月、この仕事に打ち込んできました。
みなさんのご協力の下、やり終えることができました。
ありがとうございました!

今まで染めためてきた糸と新たに染めた糸で織りましたが、各帯に20~40色は使っています。合わせ糸(2本取り、3本取り)も何度も試し織りをして、決めていきました。

今までの染糸の多種、多様性が無かったらこの帯たちは生まれてこなかったでしょう。糸選びに手間がかかりますが、均質な機械的なものとは違う帯になりました。

現在は仕立てに出しております。全部上がってくるのは6月末になります。

つきましては、7月4日に小田急線の鶴川駅近くのポプリホールにて、お披露目&作品解説の会を下記の通り行います。

プロジェクトに参加の方以外も、上質の半巾帯や、私の紬の仕事、草木の染にご関心を持って下さる方には是非ご覧頂き今後の参考にしていただければと思います。

また、少しですが草木染帯揚げも販売いたしますのでご覧ください。

時節柄、会場には定員を設けてあります。ご予約の上ご来場ください。
定員になり次第締め切らせて頂きます。

**************************************
【日時】 7月4日(日) 午後1時40分開場  定員18名(要予約)
【会場】 ポプリホール鶴川 小田急線鶴川駅近く (ご予約の際に詳細ご案内いたします)

午後2時より列品解説を始めます。
解説の後には、プロジェクト参加者に半巾帯を締めて頂き、完成の姿もご覧頂きます。
また、草木染めの帯揚と帯締も夏から秋向けをセレクトし販売いたします。

【ご予約】
お名前、お電話番号、メールアドレス、ご住所を明記の上、メールにてお申込み下さい。ふ

HPからお申し込みください。→

****************************************


この半巾帯は一応手先と垂れの設定はあるのですが、逆から巻いても大丈夫なように設計されています。
同じ感じにならないように柄のないところも効果的に使えるよう考えました。
無地のところもとてもきれいなのです。
赤城の座繰り糸を中心とした風合いは帯にはかなり勿体ない感じですが、それがこの半巾帯の格を上げてくれています。

ただ、逆から巻くと結びの皺が出てきますので、使ったら必ずスチームアイロンを当てて頂きたいと思います。
風合いや仕立ての立体感をつぶしてしまわないようアイロンのかけ方も当日お話しします。

仕上げの後に、反物の状態で撮った作品の部分写真を一部アップしておきます。

「連歌Ⅰ」


「連歌Ⅲ」

トップは「連歌Ⅴ」


「変奏曲Ⅰ」



「変奏曲Ⅱ」



「変奏曲Ⅳ」

それぞれには銘もありますが、4日に公開いたします。

お披露目会では、結びも何か一種類だけでもみなさんそれぞれにやってもらおうと思っています。
結び方によっても柄の出方が違います。
ワンパターンではないので、使い手の創意工夫もかなり要求される、ある意味で難しい帯かもしれません。

このプロジェクトは、オーダーでもなく、私の単なる創作でもなく、使い手と作り手のやり取りから生まれてきました。私も頭に描いたデザインが思いがけない展開になっていき、まさに連歌の展開のようでもありました。

バックボーンには私の創作姿勢の“侘び”の考え方があり、自然の美しさ、自然のありのままを受け入れながら、前向きに自由に生きていく私たち市井の人々の姿を反映させたものかもしれません。
疫病の最中でありますが、自然の美しさや足るを知るということを改めて大切にしていきたいと思います。

また会場でゆっくりお話したいと思います。








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半巾帯連作プロジェクト進捗状況 ・その3

2021年03月19日 | 紬の上質半幅帯
春は一気に加速し、様々な植物が花を咲かせています。
都内では史上最早、昨年同様の14日に桜の開花宣言がありました。

花が咲くのは嬉しいですが、若いころからの季節の感覚と大きくずれ、徐々に開花していたものが、一斉に咲いてしまい、温暖化の加速に不安を覚えます。

トップの写真は工房の庭の片隅に咲くクサボケです。
コンクリートのテラスとぶどう棚のアーチの柵に挟まれるように生えています。
元々自生していたところへ、宅地として土地が造成され、コンクリートを敷かれ、でも生き残ってくれたのでしょう。

ここへ移り住んだ時から葉だけは覗かせていましたが、あまり花はつきませんでした。
今年初めてたくさんの花を咲かせました。


朱赤のボケも暴れた枝ぶりが好きで、大きな壺によく活けましたが、このクサボケは色が白やコーラルピンクの交じりで咲くので、優しくて好きです。蕾が丸くて可愛いです。
母からクサボケの名は教わりました。大事に育てていきます。


さて、前回の半巾帯進捗報告からひと月半が過ぎましたが、順調に進んでおります。
現在10本中、5本を織り上げました。
これから6本目の織り付けに入ります。
多分名古屋帯10本分以上に相当するエネルギーをすでに使っています。(;^-^A


経て巻きの後、経て継ぎ(新旧の糸端を繋ぐ作業)を経て、
織り付けに入ります。上の写真は変奏曲「早春賦」。


同じ縞でも地色を少しづつ変えたり、よこの段柄は毎回新たに考えますので、織り付けにかなり時間を掛けます。

何種類かのオフホワイト系の糸を混ぜながら、縞の色の出方や、参加者がお持ちの着物の色、ご本人の肌色などを考慮し、見当をつけていきます。途中で色が何段階か変わっているのがお分かりいただけると思います。
地糸を決めてから、よこの段柄のデザインに入ります。


ベースになる緯糸もいくつか候補を棚から出して選びやすいように、仮設の台を設置しています。
また、今まで40年余り、夢中で染めてきたこの他のたくさんの色糸たちも出番待ちしています。糸の方で「使って」と声を掛けてくるような時があります。
随分染めてきたのだと、改めて思います。(-₋-)°°゜

織り上がりは5月初旬の予定で、それから仕上げをし、仕立て上がりは6月を予定しています。
まだまだこれからも大変さは続きますが、今までの集大成のつもりで頑張りま~す!(^^)/







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半巾帯連作プロジェクト進捗状況 ・その2

2021年02月06日 | 紬の上質半幅帯
たくさんの糸の中から、今回たて縞の方(変奏曲)に使う糸を選ぶのに思案中。
毎日午前中は色糸と格闘する感じでした。

東南の和室の障子越しの光は安定して見やすいのです。隣り合う糸を見比べながら、慎重に決めていきます。
木枠に巻かれた残糸もとても貴重なもので、最初は総動員して並べます。
徐々にイメージを固めながら選んでいくのですが、整経直前まで決めきらずに新たな可能性も視野に入れておきます。

部屋の中は糸枠や糸綛で混乱、雑然とした感じになります。
もし、そんな光景写真をここに上げていたら、初めて見た方は、なんと片付いてないひどい仕事場!と思われてしまうかもしれませんので上げません。(^^ゞ


でもその状態がすごく大事で、混乱の中、隣り合う色や、少し離れて見るときに表れる光景にハッと気づくこともあります。
自分の外から生まれる現象が、実は大事です。

上の写真は整経に使う糸枠がほぼ決まりかけた状態ですが、手前の糸からよりよくなるものはないか、、新たな可能性はないか、、まだねばって考えているところです。

半巾帯制作は糸の選定、整経、経て巻きまで終えました。

整経も5本分の半巾帯の長さ(約着尺2反分)なので腰が持つか心配しました。時間は若い時のように早くできませんが、無事によい整経ができました。


3時間近くに及んだ細かな縞の整経を終え、輪になっている糸束を切り離します。何百回やっても緊張する瞬間です。

経て巻きもとても重要な仕事です。
巻き始めにテンションを糸に触れながら確認しているところ。
この時も糸を伸ばさないよう、緩いギリギリのテンションで巻込みます。
風合いの良い、締めやすい帯になります。

ほぼ完璧に巻込みましたが、神経が一番ピリピリする仕事です。

機にかかってからは、今回は10本の柄違いの帯を織りますので、これからがまた大変なのです。(^-^;


近所の傾斜地にある大きな蠟梅。柵があって近づけないのですが、とてもよい香りが漂っています。
こころ休まる瞬間です。
早春の花は黄色が多いですが、希望の光が見えてくるようです。

良き布を、良き帯を織れるよう祈るような気持ちです。




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半巾帯連作プロジェクト進捗状況・その1

2020年12月24日 | 紬の上質半幅帯
今日はクリスマスイブですね。
特に何もしませんが、何となくクリスマスっぽいメニューの夕食にしようかな‥ぐらいです。

あとはクリスマスキャロルを習ったばかりでやっと歌えるようになりましたが、歌ってみようかな…(^o^♪
「The  First Noel」はクリスマス商戦の曲としか思ってませんでしたが、
YoutubeのThe First Noel、この黒人女性のソロのところはジーンと胸にきます。(´∀`)
いい曲ですね。。デュエットのところは男性の声量を少し抑えてほしかったですが、、。

上の写真の素朴な陶人形は父が学会で南米を訪問した際のお土産でした。
キリスト降誕のシーンです。初めて飾ってみました。(^^;ゞ
裂き織り卓布、ミニ額の詳細はインスタグラムをご覧ください。

・・・・・・・
さて、半巾帯連作プロジェクトは、たて縞のグループと、よこ段グループ計10点の連作となります。

着尺で言うと4反分近くの長さが必要になり、久々の2反整経×2になります。
中腰での整経はかなりきついと予想されますが、腰の調子を整えてておかなければ、、と思っています。

染の仕事もようやく一段落して、構想もほぼ決まり、
あとは具体的に糸の長さや本数を決める織り物設計に入ります。


まずは糸巻に入る前の糸のさばき、

糊付けで余分な糊を絞っているところ。たくさんつけ過ぎると風合いが悪くなり、少ないと節糸の毛羽を抑えることができず織りにくくなります。

糊付けの後は綛を振りかざし、

下に打ちつけ糸をばらばらにほぐすと同時に糸本来のウェーブを取り戻します。
糊付けなども次につながる大事な仕事ですが、経糸ほぼ終了しました。

記録、分類など、事務的なことが苦手な私ですが、アシスタントにサポートしてもらったことで、無事、糸質、番手、染材名、媒染材などのタグを付けて、わかりやすくしました。


これで安心して設計に入れます。(*‘∀‘)


私は基本はデザイン画を書きません。大まかなイメージだけ決め、糸綛を見ながら、糸の本数で進み、徐々に詰めていきます。

半巾は結びによっても柄の出方が違ってきますので、いろいろ想定しながら柄を入れる場所を考えます。

ただ、全通柄ではつまらないので、要所要所は決めながらも余白の美しさも残し、柔らかな頭のまま、織る直前まで可能性を探っていきます。

いろいろ予定と違うことも出てくるかもしれませんが、良い方向へ向かうためには、先に決めすぎないようにします。

今回は連作であること、セミオーダー的要素も少しあり、いつも以上に難しい仕事です。
参加者の皆様のご要望やお手持ちの着物のことも配慮しながら、オーダーとも違う、双方の新たな発見の場になったらよいと思っています。

糊付けを終え、冬の陽を浴びている経糸たち。



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半幅帯シェアプロジェクト「変奏曲」&「連歌」の染色中!

2020年11月20日 | 紬の上質半幅帯
半幅帯プロジェクト、おかげさまでプロジェクトは成立し、定員に達しておりますが、あと1名の方なら何とか織れるかと思います。12月初旬に締め切ります。受付は終了しました)
勇気のある、大らかな方どうぞ。(*^-^*)

さて、プロジェクトのための染色に入っています。
染めてストックしてある糸もたくさんありますが、一連の作品ですので、地糸はたくさん染めなければなりません。


まずは工房の前庭斜面(50坪ほど)にある桑をグリーン系のグレーのために染めました。
結構な斜面で、50歳前半は降りていかれたのですが、今はもう降りていけませんので、30代のアシスタントに桑採りに行ってもらいました。
登山家には笑われそうですが、、。(^_^;)


桑もこの時期が最後となります。ギリギリセーフでした!黄葉もちらほら。


剪定した月桂樹の木もいただきましたので染めています。
葉は使わずに、干してスープ用、ピクルス用に保存しました。
チップを煮出していてもおいしい匂いがします。(*^q^*)
換気を良くしないと刺激が強いので気を付けなければなりませんが、、。


樹皮の部分と材の部分に分けました。

材のみ。白い材もきれいです。



以前は3月頃にベージュ系を染めたのですが、11月のは随分色相が違い、赤味が強く、灰汁媒染で深いピンクになりました。



そうこうしているうちに庭木の剪定もあり、樫、桜、柿、梨、リンゴ、モチなどの染に引き続き入っています。


樫の煮だし。ほうじ茶の臭い。
柄杓代わりに40年使っているアルミの打ち出し鍋も年季が入ってきました。


染めると無媒染でもこんな感じ。くすみを出さずに、深みのあるベージュにするのは難しい。


桜も紅葉と冬芽を一緒に染めます。この時期の桜の色を染めます。

染色は1回染めて終わりではないので、室内にしばらく干しながら色の重ねや掛け合わせなどを行い、使える色に仕上げていきます。気が抜けない大事な時期です。糸だらけの部屋になっています。。
12月初旬までは続きます。

赤城の節糸の力強さ、優しさと、植物の色の深さを損ねないよう、真摯に向き合っていかなければなりません。

「変奏曲」、「連歌」共に大まかな構想も浮かんできました。
参加の方々の雰囲気、持ち味も活かしながら私が大事にしたい思いも織り込んでいきます。


剪定された柿の木。夕暮れの中、凛と立っています。
伸びすぎて高台の南風にあおられ傾いていたので、大きく剪定しました。
木にはつらいことだったでしょう。ごめん。。
でも身軽になって台風の時は楽になるよ。
野鳥のためにも木守り柿は残しました。

庭の柿採れば採るなと鵯が鳴く  (^_^;)



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半幅連作プロジェクト――上質をコンパクトに お知らせ [3]

2020年10月26日 | 紬の上質半幅帯
24日の説明会へご参加いただきました皆様ありがとうございました。
会場の時間制限があり、かなり駆け足で、盛りだくさんに話してしまい、わかりづらい点もあったかもしれませんが、ご不明な点は遠慮なくお問合せ下さい。つい紬塾の調子になってしまいます。。(^^ゞ

また、今回説明会にはご参加いただけませんでした方も、12月初旬まで引き続き若干名の参加受け付けは随時いたしておりますので、ホームページからお問合せ下さい。
録画もしたのですが、何故か中断箇所があります、、。(-.-;)

最初は名古屋帯として、裏の返しを別布を付け、先々半巾帯にすることも可能ですので、ご相談ください。

トップの画像は以前、お求め頂きました半巾帯で、今回参考資料として展示させて頂くためにお借りしたものです。紫の段と緑の段の繰り返しですが、手と垂れを替えて結ぶ場合の色柄の変化などの説明をいたしました。
また、経糸には節糸を使っていますが、緯糸は比較的細い糸で織ってありますので、紬系だけではなく、平絹系、染め物系のお洒落着にも使えます。

この日、私は木綿の薩摩絣に初期に試作した普段着用のざっくりした真綿引き出し糸の帯を締めました。糸は太く肉厚で、9尺4寸しかないのですが、結びにヴォリューム感がでる生地です。


侍結びは帯締めはなくても良いのですが、初めてお会いする方もいらっしゃいましたので、柔らかなピンクベージュの組紐1本できちんと感も添えてみました。
来年、どんな帯が生まれてくるのでしょう?
私の中では沸々とイメージが湧き始めました。
ワクワク、ドキドキです!(#^^#)
来月から糸染に入ります。







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半幅連作プロジェクト――上質をコンパクトに お知らせ [2]

2020年10月01日 | 紬の上質半幅帯
24日の説明会へご参加いただきました皆様ありがとうございました。
12月初旬まで引き続き若干名の参加受け付けはいたしておりますので、お問合せ下さい。
名古屋帯として最初は使い、先で半巾にすることも可能ですのでご相談ください
(10/26追記)

半幅帯集リーフレットが出来あがってきました。
参加ご検討いただけます方はホームページからご連絡ください。
詳細とリーフレットお送りいたします。

今までは、一点ずつ制作してきましたが、敢えて、数本分を一連の作品として発想していく作り方も新たな世界が拓けるのではないかと思います。

例えば、経縞に対して、そのまま縞でもいいのですが、同色でも糸質を変えて段を入れ変化させたり、色糸で格子を切って大きく変化させることもできます。
ここに細かくは書けませんが、アイディアはいろいろ頭をよぎります。
音楽で言えば変奏曲のような、主題は生かしながら、リズムやハーモニー、テンポを変える。

また無地系の経糸に、よこの段で自由に発想することもできます。
元になるものが、経糸の色にあるのですが、緯糸で随分変化を付けることもできます。
和歌や俳句の連歌のように、発句から世界を大きく展開させることもできます。

そこでもし、数名の方が同じたて糸から生まれる、よこ糸でデザインを変え、趣を変えて織ったものを、分け合っていただけるなら、それぞれの方のお手持ちの着物やその方の雰囲気から発想の種を頂き今までにないような広がりも表現できるかもしれません。
“大人の上質の半幅帯”にご興味を持ってくださる方々と一緒に作り上げていきたいと思っています。

上質と掲げていますが、何をもって上質と言えるのかは私なりの紬織り、手織りとしての考えがあります。
その重要な一つは素材、糸にあります。そして色にあります。




管理された糸にはない生き生きとした表情、夾雑物を含んだ深い色。
専門的なことをここには詳しく書けませんが、半幅帯といえども着尺と何ら変わらない仕事ですし、もう手に入らない座繰りの糸も使っています。
この糸があるから織りたいし、生まれてくる布を分かち合いたいのです。

着尺、名古屋帯の制作と同じ、座繰りの玉糸、赤城節糸、真綿手紡ぎ糸等をブレンドして織る半幅帯になります。
なるべくコストを抑えたいとは思うのですが、糸質を機械的なものに替えることは致しません。
そこを下げてしまうことは私の仕事ではないと思っています。
半幅の存在感を名古屋と同格ぐらいまで上げるためには素材感がとても大事です。このことはこのプロジェクトの核になるところです。




もう一つは色にありますが、身近な植物が醸し出す色を真摯に受け止め、自分や環境と調和させることにあると思います。
自己主張の強いものや、説明的なものではなく、自然に導き出された、自然と調和する“静かなアート”でありたいと思っています。

私の仕事にもし関心を持って下さり、ご賛同いただける方がありましたら、ぜひ説明会にお申し込みいただきたく思います。

名古屋帯の方がやはり良いと思われる方は裏地を3尺付ければ名古屋として仕立てることもできます。名古屋帯でお使いいただいて、後に半幅に仕立て替えることもできます。また、最初から返しを付けて名古屋帯として織ることも可能です。ご自由にお考え下さい。

そして、着物の初心にある方も半幅から馴染んでいくという手もあります。
着物などがなくても遠慮なくご相談ください。

説明会にお申し込みをいただいた方に、こちらのイメージなどを提示させていただき、ご納得の上で最終的なお申し込みとさせていただきます。細かなことは説明会、お問合せにてお知らせしていきます。

説明会は
10月24日の14:00~16:00(受付13:30~)キャンセル待ちにて受付中
小田急線鶴川駅近く(徒歩2~3分)のポプリホール会議室にて行います。

当日ご都合がつかない方、または定員がオーバーした場合には工房にて随時個別に対応させて頂きます。

また、遠方などで、直接お目にかかれない場合は(実際にお会いして、当方の糸や色もご覧頂くのが一番ではありますが)、ビデオ通話など、お顔やお着物が拝見できるようなスタイルでさせて頂きます。

特に取り合わせたいと思われるお手持ちの着物や端布がある方はお持ちください。

半幅はこのプロジェクト以降はしばらく織りませんので、この機会に是非ご検討くださいませ。

糸の灰汁による精練に始まり、染色、糸をしばらく寝かせることもしていきますので、織りの作業に入るのは新春ごろからになると思います。
完成は4~5月かと思います。ゆっくりお待ちいただければ幸いです。

価格は名古屋帯とそう変わりませんが、内容等でも違います。
ただ、染から織までの仕事の手間を一連の作品にすることで、ほんの少し効率化することもできます。
変奏曲・縞系の方が、多少価格は抑えられます(具体的な価格は人数の確定などにより決まってきます)。

どんなものができるのか、私自身まだ未知の世界です。
どんなものかわからないのに参加されるのは不安もおありだと思いますが、ただ、自然に従って、道を外さなければ良いものができてくると思います。
大人の上質半幅帯をご一緒作り、楽しんでいただければ幸いです。

説明会のお申し込み、お問い合わせはこちらから。→

以前にもご紹介した、工芸評論の笹山央さんの、ポストコロナに向けて、「WABismの提案」(“WABism”は笹山さんの造語)は、この半幅帯プロジェクトにも当てはまることだと思います。
笹山さんのブログはこちら

1.簡素である  
2.艶(華)がある 
3.足るを知る 
4.差別がない    
5.造化(自然)に随う 
  
文化は普通の市民が作り上げるもので、時代の変遷はあるけれど、根底を流れる侘びの精神は変わりなくあると思います。説明会ではこのことにも少し触れたいと思います。







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半幅帯連作プロジェクト―上質をコンパクトに その1

2020年09月12日 | 紬の上質半幅帯
                   赤城の節糸の残糸を使った半幅帯。洗い張りもして長年愛用しています。
                                     無地のところに味わいが出ます。

前々回のブログでも予告いたしました、「半幅帯連作プロジェクト」の予定が少し遅れておりますが、現在、半幅帯のご案内リーフレットの作成に入っております。出来上がりは10月初旬までにはと思っております。。

説明会は
10月24日(土)14:00~ 
ポプリホール会議室(小田急線・鶴川駅)で行います。
※定員はホールの規定に従い、定員の半分の人数にて行います。その他、換気などの感染症対策をして行います。

詳細はまたお知らせしますが、参加ご希望の方、お問合せはHPからお申し込みください。
参加ご希望の方には、詳細とリーフレットなどをお送りいたしますので、
ご住所、緊急の連絡先もお知らせ下さい。

この日がご都合の悪い方には工房で個別に対応もさせて頂きます。

受付後、折り返しのメールを差し上げます。
※メールにてお問い合わせの際は、tsumugi.sakurakobo★gmail.com からのメールを受信できるよう設定の上、お送り下さい。

・・・・・・・・・・・・・・・・

かつての普段着、浴衣という半幅帯のイメージに留まらないで、気軽でありながら、名古屋帯でお洒落をするのと変わりなく着物を着こなせる上質の半幅帯というのも今という時代に合うのではないでしょうか?

ただ、素材、質、内容を選ばないと、大人のお洒落着には難しく、その底上げが素材の力を借りる紬の半幅帯ではないかと思うのです。

これまで、創るだけでなく、使い手としても半幅帯に親しんできましたが、
そのメリットは気軽ということもありますが、あと、近年の気候温暖化で4月、10月でも夏日が来たりします。そんな時にも億劫にならずに着物を着ることもできます。
また、コロナ禍との付き合いもまだしばらく続きそうです。気負わずに着物を着るということのためにも、コロナの時代に上質でコンパクトな装いはふさわしいと思います。

半幅は結び方の演出や、リバーシブル、向きを変えての結びなど、自由なアレンジも楽しめます。着る人の創造力も磨かれます。

上質の半幅帯が、着物を着ることのハードルを下げ、でも質は落とさずに、、できればよいと思います。
これから着物を着たいと思っている方にもよいと思います。

■蒸し暑い時期にも気軽に涼しく着物を着ることができる。
■体調の悪い時、五十肩などの時にも締めやすい。
■洋服の方ばかりの中でも、目立ちすぎず軽やかに装える。
■結び方次第で様々に装いを演出できる。
■旅行の時にも楽な着こなしや、荷物を少なくできる。
■高齢になっても気負わず楽に、でもくだけ過ぎずに着ることができる。
■素材の上質なものであれば、洗い張りしながら一生使える。

是非、説明会にて実際の糸、色などもご覧頂きたく思います。
完成は21年5月を予定しています。
お申し込みをお待ちしています。→










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