24日の説明会へご参加いただきました皆様ありがとうございました。
12月初旬まで引き続き若干名の参加受け付けはいたしておりますので、お問合せ下さい。
名古屋帯として最初は使い、先で半巾にすることも可能ですのでご相談ください
(10/26追記)
半幅帯集リーフレットが出来あがってきました。
参加ご検討いただけます方はホームページからご連絡ください。
詳細とリーフレットお送りいたします。
今までは、一点ずつ制作してきましたが、敢えて、数本分を一連の作品として発想していく作り方も新たな世界が拓けるのではないかと思います。
例えば、経縞に対して、そのまま縞でもいいのですが、同色でも糸質を変えて段を入れ変化させたり、色糸で格子を切って大きく変化させることもできます。
ここに細かくは書けませんが、アイディアはいろいろ頭をよぎります。
音楽で言えば変奏曲のような、主題は生かしながら、リズムやハーモニー、テンポを変える。
また無地系の経糸に、よこの段で自由に発想することもできます。
元になるものが、経糸の色にあるのですが、緯糸で随分変化を付けることもできます。
和歌や俳句の連歌のように、発句から世界を大きく展開させることもできます。
そこでもし、数名の方が同じたて糸から生まれる、よこ糸でデザインを変え、趣を変えて織ったものを、分け合っていただけるなら、それぞれの方のお手持ちの着物やその方の雰囲気から発想の種を頂き今までにないような広がりも表現できるかもしれません。
“大人の上質の半幅帯”にご興味を持ってくださる方々と一緒に作り上げていきたいと思っています。
上質と掲げていますが、何をもって上質と言えるのかは私なりの紬織り、手織りとしての考えがあります。
その重要な一つは素材、糸にあります。そして色にあります。
管理された糸にはない生き生きとした表情、夾雑物を含んだ深い色。
専門的なことをここには詳しく書けませんが、半幅帯といえども着尺と何ら変わらない仕事ですし、もう手に入らない座繰りの糸も使っています。
この糸があるから織りたいし、生まれてくる布を分かち合いたいのです。
着尺、名古屋帯の制作と同じ、座繰りの玉糸、赤城節糸、真綿手紡ぎ糸等をブレンドして織る半幅帯になります。
なるべくコストを抑えたいとは思うのですが、糸質を機械的なものに替えることは致しません。
そこを下げてしまうことは私の仕事ではないと思っています。
半幅の存在感を名古屋と同格ぐらいまで上げるためには素材感がとても大事です。このことはこのプロジェクトの核になるところです。
もう一つは色にありますが、身近な植物が醸し出す色を真摯に受け止め、自分や環境と調和させることにあると思います。
自己主張の強いものや、説明的なものではなく、自然に導き出された、自然と調和する“静かなアート”でありたいと思っています。
私の仕事にもし関心を持って下さり、ご賛同いただける方がありましたら、ぜひ説明会にお申し込みいただきたく思います。
名古屋帯の方がやはり良いと思われる方は裏地を3尺付ければ名古屋として仕立てることもできます。名古屋帯でお使いいただいて、後に半幅に仕立て替えることもできます。また、最初から返しを付けて名古屋帯として織ることも可能です。ご自由にお考え下さい。
そして、着物の初心にある方も半幅から馴染んでいくという手もあります。
着物などがなくても遠慮なくご相談ください。
説明会にお申し込みをいただいた方に、こちらのイメージなどを提示させていただき、ご納得の上で最終的なお申し込みとさせていただきます。細かなことは説明会、お問合せにてお知らせしていきます。
説明会は
10月24日の14:00~16:00(受付13:30~)キャンセル待ちにて受付中
小田急線鶴川駅近く(徒歩2~3分)のポプリホール会議室にて行います。
当日ご都合がつかない方、または定員がオーバーした場合には工房にて随時個別に対応させて頂きます。
また、遠方などで、直接お目にかかれない場合は(実際にお会いして、当方の糸や色もご覧頂くのが一番ではありますが)、ビデオ通話など、お顔やお着物が拝見できるようなスタイルでさせて頂きます。
特に取り合わせたいと思われるお手持ちの着物や端布がある方はお持ちください。
半幅はこのプロジェクト以降はしばらく織りませんので、この機会に是非ご検討くださいませ。
糸の灰汁による精練に始まり、染色、糸をしばらく寝かせることもしていきますので、織りの作業に入るのは新春ごろからになると思います。
完成は4~5月かと思います。ゆっくりお待ちいただければ幸いです。
価格は名古屋帯とそう変わりませんが、内容等でも違います。
ただ、染から織までの仕事の手間を一連の作品にすることで、ほんの少し効率化することもできます。
変奏曲・縞系の方が、多少価格は抑えられます(具体的な価格は人数の確定などにより決まってきます)。
どんなものができるのか、私自身まだ未知の世界です。
どんなものかわからないのに参加されるのは不安もおありだと思いますが、ただ、自然に従って、道を外さなければ良いものができてくると思います。
大人の上質半幅帯をご一緒作り、楽しんでいただければ幸いです。
説明会のお申し込み、お問い合わせはこちらから。→
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以前にもご紹介した、工芸評論の笹山央さんの、ポストコロナに向けて、「WABismの提案」(“WABism”は笹山さんの造語)は、この半幅帯プロジェクトにも当てはまることだと思います。
1.簡素である
2.艶(華)がある
3.足るを知る
4.差別がない
5.造化(自然)に随う
文化は普通の市民が作り上げるもので、時代の変遷はあるけれど、根底を流れる侘びの精神は変わりなくあると思います。説明会ではこのことにも少し触れたいと思います。