中野みどりの紬きもの塾

染織家中野みどりの「紬きもの塾」。その記録を中心に紬織り、着物、工芸、自然を綴ります。

御召縮緬と紬帯

2013年11月06日 | 紬の会
布の美展にお越しくださった方から、9月に外出した際に取り合わせた着物と帯、小物を添えた画像をお送りいただきましたのでご紹介します。



帯は私の紬の帯で 『草の根』と題したものです。
草木の緑葉を使って鉄媒染したものを色々混ぜています。
横段のところは変化織りにして裂き糸も配しています。

知り合いの奥様ですが、初めてお目にかかりました。
でも、ずうっと以前から存じ上げていたような、懐かしさを感じる素敵な60代の方でした。

着物はお好きでよくお召になられるとのことですが、着物好きのお母様から譲り受けたものが多いとおっしゃられていました。

この画像の着物は立涌模様の御召縮緬で、お母様も人から譲り受けたものでしたが、身丈が短かったこともあってご自分のものにされたとのことです。

9月の暑さの残るなかですから御召縮緬はシボが強く、さらっとした地風ですのでこの季節に相応しいものだと思います。

私の紬の帯はタテ、ヨコ、玉糸使いで、こちらもさらっとして真夏以外3シーズンお使いいただけるものです。
帯芯も夏用を入れていますので蒸れにくいです。

帯揚げは涼やかな色を選ばれ、帯締めには秋の気配が感じられるものを合わせてます。
帯締めは私の方で提案させていただいたものです。
寒色系の中に、帯締めの赤味の茶の暖色系を取り入れることで、取合せに奥行きが出てくると思います。
初夏には帯締めを他の色に変えられると良いですね。

コメントも添えてくださいました。
「 すっかり変わってしまった久しぶりの銀座を、帯に助けられてしっかり歩いてきました。
 『草の根』という名は帯にも、私の生活スタイルにもふさわしく、どの植物も身の回りにある馴染みのものというのが、更に親しみを増してくれる様です。」

この帯は他の着物とも色々合わせられるということで、活用してもらえるなら本当に作り手冥利に尽きます。

少し昔の産地の柄物の織物や染の小紋には、こういった無地感覚だけれど糸使いに趣があり、存在感のある帯はモダンさも加わり、現代にもスッキリお召いただけると思います。
こうして画像をお送りいただき、本当にありがとうございました。

















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