中野みどりの紬きもの塾

染織家中野みどりの「紬きもの塾」。その記録を中心に紬織り、着物、工芸、自然を綴ります。

第4回紬きもの塾「日本の取り合せ」 

2020年10月15日 | 紬きもの塾’17~’20
帯や小物の取り合せについて、また小道具の選び方等について学びました。
袷、単衣向けの着尺と帯6本ほどを用意して、季節を変えての組み合わせを1組ずつみなさんに考てもらうワークショップも行いました。
紬塾の後半は、いよいよ具体的な着物を着ることについての話に入ります。

ワークショップでは、一人ずつ取り合わせた写真も撮りましたが、あらためて見返してみても、典型的な陥りやすい避けた方が良い、取り合わせもいくつかありました。よく雑誌などでも見かけるコーディネイトで、ありがちです。

それは帯揚げと帯締めの色を揃えてしまうことと、着物の色と帯締めを合わせてしまうことです。
そういうものと思い込んでいる方も多いようですが、そこを汚れない無垢な目で見直してみると、どうすればよいかがわかるはずです。

一人ずつ順番に一度取り合わせて、その意図(TPO)などを聞きます。
その後から私の方で別の小物に変えさせてもらったりしましたが、急に世界が変わり、納得頂けたと思います。

自然を見渡せば異なる色、質感、大きさ、形に取り囲まれています。
石庭の石の配置を見ても良くわかります。異なった石がうまく構成されているわけです。
また、日本庭園の植樹の配置も時間帯、季節が良く計算されています。
着物を着ることもそういうことだと思います。

工房内の小さな棚の上に異なる素材(紙、ガラス、石、紬布、植物)を配してみました。

小さな小物ほど目立ったりします。あれもこれも目立たせるのではなく、かと言って無難に何でも揃えるのでもなく、何をその日の着こなしの主役(TPOを考慮して)に据えるか考えると良いと思います。

俳句では基本的には季語を主役にしますが、取り合わせというのが大事で、よく「つきすぎ」という批評を聞きます。合わせすぎの感じでしょうか。
あるいは情景を盛り込みすぎると(あれもこれも言う)「ぼやける」と言う批評もあります。
何をテーマにし、それにふさわしい季語を選ぶかなのですね。季語はすでに多くを語ってくれているので、それを生かすことかと思います。かく言う私は出来ませんけど、、(^_^;)

日本的な取合せは自然観や異なる素材、技法、世界を絶妙に合わせるもので、
仕事のクオリティー、“ものの力”を取り合わせるのも重要なことです。
取り合わせは単なる色柄のコーディネートではありません。

更に重要な点は、身に付ける人、肌の色や髪の色、顔立ち、性格などとも取り合わせるわけですから、奥の深いことではありますが、ものをよく見て、自分をよく見て、自然をよく見て、一生をかけて学びたいと思います。

24日の「半巾帯プロジェクト説明会」でも肌の色、髪の色なども拝見させていただき、似合う色相を選びたいと思っています。
いわゆるパーソナルカラー診断の、化学染料の服を「春・夏・秋・冬」ときっちり分ける感じではなく、草木染の色は、ピンク肌、オークル肌の方どちらにも許容範囲が広いので大体は合うと思いますが、より合う感じを見させて頂きます。





 






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半幅連作プロジェクト――上質をコンパクトに お知らせ [2]

2020年10月01日 | 紬の上質半幅帯
半幅帯集リーフレットが出来あがってきました。
参加ご検討いただけます方はホームページからご連絡ください。
詳細とリーフレットお送りいたします。

今までは、一点ずつ制作してきましたが、敢えて、数本分を一連の作品として発想していく作り方も新たな世界が拓けるのではないかと思います。

例えば、経縞に対して、そのまま縞でもいいのですが、同色でも糸質を変えて段を入れ変化させたり、色糸で格子を切って大きく変化させることもできます。
ここに細かくは書けませんが、アイディアはいろいろ頭をよぎります。
音楽で言えば変奏曲のような、主題は生かしながら、リズムやハーモニー、テンポを変える。

また無地系の経糸に、よこの段で自由に発想することもできます。
元になるものが、経糸の色にあるのですが、緯糸で随分変化を付けることもできます。
和歌や俳句の連歌のように、発句から世界を大きく展開させることもできます。

そこでもし、数名の方が同じたて糸から生まれる、よこ糸でデザインを変え、趣を変えて織ったものを、分け合っていただけるなら、それぞれの方のお手持ちの着物やその方の雰囲気から発想の種を頂き今までにないような広がりも表現できるかもしれません。
“大人の上質の半幅帯”にご興味を持ってくださる方々と一緒に作り上げていきたいと思っています。

上質と掲げていますが、何をもって上質と言えるのかは私なりの紬織り、手織りとしての考えがあります。
その重要な一つは素材、糸にあります。そして色にあります。




管理された糸にはない生き生きとした表情、夾雑物を含んだ深い色。
専門的なことをここには詳しく書けませんが、半幅帯といえども着尺と何ら変わらない仕事ですし、もう手に入らない座繰りの糸も使っています。
この糸があるから織りたいし、生まれてくる布を分かち合いたいのです。

着尺、名古屋帯の制作と同じ、座繰りの玉糸、赤城節糸、真綿手紡ぎ糸等をブレンドして織る半幅帯になります。
なるべくコストを抑えたいとは思うのですが、糸質を機械的なものに替えることは致しません。
そこを下げてしまうことは私の仕事ではないと思っています。
半幅の存在感を名古屋と同格ぐらいまで上げるためには素材感がとても大事です。このことはこのプロジェクトの核になるところです。




もう一つは色にありますが、身近な植物が醸し出す色を真摯に受け止め、自分や環境と調和させることにあると思います。
自己主張の強いものや、説明的なものではなく、自然に導き出された、自然と調和する“静かなアート”でありたいと思っています。

私の仕事にもし関心を持って下さり、ご賛同いただける方がありましたら、ぜひ説明会にお申し込みいただきたく思います。

名古屋帯の方がやはり良いと思われる方は裏地を3尺付ければ名古屋として仕立てることもできます。名古屋帯でお使いいただいて、後に半幅に仕立て替えることもできます。また、最初から返しを付けて名古屋帯として織ることも可能です。ご自由にお考え下さい。

そして、着物の初心にある方も半幅から馴染んでいくという手もあります。
着物などがなくても遠慮なくご相談ください。

説明会にお申し込みをいただいた方に、こちらのイメージなどを提示させていただき、ご納得の上で最終的なお申し込みとさせていただきます。細かなことは説明会、お問合せにてお知らせしていきます。

説明会は
10月24日の14:00~16:00(受付13:30~) 受付中[残席1]
小田急線鶴川駅近く(徒歩2~3分)のポプリホール会議室にて行います。

当日ご都合がつかない方、または定員がオーバーした場合には工房にて随時個別に対応させて頂きます。

また、遠方などで、直接お目にかかれない場合は(実際にお会いして、当方の糸や色もご覧頂くのが一番ではありますが)、ビデオ通話など、お顔やお着物が拝見できるようなスタイルでさせて頂きます。

特に取り合わせたいと思われるお手持ちの着物や端布がある方はお持ちください。

半幅はこのプロジェクト以降はしばらく織りませんので、この機会に是非ご検討くださいませ。

糸の灰汁による精練に始まり、染色、糸をしばらく寝かせることもしていきますので、織りの作業に入るのは新春ごろからになると思います。
完成は4~5月かと思います。ゆっくりお待ちいただければ幸いです。

価格は名古屋帯とそう変わりませんが、内容等でも違います。
ただ、染から織までの仕事の手間を一連の作品にすることで、ほんの少し効率化することもできます。
変奏曲・縞系の方が、多少価格は抑えられます(具体的な価格は人数の確定などにより決まってきます)。

どんなものができるのか、私自身まだ未知の世界です。
どんなものかわからないのに参加されるのは不安もおありだと思いますが、ただ、自然に従って、道を外さなければ良いものができてくると思います。
大人の上質半幅帯をご一緒作り、楽しんでいただければ幸いです。

説明会のお申し込み、お問い合わせはこちらから。→

以前にもご紹介した、工芸評論の笹山央さんの、ポストコロナに向けて、「WABismの提案」(“WABism”は笹山さんの造語)は、この半幅帯プロジェクトにも当てはまることだと思います。
笹山さんのブログはこちら

1.簡素である  
2.艶(華)がある 
3.足るを知る 
4.差別がない    
5.造化(自然)に随う 
  
文化は普通の市民が作り上げるもので、時代の変遷はあるけれど、根底を流れる侘びの精神は変わりなくあると思います。説明会ではこのことにも少し触れたいと思います。







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第3回染織実習・紬きもの塾 ー織物設計

2020年09月24日 | 紬きもの塾’17~’20

連休の1日は染織実習コースの織物設計でした。

前回の染の実習の時の桜染めの帯揚は各自家で洗い、干し、アイロン仕上げまでしてもらいましたので、色やアイロンのかけ方を確認させてもらいました。
灰汁媒染の方は淡いピンクベージュで、アルミ媒染の方はオレンジベージュという感じでした。


生地違いの方もありましたが、ずいぶん雰囲気が違いました。
アイロンの当て方でも発色は違ってきます。
みなさん今まで持ってない色で、とても喜んでいただきました。
着物と合わせるのが楽しみとのことです!

次は、やはり前回染めた手つむぎ糸の糊付けをしました。
絹糸のウェーブを戻すべく、糊を付けた後にテーブルに糸を打ちつけるようにします。ここが織り物の風合いを決める最も重要なことなのです。
私は経糸も緯糸も共にします。糸を強くはたいて伸ばすと縮の原因や風合いのない織物になります。

お次は次回織るための織物設計です。
みなさん考えあぐねておりました。。
織ってみれば難しくないのですが、、まだ糸1本1本を混ぜるイメージがつかめないのだと思います。
まあ、糸にせよ、色にせよ、悪いものは混ぜてないのでどんな設計でもなんとかなるはずです。(^。^♪

乾いた糸を管に巻いてもらいました。
巻くときにも糸を伸ばさないことが大切です。


ぷくぷくの元気のいい、糸たちでした。。
織り上がりが楽しみです!!





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半幅帯連作プロジェクト―上質をコンパクトに その1

2020年09月12日 | 紬の上質半幅帯
                   赤城の節糸の残糸を使った半幅帯。洗い張りもして長年愛用しています。
                                     無地のところに味わいが出ます。

前々回のブログでも予告いたしました、「半幅帯連作プロジェクト」の予定が少し遅れておりますが、現在、半幅帯のご案内リーフレットの作成に入っております。出来上がりは10月初旬までにはと思っております。。

説明会は
10月24日(土)14:00~ 
ポプリホール会議室(小田急線・鶴川駅)で行います。
※定員はホールの規定に従い、定員の半分の人数にて行います。その他、換気などの感染症対策をして行います。

詳細はまたお知らせしますが、参加ご希望の方、お問合せはHPからお申し込みください。
参加ご希望の方には、詳細とリーフレットなどをお送りいたしますので、
ご住所、緊急の連絡先もお知らせ下さい。

この日がご都合の悪い方には工房で個別に対応もさせて頂きます。

受付後、折り返しのメールを差し上げます。
※メールにてお問い合わせの際は、tsumugi.sakurakobo★gmail.com からのメールを受信できるよう設定の上、お送り下さい。

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かつての普段着、浴衣という半幅帯のイメージに留まらないで、気軽でありながら、名古屋帯でお洒落をするのと変わりなく着物を着こなせる上質の半幅帯というのも今という時代に合うのではないでしょうか?

ただ、素材、質、内容を選ばないと、大人のお洒落着には難しく、その底上げが素材の力を借りる紬の半幅帯ではないかと思うのです。

これまで、創るだけでなく、使い手としても半幅帯に親しんできましたが、
そのメリットは気軽ということもありますが、あと、近年の気候温暖化で4月、10月でも夏日が来たりします。そんな時にも億劫にならずに着物を着ることもできます。
また、コロナ禍との付き合いもまだしばらく続きそうです。気負わずに着物を着るということのためにも、コロナの時代に上質でコンパクトな装いはふさわしいと思います。

半幅は結び方の演出や、リバーシブル、向きを変えての結びなど、自由なアレンジも楽しめます。着る人の創造力も磨かれます。

上質の半幅帯が、着物を着ることのハードルを下げ、でも質は落とさずに、、できればよいと思います。
これから着物を着たいと思っている方にもよいと思います。

■蒸し暑い時期にも気軽に涼しく着物を着ることができる。
■体調の悪い時、五十肩などの時にも締めやすい。
■洋服の方ばかりの中でも、目立ちすぎず軽やかに装える。
■結び方次第で様々に装いを演出できる。
■旅行の時にも楽な着こなしや、荷物を少なくできる。
■高齢になっても気負わず楽に、でもくだけ過ぎずに着ることができる。
■素材の上質なものであれば、洗い張りしながら一生使える。

是非、説明会にて実際の糸、色などもご覧頂きたく思います。
完成は21年5月を予定しています。
お申し込みをお待ちしています。→










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紬きもの塾20―― 染色実習

2020年09月06日 | 紬きもの塾’17~’20
暑さの中にも、そこかしこに秋の訪れを感じる今日この頃です。

翅うすきとんぼの低く草に触れ   小川濤美子

工房の庭先でも赤とんぼを見かけるようになりました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・*
さて、先週末は延び延びになっていた紬塾の染色実習でした。
蒸し暑い日でしたが、みなさんマスクをしての染色。

風通しは良いとはいえ、湿度がかなり高く、マスクは応えました。。

でも、各自がつむいだ糸と帯揚げ、半衿などを無事に染めることができました。
写真は柿の枝の1煎目で染めた糸と2煎目で染めた半衿の1工程目。
それぞれ2工程行い、もう少し濃い色に染め上がりました。


9月に入ると、桜も葉緑素が抜け、赤みの色が強く出ます。アルミ媒染でも黄色系ではなく、サーモンピンクになります。季節で大きく違ってきます。自然の現象です。
画像は染色後、洗って軽~く絞ってますが、乾くと色は半減します。それを見越して染めます。
乾いた色を見て、染重ねなどを判断します。

糸も必ず天日に干します。干し方も、あぜを広げるようにすると乾きが早いのです。干した後、もう一度染めました。


灰汁媒染の方は淡い色ですが、2工程しました。
家に持ち帰り、室内で干しているところの写真を送ってくださいました。
いい感じになってます。1週間ほど室内で空気酸化をさせてからアイロン仕上げをします。

庭木を高枝バサミで伐るところから、チップ作り、煮出し、染、洗い、天日干し、アイロン仕上げ(帯揚は家に持ち帰って)まで行いました。
本格的なことを短時間でギュッと体験して頂きました。

また、各自家庭においても、半衿や派手になった帯揚げなどに、ひと色掛ける無媒染のやり方もお話ししました。
薬品は使いませんので、キッチンでも安心して行えます。

毎回のことですが、みなさん初めての体験でしたが、とても熱心に臨んでくださり満足そうな表情でしたが、「貴重な実習で大満足でした」とメールも頂き、こちらもホッとしています。


帯揚の媒染の待ち時間を使って、10分ほどの休憩をしました。
アイスコーヒーとかぼちゃプリン、つぶまる麦茶でした。
麦茶は毎年友人が送ってくれるものですが、粒のままで5~6分煮出します。
色は薄いのですが、透明感があり本当に香ばしくて、みなさんお代わりされてました。
疲れを癒しました~。(*‘∀‘)

次回、帯揚げ、半衿を持参してもらい、色を確認します。








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半幅は楽しい!———『美しいキモノ秋号』

2020年08月20日 | 紬の上質半幅帯
「半幅プロジェクト」の詳細アップは、9月下旬を予定しています。






長梅雨の後の猛暑、みなさまお変わりありませんでしょうか?
今まで経験したことのない暑さです。ご自愛くださいませ。

さて、以前のブログでも書きましたが、『美しいキモノ秋号』(ウェブサイトで目次などご覧になれます)が届きましたので、少しご紹介します。
[半幅は楽しい!]という特集記事に、半幅愛用者として、また私の紬の半幅帯も取り上げて頂きました。23年ぶりの薄化粧で写っています~。(*^-^*

半幅帯は今までの一般的なイメージは普段着、仕事着、浴衣…という感じのものかと思いますが、存在感のある上質のものであればお洒落着として愉しむのもよいのではないかと思います。現代的な着こなしも出来るのではないでしょうか。

掲載の私の着姿は後ろから写すとこんな感じです。

この帯は緯糸にかつて入手したベトナムの光沢のある節糸を使っています。
生地に立体感があり、大きな結び方をせずともボリューム感と存在感がありますので、シンプルな結びでも豊かな感じが出ます。
大人のお洒落着には素材感、質感が最も重要だと思います。

半幅帯のお問い合わせも時々頂きますが、私の作品を使ってくださるお客様も、染めや織り、いろいろな着物に合せ、またさまざまな結び、着こなし方で使っていただいています。
最新作も2点掲載して頂きました(1点はその後、売約済となっております)。

また、秋号のメインテーマは「いま欲しいのは、一生愛せる紬」ということで、その中にきもの研究家の森田空美さんの記事もあるのですが、私の紬と帯をお召しの写真もあります。大変光栄に思います!
是非ご購読ください!

さて、以前から上質の半幅帯については紬塾の最後にも講義をしますし、一点物の制作にも力を入れてはいたのですが、このたび「半幅帯シェアプロジェクト」を企画します。

同じ経糸に何本分か違ったものを織っていきます。今までも名古屋帯でよくやってきましたが、今回は半幅を数本つなげて織っていきます。
それは、ご参加いただける方と共にイメージを作り上げていくものでもあります。

半幅は結び方によって、また表裏を変えることによって、手と垂れを逆に使うこともできるなど、かなり自由度の高いもので、名古屋帯とは違う、1本の帯でバリエーションが楽しめるメリットがあります。
そこで、その変化を意図的に創る上でも、使う上でも楽しみたいと思っています。

正式な受付は1月上旬を予定していますが、参加を希望される方がありましたら、どんな場面で、どんな着物と合わせたいかなどお知らせいただければ参考にさせていただき、イメージを徐々に固めていきたいと思っていますので、
11月までには直接お会いして、またZoom会議、ビデオ通話なども使ってのお打ち合わせもいたしたく思います。

名古屋帯や着尺と同じく草木染で座繰りの糸、手紡ぎの糸を使い、上質の大人の半幅を一生ものとしてお使いいただければ幸いです。
価格は未定ですが、名古屋帯と同じ位か、一割ほど抑えられるかと思います。

参加いただける方とのお打ち合わせを経て、糸の精練から始め、染、設計、織など完成は来年5月以降になります。今から随時受け付けて、構想を練ってまいります。
担当の梅木宛、遠慮なくお問合せ下さい。また、私宛のメールでももちろん構いません。
是非お問合せの上、この大人の半幅帯シェアプロジェクトにご参加いただきたく思います。ウェブサイトに詳細があります。
更なる詳細は、ブログに追って上げてまいります。


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如鳩と沼田居 展 ―― いのちの眼で見えるもの

2020年08月04日 | 工芸・アート
足利市立美術館で開催中の「如鳩と沼田居 展」に行ってきました。(~16日)
以前の当ブログでも沼田居についてはご紹介しましたが、師でもある如鳩の絵を観るのは初めてでした。

この展覧会を企画された足利市立美術館次長の江尻潔さんの解説付きで、二人の画家の関係性や、作品の詳細、裏話などを伺うことができました。
1周めは江尻さんのお話をうかがいながら、2周めは特に気になる作品を中心に一人で回りました。

二人の画家の作品もいのちを懸けた素晴らしいものですが、学芸員の江尻さんも渾身の企画で、素晴らしいと思いました。展示内容からでもそのことが良くわかりました。
緊急事態宣言が発出され、会期直前での延期、でも6月から再開できて本当によかったと思います。


カタログの中の最晩年の二人の絵と書。
左ページは如鳩83歳の未完のもので、大晦日に心不全で死去。年明けから彩色に入る予定だった。
右の沼田居「かきつばた抽象」は全盲になる直前の作。「空眼縣山人」は全盲になって号としたもの。かきつばた抽象は以前松涛美術館で観たもので、再会しました。

足美のWebサイトからあいさつ文を貼っておきます。

[ 牧島如鳩(1892-1975)と長谷川沼田居(1905-1983)はともに足利出身の画家です。
如鳩は、ハリストス正教会のイコン画家として教会を荘厳するイコンを描く一方、仏画を手がけ、さらにはキリスト教と仏教の図像を混交した他に類例を見ない作品を制作しました。沼田居は、如鳩の父閑雲に南画を、如鳩に西洋画を学びました。1960年ころから視力が減退し、最晩年の10年間全盲となりますが、描くことは生きることと等しく筆を折ることなく人生を全うしました。
 如鳩と沼田居は師弟の間柄ですが、作風も性格も大きく異なります。ただ二人に共通することは人生の後半に大きな転機が訪れたことです。如鳩においては神仏のダイレクトな感得であり、沼田居においては失明という、いずれも有無を言わせぬ体験でした。その結果、驚くべき作品の数々が遺されました。如鳩は独自の図像により目に見えぬ神仏を描き、沼田居は肉眼による「視力」に依拠しない前人未踏の画境を拓きました。本展は、両者の作品をともに展示し、足利が生んだ類いまれな二人の足跡をたどります。]

今展のカタログの最後に江尻さんは次のように書かれているのです。
[彼らの作品は光を発している。見たものは光を浴び、彼らが提示する光により照射された新しい世界に参入する。それはいのちの文脈として「一切の評論」を峻拒する絶対的な「自由の境地」なのである。]

観終えて、江尻さんもまた「自由の境地」で、いのちの眼で、いのちを懸けた企画、評論をしたのではないかという思いも、満ちてきました。

美術館は大きな空間にゆったりした展示で、密になることはありません。
感染防止対策もされていて、入館者は体温、手指消毒、住所を記す、マスク着用などのチェックがあります。
話をしている人もいませんし、土曜日でしたが込み合うということはありませんでした。
ショップやカフェも閉じられていますが、2階に一休みできる椅子はあります。
展示作品が多いので、一休みして観るのも良いかもしれません。
とても貴重な機会ですので、ご興味のある方は是非ご覧ください。
お盆休みは公共交通機関も空いていますし、混雑を避けて行けるのではないかと思います。私は新宿を避け、北千住経由で足利市まで行きましたが、道中も空いていました。

見終わってから、すぐ近くにあるartspace & caféでお昼を食べました。
ギャラリーの展示も拝見しながら、パイナップルスープカレーとチャイ、とてもおいしかったです!

食べるとき以外はマスクをして、わずかな滞在時間でしたが、長かった梅雨も明け、久々に日差しを浴び楽しい充実した時間でした。

コロナのことで、日々ストレスも溜まりますが、二人の画家が生きた道のりも大変厳しいものでした。
その中で亡くなる寸前まで何があっても仕事をし続け、描き続けた画家に敬意が湧くと同時に、自分自身にも置き換えて考えました。
こころを洗わせてもらいました。

また、とても良い企画展をされ続けている足美は、今後も注目していきたい美術館です。一人ふらっと出かけるのもいいですね。


この日は近江上布に透け感のある半幅帯をサクッと締めて出かけました。
半幅帯の詳細はHPの中野着姿をご覧ください。









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第3回紬きもの塾——とことん使う(運針)

2020年07月23日 | 紬きもの塾’17~’20
紬塾基礎コースも3回目まで進めてきましたが、
コロナの感染拡大が続いており、今後の紬塾開催も懸念されます。情勢を見て判断いたします。

さて、19日に開催した紬塾では着物をとことん着ていく話をしましたが、日々の暮らしの、衣食住についても一緒に考えました。

私自身もそれなりのこだわりをもって暮らしていますので、その紹介を少し致します。
着るものは、普段の仕事中は作業しやすいゆったりした格好で、何十年も前からの服を着ています。母の遺したものも着ています。基本的には擦り切れるまで着ます。繕うこともあります。

外出の際にはもちろん着替えますし、お洒落をすることも好きです。
新しく購入することもありますが、素材と縫製を吟味し、長く着ています。
でも、たくさんはいらないのです。いざという時には着物も少しはありますので。

食に関しては、食材を無駄なく使い切ることや、農薬に頼らない野菜をなるべく使い、屑を出さないよう使えるものは皮も利用する。若くはないので、量より質で選び、少し高くても、味の満足感が得られる食材を選びます。また、旬のものを選びます。

生活クラブの個配を利用していますが、買いだめはしません。
我が家の小さな冷蔵庫はお正月以外はガラガラです。なので、残り物や、使い忘れということはありません。買い込まずとも最小限のものをやりくりします。シンプルです。

生活クラブは環境問題にも力をいれています。リターナブル瓶のものも多く、調味料の瓶なども使い終われば洗って返却し、リユースされます。
消費材が入ってくるピッキング袋も回収、リサイクルしてまた袋になります。チラシも注文用紙も回収され、再生されています。

スーパーでもトレーやプラスチック容器に入ったものはなるべく買いません。ゴミや無駄なものを持ち込まないリデュースです。

町田市はごみ袋を購入しますが、週2回、5Lの一番小さな袋で出します(この小さな袋で出す家庭ゴミを近隣で見たことがありませんが、、)。
紙ごみは小さな紙きれも含め、分別ゴミとして出します。

水や電気やガスも無駄のないよう気を付けます。
洗いものも、先に油や濃厚な汚れは、擦り切れたボロ布や、使用済みのコーヒーフィルターなどでふき取り、排水の汚れ水を少なくします。台所洗剤は使いません。
必要に応じて純石鹸を使います。すすぎは十分にして衛生には気を付けます。
夏の間は、すすぎ水はバケツにためて庭木の散水に使います。
手洗いも純石鹸が、コロナウイルスにも有効であるという科学的データもあります。→☆
抗ウイルス作用はハンドソープの100倍~1000倍あるということです。
私はプラボトルがいやなので、ハンドソープを買ったことはありません。
他人と共有しても石鹸自体がウイルスを変容させてしまいますので安全です。
固形石鹸は、包装もシンプルです。

洗濯はすすぎの楽な炭酸塩を主に使い、後は石鹸です。合成洗剤、柔軟剤は使いません。

電気は自然エネルギーを購入。TVも冷蔵庫も小型ですし、洗濯機は二層式です。
冬の電気ヒーターは使いますが、夏の冷房はほとんど使わなくても何とかなる住空間です。
ガスは保温調理や、圧力鍋の利用、染色も芯まで染めるために保温を取り入れて、省エネしています。

着物を着ることと、日々の細々した生活のことは一見関係がないようですが、つながっていると思います。
工夫することやものを深く見つめ、考えることは着物を着ることにも生かされてきます。
そのことも含め、もう一度今の自分の暮らしを見つめなおし、このコロナの時代を生きていくうえでも、温暖化を少しでも食い止めるうえでも考える必要があると思うのです。
ただ、個人の力ではどうにもならないほど環境問題は複雑で深刻です。焼け石に水かもしれません。でも環境への意識は持っていたいと思います。

生活の最低限度の技術が、洗濯でも調理でも、自動化された機器に囲まれた暮らしで、失われているものも多いと思います。脳が退化してしまうのでは、、と心配しています。
エコライフは脳を柔らかく活性化させ、また想像力や創造力を育てます。工夫は楽しく充実感もあります。無駄を省いた分、ものが見えてきます。

慎ましく暮らしながらも、私の楽しみは人の手わざや、アートなど良いものに出会い、暮らしに取り入れることです。


さて、とことん布を使うための必要不可欠な技術が運針です。
学校教育も男女ともに家庭科にもう少し力を入れるべきと思います。
運針も豊かな暮らしに欠かせないものです。
針という人類が長きに渡り作り、精度を高めて使い続けてきたものが、身近から失われようとしています。

今回の紬塾では、糸を付けずに針(和裁の三ノ三)を進めるだけでしたが、次回は糸を付けて縫ってみましょう。
練習しておいてくださいね。運針は50歳からでも60歳からでも、今から始めて遅いということはありません。若い方ならなおのことです。運針ができることで布の見つめ方が変わります。

私は母の針もつ姿を傍で見て覚えただけですし、特に和裁をするわけではありませんが、古布を使って座布団皮や枕カバー、風呂敷など、並縫いだけで縫います。
運針は足し算、引き算のような、人にとって基本の基だと思います。
身に付ければ便利なものです。誰でもコツを掴めばすぐできます。
指ぬきをぴったりしたものにしておくことが大事です。

今日からの“我慢の連休”を、晒しの手拭いを使って、楽しい連休にしてみませんか?できる人は何か端切れをつないで並縫いだけで風呂敷でも、腰紐でも作ってみてはいかがでしょう。
手拭いの端から端まで運針してみました。動画をFBページに上げました。

過去の紬塾の「とことん着る」も運針について書いていますので参考にしてください。



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第12期/第1回紬塾染織コース―糸をつむぐ&レクチャー「“侘び”の文化」

2020年07月11日 | コロナの時代を生きる




7月からのスタートとなってしまいましたが、紬塾染織コースも第1回目をスタートさせることができました。
初回は、「糸をつむぐ」です。

1時間半弱で3.5gの真綿から糸をつむぎました。今回の3名の方は、細くなったり…太くなったりでしたが、それなりにまあ安定し、貫禄のある糸でした。。(^^ゞ

上の画像は、着尺の糸の太さの2~4倍ぐらいの太さですが、この太さにつむぐことは案外難しいのです。でも味のある、ダイナミックな糸が引き出されました。


綛揚してみても、ほんの僅かな糸量ですが(1反織るには緯糸だけで380gほど必要です)、この体験で、真綿の糸と繭から引き出す糸の感触の違いを体感しておくことは着るうえでも役に立つことだと思います。
この糸はこのあと、草木で染めてみなさんの織り糸として使います。

後半は工芸評論・かたちの笹山央さんのレクチャーでした。
テーマは[〝侘び〟の文化――WABismについて]

“侘び”というと千利休やお茶の特別な世界のように思われるかもしれませんが、そのルーツは一般庶民を顧客とする「一服一銭」の茶屋のもてなしあたりがルーツではないかという説もあるようです。市井のサブカルチャーのような。

立派な道具を持たない粗末な道具で催された茶会を〈侘び数寄〉と呼んでいたとのことです。
名のあるもので人を納得させるのではなく、創意工夫で渡り合うということは、ものや自然を観る力がなければできないことです。
また、心を高めていく“止観”や“禅”の精神文化が、侘びのバックボーンにあると言います。
利休の侘茶はこの〈侘び数寄〉に基づき、高められていったものだという話を伺いました。

みなさんとても熱心に話に耳を傾けてくださいました。
「こんな話を聴ける機会はないので…」という声もありました。

私の創作のルーツも“侘び”だと思っています。
素材も自分も自然体である中で、創意工夫しながら、極限まで高め、なおかつ愉しめたら本望だと思います。

「花は野にあるように」は利休の教えとされていますが、紬もそうありたいのです。
ただ自然風ならいいわけでもなく、その先をめざしたいです。 
着ることも同じだと思います。
特に紬は、これ見よがしな着方ではなく、でもそのまんまでもなく、少しの工夫と、季節感や気持ちのありようも添えて、楽に、自然体で、でも凛と着ることが一番良いと思います。

笹山さんはポストコロナに向けて、「WABismの提案」ということを考えています。
“WABism”は笹山さんの造語です。

1.簡素である  
2.艶(華)がある 
3.足るを知る 
4.差別がない    
5.造化に随う   

この内容の詳しいことはまた、機会を持てたらと思いますが、今後の社会や人の生き方を考えるうえでのキーワードは「WABism(ワビズム)」だと、私も思います。

レクチャーも1時間半ほどの短い時間でしたが、ものを創るうえでも、観るうえでも、使う上でも大事な話を聞かせてもらいました。
更に、自分に引き寄せて深められるといいと思います。

Zoomを使ってWABismの講座をやれるといいなぁと検討中です。
その時はブログでお知らせします。









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工房展「中野みどりの紬の会」開催中!-長く着られる単衣紬

2020年06月30日 | 紬の会
7日まで開催された工房展も無事終了いたしました。ご来房ありがとうございました。また、今回は通販でも対応させていただき、ご好評を頂きました。
作品に関しましてのお問い合わせは引き続きお受けいたしますので、メール、または電話でお問合せ下さい。

コロナ禍のなかでも、みなさんがそれぞれにものと向き合い、着物と向き合い、身近な自然に目を向け暮らしておられることを、直にお会いして伺い嬉しく思いました。久し振りの再会、喜びも一入でした。

また、竹かごバッグやお箸のご注文なども頂き、画像では伝えきれない、その滑らかさや本物の美しさを喜んでいただき、その思いを共有でき、私もホッとしております。
こころよりお礼申し上げます。ありがとうございました。 7/9記

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工房展も中日となりました。
遠くからも問い合わせをいただいたり、娘さんと共有できるものはないか、秋単衣や半幅帯のことなど、いろいろありがとうございます。

今回のテーマでもありますが、長く着られる単衣紬は、真綿系の手紬糸、手織りの立体的な織のものです。
空気を含むことができ、保温性があり、また暑い時には汗の発散性にも優れています。
よく「紬の単衣は着る時期が短い」とおっしゃる方がいらっしゃいますが、一般的にはそうでしたが、この温暖化の影響で、5月、10月に紬の袷は無理なのです。着用の機会は増えています。

真冬も襦袢やインナーで調節して、盛夏を除いて着ることができます。
もちろん紬と言っても、細い糸で織ったものや、生糸、玉糸系のもの、高密度のもの、季節感が強い色のものは袷か、季節限定の単衣が良いと思います。
薄いものが単衣向きというわけではないのです。

糸質がサラッとしたものは春単衣、秋単衣として着るのが良いと思います。

上の写真のオレンジピンクの此の手縞は、そういう意味では長く着られる単衣です。太めの真綿糸と、中くらいの糸とブレンドして織っていて、立体感があります。
若い方なら真冬もぜんぜんOK!ですし、もし寒がりの方は、インナーとして、タンクトップを1枚着て、肌襦袢、長襦袢を着ればよいと思います。下はスパッツをはけばよいです。
一器多用という感じで、出番が多くなり、洗い張りの機会もでき、風合いも良くなり、一生大事にでき、次の代へも引き継げますので、合理的です!
真綿の糸は希少で高価ですが、着る回数で割ると単価は下がっていきます。。(¥^^)\

昔、日常に着物があった時代は、裏地無しで着る地厚の紬があったのですが、お洒落着として着る現代では少しごつい感じになり、細い糸で織られた薄いものばかりになりました。

中肉厚ですと、袷や胴抜きにすることも出きます。やはりフキを見せたいという場合や、裾さばきのことなども心配される方もあります。

真綿紬の単衣は最初は毛羽がありますが、タンパク質の毛羽は着ているうちに、洗い張りするごとに取れ、滑らかになり、光沢も出て、その心配はほとんどありません。
ただ、身幅の広い仕立てなどは、身体に巻き付ける分がそもそも多くなりますので、それを直した方が良いと思います。

洗い張りを繰り返し、薄くなってきたら袷として着ることもできます。
丈夫な紬ならではの真価というものです。

写真の此の手縞は私の定番の柄で、色を変えてたくさん織ってきました。
紬らしくて好きです。色も大人のオレンジベージュのような、オレンジピンクのような、光線で変化します。画像よりもう少し薄く黄色味があるようにも思いますし、固定して見せるというのは難しい~。(^-^;
優しい色合いのよこ吉野の帯を取り合わせてみました。(売約済)
帯でいろいろ楽しめる自由度の高い一枚です。

仕立てもマイサイズの見直しなど含め、承ります。その他、お手持ちの着物の取り合わせのご相談も承ります。

塞がっている日もありますが、7日(火曜)14時半までは展示中ですので、よろしければHPお知らせからご予約の上、ご来房ください。
会期中、着尺、帯に関しまして10%offにて販売いたします(一部除外品あり)。
また、通販も対応しております。詳細画像などお知らせいたします。
お問い合わせ下さい。
お待ちしております。






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工房展「中野みどり紬の会」のお知らせ3―草木染帯揚げ

2020年06月26日 | 紬の会
着物を着る愉しみは何と言っても小物の取り合わせだと思います。
予定していた個展のために帯揚げもたくさん染めていましたが、その帯揚もご覧頂きます。

淡い色でも数回染重ねます。少しずつ違えて染めますので、近い色はありますが、同じ色はありません。
あまりに微妙な違いで実物でなければわからないものもあるのですが、写真も何とか近い色になるように、写真は素人ながら工夫して写します。(;^_^A

アシスタントがPhotoshopで補正を加えてくれることもあります。しかし、最初の写りが良くないものは限界があります。この東雲の淡い色系は比較的最初の写真が実物に近いです。でも実物はもっといい感じです。(*^-^*)

また見るときの光源、素材が持つ反射などの条件で、そのものの色が変わります。ものは本来、画像で固定して見るものではないですね。あくまでも大まかなものです。

インターネットの世界では、何でもわかりやすいものがよいのでしょうけれど、人はもっとわかりにくいものを微妙に判断する能力を持っています。見ているうちに力もつきます。人工的なものだけに頼らない姿勢は大事にしたいです。

東雲は縮緬系ですが、シボが目立たず、9月中頃位から使えると思います。
袷、単衣、両方いけます。


紋綸子の帯揚。こちらもまあまあいい感じで色が出ています。(^^♪



絽縮緬もブログに上げてない微妙な色もあります。
写らない(写せない)んです、、。(^-^;

こちらの画像は気持~ちグレー味が強くて、実物はもっと透明感がある爽やかな色です。

PCとスマホでも違いがありますが、スマホはきつい感じというか、柔らかな感じが出にくいように思います。さらに抽象的な言い方で恐縮です、、。(._.);

ブルーだけ化学染料との併用です。スダチのアルミ媒染にほんの少しずつ青の酸性染料をかけていき、乾いて色を確認、また青を足したり、また植物を掛けたりして、使いやすい色にしていきます。ただ、植物と化学のバランスを見ます。
ベースの植物が生きていることを大切に染めます。草木だけよりももっと手間がかかります。

今回の工房展はコロナ禍のなかで、開催できるかギリギリの判断でした。
ブログでのご案内も遅くなりましたが、よろしければお手持ちの帯や着物と合わせてご覧ください。

ご遠方の方などには通販も致しますが、色の見え方の違いをご理解の上お問合せ下さい。

自然な美しい色合いは、梅雨空の中でどんな風に見えるのでしょうか。。

HPのお知らせからご予約のうえ、お出かけください。
お待ちしております。(^^)/
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※工房では、手指消毒、マスク着用、常時換気、床や畳の拭き掃除など、感染症対策をし、皆様をお迎えいたしますが、ご来場の皆様におかれましても、マスク着用、少人数(2~3名位)でのご来場等、ご協力のほどお願い申し上げます。
お車の方はその旨もお書き添えください。1台分の駐車可能です。







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工房展「紬の会 」のお知らせ2ー竹かごバッグ

2020年06月25日 | 紬の会
27日からの工房展向けに、別府の林まさみつさんから竹かごバッグ、盛皿、盛かご、箸が届きました。
バッグも予定よりたくさん届いてます。丁寧な作り、うっとりする美しさです。
竹を植物染料で染め、漆を塗ったものです。

麻のワンピースに合せてみました。黒の植物染料+漆で染めた本体に、ハンドルは黒漆です。巾着はシボの低い縮緬です。洋服にも合います。


バッグは今までもたくさんご紹介してきましたが、まずは美しい。
そして堅牢で、着物にも安心して使えて、巾着の使い勝手も工夫されています。
けれど、飾り立てたり、気取ったりの意図は見受けられません。

巾着も木綿や麻、絹が使われています。写真の茶はリネンです。
スリットが深く入っていて、出し入れもしやすいです(閂止めのところまで)。

角も補強されています。隅々まで美しいです!


巾着のポケットや仕立てもこれも素晴らしく丁寧です。

今回は幅34㎝の大きめサイズもありますので、収納力もかなりあります。
価格は11万~19万円(税抜)。明るい色は価格が少し高くなります。
しかし、この丁寧な仕事でこの価格はとても良心的だと心底思います。

盛皿、盛かごは真竹と籐で作られています。手にもなめらかで安心して使えます。
私も大中小と別府クラフトの盛皿を30年近く使っていますが、とても良いです。大きなもの(径30㎝)は来客時の盛り付けや鍋の時の野菜、パンをのせたり、庭の南天の葉などを敷いて使うこともあります。
中サイズは果物をのせるのに常時使っています。
小さなものは枝豆で使うことが多いです。(#^^#)

今回は盛皿はサイズはどれも中の24㎝のものを3種の編みでお願いしました。
30㎝もご注文を承ります(12,000円)。

こちらはシンプルな亀甲模様。



かごの径は21㎝、16㎝、プチ12㎝です。


裏から見ると四角です。安定もいいです。
価格は4,000~8,800円(税抜)


箸は孟宗竹と植物油ベースのドイツ製自然塗料で作られています。箸先が細くて掴みやすく、使いやすいです。


漆の箸でも箸先がこれほど丁寧なものを見かけることは少ないです。

塗に関しては、「箸はクリアーの自然塗料が3回塗ってあります。自然塗料は植物油と植物性ワックスがベースです。塗装の1回目は表面をペーパーで落としています。2回目3回目は塗って拭き取るオイルフィニッシュという方法で仕上げています。」ということです。
手間がかかっているのですね。。

上部に施されている色も落ち着いた赤や緑、茶で、和食器とも馴染みます。
ベージュとの市松も可愛いですね。。(*^-^*)
長さは約22㎝、23㎝が届いています。大人の手に丁度良い感じのサイズです。
お中元など、プレゼントにもよいのではないでしょうか?
価格は1,600~1,700円

着物のおしゃれもいいですが、日々の暮らしの箸一膳が大切だと考えています。

私も常々心掛けてはいますが、林さんの仕事も環境に負荷をかけないよう配慮されています。
時々、林さん発行の通信を送っていただくのですが、その中で、海洋汚染のマイクロプラスチックにも触れられていました。
ここにその詳細は控えますが、私たちが何気なく買い、使い捨てている大量のプラスチック製品(包装材なども)の利用をなるべく控えることは勿論ですが、少し気付きにくいものに、化学繊維の衣服からも洗濯のたびにマイクロファイバーとして海にかなり流失しています。キッチンのウレタンフォームのスポンジなどもできれば自然素材を使いたいです。

箸もプラスチックやウレタン塗料のものが一般的ですが、塗料は少しずつ剥がれて海に流れ出るのではないでしょうか?

プラスチックは安くて便利な側面はありますが、海の生物に悪影響を与え、そして魚を食べる人間に還ってきます。リサイクル率はほんの僅かと聞いています。
リサイクルすることよりも、少し高価でも自然素材のものを修理しながらでも長く使うという意識変革をしないといけないと思います。着物もそうです。

脱プラスチックを意識して、極力使わずに暮らしたいものです。

着物は間に合ってます、、、という方も、林まさみつさんの筋の通った仕事をぜひご覧ください。(^^♪

遠方で見に行かれませんという方、また、移動をまだ控えてらっしゃる方は、通販も致しますので、メールでお知らせください。詳細の画像をお送りします。クレジット決済も可能です。

次のブログは帯揚げなどご紹介します。

工房展の詳細はブログ前記事HPおしらせをご覧ください。




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工房展「紬の会 – 長く着られる秋からの単衣」のお知らせ 1

2020年06月20日 | 紬の会
今年の上半期は大変な5ヶ月となりましたが、徐々にではありますが検査の体制も病床の余裕もでき、経済活動も動き始めました。今後も感染に気を付けながら、私も活動をしてまいりたいと思います。

さて、今年予定しておりました個展は延期を決め、来年の秋ごろまたできればと思っています。制作はこの間も続けており、予約制で、工房での小さな展示をすることにいたしました。
窓を開け放って、換気に十分注意しながら行います。

日時:2020年6月27日(土)- 7月3日(金) 午前10時30分―午後4時30分 ※28日(日)を除く

場所:櫻工房(町田市) ※ご予約の方に、折り返し、道順をご案内いたします

内容:単衣向け着尺、夏・単衣向け紬帯、半幅帯反(未仕立て)等を中心に
    絽縮緬・紋綸子帯揚げ、帯締め、[竹かごバッグ、盛り皿、箸(林まさみつ作)]                                    
※完全予約制となります。一日2組様限定にて開催いたします。

秋向けの単衣や、スリーシーズン着られる単衣に適した着尺、また、夏・単衣向けの紬帯、半幅帯反(未仕立て)を中心に、取り合わせの絽縮緬・紋綸子帯揚げ、帯締などもご覧頂けます。

紬と言っても様々な色や質感のものがありますが、着る場所を選ばない、無地感覚で立体感のある上質な糸使いのものを選び、帯を替えて着るのは無駄がなく、合理性に富んでいると思います。私も着物の枚数は少ないのですが、数枚の紬を帯を替え、飽きずに長く愉しんでいます。
色は中間色のものが、スリーシーズン着るには適しています。草木の柔らかな包容力のある色を是非ご覧頂きたいと思います。

さて、工房までわざわざお越しいただきますので、工房割の5%offにて販売させていただいておりますが、今回この会期限定で、着尺、帯に関しては10%offにて販売させていただきます(一部除外品あり)。

また、これからの季節にすぐに活躍する、人気の林まさみつさんの竹かごバッグもご覧頂けます。
以前にもご紹介を度々しておりますが、私も林さんの竹バッグを愛用しています。着物でも洋服でも擦れによって、生地を傷めることもなく安心感のあるものです。

  
また、今回は竹製盛り皿、箸もお願いしました。
盛り皿も林さんの作ではないのですが、同じタイプの別府クラフトの盛り皿を3点使っているのですが、30年近く愛用しています。びくともしない作りです。
箸も安全性や環境に配慮したもので、箸先がとてもきれいで使いやすいです。次のブログでまたご紹介します。

帯揚など小物類、竹バッグは5%offとなります。
また、来週中頃に竹バッグなどをご紹介いたします。

着物の取り合わせなどのご相談事なども承りますので、予め、メールでお問合せ下さい。

工房では、手指消毒、マスク着用、常時換気、床や畳の拭き掃除など、感染症対策をし、皆様をお迎えいたしますが、ご来場の皆様におかれましても、マスク着用、少人数(2~3名位)でのご来場等、ご協力のほどお願い申し上げます。

ご予約、お問合せはメールまたは来房予約フォームから、お名前、お電話番号、人数、ご希望の日時をお知らせ下さい。
出来ましたら、他の方との調整もありますので、候補を2~3上げていたがければ助かります。
バスの関係もあり、時間帯は大体ですが、10:30~、13:30~、15:00~のパターンとなります。
バス時刻などもご予約時にご案内致します。
お車の方はその旨もお書き添えください。1台分の駐車可能です。






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「美しいキモノ秋号」半幅帯特集の撮影をしました!

2020年06月17日 | お知らせ
今日は梅雨の晴れ間、湿度も低く爽やかな日になりました。

工房では「美しいキモノ」秋号の半幅帯特集で、半幅愛好者として、着手として、記事への掲載依頼をいただき、その撮影会となりました。

撮影は当初、室内で考えていたのですが、急遽、天気も良く光も綺麗でしたので、庭先で撮ることになりました。緑が多いので蚊がすごかったのですが、香取線香を焚きながらでした。
野薔薇の洒落紋の入った着物でしたので、結びは文庫のアレンジを考えていたのですが、朝になったら、気持ちが落ち着く吉弥結びになってしまい、さっぱり、さりげなく装ってみました。

他に私物の半幅を着物に取り合わせたものや、新作半幅帯も2点ほど撮影して無事終了しました。

また発売になりましたら、お知らせいたします!






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第12期「中野みどりの紬きもの塾'20」開講しました!

2020年06月08日 | 紬きもの塾’17~’20
ひと月延期しておりました紬塾’20の基礎コースをスタートさせました。

感染予防対策として、2名の方が来年以降に回ってくださるということで、人数も抑えて行います。

換気の流れも考慮し、窓開け、換気扇、扇風機も使いました。湿度は56%ぐらいありました。
更にマスクをしていただき、私はフェイスシールドをして、時間も30分短くしての開催でした。

また、秋冬の第二波、三波に備えて、各回の間隔を詰めて行い、11月には終了する予定に変更してあります。状況を見極めながら無理なく行います。

オリエンテーションの初回も、いつものように盛りだくさんの内容でしたが、「紬とは何か」という本題にも少し入りました。よくある決まりきった説とは違う、私の大切にしている視点も話しました。

本当の紬とはどんなものなのでしょう?次回から糸の作られ方や、機の構造なども話しながら、具体的につかんでもらえるようにしたいと思います。

みなさんが持ってらっしゃる“紬”の漠然としたイメージは、普段着、黒っぽい色目、固い、かたもの(やわらかものに対しての)、毛羽立ち、先染め、大島、結城…などでした。

一般的なものだと思いますが、私は紬の前身ともいわれる“絁(あしぎぬ)”が紬の原点にあると思っています。原初の織物に思いをはせながら、人々は何を求め、何を見出し、どんな布を纏ってきたのだろうかと想像しています。
生き生きとした、健全な形で引き継がれてきた織り物をイメージしています。
それは紬とは?ということに留まらない、普遍性を持ったもの作りを意味します。

これから順番にそれを紐解いて、私たちが考える紬はどんなものが良いのか新たに探っていきたいと思います。

さて、今回も、お一人私の着物と帯で参加してくださいました。
盛夏を除いて、5回の紬塾にその着物、あるいは帯を締めて来てくださるとのことです。
昨年の紬塾の方で、1本の帯を6枚の着物と取り合わせてお越しくださった方がありましたが、そのブログにも影響を受けたということです。また、ご報告できる時があるかと思います。

紬塾へ来るときに、着物でも洋服でももちろんどちらでもいいのですが、せっかくのチャンスですから、着ることを深めていくという意味で、手持ちのものがある方は、着てこられるのは良いことだと思います。

ただ、工房は真夏も冷房を使いませんので、どうぞ無理をしないようお気を付けください。そうでなくてもマスクを付けていますし、熱中症も心配です。

暑い中で、着るものはどんな工夫をすればよいかなども、一緒に考える機会にしたいと思います。

今回も、みなさんとても気持ちの良い方々で、充実した会になりそうです。
どうぞよろしくお願いいたします。


この日の私は藍の単衣に、取り合わせの小物は青系と薄紫系で、少しアジサイ感を出してみました。(*^-^*)

庭のアジサイも咲き始めています。
工房には5種類のアジサイがありますが、この時期の鬱陶しさを和らげてくれる花で心なごみます。


八重のガクアジサイ。引っ越しの時、植え替えたのですが、色がピンク系からブルー系に変わってしまいました。。清楚なアジサイです。


ホンアジサイ系ですが、あまり花が大きくなりすぎず、このアジサイも好きです。一つの株に赤紫から青紫まで変化が楽しめます。上品な感じです。



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