中野みどりの紬きもの塾

染織家中野みどりの「紬きもの塾」。その記録を中心に紬織り、着物、工芸、自然を綴ります。

工房展「中野みどりの紬の会」開催中!-長く着られる単衣紬

2020年06月30日 | 紬の会
工房展も中日となりました。
遠くからも問い合わせをいただいたり、娘さんと共有できるものはないか、秋単衣や半幅帯のことなど、いろいろありがとうございます。

今回のテーマでもありますが、長く着られる単衣紬は、真綿系の手紬糸、手織りの立体的な織のものです。
空気を含むことができ、保温性があり、また暑い時には汗の発散性にも優れています。
よく「紬の単衣は着る時期が短い」とおっしゃる方がいらっしゃいますが、一般的にはそうでしたが、この温暖化の影響で、5月、10月に紬の袷は無理なのです。着用の機会は増えています。

真冬も襦袢やインナーで調節して、盛夏を除いて着ることができます。
もちろん紬と言っても、細い糸で織ったものや、生糸、玉糸系のもの、高密度のもの、季節感が強い色のものは袷か、季節限定の単衣が良いと思います。
薄いものが単衣向きというわけではないのです。

糸質がサラッとしたものは春単衣、秋単衣として着るのが良いと思います。

上の写真のオレンジピンクの此の手縞は、そういう意味では長く着られる単衣です。太めの真綿糸と、中くらいの糸とブレンドして織っていて、立体感があります。
若い方なら真冬もぜんぜんOK!ですし、もし寒がりの方は、インナーとして、タンクトップを1枚着て、肌襦袢、長襦袢を着ればよいと思います。下はスパッツをはけばよいです。
一器多用という感じで、出番が多くなり、洗い張りの機会もでき、風合いも良くなり、一生大事にでき、次の代へも引き継げますので、合理的です!
真綿の糸は希少で高価ですが、着る回数で割ると単価は下がっていきます。。(¥^^)\

昔、日常に着物があった時代は、裏地無しで着る地厚の紬があったのですが、お洒落着として着る現代では少しごつい感じになり、細い糸で織られた薄いものばかりになりました。

中肉厚ですと、袷や胴抜きにすることも出きます。やはりフキを見せたいという場合や、裾さばきのことなども心配される方もあります。

真綿紬の単衣は最初は毛羽がありますが、タンパク質の毛羽は着ているうちに、洗い張りするごとに取れ、滑らかになり、光沢も出て、その心配はほとんどありません。
ただ、身幅の広い仕立てなどは、身体に巻き付ける分がそもそも多くなりますので、それを直した方が良いと思います。

洗い張りを繰り返し、薄くなってきたら袷として着ることもできます。
丈夫な紬ならではの真価というものです。

写真の此の手縞は私の定番の柄で、色を変えてたくさん織ってきました。
紬らしくて好きです。色も大人のオレンジベージュのような、オレンジピンクのような、光線で変化します。画像よりもう少し薄く黄色味があるようにも思いますし、固定して見せるというのは難しい~。(^-^;
優しい色合いのよこ吉野の帯を取り合わせてみました。(売約済)
帯でいろいろ楽しめる自由度の高い一枚です。

仕立てもマイサイズの見直しなど含め、承ります。その他、お手持ちの着物の取り合わせのご相談も承ります。

塞がっている日もありますが、7日(火曜)14時半までは展示中ですので、よろしければHPお知らせからご予約の上、ご来房ください。
会期中、着尺、帯に関しまして10%offにて販売いたします(一部除外品あり)。
また、通販も対応しております。詳細画像などお知らせいたします。
お問い合わせ下さい。
お待ちしております。






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工房展「中野みどり紬の会」のお知らせ3―草木染帯揚げ

2020年06月26日 | 紬の会
着物を着る愉しみは何と言っても小物の取り合わせだと思います。
予定していた個展のために帯揚げもたくさん染めていましたが、その帯揚もご覧頂きます。

淡い色でも数回染重ねます。少しずつ違えて染めますので、近い色はありますが、同じ色はありません。
あまりに微妙な違いで実物でなければわからないものもあるのですが、写真も何とか近い色になるように、写真は素人ながら工夫して写します。(;^_^A

アシスタントがPhotoshopで補正を加えてくれることもあります。しかし、最初の写りが良くないものは限界があります。この東雲の淡い色系は比較的最初の写真が実物に近いです。でも実物はもっといい感じです。(*^-^*)

また見るときの光源、素材が持つ反射などの条件で、そのものの色が変わります。ものは本来、画像で固定して見るものではないですね。あくまでも大まかなものです。

インターネットの世界では、何でもわかりやすいものがよいのでしょうけれど、人はもっとわかりにくいものを微妙に判断する能力を持っています。見ているうちに力もつきます。人工的なものだけに頼らない姿勢は大事にしたいです。

東雲は縮緬系ですが、シボが目立たず、9月中頃位から使えると思います。
袷、単衣、両方いけます。


紋綸子の帯揚。こちらもまあまあいい感じで色が出ています。(^^♪



絽縮緬もブログに上げてない微妙な色もあります。
写らない(写せない)んです、、。(^-^;

こちらの画像は気持~ちグレー味が強くて、実物はもっと透明感がある爽やかな色です。

PCとスマホでも違いがありますが、スマホはきつい感じというか、柔らかな感じが出にくいように思います。さらに抽象的な言い方で恐縮です、、。(._.);

ブルーだけ化学染料との併用です。スダチのアルミ媒染にほんの少しずつ青の酸性染料をかけていき、乾いて色を確認、また青を足したり、また植物を掛けたりして、使いやすい色にしていきます。ただ、植物と化学のバランスを見ます。
ベースの植物が生きていることを大切に染めます。草木だけよりももっと手間がかかります。

今回の工房展はコロナ禍のなかで、開催できるかギリギリの判断でした。
ブログでのご案内も遅くなりましたが、よろしければお手持ちの帯や着物と合わせてご覧ください。

ご遠方の方などには通販も致しますが、色の見え方の違いをご理解の上お問合せ下さい。

自然な美しい色合いは、梅雨空の中でどんな風に見えるのでしょうか。。

HPのお知らせからご予約のうえ、お出かけください。
お待ちしております。(^^)/
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※工房では、手指消毒、マスク着用、常時換気、床や畳の拭き掃除など、感染症対策をし、皆様をお迎えいたしますが、ご来場の皆様におかれましても、マスク着用、少人数(2~3名位)でのご来場等、ご協力のほどお願い申し上げます。
お車の方はその旨もお書き添えください。1台分の駐車可能です。







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工房展「紬の会 」のお知らせ2ー竹かごバッグ

2020年06月25日 | 紬の会
27日からの工房展向けに、別府の林まさみつさんから竹かごバッグ、盛皿、盛かご、箸が届きました。
バッグも予定よりたくさん届いてます。丁寧な作り、うっとりする美しさです。
竹を植物染料で染め、漆を塗ったものです。

麻のワンピースに合せてみました。黒の植物染料+漆で染めた本体に、ハンドルは黒漆です。巾着はシボの低い縮緬です。洋服にも合います。


バッグは今までもたくさんご紹介してきましたが、まずは美しい。
そして堅牢で、着物にも安心して使えて、巾着の使い勝手も工夫されています。
けれど、飾り立てたり、気取ったりの意図は見受けられません。

巾着も木綿や麻、絹が使われています。写真の茶はリネンです。
スリットが深く入っていて、出し入れもしやすいです(閂止めのところまで)。

角も補強されています。隅々まで美しいです!


巾着のポケットや仕立てもこれも素晴らしく丁寧です。

今回は幅34㎝の大きめサイズもありますので、収納力もかなりあります。
価格は11万~19万円(税抜)。明るい色は価格が少し高くなります。
しかし、この丁寧な仕事でこの価格はとても良心的だと心底思います。

盛皿、盛かごは真竹と籐で作られています。手にもなめらかで安心して使えます。
私も大中小と別府クラフトの盛皿を30年近く使っていますが、とても良いです。大きなもの(径30㎝)は来客時の盛り付けや鍋の時の野菜、パンをのせたり、庭の南天の葉などを敷いて使うこともあります。
中サイズは果物をのせるのに常時使っています。
小さなものは枝豆で使うことが多いです。(#^^#)

今回は盛皿はサイズはどれも中の24㎝のものを3種の編みでお願いしました。
30㎝もご注文を承ります(12,000円)。

こちらはシンプルな亀甲模様。



かごの径は21㎝、16㎝、プチ12㎝です。


裏から見ると四角です。安定もいいです。
価格は4,000~8,800円(税抜)


箸は孟宗竹と植物油ベースのドイツ製自然塗料で作られています。箸先が細くて掴みやすく、使いやすいです。


漆の箸でも箸先がこれほど丁寧なものを見かけることは少ないです。

塗に関しては、「箸はクリアーの自然塗料が3回塗ってあります。自然塗料は植物油と植物性ワックスがベースです。塗装の1回目は表面をペーパーで落としています。2回目3回目は塗って拭き取るオイルフィニッシュという方法で仕上げています。」ということです。
手間がかかっているのですね。。

上部に施されている色も落ち着いた赤や緑、茶で、和食器とも馴染みます。
ベージュとの市松も可愛いですね。。(*^-^*)
長さは約22㎝、23㎝が届いています。大人の手に丁度良い感じのサイズです。
お中元など、プレゼントにもよいのではないでしょうか?
価格は1,600~1,700円

着物のおしゃれもいいですが、日々の暮らしの箸一膳が大切だと考えています。

私も常々心掛けてはいますが、林さんの仕事も環境に負荷をかけないよう配慮されています。
時々、林さん発行の通信を送っていただくのですが、その中で、海洋汚染のマイクロプラスチックにも触れられていました。
ここにその詳細は控えますが、私たちが何気なく買い、使い捨てている大量のプラスチック製品(包装材なども)の利用をなるべく控えることは勿論ですが、少し気付きにくいものに、化学繊維の衣服からも洗濯のたびにマイクロファイバーとして海にかなり流失しています。キッチンのウレタンフォームのスポンジなどもできれば自然素材を使いたいです。

箸もプラスチックやウレタン塗料のものが一般的ですが、塗料は少しずつ剥がれて海に流れ出るのではないでしょうか?

プラスチックは安くて便利な側面はありますが、海の生物に悪影響を与え、そして魚を食べる人間に還ってきます。リサイクル率はほんの僅かと聞いています。
リサイクルすることよりも、少し高価でも自然素材のものを修理しながらでも長く使うという意識変革をしないといけないと思います。着物もそうです。

脱プラスチックを意識して、極力使わずに暮らしたいものです。

着物は間に合ってます、、、という方も、林まさみつさんの筋の通った仕事をぜひご覧ください。(^^♪

遠方で見に行かれませんという方、また、移動をまだ控えてらっしゃる方は、通販も致しますので、メールでお知らせください。詳細の画像をお送りします。クレジット決済も可能です。

次のブログは帯揚げなどご紹介します。

工房展の詳細はブログ前記事HPおしらせをご覧ください。




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工房展「紬の会 – 長く着られる秋からの単衣」のお知らせ 1

2020年06月20日 | 紬の会
今年の上半期は大変な5ヶ月となりましたが、徐々にではありますが検査の体制も病床の余裕もでき、経済活動も動き始めました。今後も感染に気を付けながら、私も活動をしてまいりたいと思います。

さて、今年予定しておりました個展は延期を決め、来年の秋ごろまたできればと思っています。制作はこの間も続けており、予約制で、工房での小さな展示をすることにいたしました。
窓を開け放って、換気に十分注意しながら行います。

日時:2020年6月27日(土)- 7月3日(金) 午前10時30分―午後4時30分 ※28日(日)を除く

場所:櫻工房(町田市) ※ご予約の方に、折り返し、道順をご案内いたします

内容:単衣向け着尺、夏・単衣向け紬帯、半幅帯反(未仕立て)等を中心に
    絽縮緬・紋綸子帯揚げ、帯締め、[竹かごバッグ、盛り皿、箸(林まさみつ作)]                                    
※完全予約制となります。一日2組様限定にて開催いたします。

秋向けの単衣や、スリーシーズン着られる単衣に適した着尺、また、夏・単衣向けの紬帯、半幅帯反(未仕立て)を中心に、取り合わせの絽縮緬・紋綸子帯揚げ、帯締などもご覧頂けます。

紬と言っても様々な色や質感のものがありますが、着る場所を選ばない、無地感覚で立体感のある上質な糸使いのものを選び、帯を替えて着るのは無駄がなく、合理性に富んでいると思います。私も着物の枚数は少ないのですが、数枚の紬を帯を替え、飽きずに長く愉しんでいます。
色は中間色のものが、スリーシーズン着るには適しています。草木の柔らかな包容力のある色を是非ご覧頂きたいと思います。

さて、工房までわざわざお越しいただきますので、工房割の5%offにて販売させていただいておりますが、今回この会期限定で、着尺、帯に関しては10%offにて販売させていただきます(一部除外品あり)。

また、これからの季節にすぐに活躍する、人気の林まさみつさんの竹かごバッグもご覧頂けます。
以前にもご紹介を度々しておりますが、私も林さんの竹バッグを愛用しています。着物でも洋服でも擦れによって、生地を傷めることもなく安心感のあるものです。

  
また、今回は竹製盛り皿、箸もお願いしました。
盛り皿も林さんの作ではないのですが、同じタイプの別府クラフトの盛り皿を3点使っているのですが、30年近く愛用しています。びくともしない作りです。
箸も安全性や環境に配慮したもので、箸先がとてもきれいで使いやすいです。次のブログでまたご紹介します。

帯揚など小物類、竹バッグは5%offとなります。
また、来週中頃に竹バッグなどをご紹介いたします。

着物の取り合わせなどのご相談事なども承りますので、予め、メールでお問合せ下さい。

工房では、手指消毒、マスク着用、常時換気、床や畳の拭き掃除など、感染症対策をし、皆様をお迎えいたしますが、ご来場の皆様におかれましても、マスク着用、少人数(2~3名位)でのご来場等、ご協力のほどお願い申し上げます。

ご予約、お問合せはメールまたは来房予約フォームから、お名前、お電話番号、人数、ご希望の日時をお知らせ下さい。
出来ましたら、他の方との調整もありますので、候補を2~3上げていたがければ助かります。
バスの関係もあり、時間帯は大体ですが、10:30~、13:30~、15:00~のパターンとなります。
バス時刻などもご予約時にご案内致します。
お車の方はその旨もお書き添えください。1台分の駐車可能です。






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「美しいキモノ秋号」半幅帯特集の撮影をしました!

2020年06月17日 | お知らせ
今日は梅雨の晴れ間、湿度も低く爽やかな日になりました。

工房では「美しいキモノ」秋号の半幅帯特集で、半幅愛好者として、着手として、記事への掲載依頼をいただき、その撮影会となりました。

撮影は当初、室内で考えていたのですが、急遽、天気も良く光も綺麗でしたので、庭先で撮ることになりました。緑が多いので蚊がすごかったのですが、香取線香を焚きながらでした。
野薔薇の洒落紋の入った着物でしたので、結びは文庫のアレンジを考えていたのですが、朝になったら、気持ちが落ち着く吉弥結びになってしまい、さっぱり、さりげなく装ってみました。

他に私物の半幅を着物に取り合わせたものや、新作半幅帯も2点ほど撮影して無事終了しました。

また発売になりましたら、お知らせいたします!






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第12期「中野みどりの紬きもの塾'20」開講しました!

2020年06月08日 | 紬きもの塾’17~’20
ひと月延期しておりました紬塾’20の基礎コースをスタートさせました。

感染予防対策として、2名の方が来年以降に回ってくださるということで、人数も抑えて行います。

換気の流れも考慮し、窓開け、換気扇、扇風機も使いました。湿度は56%ぐらいありました。
更にマスクをしていただき、私はフェイスシールドをして、時間も30分短くしての開催でした。

また、秋冬の第二波、三波に備えて、各回の間隔を詰めて行い、11月には終了する予定に変更してあります。状況を見極めながら無理なく行います。

オリエンテーションの初回も、いつものように盛りだくさんの内容でしたが、「紬とは何か」という本題にも少し入りました。よくある決まりきった説とは違う、私の大切にしている視点も話しました。

本当の紬とはどんなものなのでしょう?次回から糸の作られ方や、機の構造なども話しながら、具体的につかんでもらえるようにしたいと思います。

みなさんが持ってらっしゃる“紬”の漠然としたイメージは、普段着、黒っぽい色目、固い、かたもの(やわらかものに対しての)、毛羽立ち、先染め、大島、結城…などでした。

一般的なものだと思いますが、私は紬の前身ともいわれる“絁(あしぎぬ)”が紬の原点にあると思っています。原初の織物に思いをはせながら、人々は何を求め、何を見出し、どんな布を纏ってきたのだろうかと想像しています。
生き生きとした、健全な形で引き継がれてきた織り物をイメージしています。
それは紬とは?ということに留まらない、普遍性を持ったもの作りを意味します。

これから順番にそれを紐解いて、私たちが考える紬はどんなものが良いのか新たに探っていきたいと思います。

さて、今回も、お一人私の着物と帯で参加してくださいました。
盛夏を除いて、5回の紬塾にその着物、あるいは帯を締めて来てくださるとのことです。
昨年の紬塾の方で、1本の帯を6枚の着物と取り合わせてお越しくださった方がありましたが、そのブログにも影響を受けたということです。また、ご報告できる時があるかと思います。

紬塾へ来るときに、着物でも洋服でももちろんどちらでもいいのですが、せっかくのチャンスですから、着ることを深めていくという意味で、手持ちのものがある方は、着てこられるのは良いことだと思います。

ただ、工房は真夏も冷房を使いませんので、どうぞ無理をしないようお気を付けください。そうでなくてもマスクを付けていますし、熱中症も心配です。

暑い中で、着るものはどんな工夫をすればよいかなども、一緒に考える機会にしたいと思います。

今回も、みなさんとても気持ちの良い方々で、充実した会になりそうです。
どうぞよろしくお願いいたします。


この日の私は藍の単衣に、取り合わせの小物は青系と薄紫系で、少しアジサイ感を出してみました。(*^-^*)

庭のアジサイも咲き始めています。
工房には5種類のアジサイがありますが、この時期の鬱陶しさを和らげてくれる花で心なごみます。


八重のガクアジサイ。引っ越しの時、植え替えたのですが、色がピンク系からブルー系に変わってしまいました。。清楚なアジサイです。


ホンアジサイ系ですが、あまり花が大きくなりすぎず、このアジサイも好きです。一つの株に赤紫から青紫まで変化が楽しめます。上品な感じです。



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#うちで美しいキモノ―― コロナ時代を生きるため

2020年05月23日 | コロナの時代を生きる
外出自粛以来、久し振りに工房内で着物を着ました。インスタグラムにも投稿しました。ノーメーク、美容院にも長らく行けず、、ボサボサ髪(いつものことですが、、)で失礼いたします。。。(^-^;;


夏紬「柿の花」と藍縞紬半幅帯。節のあるざっくりした紬です。縞に縞の取り合わせ。
今、小さなとても地味な花を咲かせている柿。秋にはあんなにおいしい実になり、私たちや、鳥や虫たちに恵みを与えてくれる。生命の営みに感謝しつつこの銘を付けました。

きもの専門誌『美しいキモノ』が、「#うちで美しいキモノ」インスタグラムキャンペーンをされているということで、私も#うちで美しいキモノのタグを付けて投稿してみました。
インスタをされている方は応募してみてはいかがでしょうか?
応募の締め切りは今月31日までです。
詳しくは「美しいキモノ」のインスタグラムをご覧ください。


機にも座ってみました。母が銘仙の着物地から作った腰紐がありましたので、それで襷掛けをして、やってる感を出してみました!!(^^)/ 
襷掛けは久々にしましたが、どうやるんだっけ、、?という感じでしたが、いいものですね。紐も自分で縫いたいところです。。

そういえば、昔の人は着物に襷掛け、姉さん被りの手拭いで掃除をしてました。私の母も洋服でも姉さん被りで家事をしていました。手拭い一枚で頭にかぶればホコリ除けや日よけになり、首に巻いたり、汗を拭いたり、労働する人には欠かせない便利なもの。晒し生地は不滅の布ですね。

緊急事態宣言下にあっても、着物は外出着だけではなく、家で着ている方もいますし、仕事で着る方もいらっしゃいます。

先日、ある女性の国会議員が、自宅から、政治の意見交換の動画サイトに出演され、グレーのお召しのような着物を着ていらっしゃるのを見て、場が和んでいいなぁと思っていたのですが、「この緊急事態の大変な時に、着物とは、、??」というような投書があったそうですが、着物が特別なものとしてしか見られないことが、悲しく、情けない、と思いました。相当低次元の話ですが、、。

普通に衣服の一種として、着物でも洋服でも、その場の状況さえわきまえていれば、何を着ても自由です。「贅沢は敵」のような、戦時中の統制があってはならない。

つらい時でも美しい布や着物は心の支えにもなります。
着物だけでなく、文化・芸術は人が人らしく生きるために必要不可欠のものです。どんな状況下にあっても大事なことに変わりはないです。

美術手帖の Magazineのドイツ・メルケル首相が5/9に国民に語りかけたという「コロナと文化」から、最後のところだけ抜粋しておきます。

「 親愛なる芸術家の皆さん、あなた⽅にとっていまがとても、とても困難な時期であることを承知しています。私たちの誰もが寂しい思いをし、どれほど多くの市⺠たちが再びライブであなた⽅の芸術を体験できることを待ちわびているかを承知しています。そのときまで、私たちはできるかぎり、あなた⽅を連邦政府の救援プログラムを通して⽀援するように努めます。また、どれほどあなた⽅が私たちにとって⼤切であるかをお伝えすることも⽀援となりますように。」

4月の緊急事態宣言後に、お客様から、在宅勤務になったことで、着物を着て仕事をしているとメールを頂きました。
今までは、週末の外出着だけだったけれど、「普段着としての着物生活を楽しんでいます」とのことでした。いろいろ発見もあると思います。

私も6畳一間のアパートで一人暮らしの若いころ、染織の仕事を終えると浴衣や弓浜絣の着物に着替えて、一汁三菜の食事の支度をし、一人晩酌していたことを思い出します。(#^^#)
着物を着ることの練習もありましたが、着物という形態が、気分を変え、布の風合いが、心落ち着かせ、自分を支えてくれていたように思います。
染織の仕事と、自分に向き合っていたころを懐かしく、おうちで着物は思い出させてくれました。
最近、昔のことばかり思い出していますが、3日前のことは思い出せなくなってきました、、。(;^_^A

若いということは、挑戦するエネルギーがあって、本当に素晴らしいことだと、若いうちにいろいろ自分を試し、鍛えておくことがあとあと生きてきます。外出自粛の中でもたくましく生きていきましょう!

東京、神奈川、埼玉、千葉もそろそろ緊急事態宣言の解除になりそうですが、コロナウイルスがなくなったわけではないので、引き続き感染予防対策を、少なくともワクチンができるまでは続けなければならないですね。

夏場は感染拡大は湿度や紫外線の関係もあり、抑えられてくるであろうとも言われていますが、秋から冬の第2波が懸念されます。国には、検査と隔離の準備体制を最優先に整えてほしいです。「接触するな、外出するな」だけでは経済も人のこころも持ちません。

今期の紬塾も延期しておりましたが、6月からスタートする予定です。今できる限りの予防対策をしますが、感染拡大の状況を見ながら、無理をせず、慎重に進めていこうと考えています。





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こころの置き場所〈小さな床の間〉―――コロナの時代を生きるために

2020年05月10日 | コロナの時代を生きる

外出自粛で、着物で装う愉しみが減り、寂しいですね。。。

家の中で過ごす時間が多くなり、部屋の片付けをされている方も多いと聞きます。
スッキリして気持ちよくなったことと思います。
そこで、部屋のどこか一角、チェストの上でも、本棚のどこか一箇所でも、花瓶に野草を活けたり、気に入ったオブジェや、壁面に一枚の絵を飾ったりしてみませんか?
そこを小さな床の間スペースとして、単なる置き場所ではなくこころを置いてみませんか?

私はアートや草花が好きで、普段から工房内にちょっとしたものを飾って愉しんでいます。
大げさでなくても、自分の好きなもの、よいとおもうものは何なのかを考えてみることは目を養う上でも大事だと思います。

美術館で作品を1点ずつ見るようにではなく、数点の取り合わせを同時に見ます。
着物の取り合わせにも似て、それぞれの力のあるものをどう取り合せるか。
何をメインに置き、そしてサブの役割も考えます。
いくら高価な絵画でも、一枚だけ壁に掛けっぱなしでは取り合わせの愉しみがありません。

着物と帯、あるいはアクセントの帯締めや帯揚げ、帯留めを決めるように、異なる素材、異なる色、異なる技法、異なる大きさなど、異なるもので一つの世界を作る。
まず目に飛び込んでくるのは何でしょうか?
面積が大きいのは着物ですが、意外と帯の柄や帯締めの色、草履の鼻緒などに目がいきませんでしょうか?
着物も床の間飾りも変わらないと思います。晴れの日にはそれらしく、季節の行事にはテーマをそえて、何気ない日々には庭の草花や道端の草をそえて、気軽に装う。

観ることの重要性ということを、紬塾でもしばしば話します。そして、ただ観るだけではなく、そこに創造性が加味できるか、クリエイティブな見立てが出来るかということが、人間に大事な精神活動をさせてくれるのです。
それはものの本質、根源を求める見方をしなければならず、表層に惑わされてしまいがちですが、そのことに気付こうという気持ちさえあれば、一生をかけて、目利きにたどり着いていけばよいのだと、私も修業中で、難しくもありますが、歓びもあります。着物の取り合わせと一緒です。

よく茶の湯の侘びが語られますが、日本人は特に見立ての面白味、美意識を大事にしてきました。
お茶の神髄は、あれがなきゃこれがなきゃの世界ではなく、ものの本質を備えたものであれば、見立てでより深い世界へ入っていけるということではないでしょうか。入っていくのは自分で、受け身の世界ではなく能動的なクリエイティブな世界です。

工房内の小さな床の間スペースに、2点の額装に、数点のオブジェを組み合わせてサンプル的に飾ってみました。私の卓布や袱紗を添えています。


額装は、ローシルクの極薄の布で、1820年フランスのジャガード織の見本帳から額装したものです。以前からある画廊で気になっていましたが、縁あって昨年入手。とても気に入っています。垢ぬけた雰囲気が好きです。
いつの間にか庭の片隅で、バラが満開になっていました。ワイングラス(大村俊二作)に一枝、活けて見ました。
卓布は一応、名称を『卓布』としていますが、仕覆にしたり、額装にしたり、この網代は小袱紗を作れるサイズがありますので、いろいろに工夫できます。
帯地の織り付け部分です。袱紗や卓布用に経糸が余った時に織ることもありますが、それよりも織り付け部分が断然面白いものができます。唯一無二の切り取られて生まれてくる面白さ。


若かりし頃、気に入って買った青森県の下川原焼き土人形の鳩笛を合わせてみました。工房の庭にも鳩のつがいが来て、餌をついばんでいます。


こちらはキビソ糸のざっくりしたランチョンマットとして織った布。残った1枚を卓布として使っています。子供のころ着ていた着物地を裂き糸として使っています。石は母の故郷の熊野川の河原で母の亡くなった年に拾ったもの。


小さな花瓶には、庭の草々を。
スイバ、スギナ、スズメのカタビラ、コオニタビラコ、ジシバリ、ハハコグサ。
花瓶は三十年近く前に、一人でオランダを訪ねた時、デルフト陶器を販売している店で購入したもの。ガラスケースにしまわれ、私には高価なものでしたが、伊万里焼の影響も受けた焼きものですし、旅の記念に買いました。


このコーナーが私の心の置き場所。
30㎝の奥行きの小さな整理棚の上です。右の額装は私の初期の作品。


鉄の彫刻は岸野承作『人』。ものの本質をつかむ造形力が素晴らしい方です。


底の凸凹が気に入って伊勢現代美術館のミュージアムショップで買った若い作家のガラス瓶。
葉の虫食いも涼し気で美しい!

絵画は北海道の井上まさじ作。子供たちと一緒に、ワークショップで作られた小品。

花瓶をメタリックな陶器に変えてみました。不思議な魅力を持つ林みちよ作。
木蔭で休む鳩のように。

先ほどの彫刻を出し袱紗に置いてみました。作品に重みが出ます。


お茶席で拝見する時はこんな感じです。
ランダムな網代。永遠の網代織。

こちらも出し袱紗に香合を置いてみました。
輪島の角好司作。職人であり、アーティストでもある大好きな作家です。


『花明かり』と題した着物の織り付け部分で仕立てました。開いていくと表情が大きく変わります。お茶席での拝見は楽しいと思います。
オンラインショップで中身拝見できます。

布を見極めるのは、難しくもありますが、布のある暮らしは、こころの豊かさやにも通じます。細部と全体を見て、目を養いたいです。

断捨離という言葉を私は好きではありません。たくさん捨てられるモノたち。
消費の奴隷になって大量に買い、捨て、環境を汚す。目の前から不用品は捨てられても、その先の行き場のことを想像しているだろうか。。

モノにも命があり、選んだ時の思いやその時の情景まで、こうして飾ってみるとよみがえってきます。
人はいつか終わっていくけれど、モノは捨てられずに、もし人へ受け継がれていくなら幸せなことです。
コロナのこの危機に身の回りを見つめて、改めて心の置き場所としての何かを探してみませんか。

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櫻工房のオンラインショップでも、袱紗、卓布を扱っています。
ブログで紹介した網代の卓布はまだ掲載していませんが、近日中に追加します。
オンラインショップはリニューアルしていますので、こちらも是非ご覧ください。→
絽目の帯揚も少しですが上げています。ヘンプのステテコもこれからのシーズンご活用ください。
クレジット決済もできるようになりました。
また、郵便振替、代引き(一定の条件があります)などがご希望の方はメールでご注文くださっても大丈夫です。




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乾きやすいハンカチマスク――コロナの時代を生きるために

2020年05月04日 | コロナの時代を生きる
今回のサージカルマスクの不足も、最近は少しずつ、オンラインショップや店舗にも供給されてきているようです。

また、布マスクもいろいろな意味で注目を集め、高機能の布マスク通販サイトや、オーガニックコットン、リネンなどの素材にこだわったものなどもネットで見かけます。私も今後のために買っておこうか、、と思ったりもしました。

TVで見る国会議員、首長たちも、手作りマスクや、地場産品の布が使われたものなど、それぞれの方の趣味もうかがえ面白いです。どんな布で作るのか、そういう意味での力量も発言と共に拝見してます。

リネンのキッチンクロス(40㎝)でも作ってみました。やや地厚ですが、蒸れなくていいです。

さて、私は花粉症で、花粉の時期は、サージカルマスクを外出時や、家の中でも使ってきました。使い捨てられるマスクのことも気になっていましたが、今回のコロナ禍でにわかに注目された布マスクを、私も作ってみようかといろいろネットでも検索してみました。

型紙から作る立体マスクや、プリーツを寄せる四角いものがほとんどですが、結局、究極は畳むだけが一番衛生的でよいのでは、、という結論に達しました。縫う場合も、なるべくシンプルに、着物の仕立てもそうですが、布を切り落とさない方法が、私にはしっくりきます。解けばまた一枚の布になります。
ハンカチのヘムや手拭いの耳を生かして作るやり方を紬塾らしくご紹介します。

ハンカチや晒しの手拭いは、洗いやすく、乾きやすく、アイロンで熱処理しやすく、フィルターやノーズフィッターを挟めばかなり機能も高くなります。ハンカチマスクは布の重なりが多く、顔にふっくらフィットするので、顔周りの隙間ができにくいように思います。サージカルマスクでも、隙間があるとそこから飛沫は浮遊しますし、感染します。
布マスクの効果は万全でないにせよ、飛沫防止や顔へ何気なく手で触れたりするをのを防ぐ役目も果たします。
柔らかな布の肌触りもとても気持ちよく、安心感もあります。保湿効果もあり、案外有用なものだと思います。状況に応じて、サージカルマスクと使い分けながら使いたいと思います。

 こちらは 頂き物(HANAE MORI)のハンカチで作りました(内側)。40cmほどのやや小ぶりサイズのハンカチで輪になるように縫い絞り玉止めするだけ。ハンカチのヘムをそのまま生かせば、縫い代始末もいりません。自分では選ばない柄も使ってみると案外似合う!(*‘∀‘)

30~40年ぐらい前でしょうか、ブランド物の薄手の綿ローンのハンカチが流行り、何かのお礼にセットで頂くことなどが多く、たくさん眠っているものもあり、捨てるにも捨てられず、他のものにするには生地が薄くなかなか使いきれずにいました。
サイズも40㎝角ぐらいから50㎝位のものまでいろいろですが、まずサイズ別に分類し、たたみ方や縫う場合の簡単なやり方を考えてみました。
畳み方も、立体になるようにするのもありますが、角マスクが結局取り外しの際の使い勝手が一番良いように思います。

サイズは、40㎝幅のものは大人用に畳むには少し小さいので縫うのに回します。
それ以外の少し大きめは畳むだけで十分にマスクになります。
生地質はローンや晒し、ガーゼなどが顔周りになじみやすいと思います。バンダナは生地も薄手のものが良いです。

まず、縫う場合から説明します(40㎝位角)。

筒状に縫います。縫いしぼって玉止め。閉じないので乾きも早くなります。

1.ハンカチにアイロンをかける(しわ取りと衛生を兼ねて)。
2.たて半分に畳む。
3.よこに三つ折り。
4.端から7㎜ぐらいのところを両サイドとも、輪になるように並縫いし、縫いしぼり玉止めにする。
5.柔らかめのゴムか紐、カットソー素材の細い布などで耳に賭けるものを用意。内側に縫い付ける
6.フィルターを三つ折りのポケットに入れ、ノーズフィッターは中に後から入れて出来上がり。

藍染めのハンカチは42cmぐらいでしたので幅21㎝になります。男性用にはこれぐらいがいいかもしれません。


畳むだけ(44~53㎝ぐらいのハンカチ、バンダナ)

1.ハンカチにアイロンをかける。(しわ取りと衛生を兼ねて)
2.フィルター、ノーズフィッターを置く。
ここではフィルターをハンカチを半分に折って置きましたが、広げた状態で置いても。


3.更に半分に。
柄を見て畳み方は工夫



4.耳のゴムを通す。三つ折り。
両サイドを約1/3のところにゴムを通し、片方に差し込む。


ひっくり返した側が表。



綿麻のガーゼハンカチを畳んだだけのマスク。ヘムの近くに刺繍がありましたので、それを前側に出すように畳みました。畳み方も柄を見ながら工夫してください。

手拭い(1/2本)もハンカチと同じようにしますが、、念のため説明。

1.布にアイロンをかける。(しわ取りと衛生を兼ねて)
2.中央にフィルターを置き、ノーズフィッターを上1/3あたりに置く。
3.よこに三つ折り(布幅を三つ折り)。
4.ゴムを通す。出来上がり


桜柄の手拭いを半分に切って、キッチンの布きんとして使っていたもので作ってみました。。生地が柔らかくなっていて気持ち良いです。

※フィルターはマスク専用もありますが、空気清浄機、エアコンのフィルターや、キッチンペーパーやティッシュの代用でもよいらしいです。私はフェルトタイプの柔らかなキッチンペーパー(リード)とティッシュを使っています。重ねる枚数は布の厚さなどにもよりますので、苦しくない程度に加減してください。


※ノーズフィッターはサージカルマスクについているものを転用してもよいですし、私が購入したマスクにはが繰り返し使えるノーズフィッターがついていたので、それを使っていますが、ティッシュで簡単に作ってもフィットします。真ん中をマスキングテープで止める。

人に会わないで、家で仕事や一人の時間を愉しむという暮らし方はなかなか現代人には難しいかもしれませんが、この外出自粛の機会に手を動かす仕事を始めてみるのは、器用不器用の問題ではなく、大事なことだと思います。人は本来モノを作らなければ生きていかれない生き物だったわけですから。
マスクでも、料理でも、靴下の繕いでも、壊れかけたものの修繕など、あるものを使って、何か工夫すること、作ることは無心になれます。身近にあるものを見つめ、向き合う。私は捨てない暮らし、あるものを活かす暮らしが好きです。


これからの季節にはリネンやヘンプの麻生地もいいですね。
こちらは夏向け素材(綿麻、薄手綿ローン、晒しなど)のハンカチをセレクトしてみました。出番待ちです。

布を見極める良い機会ですから、縫い物は自信のない方も、好みのハンカチや手拭い、あるもので是非試してみてください。楽しいです!!
顔映りや、服に合せたり、お洒落アイテムの一つになりますね。







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小さき草の花――コロナの時代を生きるために

2020年04月26日 | コロナの時代を生きる



緯糸を干しに庭に出てみると、芝生の中にいつの間にか草々がかなり伸びていました。それぞれの小さな花を咲かせて懸命に生きようとしています。
思わずしゃがみ込んで見詰めてしまいました。
トップの花はタツナミソウ。波立つ形に似ています。若かりし頃、野草の寄せ植えを男性からプレゼントされたことがあり、その中の一種で、初めてその名を知りました。この花を見るたびに、ほろ苦き恋を思い出します。

子供のころから植物は好きでしたが、特に草の花が好きでした。大輪の花ももちろんよいのですが、東京の住宅地でも空き地や道端には雑草と呼ばれる草々はたくさんあります。買い物の道すがら、また散歩しながらでもいつも道端の草を見ています。しばし安らぎます。
小さな子供に草の名を教えてあげながら一緒に歩いたら楽しいでしょうね。。道端の草花を部屋の片隅に活けるのもいいですね。


分かりづらいですが、スズメノヤリ。上の方に茶色の花が咲いています。草の名も上手く付けられています。奥に見えている細長い葉はヒメヒオウギズイセン。夏にオレンジ色の花を付けます。


建物の際に生き場所を見つけたカタバミ。

アカカタバミは葉が少し赤茶色。

ハハコグサが並んで咲いています。

おなじみのタンポポ。
他にもオニタビラコ、キュウリグサ、ハコベ、カラスノエンドウ、スイバなど繁茂し始めてます。一応庭なので、、、草むしりの季節に入ります。(^-^;

TVもネットも明けても暮れても「コロナ、コロナ」で気持ちも滅入りますが、医療従事者の方々を始め、ライフラインに関わる様々な仕事をされている方のご苦労はいかばかりかと思います。せめて一般の者は外出を控え、感染しないよう最大限の努力をしなければいけないと思います。

政策も報道もなかなか不安を払拭してはくれません。。というか政策も疑問符多く、本当に不安になります。困難な時こそ動きをしっかり見ていきたいと思っています。

コロナ後の暮らし方を考えています。紬塾も再開は数か月後なのか、来年か再来年か、、。新たな道を模索します。

先日、国立環境研究所の五箇公一さんのビデオ「新型コロナウイルス発生の裏にある“自然からの警告”」を見ました。
17分ほどですが、とても早口で、難聴気味の私は聴き取りがかなり難しいのですが、、 キーワードが文字で表示されますので、大丈夫でした。。(^-^@
最後の方に「地産地消」、「Zoning」という言葉が出てきます。この考え方も今に始まったことではありませんが、この機会にもう一度考え直したいと思います。

経済が最優先され過ぎ、森を壊し過ぎ、大量にモノや人が行き交い過ぎ、プラごみを出し過ぎ、地球温暖化は進み過ぎました。野生の生き物は住処を奪われ人里へ下りて来ざるを得なくなりました。人との距離が保たれなくなりました。

私たちも海外製品を安価に、簡単に手に入れ、使い捨てる暮らしを当たり前のようにしてきました。このことも感染症と無縁ではありません。

自然と人との関係も、国と国との関係も人と人との関係も節度を持って、ゆるやかなつながりを大切にして、ほどよい距離感を保つことを大切にしていきたいです。それが深くつながることだと思います。

朝の雨現の証拠の小花にも

芽吹く木の騒騒と一山をなす

永劫と瞬時をここに滝しぶき

花の下ひとときという大事かな

振り返ること渾身に夏蚕かな


宇多喜代子句集『森へ』から自然を題材の句を選びました。



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メルケル首相のスピーチから――コロナの時代を生きるために

2020年04月14日 | コロナの時代を生きる


ドイツのメルケル首相が自宅隔離から4/3に復帰、その後テレビを通しての復活のスピーチ「“その後”は必ず訪れます」をクーリエ・ジャポンの4/9付けの記事で読みました。
前回(3/18)の国民への呼びかけと同様、心に響く内容でした。慈愛を感じます。感染者数は12万人以上で大変なことですが、医療崩壊は起こさず、致死率も日本より低く、また補償などもスムーズに行われ、最近の首相の支持率は64%に上がっているようです。

「私がみなさんにお約束できるのは、連邦政府を頼ってくださいということです。私も昼夜問わず、どうすればみなさんの健康を守りながら、元の生活を取り戻すことができるかを考えています」と。

連邦政府を信頼してくれと言い切れるリーダーは、国民を信じ、また国民から信頼されているということでしょう。
イースター休暇を前に、国民に語りかけたメルケル首相のスピーチから、特に共有できるところをピックアップしてみました。

「この2週間の自粛ルールを守りながらも、イースター中に散歩をすることはできるでしょう。ただ、それは同居する家族とのみ、あるいは家族以外の1人とのみ可能です。短くても1.5m、できれば2m間隔をつねに空けなければいけません。頻繁な手洗いも忘れないようにしましょう。ソーシャルディスタンスを保つことは最も効果的な予防法なのです。」

「マスクを着けていたとしても、ソーシャルディスタンスを保つことをつねに心がけてください。ウイルスに対するワクチンや治療薬がない限り、ソーシャルディスタンスを保つことは最も効果的な予防法なのです。」

「重症の方々を含め、まだみなさんに必要な治療をできる状態にあります。私たちは人間社会に生きています。数字ではなく、一人ひとりの尊厳が守られるべきです。」

「私たち国民全員が、このパンデミックからほぼ毎日学んでいます。科学者も、政治家も同じです。みなさんの忍耐に感謝します。」

「ルールを守り、人との接触を控えてできるだけ家にいるみなさんは、それだけで能動的にいいことをしているのです。この状況下で、どうしたらほかの人の力になれるかと考えを巡らせている人も同じです。」

ドイツ国民に呼びかけたこのスピーチをよく理解して、この困難な時を乗り越えたいと思います。

布マスク2枚(466億円の税金で)もツイッターで炎上したコラボ動画も、国にやってもらわなくとも、とりあえず不要不急です。。
国民は飛沫感染予防のための布マスクぐらいなら自分で調達できます。日本国民は幸いにも手仕事、布仕事は得意な方も多いですし、縫わずにバンダナを畳むだけでもできます。素敵な布、可愛い布、タオル、手拭い、ソックスなど、あるものでいろいろ工夫して作るぐらいの情報と感性はあります。信頼してください。

私は普段から一人、またはアシスタントとの仕事ですので、いつもと変わらず仕事をしています。人との接触は少なく、自宅兼工房ですので通勤もありません。
アシスタントは、近いとはいえ電車に乗りますので、現在は自宅で仕事をしてもらっています。二人でやらないとできない仕事もありますが、その時はマスク、距離を保つ、換気、お茶の時間は設けない(水分補給は各自で)、時短など、最大限の注意をしています。

紬塾の開催だけは延期を考えていますが、実際の糸や色や風合いを見てもらう内容ですので、テレワークともいかず、、、。
しかし、今しっかり感染拡大を防げば必ず収束に向かい、スタートできると思います。  
初回を6月に延期の予定。 4/19追記

免疫力を落とさないよう、食事の栄養バランス、睡眠、運動、笑い(*‘∀‘)を心がけ、元気に紬塾をスタートさせられるよう、その時を待ちましょう。コロナだけでなく、今は病気にかからないよう、ケガしないよう、病院にかからなくていいようお互いに気を付けましょう。私は歯医者にかかっていましたが、緊急的な痛みとかではないのでしばらくお休みにしています。

感染症関連の最新情報を集めながらも、一般の私たちに今できることは、人と人との直接的接触を避けること。政府の動きも複数の情報メディアを注視しなければなりません。結構時間とってます。。。(^-^;

そしてこの外出自粛の機会に、なぜこういう事態になったのか。今後もこういう感染の世界的流行がないとは言えません。その時にどうすればよいか備えておきたいですし、今考え、今までと同じ行動、同じ暮らしをすることはできないということを学ばなければ地球は、人類はもたないでしょう。
コロナの時代を迎えてしまった私たちがやるべきことを考えます。

メルケル首相の言う「元の暮らし」は自由や民主主義、自然との共生を大事にした暮らしと受け止めます。





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櫻工房の春と「ウイルスVS人類~未知なる敵と闘うために~」—コロナの時代を生きるために

2020年04月01日 | コロナの時代を生きる

この日曜日は花と雪のコラボレーションを楽しませてもらいました。


庭の桜は5分咲きぐらいになっていましたが、花は雪の重みによく耐えていました。雪持ち桜です。

午前中から牡丹雪が降りだし、午後2時ごろには上がりましたが、これは花見と雪見が同時にできる!と夕方少し早目から酒の肴をいそいそ作り、(^^♪部屋の灯りは消し、雪明り、花明りで、ひと時コロナ禍を忘れて風情を楽しみました。


木瓜はこちらを見ている。。。


庭の木瓜やブルーベリーも花をつけています。ブルーベリーの花の蜜は本当においしいので、ヒヨドリがムシャムシャ食べる気持ちもわかります。でも今年は桜と同時に花を付けたことで、まだ食べられていません。(^^)/


ヒヨは桜が二分咲きの内からきて、蜜を吸うのに余念がないようです。部屋の中から撮ったのでわかりづらいですが、ヒヨ止まってます。。。


数日前には若芽を膨らませている柿の枝で染色をしていました。


糸や帯揚げを染めていました。
上の写真は真綿紬糸に鉄媒染をしているところ。


染めは煮染め後、火は消してからも、すぐに取り出しません。
留め釜といって、染液中の色素を吸収させています。温度が下がる時によく吸収します。糸染めの大事な工程です。


淡いピンクベージュと透明感のあるグレーを染めました。この時期は澄んだ色が染まるように思います。
淡々と日々仕事をするしかできませんが、作品をまたご覧頂ける日がくると思います。

さて、19日のNHKBS1スペシャル 「ウイルスVS人類~未知なる敵と闘うために~」をご覧になった方もあるかもしれませんが、本日(4月1日午後9時から)再放送があるようです。私はNHKオンデマンドで購入して見ました。購入期限は2021年3月16日までです。

「我々に何ができるのか?3人の専門家が徹底的に語り合う」ということで、とても分かりやすく、こういう話を聴きたかった、、という内容でした。
総合TVでも夜中でない時間で放送してもらいたいです。特に、五箇公一さん(国立環境研究所)のお話は本当に同感です。

今回の新型コロナウイルスも森林破壊、自然破壊による地球温暖化、グローバル化の加速と関わりがあるようです。自分たちの過剰にしてきたことのツケが回ってくる。

国は「ウイルスに打ち勝つ!」とか、わけのわからない精神論を唱えている場合ではなく、自然との共生の道を世界中で今、探っていかなければもう地球は、人類は終わってしまう。

ただ、日本でも広がってしまった新型ウイルスに、今は感染しないよう、新薬の開発まで、爆発的感染にならないようにみんなで様々な感染予防対策、協力をする。
国民の健康と安全を真に思うなら、戦闘機より、感染症対策に、経済的救済補償に当ててもらいたい。

芸術、文化(着物も含め)などは真っ先に“不要不急”にされてしまいますが、アートも自然も一つのもので、人に必要不可欠のものです。私たちのやるべきことは、今の暮らし方を少し変えて、健康に安心して暮らせる地球になるよう、この機会によく考えなければならないことだと思います。

着物を織ることも着ることも自然と共になければ成り立たない。
紬塾の受講資格のところに「自然を大切にする方」を入れています。
自然の摂理に従い、地球温暖化を食い止められなければ着物を愉しむことも、作ることもできなくなります。環境問題も含めそういうことにも関心を寄せてほしいと思います。
人の許容量を超えたことは、何事に付け弊害が必ず起こる。

工房の桜も曇り空の中ですが、満開に近づいてきました。美しい桜に勇気づけられます。

さて、20年度の「紬きもの塾」のお申込みありがとうございました。
開催の延期の可能性も出てきましたが、またメールでご連絡します。
感染予防に努めながら、慎ましくも、一日一日を大切に過ごしていきましょう。
みなさんと一緒に学びあえる日を楽しみに今は仕事に集中しながら待ちます。










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20年度の第12期「紬きもの塾」受講生募集の受け付けに関して

2020年03月23日 | 紬きもの塾’17~’20
                                       工房内から眺めた朝焼け
紬きもの塾20の開催は6月下旬に延期の予定。4/19追記
新型コロナウイルスの終息にはまだ時間がかかりそうですが、警戒しつつも、櫻工房内で行われます「紬きもの塾」は5月10日からの開催を現時点では考えております。
3月27日(金)から受講申込受付を開始いたします。 
(紬基礎コースはキャンセル待ちです)

感染予防対策として、工房では換気、湿度なども注意します。また、一人ひとりができる対策としては、手洗い、体調管理(体温や風邪症状などのチェック)などを個々にしていただきご協力をお願いします。

講座を行う部屋は8畳の和室ですが、機部屋が二間続きで14畳分あり、襖も開けておきます。風通しの良い高台にあり、密閉空間ではありませんのでご安心ください。換気扇、空気清浄機も必要に応じて使います。

今後、東京でも爆発的な感染拡大で、開催が難しい状況になった場合は、申込の方に延期のご連絡を差し上げます。
延期となる場合も、追加の日を申込者全員が参加できるように、調整を行います。
受講費などは開催が確定してからの納入になります。

いろいろと大変な時ではありますが、情勢を多角的に鑑み、最大限気を付けながら、紬や着物の学びを進めてまいりたいと思います。
過去のブログ記事、HPをご覧頂きお申し込みください。→

隣家の満開の桃の花

では、コロナウイルスの終息を願いつつ、善き出会いとなりますことを楽しみにしております!

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花織帯と着物

2020年03月13日 | 着姿・作品
昨年3月のこまもの玖さんでの「帯揚げ百彩」の時のトークイベントに参加してくださった方が、紬塾にも参加してくださいました。また、その際に帯もお求め頂いたのですが、その帯を締めて通ってくださいました。

ご本人から2回目の参加の時に「この帯を6回締め続けて来ます」と伺い、本当にびっくりしました。他にもいろいろお持ちでしょうに、この帯としっかり向き合ってくださるというのです。
一枚の着物に帯を六本替えて過ごしたことはありますが、一本の帯を六枚の着物で、意識的に連続して着用する経験はないのでハッとさせられました。こういう帯との出会い方をしているだろうか?

モッコク染のピンクとグレー、桜染めのピンクベージュなどを中心に使って織った『御身衣』と題した花織の帯です。

紬塾の最終回を終え、コメントも頂きました。
「桜と木斛(もっこく)で染められた美しい桜色の帯を、一年間6回にわたる紬塾に毎回締めていくことに決めました。
先生が染めて織られた草木染めの色が、さまざまな季節や気候、いろいろな紬のきものと合わせることで、毎回どのように違って見えるのか、実際に見てみたい、と思ったのです。
一見淡いピンクの無地と見えていた帯は、季節ごとの日差しの下で見てみると、じつにさまざまな色の糸の折り重なりでできていて、光の加減によって多様に美しい表情を見せてくれます。一本一本の糸に滑らかな光沢があることも、日の光の下で見て気づきました。」

生木の草木染の色は季節や天候、戸外、室内、光源、取り合わせなどによって、違って見えますので、それを実体験してくださったのです。この決断に敬意を表します。

六枚の着物は、木綿、紬、お召しなどですが、風合い、質感、色合いは様々でした。

『御身衣』は、経糸、緯糸共にサラッとした生糸に近い節の少ない玉糸を使った紬です。
紬ではありますが、真綿と違って光沢感が出ます。紬とはいえドレッシーな着こなしにも使える帯です。
山茶花に『御身(美)衣』という品種があり、白の花に縁だけピンクの可憐で優しい花が咲きます。工房にも植えてあります。公園などにも見かけるポピュラーな品種です。その清楚なイメージで糸を選びました。

モッコクのピンクとグレーを1本交互に経糸に配し、グレイッシュピンクを織りだしましたが、角度や光線で色の印象が様々に変わります。グレーが潜んでいることが大きいと思います。

身近な植物の多くは、赤と黄色と黒味を含んでいます。生木で扱う場合、その混ざり具合と媒染材によって発色が異なりますが、更には染める時期や染め方、染液の時間の経過でかなり色の違いがあります。それは実体験として日々経験していることです。
ただ、それをデータに取る気も写真に収める気もしません。その時々に生き生きした色が染まるよう、そのことに神経を集中させます。
もちろんある程度の経験の集積はありますが、私の仕事は一回に賭けることしかできません。よく観察はするけれど、マニュアル化はできないのです。

それよりも、その色をどんな風に生かせるかそのことだけを考えて、デザインを決めたり、隣り合う糸選びに大半の時間を費やしているように思います。

そうして織った着物や帯を使う方がどう使ってくださるか、私はバトンを渡して見守らせてもらうだけです。
ものを通して、ものともののいのちのやり取りがあることは確かです。今までにも、たくさんのそういう現場に立ち会わせていただきました。今回もその一つの端的なかたちです。

取り合わされた着物も小物も、上質で帯を引き立てよく合っていました。
お手持ちの着物を駆使してお使いいただき、本当に作り手冥利に尽きます。

帯締めもどれも質の良さが手に取るようにわかります。手組の紐の力ですね。
色や柄の合わせというだけではない、ものの力と力の取り合わせだと思います。

力というのは、“誰か”の着こなしに静かに何らかの役目を果たし、名もないけれど上質な自然体のものに宿っているのではないでしょうか。

やり尽くした完璧はすぐに不完璧の始まり。その先にあるものを深く見据え、何を切り取り、何を見出し、しばし人のこころを安らげる仕事になりえるのか。
ものの不足を見立てで補う侘びのこころにも通じるものが、着物の創作にも、着る世界にもあります。見立ては自由を内包する豊かな世界です。

写真をHPやブログで紹介させていただける了解を得て、撮らせていただきました。塾が始まる前のあわただしいわずかな時間の中で、何しろカメラマンがいいもので、、、(*_*;上手には撮れませんでしたが、自然光のみで撮影したものを一挙、公開!

では、私のコメントと共にご紹介させていただきます。(^ヮ^


5月の初回の取り合わせ。ラオスの滑らかでシンプルな縞木綿の単衣と合わせてくださいました。
写真では分かりづらいのですが、帯山のあたりをご覧頂くと、花織の浮いたところがピンクとグレー2色あるのがお分かりいただけると思います。一本調子の無地ではありません。

2回目の6月、たて絣のアイボリー地の結城縮に、全体を白系の小物で合わせた中に、帯揚げの黄色と帯締めの黄味のブルーがアクセントとになり、梅雨時に爽やかさをプラスした取り合わせ。
曇り日の北西の戸外で撮影。

3回目の9月末。暑さが残る中で、ダークな単衣の塩沢お召しと、濃厚な組みの帯締めを主役に、涼し気な白地にブルーグレーのぼかしのある単衣向きの帯揚げで、夏と秋のはざまの季節らしい取り合わせ。
室内の13時過ぎの障子を少し開けた自然光で撮りましたが、明るすぎて白っぽく色飛びしてしましいました。(>_<)

4回目の11月上旬の装い。シンプルでモダンな絣の大島に、シックな色合いの帯締めで秋の深まりを演出しています。
きりっとした黒の大島にグレイッシュピンクの帯を合わせることで、洗練された大人の充実感や優しい女性の表情がありました。北側の日陰のカーポートで撮影。



5回目の12月。洒落紋の入った結城の淡いグリーンがかったグレーの無地にもとてもよく合っています。このままパーティーへ行きたいですね。。
薄い色同士ですが、マットな結城にほどよい光沢感のある帯、寒色と暖色が互いを引き立てあって、なんとも上品な洗練の極みのような取り合わせ。
障子越しの柔らかな自然光のみで撮影。


トップの画像は6回目、2月初旬にこちらも障子越しの光で撮ってみました。
着物は草木染。着物の暖色は今までは、少し難しい…と、お召しにならなかったようですが、グレイッシュピンクの帯を暖色同士でも、もたつかせずに落ち着つきと、華やぎもある取り合わせです。

帯揚げはしだれ梅で染めたグレーです。私の方で選ばせていただきましたが、時にフワッと薄紫のような色をのぞかせます。「自分では選ばなかった色・・」とおっしゃられていましたが、お気に召していただき、6回の取り合わせに4回もお使いいただきました。
帯締めは、真っ白ではなく、片方が淡いピンクのぼかしになっています。左右使い分けられます。上の画像ではメインの左側に白を使われています。
暖色の取り合わせの中に、小物のグレー、白がクールダウンの絶妙な効果になっています。

着物歴は8年位だそうですが、佳きものをはじめから揃え、仕事がオフの日に、着物を楽しんでいらっしゃるようです。
このスリーシーズン使えて、カジュアルにもドレスアップにも取り合わせ次第で幅広く使える『御身衣』を長くご愛用いただければ大変嬉しく思います。
染小紋にも合うと思います。

こちらの着姿ページにももう少し写真がありますのでご覧ください。

黒、白、グレー系の着物に、柔らかな温かみを加える草木染のピンクの帯。
「御身衣」は、色は同じようなピンク系で、花織のパターンを少し変えたものが、あと1本あります。ご希望の方はHPからお問合せ下さい。(^^)/




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第12期「中野みどりの紬きもの塾'20」受講生募集のお知らせ

2020年02月27日 | 紬きもの塾’17~’20
第12期「中野みどりの紬きもの塾'20」の日程をHPにアップいたしました。
受け付けの開始は3月27日(金)午前7時からメールで受け付けます。
(現在キャンセル待ち)
お電話の場合は午前9時~午後6時。
まだ1ヶ月先ですが、スケジュール調整などご検討ください。

初回は5月10日を予定しておりほますが、新型コロナウイルス感染拡大の情勢を見ながら、日程の変更のある場合などはHPでお知らせいたします。

場所は、櫻工房[主宰 中野みどり] 町田市金井。
小田急線鶴川駅下車バス約10分下車徒歩3分です。
メールで受付後、折り返し担当からお返事を差し上げます。一両日中に返信のない場合はお電話でお問い合わせください。

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「紬きもの塾」では紬織りの基本と、上質の着物をとことん着ること、誰にでもできる自然で楽な着方などを学びます。現代社会で上質の紬を身にまとっていただくための、はじめの一歩を踏み出していただきたいと思います。また、着物をすでに着こなされている方も更に紬の本質に迫ることができます。ファッションとしての着物だけでなく、ものづくりの視点から「着物の奥深い美しさ」や質の高い着物文化を一緒に考えます。
  
・着物や日本の工芸、美術、手仕事文化、自然を大切にする方。
・着物を着たことはなくても関心を持っている方。
・紬着物への理解を更に深めたい方。
 ※着物をお持ちでない方でも参加できます。

お陰様でこの11年、紬のこと、着物文化や自然のことに向き合って下さる方々にご参加いただき、休みなく学びを続けてまいりました。遠方からの参加者を含め68名の方にご参加いただきました。皆さんの真摯な学ぶ姿勢に敬意を表します。
少人数制でかなり濃密な時間を一年間共に過ごしますので、ブログのカテゴリーから過去の「紬塾」をよくお読みいただき、内容、趣旨をご理解のうえお申し込みください。ブログにすべて細かくは書けませんが、大まかには掴めると思います。最終回の参加者の感想なども参考にしてください。創る立場、使う立場、両面からアプローチします。
内容に関してのご質問なども遠慮なくお問合せ下さい。

染織実習コースは基礎コース終了後、次年度以降に受けることができます。
基礎コースを終了した方、また染織コースを既に終了した方で更にもう一度やってみたい方もお申し込みが可能ですが、初めての方が優先となりますこと、ご了承ください。ただ、今期の染織コースはすでにキャンセル待ちとなっておりますが、ご希望の方は随時お問い合わせ下さい。2度目の方の内容は同じではなく個別に相談の上、考えます。

受講者は、毎日のように着物を着ている方から、お出かけの際にたまに着る方、着付け教室で着方は習ったもののほとんど着られない方、まだ全く着たことのない方など様々な方が参加されます。その違いは問題ではありません。着ることに関しては初回に一人一人にお伺いして、ニーズに合った内容にしていきます。年代も20代~60代以上まで幅広いです。世代の違いのある中で学ぶことはとても良いことだと思います。
知識というよりも実感していただけるよう、また自分で考えるきっかけを掴んでいただけるよう実践的な内容で進めていきます。
単なる“着物”ではない、上質の着物文化から学ぶことは多いです。

紬織りを通しての善き出会いを楽しみにしています! (*^^*)



工房の一角に小さな(高さ3.5㎝)土雛を飾りました。
学生時代に倉敷の郷土玩具館でお顔の表情が気に入り買い求めたものです。もう一対備前焼の渋~いのも一緒に買いました。50年近く前のことです。(^^ゞ
小ささ故、手軽に飾れて、しまえて毎年交替で飾ります。庭のミニの黄水仙を添えて。
有機米の雛あられは3日までおあずけ。。。^q^


畑の縁に群生するオオイヌノフグリとホトケノザ。子供のころから大好きな花。

新型ウイルスの感染拡大が一日も早く終息し、春の外出を楽しみたいです。
予防に努め、免疫力をつけて乗り切りましょう!
5月からの紬きもの塾のご参加をお待ちしています。




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