中野みどりの紬きもの塾

染織家中野みどりの「紬きもの塾」。その記録を中心に紬織り、着物、工芸、自然を綴ります。

「中野みどり 紬の会'18-風合いを愉しむ」夏紬と夏帯[8]

2018年03月01日 | 紬の会
工房展はお陰様で無事終了しました。ドラマあり、実りのある会となりました。
ご来房くださいました皆様ありがとうございました。




残すところ、金、土、日の3日間となりました櫻工房展、最後のご案内となります。

金、土、日、午前中と、4日(日曜日)午後もあと1組は予約可能です。 

上の画像は張り感のある夏紬着尺、八寸夏帯です。
白樫染の白汚しの地に、香色の濃淡、とても面白い節糸も縞の際に忍ばせてさりげない縞にしました。
ヨコに白緑の細い段が入ってます。
八寸のシックな夏帯を合わせ、落ち着いた橙色の細冠組の帯締も添えてみました。

百聞は一見にしかず―――。
画像でも、言葉でもお伝えすることのできない風合いと色。

国産の手紡ぎ、座繰り糸を主に使い、工房の庭木で染め、自然光の中で生まれてくる色や模様、風合い。櫻工房の仕事を見るのは初めての方もご覧ください。

櫻工房という名前にした理由は桜を染めるようになって初めて木に宿る色を抽き出し染めるということの意味を識ったこと。
もう一つは“櫻”の字源はバラ科のユスラウメに由来しているのですが、赤い実をつけるユスラウメと、「嬰」というのは女の人を飾る首飾りのようで、その赤い実の触れ合う音が貝殻の首飾りの音のようだということのようです。

老いも若きも身を飾る生命ある色や布を纏いたいと思うことは生きている証でもあります。
ただの贅沢をするというように思ったことはありません。

着物や帯はベーシックな色合いのものでも襦袢や小物で優しい色、明るい色を添えたりするのも生命の輝きをどこかにかざしたいからです。
それぞれの女性に(男性でも)それぞれの小さな華やぎが灯されればいいなぁという思いを込めて付けた工房名です。
幸せで、やすらかな気持ちになって頂けると思います。

私の作品の良き理解者でもあった今は亡き美術家の井田照一
さんの揮毫による扁額を門灯のところに置いてあります。それを目印にして下さい。

初めての方はアクセス詳細をお知らせしますので前もってご連絡下さい。

工房までのアクセスなどはこちらから。→  

お待ちしております。(*^_^*)


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「紬の会’18 – 風合いを愉しむ 」紬半幅帯[7]

2018年02月28日 | 紬の会



お越しくださったお客様と工房展ならではのことをやりとりをしています。

お茶をされる方が、大病をされた後、帯周りの圧迫感が気になり着物を着なくなってしまったとおっしゃられていました。
お茶は何度も何度も手をついてお辞儀をしますのでそれが辛くなったということでした。

お稽古の時でしたら上質の締めやすい半幅帯を使えばそんなに締め付けずとも緩むこともなく、何より帯枕、帯揚げがいらないだけでも楽になります。

帯幅も市販のものは広めになっていますが、体型によっても違いますので仕立ての際に2~3分狭くすればずっと楽になります。

お手持ちの固い半幅帯は締めにくいとおっしゃられていたのですが、私が服の上に博多の伊達じめをして(回すとき滑りやすい)自作の半幅帯で結び方をご覧いただきました。

帯の下線は少し締めますが、上は緩めに巻きつけるとみぞおちあたりは全く苦しくありません。
前でかたちを作ってから、前中心と背中心を掴んで90度ずつ2回に分けて帯を後ろへ回します。
楽に締めるのをご覧になられて驚かれていました。強く締めないと緩むと思われているのですが、締め上げると帯の位置も胸高になってしまい年配者には見た目にも幼い感じになってしまいます。

半幅帯は四十肩、五十肩の時にも前で結べますので上等の帯を1本用意されると良いと思います。
布に力のあるもので、できれば手織りのものですと締めやすく上質の帯締めを締めれば改まった感じにもなり名古屋帯に引けをとることはありません。
紐1本でもおろそかにせず上質なものを使うことが初心者やたくさんの着物や帯を用意できない方こそ大切と思います。結局使いやすく飽きもこないのです。
しっかり手織りされたものは帯芯を薄めにしても形がつくれます。

工房でも時々半幅帯のご注文を頂きますが、名古屋帯以上に柄付も多くなりますので価格は名古屋とそう変わりません。ただ、縞帯などでしたら全通になりますので少し価格を抑えることもできます。
ご注文にも応じられますので質感などをご覧いただきこの機会にぜひご相談下さい。

帯のページもご覧ください。半幅は下の方にあります。→ 
半幅帯の着姿がこちらで少しご覧いただけます。→ 

工房展は3月4日(日)までです。
詳細はこちらから。→ 







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「紬の会’18 – 風合いを愉しむ -」工房展開催中![6]

2018年02月26日 | 紬の会


昨日のお客様のお一人が草木の色や紬の風合いに感激され、綾織のマフラーをお求めいただきました。
黒の上質のコートにピッタリの存在感を呈していました。「首から離したくない感じ」と部屋の中から巻いてそのままお帰りになりました。
春のコートはベージュということでそちらにも合わせていただけそうです。

桜のアルミ媒染で黄色に赤味が加わった人の肌ととても馴染む色です。まだ着物は着られない方ですが、紬の風合いにマフラーから馴染んで頂ければと思います。
マフラーは残り少なくなりましたが、ショールはまだありますのでこの機会にぜひ手にとってご覧ください。




マフラー、ショール共に手洗いするごとに滑らかさや光沢を増します。
洗い方は簡単ですが、スチームアイロン仕上げも私が使っているマフラーで実演付きで説明しました。地の目を見ながらタテ、ヨコにかけます。



地織の会を主宰していた時に工房に通っていた方が織ったタテ絣半幅帯を締めて来てくださったのですがまだ半幅結びは慣れていないので、ワンポイントレッスンも行いました。

文庫結び、角出し風など致しました。
上質な半幅帯は名古屋帯に引けをとることもありませんし、忙しい時でも気軽に着付けができます。
ただ、やはり慣れるにはちょっとしたコツなどがあります。
半幅帯も展示しています。

工房内ではゆっくり個別にご相談もお受けしてますのでメールなどでお問い合わせ下さい。

詳細はお知らせをご覧ください。→ 
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「紬の会’18 – 風合いを愉しむ -」工房展開催中![5]

2018年02月25日 | 紬の会


昨日から始まりました工房展(~3月4日)にご来場のお客様がお手持ちのオフホワイト系の着物に合わせて帯と小物をお選びいただきました。


経糸にニュアンスのある複雑な糸を使った真綿系の秋冬向けの帯に合わせて帯揚げ1枚、江戸組紐の帯締も2本揃えました。
右のオリーブグリーンに薄赤茶の組紐は秋口から、左のベージュに青の矢羽の組紐は新春以降に合わせることをイメージしました。

帯揚げは柿で染めたグレイッシュピンクのやや薄手の縮緬です。袷の期間中長くお使いいただけます。

お客様は工房に入られるなり開口一番、障子越しの光に「やっぱり工房は光がいいですね~」とおっしゃられ微妙な色合いを堪能していただきました。

帯締は数少なくなってしまいましたが、帯揚げはたくさんありますので微妙な色合いをお楽しみいただきたいと思います。

わざわざ工房までお越しいただきますので工房内では小物も含め、現金、振込の場合は5%OFF(クレジットカードの場合は3%OFF)でご購入いただけます。ぜひご利用下さい。

詳細はお知らせをご覧ください。 → 

お待ちしています。(*^^*)
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中野みどり 紬の会’18 – 風合いを愉しむ – お知らせ [4]

2018年02月23日 | 紬の会


明日から~3月4日まで[10時――17時]の工房展の展示作業をしています。

「花菜風」と題した繋糸で模様を織り出した何気ない帯を温かみのある黄色の着尺に載せてみました。
2月、3月は黄色の花を付ける植物が多いのですが、その代表格が菜の花でしょうか?


春の風が菜の花畑を吹いていく――、そんなイメージです。
糸を繋ぐのは大変なのですが、意図的な仕掛けと繋ぎ糸の偶然性とが合わさって生まれてくる模様は織っていてもとてもおもしろいものです。

盛夏を除いて3シーズンお使いいただけます。

他にも帯をたくさん用意していますのでお手持ちの着物や帯と合わせてご覧下さい。

また、春、秋にも真価を発揮するやや薄手の紬ショール、マフラーを櫻工房オンラインショップにUpしました。
工房でご覧頂くのが一番ですが、Webでもご覧下さい。実際のものとなるべく近づけるべく、撮影の際も、加工の色出しにも苦労しております。しかし、どれも本当に綺麗な色ばかりです。自然物の美しさに感謝!です。


帯揚げの新色も大量に染め、湯のし仕上げをしてきました。草木の生木で染めたものに、堅牢度の高い化学染料を併用したブルー系、グリーン系、パープル系などの春、夏らしい色もあります。絽目のものもあります。全て1点ものです。(13,000円~)
 
落ち着いた色なのに華があります。桜や梨、リンゴ、柿などで染めた生き生きとした美味しい色です。(^o^)

初めての方は町田市の工房までの道順の詳細をお知らせしますので、メール、又は予約フォームからご連絡下さい。
詳細はこちらをご覧ください。 
わざわざ工房までお越しいただきますので工房割引きとして5%OFF(クレジットカードの場合は3%OFF)でお求め頂けます。
ぜひご利用下さい。

春の光の中でゆっくりご覧ください。
お待ちしておりま~す。(*^^*)

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「紬の会'18-風合いを愉しむ」紬ショールのお知らせ[3]

2018年02月16日 | 紬の会
今回たくさん織りましたショール、マフラーのご紹介です。
撮影は終わりまして、Webに上げるべく準備をしております。
20日正午~Online Shopにて販売を開始いたしますのでご検討ください。
24日から3月4日の工房展示になるべくお越しいただき色や風合いをお確かめいただきたいところですが、お越しいただけない方は、画像の色のイメージにとらわれないで自然物の奥行きのある色を受け入れて頂ければ幸いです。
なるべく近づけてはいますが、時間帯や光源によって草木の色の見え方は大きく変わります。
モニター環境によってもかなり違いが出ます。その点、ご了解の上ご注文頂ければと思います。
ショップに先駆けて一部ご紹介します。
これから特に使いやすいやや薄手のものも作りました。重さをご確認ください。



こんな俳句も見つけました。

   挨拶をしつつ畳みて春ショール    檜 紀代


























幅の狭いものも作りました。道中着の襟元にも良いと思います。
ショール・マフラー男女兼用です。プレゼントにも良いかと思います。
使っていくうち、手洗いしていくうちに毛羽が取れ、柔らかさと滑らかさが増していきます。
是非お試しいただきたいと思います。



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「紬の会'18ー風合いを愉しむ」工房展のお知らせ[2]

2018年02月11日 | 紬の会


2月24日(土)~3月4日(日)[10時~17時]まで開催します工房展のお知らせその2です。

ショールはまだ制作中ですが、一部仕上げを済ませ撮影しました。

撮影は自然光だけで午前中の限られた時間内で撮らないと色が大きく違ってしまいます。
草木の生木染めの撮影はとても難しいです。
上の画像もそのものの色ではありませんが、フワッとした柔らかで自然な色です。
DM用に印刷もしたのですが、そちらは濃い目に上がってきましてピンクベージュが桃色になってしまいました、、。(~_~;)

小手鞠染めの着尺をアシスタントの肩に掛け、その上に桜染めのショールを乗せてみました。
様々な角度で撮りながら何度も「きれい!」を連発していました。経糸と緯糸が混じり合い、奥行きのある柔らかなピンクベージュが優しく光を放っています。
ピンク系は苦手な方も年齢を越えて、また肌色の違いを越えてどなたにも似合う懐のある色です。
とにかく実物を早く見てもらいたいです!!Online Shopの掲載は20日までにはなんとか、、と思っています。

黄色系の着物も化学の色にはない落ち着きがあり、当ててみるとどなたの肌にも写りが良い着物でみなさん驚かれますす。繋ぎ糸の細いランダムな格子ですが、無地感覚に近い着物で帯によって幅広いシーンでお召いただけます。現代感覚の自信作です!

今展は特に紬の風合いに注目してご覧いただきたく工房内のみで行います。
私の紬は衣桁に掛けて、蛍光灯やスポットライトで見ても真価を発揮できません。
自然光の中、手に取って触れたり、肩にかけていただくことでその奥行きのある色やドレープが生きてきます。

工房は狭いのですが、和室8畳間と機のあるフローリングスペースも少し使って展示します。
じっくりご覧いただきたく思います。色を見るなら早めの時間帯がおすすめです。

また、着物を着ることに関しての相談事、ご希望などある方はメール、又は予約フォームから前もってご連絡下さい。心づもりしておきます。
紬塾を検討中の方の質問などにもお答えします。
初めての方はアクセス詳細をお知らせしますので前もってご連絡下さい。

工房までのアクセスなどはこちらから。 




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「紬の会'18 – 風合いを愉しむ 」工房展のお知らせ [1]

2018年02月02日 | 紬の会


今朝は雪が深々と降っています。今年は本当に寒い日が続きます。

さて、明後日は立春。暦の上では冬から春となりますが、工房では今月24日からの工房展に向けショールやマフラーを織っております。
紬のショールやマフラーは真冬も春先にも使える重宝な素材です。是非ご覧いただきたいと思います。櫻工房Online Shop へは中頃に掲載できるかと思います。



ショールは打ち込み加減などが難しいので、着尺や帯をしっかり織れるようになってから・・と思っていましたが、アシスタントにも今年からようやくショールを織ってもらってます。きれいに織れています。

今は手に入らない赤城の太い節糸など、様々に染められた特に風合いの良い糸を使い何度も織り出し、微妙な色味も見ながら使うべき糸を選び出します。着尺の糸を合わせ糸にしたり、房結び、着尺、帯以上に手間がかかります。
シックなもの、温かみのあるもの、春先の柔らかな色調のもの、色々なタイプを織っています。
1枚ずつ柄違い、色違いの一点ものです。

着尺、帯、ショール、マフラーの他にも新色の帯揚げをたくさん染めています。
ぜひお出かけください。

日時:2018年2月24日(土)~3月4日(日)  10時~17時
会場:櫻工房(町田市/小田急線鶴川駅からバスorタクシーで約10分)

詳細は後日またご案内いたします。
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工房展「紬の会'17-着る愉しみ」終了しました!

2017年06月02日 | 紬の会
 柿染め白地段着尺「真珠の彩り」

「紬の会'17-着る愉しみ」展、5月の連休に始まり、昨日工房展示も無事終了致しました。

ご来場くださいましたみなさま、ありがとうございました。
作品集「樹の滴」を読まれた遠方の方も実作を見てみたいとお越しいただきました。

みなさんから自然な色や風合いの布に「本当に綺麗でいつまでも見ていたい」という声も聞かれました。

暑い日が多かったのですが、私の紬でわざわざお出かけくださいました方々にも心より御礼申し上げます。
手元を離れた作品が使う方の着こなしの中で生き生きとした美しい表情を見せてくれていて、本当に嬉しく思いました。

工房では作品をご覧頂くだけではなく、紬を着る上での帯や小物の取合せ、着物のマイサイズの再確認、洗える襦袢の検討のご相談、名古屋、半幅帯結びのミニ塾なども行いました。

暑くなってきましたので、ヘンプの肌着も好評でした(Mサイズステテコ残り僅か)。
ヘンプ・リネンタオルの汗取り(補正にも)の縫い方説明もいたしました。

また、たくさん着物を持てない方などには特に有効な、単衣紬を長く着ていく場合の話などもしましたが、櫻工房ならではの紬の会となりました。
個別にミニ紬塾として着るための様々な相談事も随時受け付けておりますのでお問い合わせ下さい。

上の写真は今回出品しておりました「真珠の彩り」と題した着尺の部分ですが、注目してくださる方も多く、光線による色の違い、深さに私自身も改めて驚きました。
写真では捉えられない何とも言えない色合いです(グレーのように見えるかもしれませんが、白系です)。
夕方も蛍光灯は点けずに自然光の仄暗さの中でご覧いただきました。
 
白い着物は難しそう、、と思われがちです。
しかし、どなたにも顔映りがよく、張り詰めた白ではない包容力のある豊かな色で、ちょうど今月、6月の誕生石は真珠ですが、真珠の装身具はどなたをも品よく引き立てるように、この着尺も相通じるものがあるように思いました。自然のなせる技です。

これからしばらくは緑を濃くしていく庭木を少しずつ染めながら在庫の糸をもっと増やしていこうと思います。
植物から引き出せる色の幅を広げていきます。
白の中にも無数の白があるように植物と紬糸(絹)が醸し出す生きた色の世界を極め、それを生かした織物を織れたらと思います。

今後も堅牢で美しい現代感覚の紬織りをめざして日々精進してまいります。

今後とも宜しくお願い申し上げます。





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櫻工房展「紬の会'17―着る愉しみ」お知らせ その3

2017年05月24日 | 紬の会
 
                桜染め縞単衣着物「野薔薇」+灰緑段帯「緑蔭」

先日の大塚文庫展で着ておりました、桜染め縞単衣着物「野薔薇」は織で使う経糸で洒落紋を入れていただいたものです。
野趣のあるバラにしてくださいと10色ほどの糸をボール紙に巻きつけ職人さんにお渡ししましたが、快くお引き受けいただき、紬として違和感ない感じで上がってきました。

着物の地糸は桜のアルミ媒染による赤みを含んだ黄茶で、細い縞は灰汁媒染による赤茶で織り出したごくシンプルなものです。
タテ・ヨコ節の少ない玉糸だけで織った試織用の着尺を自分用にしました。
バラは春、秋、二度咲きますのでサラッとした春、秋単衣にしています。
真綿系が普段は中心ですが、こういうのもまたやってみようかと着てみて思いました。

 
工房の桜の若葉もいつの間にか鬱蒼として木蔭を作ってくれています。

「緑蔭」と題した帯は、細めの真綿紬糸と太い節糸を使い、平織りと七子織の段です。
着尺を織った後に帯を織れるよう長く整経したものです。
この帯はグレーとベージュの組み合わせで何気なくて気張らずに様々な紬に馴染んでくれてこころ強いです。
帯芯が薄めの仕立てで始めは締めにくかったのですが、手が慣れたのかそれなりに締めやすくなってきました。
ちなみに本体の着物は単衣に仕立て、お客さまの元へ。この時期お召いただいてますでしょうか?
ホムページの着姿ページを少し更新しておりますのでこちらもご覧ください。

紬も様々な糸使い、撚糸、練り加減で四季を通して創ることも出来ます。
ただ、経てに生糸(絹糸)だけの紬(?)を織ることはしませんが。。。

礼装や、いわゆる染めの生地と違い、洒落着の紬に関しては一枚の単衣着物を帯を替え、小物を替え、襦袢を替え、羽織を替え、長く着て愉しむのもよいことです。
ただ、紬は染生地以上に糸質、太さ、織密度も様々です。
生地によって色によっては、袷向き、春秋単衣向き、3シーズン着られる単衣向きなどそれもいろいろです。

この気候変動の中、未だに単衣はいつから?などの決まりごと??にこだわっているのは、生地質を見ていないのではないのでしょうか?
洋服でも地厚の麻のシャツは重ね着などして長いシーズン着ることが出来ますし、麻と言っても様々です。
洋服の感覚も参考になります。五感と季節感と大事ですよね。(^_^;)

今週末からの工房展「着る愉しみ」ではこんなことも含め、いろいろお話ができればと思います。
ご予約はこちらから。

※28日(日曜)の4時頃から軽くビールやお茶など飲みながら「紬談義」(会費1,000円)をしませんか? (展示スペースはこの時間もご覧いただけます)
こちらも予約フォームから「紬談義」明記の上、お申し込み下さい。


桜の木の根元にある楚々としたヤマアジサイも花を咲かせてきました。
梅雨入り前のひと時、ご来房お待ちしております。(*^^*)





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櫻工房展「紬の会'17-着る愉しみ」お知らせ その1

2017年05月16日 | 紬の会


櫻工房展「紬の会'17-着る愉しみ」は今月27日(土)~6月1日(木)までです。

こちらでは作品をご覧頂くだけではなく、上質の紬を着ることに関してのご相談ごとも受け付けます。
一人ひとり、着物に関しての状況、思いもいろいろだと思います。その方のニーズにあった「着る愉しみ」をご一緒に考えていければと思っています。
そのことについて少し例を挙げご説明します。

先日紬塾の方から、人から頂いた小紋の着物を「自分で着物として着ることはないけれど、どうしたらよいか・・」という相談を受けました。
その方が持ってらっしゃる草木染めの単衣紬に、柄いきとしては合いそうな感じでしたので、ごく薄い色をひと重ねしてクリアすぎる生っぽい色を落ち着かせ、単衣羽織に仕立てることを提案しました。
ただ、着物から羽織へ仕立て替える場合は襟に剥ぎができます(上の写真)。


ごく淡い赤味の白茶(柿の枝で染めたような)を掛けてもらっただけですが、真っ白だったところも浮かなくなり、濃いピンクも落ち着き、悉皆の方はこんな少しの違いでいいのか心配されていましたが、ちょうど良い結果が出ました。掛けると掛けないでこれは大きな違いです。ご本人も初めての単衣羽織にとても満足されているようでした。肩すべりは着物に付いていた八掛を使いました。八掛としてそのまま使うことはなさそうということでしたのであえてそうしました。
解き、洗い張り、染めで20,000円ぐらいでした。後は仕立て代がかかります。

眠っている着物も生地の傷み(絹は湿気で傷んでいる場合があります)などがなければ、物によっては染め替えたり、そのまま別のものにしたり、最善策を検討してご自分が納得されていくことが大事だと思います。

親のものも、頂きものも、リサイクルのものもそのままではなく、ひと手間掛けていくことが大事なことだと思います。不思議に布に命が蘇り、自分のものとして、生まれ変わってくるように思います。命ある自然素材を纏うのですから。

作り手として、上質な素材であるか、生地質や染に関してもアドバイスもできますので、悉皆屋さんへ持って行く前の相談としてご利用下さい。

また、取合せのご相談も承ります。親の代の着物や、産地の着物に現代感覚の帯を合わせることですっきりした新しい風が抜けることもあります。こちらのページに少し紹介しています。

先日、40歳の記念ということで、お手持ちの産地の単衣着物に私の帯を合わせてくださる方がありました。人生の節目に選んでいただき、とても光栄に思います。子供さんも3歳になられ、なかなか袖を通せなかった着物もこれから着ていけそうだと明るい表情でおっしゃられていました。(^ヮ^)

着物初心者の方は着方についてでも構いません。
半幅の結び方だけ教えて欲しい、名古屋帯の結び方をもう一度おさらいしたいなどのポイントレッスンも対応します。

そして着物の寸法の見直しもご相談下さい。採寸方法なども着易い着物をとことん着ることを目指している和裁士さんの指導も受けております。

初めて仕立てる方は、どうしても大きめ、長めになっているのが一般的な仕立てですが、余分な布の皺の始末をしなければならず、着付けに時間もかかったりして着ることを挫折してしまうケースもあります。
初心者こそ仕立ても無駄のない寸法、着付けもシンプルな方法でなければならないと思います。
紬のような滑らない生地質のものは、誰でも自然で楽に着ることができます。

ヘンプ肌着(肌襦袢、ローライズステテコ)、ヘンプ汗取り(蚊帳生地タオルでバイアスに縫う)、洗える長襦袢(絹、麻)のご相談なども承ります。
ヘンプステテコMは残りわずかとなっております

これから着物を始めようか・・何から揃えていけばいいのか・・など何でもご相談下さい。
もちろん新しいものも買っていかなければならないのですが、、、すべてを新品ばかりで揃えるともいかない場合もあります。質は落とさず、賢く、センスよく、無駄なくその方に合った着る愉しみを一緒に考えることができればと思います。
着物の奥が深いところは着るだけが愉しみなのではなく、取合せ、仕立て替え、とことん使う愉しみもあります。何歳からでも始められます。人生も豊かになることは間違いありませんので、着やすい紬から始めましょう!!

会期中は30分~1時間(2,000~3,000円)でポイントレッスン、相談事のみにも対応いたします。
会期中以外でも相談は受け付けております。
ミニ紬塾@工房版も参考までご覧下さい。


予約専用フォームを作りましたので、そちらからご都合の良い日時をお知らせ下さい。
ご相談ごとのある方は内容を備考欄にお書き添え下さい(メールでも構いません)。
駐車スペース1台分ありますが、お車の方はその旨もお知らせください。
ご予約時に折り返し、鶴川発のバスの時間や道順をお知らせいたします。
タクシーですと1,000円ほどです。
不明な点などもお気軽にお問い合わせください。



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「紬の会'17-着る愉しみ」展 (大塚文庫)終了しました

2017年05月09日 | 紬の会

                   会場入口に展示していた公募展へ出品していた頃の作品で着物の袖部分

昨日、自由ヶ丘の大塚文庫に於いての「紬の会'17-着る愉しみ」展が無事終了しました。
ご来場下さいましたみなさまありがとうございました。
サブコーナーへご出品頂きました林まさみつさん、小川郁子さんにも心から御礼を申し上げます。

今回もドラマチックな場面などがありました。また初めてご覧いただく方もあり、有意義な時間を共にさせていただきました。

会場の様子などのスナップを幾つかあげておきます。

また5月27日~6月1日まではいつものように「紬の会」の櫻工房版展示と着物に関するさまざまな相談事など承りますのでこちらへもご来場下さい。詳細は後日お知らせします。



林さんの竹バッグと大塚文庫玄関ポーチにて。着物生地を傷つけけたりしない丁寧な作りで美しさと安心感があります。


小川郁子さんの新作帯留をさせていただいて・・


カッコイイ!!です。このカットは難しかったとのことでした。


ミニ紬塾は1時間半以上の濃厚な内容となりました。 
障子越しの光に慣れてくると暗さをかんじません。落ち着いて集中して話をすることが出来ました。
戦国時代に茶の湯が尊ばれ、小さな空間で亭主と客が向き合い、多くを語らずも気持ちのやり取りをしていたことが忍ばれます。
一座建立でした。

取り合わせの話では茶室の取り合わせも参考にさせてもらいながら着物の日本的な取り合わせワークショップをしました。
みなさん真剣に考えてくださいましたが、同じものはなく、とても良かったです。


予定外で最後に笹山さんがさらに現代美術における用と美の考え方や、ジャコメッティの初期の作品を例にとって説明してくださいました。重い作品集をジャコメッティの彫刻のように細い体で持ってきてくれて、この方は本当に工芸の本質を一般の方に伝えたいのだと改めて思いました。
このプラスαのこの時間もとても良かったです。


ミニ塾へ参加くださった方が私の紬を着てきてくださいました。帯揚げ、帯締(糸染)も私の作です。更にはずっと以前に買っていただいた出袱紗と小袱紗までわざわざお持ちくださり、写真を撮らせてもらいました。若かりし頃の力を感じました。


初めてご覧頂いた30代の方が「ほんとうに綺麗」と自然な色や風合いに感激されていましたので、肩にかけて更に身につけた時の目線でもご覧いただきました。


お茶のお稽古の帰りに素敵なお召し物で夕方ご来場くださった方には外光で布の見え方を確認していただきました。
光によって随分見え方が違いますので驚いておられました。


座り込んで布と近づいた目線でご覧いただきました。


笹山さんがオニタビラコを活けてくれました。花器は瀬沼健太郎作、卓布は中野作です。


日を替えて青もみじと。


花/笹山央 花器/松原成樹 卓布/中野みどり


一日だけ袷の紬を着ました。暑かったので襦袢は半襦袢にしました。
帯は御所解文様八ツ橋。杜若とともに桃、松、笹などが配されています。
しかし紬の袷は5月はもう着れませんね。。。


引き続いての櫻工房展も楽しみにお出かけ下さい。詳細は後日。


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夏紬と吉野格子帯―「中野みどり 紬の会’17 」お知らせ2

2017年04月29日 | 紬の会


前記事の「紬の会'17」のお知らせで挙げました写真の杏染夏紬「風薫る」と吉野格子帯「草若葉」について少し説明いたします。

夏紬は半精錬の玉糸で織ったもので、サラッとしていて、ハリ感があります。ただ、全くの未精錬と違って堅すぎることはありません。
タテ・ヨコ密度のバランスをとっていますので、ドレープもきれいにでます。
古くから絹のセリシンを残した堅い糸も人は上手に活かしてきました。ただ、シワにはなりやすいので、砧打でハリ感の微調整をして身体に馴染やすくはしてあります。

薄い緑の縞の部分は生け垣などによく植えられている五加木(ウコギ)の枝葉を染めたものです。緑系は堅牢度が低いので何度も染め重ね最終的に落ち着いた色です。
縞の中に更に細かいランダムな縞を配しています。繋ぎ糸などもこっそり入れてあります。無作為な感じの作為、大好きです。^_^
やや透け感もありますので6月下旬から9月初旬までの着用期間となります。
上質の夏帯と合わせていただくとかなりよそ行きな感じになります。
落ち着いた上品な大人ピンクです。


小川郁子さんの切子帯留と合わせた吉野格子帯「草若葉Ⅰ」は写真で色を再現するのが難しく、色はうまく出ていませんが地色は緑味のベージュです。見た目に重みはありますが、紬地ですので江戸小紋やお召、無地感覚の紬などと合わせて頂けます。


盛夏を除いてお使いいただけます。もう少し華やぎのあるものも織っています。
種々の草木で染めた微妙な色をぜひご覧ください。

小川さんの帯留も現在製作中で搬入ギリギリになると思いますが、私の紬に強すぎず弱すぎず互いの存在が響き合います。
現代の工芸として、小川郁子×中野みどりの取り合わせをぜひご覧いただきたいと思います。





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「中野みどり 紬の会’17 – 着る愉しみ 」お知らせ その1

2017年04月18日 | 紬の会

                             杏染夏紬着尺「風薫る」、竹バッグ(林まさみつ)

「紬の会'17」のお知らせです。
連休中に自由ヶ丘の大塚文庫で下記の通り行います。
5月下旬には櫻工房内でも行います。

この紬の会の後、染の仕事などに専念します関係でかたち21企画の展示会は暫く未定となっておりますのでこの機会にぜひご覧ください。

この「紬の会'17」では夏ものから、単衣、袷の新作を中心にご覧いただきます。
また取り合わせの愉しみとして、現代感覚にあふれた江戸切子の世界を拓いている小川郁子さんには帯留を、別府の竹細工の林まさみつさんには堅実な職人技をみせる竹バッグを私の紬に合う感じでお作りいただき出品してもらいます。

ミニ紬塾も開催いたします。「用と美と紬」をテーマとします。
自然素材が持つ美しさを、人が使う文化を踏まえ生かして布にしていくための秘訣などを話します。
非公開の織りの映像もご覧いただきます。
紬塾に今まで参加されたことのある方もお申し込みいただけます。

連休中のお忙しい中ではありますが、ぜひご覧いただきますようご案内させていただきます。
 
また5月下旬の「紬の会'17」櫻工房版では着物を着る上での様々なご相談事も承りますので、初めての方もこの機会にぜひお出かけ下さい。また近くなりましたら詳細をお知らせします。

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於・大塚文庫 
2017年5月5日(金) – 5月8日(月) 10:30 – 17:30 (最終日16:00まで)

【出品品目】
着尺 帯 夏着尺・帯 ショール 帯揚 帯締 ヘンプ肌着 紬×麻のれん 袱紗 他
竹バッグ(林まさみつ) 江戸切子帯留(小川郁子)

【ミニ紬塾】
「用と美と紬」
堅牢でありながら身体に馴染み、繊細で自然な紬はどのようにして作られるのか。
織りの映像も交え、糸や植物の色についても解説します。
また、着こなしをより愉しむための日本的取り合わせについてもお話します。

日時:5月7日(日) 11:00 – 12:30 (10:30受付開始)
場所:大塚文庫茶室
参加費:3,000円
定員:5名 ※要予約(下記リンク先からご予約下さい)


於・櫻工房 
5月27日(土) – 6月1日(木)
※ご予約の上、ご来房下さい。

[予約・お問合せ・アクセス]
かたち21→こちら
※メールにお名前、お電話番号を必ず明記してください
※katachi@mbr.nifty.comからのメールを受信できるように設定の上、送信して下さい






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「紬の会’16―冬の装い」終了いたしました

2016年12月15日 | 紬の会
「紬の会’16―冬の装い」櫻工房展示も終了いたしました。
ご来場、またお力添えをいただきましたみなさまありがとうございました。


工房内では午前中の冬の日差しが座敷の一番奥まで差し込んでいました。
そんな中で草木の色や節のある立体的な紬の風合いを視線や光線をさまざまな角度に変え、生き生きとしたものの命をご覧いただきました。

お手持ちの着物に帯や小物を取り合わせてご覧頂いたりもしました。
自然とものと自分とのせめぎあい・・・時間をかけ逡巡し、自分と真摯に向き合い出会いを確かなものにする。。。

創り手は本当にいいものとは何かを一生をかけ追求し、自然物がそこにあるように、そしてそれをも超えて自然体な創作物を提示する。ただそれだけに命をかける。

これからの制作に向け、ご来場のお客様から静かに、そして多くの力をいただきました。

また次の機会もご期待に添えるよう精進してまいります。ありがとうございました。

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