「パティシエになりたーい!」ブログ。

元パティシエ・オペラのお菓子の話やらオタクっぽい話やらのごちゃ混ぜブログ。

花束と、涙

2012-07-01 23:44:21 | きょうのできごと
…どうすんだ、これ。

うちにこんなに花入る花びんないよ…?

一番右のん、抱えてみて、重さにびっくりした。こんな花束、初めて持ったわ。
こんなん、いくらくらいするんやろう…(すみません真っ先にこんなんで)。7千円、じゃ足りないな…1万円くらい?
お花、時々買うようになってわかったけど、一輪とか二輪とかではそんな高く感じないけど、やっぱり花束、ってなると…結構かかるんだよねえ。
金額指定して花束作ってもらうと、結構小さく感じたりするもんなー。

推定1万円(以上?)の花束。
すごいな、と思った。金額がすごいんじゃなくて、その、「想い」が。
それだけの花束を贈ろうと思う、気持ちが。

いや、うちじゃないんですけどね。もらったの。母です。



今日はとあるコンテストを見に行った。
結果発表の時、優勝した人が泣いてた。入賞できなかった後ろの人も、泣いてる人がいた。
「それだけの想いをこめてたんだな」と思った。

高校の頃、吹奏楽部の一つ上の先輩…指揮者の先輩が、…演奏会のアンコールとかで指揮しながら涙を流していたのを、思い出した。
うちが泣くときみたいに、感情の昂ぶりを隠しもしないでぎゃんぎゃん泣くのとはまた全然違った涙だった。指揮はちゃんと続いていたしね。
同じ学年の友人がこんな風に言ってた。
「先輩は、そこまで本当に一生懸命に努力して、気持ちも入ってるから…本番であんな風に思わず涙が流れるんやろうな。」
なるほどなと思った。
だからあんなに綺麗な涙なんだ。
うちは…ビブラフォンが演奏できなくなるほど泣いてたことならある。先輩たちが卒業する演奏会で。それが寂しくて、嫌で、悲しくて。
だけど…あんな風に、あの先輩のような気持ちで涙を流したことって、あるだろうか?
あったのかもしれない。
…でも今は思い出せない。
ただ、ここ数年は確実に、「ない」って言える。

手に入れられなかった時に涙を流すほどに、
…手に入った時に涙を流すほどに、
欲しいと思うものはもうなくなってしまったんだろうか。
そのために死にもの狂いの努力をしたり、
歯を食いしばってしがみついたりとか、
全然してない気がするけど、…そういうものはもうなくなってしまったんだろうか。

嬉し涙も、悔し涙も、同じように羨ましく思った。
でももらい泣きとかは全くなく、冷静に過去の事を思い出したりしていた客席の私。


母は入賞できなかった。でも泣いてはいなかった。
…と、思うけど。ちょっと席が遠かったので、本当のところはよくわからない。
涙ぐむくらいはしていたのかもしれない。
それくらいは努力し、入れ込んでいた。



母の今日の、今日までの努力を称える花束は、
私が今まで抱えたことがないくらいの重さだった。

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