村上春樹さんの「ねじまき鳥」をかなり真剣に読んでて…ふと顔を上げると結構時間が経っていて、図書館にいる人もだいぶ少なくなっていた。
テーブルには、私を含めて三人しかいない。
人が少なくなったことで、それこそ壁一面の本棚に本がびっしり詰まってて、それが延々続いてる…という図書館の様子がよく見えるようになってた。
当たり前なんだけど…あらためて、すごい風景だな、と思った。
心が騒ぎます。写真に撮りたいな、と思った(もちろんダメなのでやりませんけども)。
そういやニコニコで昔、世界の図書館?の写真をスライドショーにして見せてくれる動画があった気がする。あれも…すごかったなあ。お城みたいな建物の、壁にびっしり本!ですよ。ハリポタの世界…!(←イメージです)
今日、バイト終わってから図書館に行くんです、という話をしたらお姉さんに「勉強?またなんか試験受けるの?」と聞かれた。
…ほんまや、うち、なんで図書館行ってるんやろ?
普通は図書館って…まあ、本を読みに行く、っていうのと…うちみたいに決まった日に「通う」なら、「勉強」ってことが多い…んだろうなあ。実際、同じバイトにいる大学生はかなり勉強のために通い詰めてるって言ってたし。
…先週は行かなかったけど(京都検定の直前すぎたので)、その前とそのもひとつ前は、確かに私も勉強をしてた。静かで、気が散るものがない空間は、勉強するのに適しているんだろう。
…でも私は今日も行った。いつも真っ先に向かう小説の、村上さんの棚のとこに、今日はねじまき鳥があったのだ。だからそれを抱えて…いきなり腕が辛くなりつつも、決まった道筋を辿るように次はお菓子の本の棚へと向かう。そこで何冊かさらにピックアップして、机のところで読んでいた。お昼過ぎに来たのに、気がついたらすっかり夕方だった。そこで周りを初めて見渡しながら、何をしに図書館に来ているのか考えているのだ。
同じテーブルに残っている人は、どちらも「勉強」をしにきているようだった。あまりちゃんと見てなかったけど、私と同じくらいか、それ以上にこの席に座ったままなんじゃないだろうか。
二人とも真剣に、本を読み、ノートに何か書いていた。
一人は結構年配の方だった。料理の専門書を真剣に読んでいる。
…ああ、いろんな人生があるもんだな、と思った。みんながそれぞれ、違うことに真剣だ。
…私が抱えてくる本はいつもジャンルごたまぜで、きっと周りの人にも「この人は何をしに来てるのか」っていうのがわかりにくいんだろうと思う。
お菓子の本も読むし、村上春樹さんの小説も読むし(アレ?限定なの?)、はんけしの本も読むし写真の撮り方の本も読むしスタイルシートの本もフラッシュの本も……。
興味のあることが多すぎて、それの全てをもっとよく知りたい。
…私は、私の、そういう知識欲を確認するためだけに来ているのかもしれない。
だって、そんなにたくさんのことはできないのはわかりきっている。
だからせめて、知識としては持ちたいと……ん?
私の強みは、休憩も息継ぎも読書でまかなえるというところだろうか。
気分転換に外に出る必要がない。手元にいくつかのジャンルの本があるだけで、ずっとそこに座っていられる。
一つでも多くの知識を。一つでも多くの言葉を。
役に立つか立たないかじゃなく、それを手に入れることが快感だから、
私は図書館に行く。
…やっぱり普通の人に説明できる理由じゃないな、これ。長いし。
ねじまき鳥の本に、前借りた人のメモが挟まっていた。
普通のメモ。…なんだろう。意味はよくわからない。印象的な言葉だったのか(でもねじまき鳥には多分出ない言葉だしなあ)、単に用事を忘れないためのキーワードなのか。
ああ、ここにも誰かの人生がある、と思った。
このメモをこの本に挟んだまま忘れてしまった人、机で真剣に勉強する人、本棚の間を巡り、手に取る一冊を探す人…、どれも、それぞれ。
…それにすら興味が持てたら、さぞ人生はおもしろいに違いない。
でも、…私はまた自分の前の本に目を落とす。とりあえず「ねじまき鳥」の世界に戻るのだ。役に立つか立たないかじゃないのだ。
テーブルには、私を含めて三人しかいない。
人が少なくなったことで、それこそ壁一面の本棚に本がびっしり詰まってて、それが延々続いてる…という図書館の様子がよく見えるようになってた。
当たり前なんだけど…あらためて、すごい風景だな、と思った。
心が騒ぎます。写真に撮りたいな、と思った(もちろんダメなのでやりませんけども)。
そういやニコニコで昔、世界の図書館?の写真をスライドショーにして見せてくれる動画があった気がする。あれも…すごかったなあ。お城みたいな建物の、壁にびっしり本!ですよ。ハリポタの世界…!(←イメージです)
今日、バイト終わってから図書館に行くんです、という話をしたらお姉さんに「勉強?またなんか試験受けるの?」と聞かれた。
…ほんまや、うち、なんで図書館行ってるんやろ?
普通は図書館って…まあ、本を読みに行く、っていうのと…うちみたいに決まった日に「通う」なら、「勉強」ってことが多い…んだろうなあ。実際、同じバイトにいる大学生はかなり勉強のために通い詰めてるって言ってたし。
…先週は行かなかったけど(京都検定の直前すぎたので)、その前とそのもひとつ前は、確かに私も勉強をしてた。静かで、気が散るものがない空間は、勉強するのに適しているんだろう。
…でも私は今日も行った。いつも真っ先に向かう小説の、村上さんの棚のとこに、今日はねじまき鳥があったのだ。だからそれを抱えて…いきなり腕が辛くなりつつも、決まった道筋を辿るように次はお菓子の本の棚へと向かう。そこで何冊かさらにピックアップして、机のところで読んでいた。お昼過ぎに来たのに、気がついたらすっかり夕方だった。そこで周りを初めて見渡しながら、何をしに図書館に来ているのか考えているのだ。
同じテーブルに残っている人は、どちらも「勉強」をしにきているようだった。あまりちゃんと見てなかったけど、私と同じくらいか、それ以上にこの席に座ったままなんじゃないだろうか。
二人とも真剣に、本を読み、ノートに何か書いていた。
一人は結構年配の方だった。料理の専門書を真剣に読んでいる。
…ああ、いろんな人生があるもんだな、と思った。みんながそれぞれ、違うことに真剣だ。
…私が抱えてくる本はいつもジャンルごたまぜで、きっと周りの人にも「この人は何をしに来てるのか」っていうのがわかりにくいんだろうと思う。
お菓子の本も読むし、村上春樹さんの小説も読むし(アレ?限定なの?)、はんけしの本も読むし写真の撮り方の本も読むしスタイルシートの本もフラッシュの本も……。
興味のあることが多すぎて、それの全てをもっとよく知りたい。
…私は、私の、そういう知識欲を確認するためだけに来ているのかもしれない。
だって、そんなにたくさんのことはできないのはわかりきっている。
だからせめて、知識としては持ちたいと……ん?
私の強みは、休憩も息継ぎも読書でまかなえるというところだろうか。
気分転換に外に出る必要がない。手元にいくつかのジャンルの本があるだけで、ずっとそこに座っていられる。
一つでも多くの知識を。一つでも多くの言葉を。
役に立つか立たないかじゃなく、それを手に入れることが快感だから、
私は図書館に行く。
…やっぱり普通の人に説明できる理由じゃないな、これ。長いし。
ねじまき鳥の本に、前借りた人のメモが挟まっていた。
普通のメモ。…なんだろう。意味はよくわからない。印象的な言葉だったのか(でもねじまき鳥には多分出ない言葉だしなあ)、単に用事を忘れないためのキーワードなのか。
ああ、ここにも誰かの人生がある、と思った。
このメモをこの本に挟んだまま忘れてしまった人、机で真剣に勉強する人、本棚の間を巡り、手に取る一冊を探す人…、どれも、それぞれ。
…それにすら興味が持てたら、さぞ人生はおもしろいに違いない。
でも、…私はまた自分の前の本に目を落とす。とりあえず「ねじまき鳥」の世界に戻るのだ。役に立つか立たないかじゃないのだ。
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