おとといガーナの板チョコを大量に買ったときに、売り場に小冊子みたいなのが置いてあったんだよね。「ガーナで作る手作りお菓子」っていう。9点も載ってて意外にすごい。
でもスペースの都合上、レシピがめっちゃ簡単に書いてある。
一番難しそうな「ガーナショートケーキ」(チョコクリームといちごでデコレーションしてある)も、工程の数たったの4だもん!そのうち1つは型の準備だ。
1.型の準備
2.スポンジを作ってオーブンに入れる
3.チョコのクリームを作る
4.組み立てる
これだけ。これがそれぞれ2行(約60文字)で説明されているだけ。
ちょっと感動してしまった。これ見てたらお菓子作りって難しくないんだよ!って思う。だって嘘じゃないもんね。確かにこの4工程で、チョコケーキができてしまうんだから。
ただ、これだけだと、失敗してしまう人は多いかもなあ…とは思う。
出来にこだわらなければ、完成させるのは可能かもしれないけど、写真みたいにうまく作るのは難しいだろうなあ。
…慣れていない人はね。
慣れてる人はできるだろう。私もできます。
その違いは何か。
「レシピの行間」が読めるか、どうか。その違い。
簡単に書いてあるレシピの行間…、「書いてないけど当たり前のこと」を自分で読み取らなくちゃいけない。湯せんをした方がいいのか、冷やした方がいいのか、どこまで泡立てるのが正しくて、どこまでいったら行き過ぎなのか。
もちろんこれは、知らないと出来ない事。
だから、知らない人には不親切なレシピだといえる。
だけど、じゃあなんで、こういうものが存在するのか?
「これならできそう」ってまず思ってもらわなくちゃいけないから。
想像してみよう。この小さい冊子にびっちり細かい字で数々の注意や、してはいけないことが書き込まれていたら…作ろうと思うだろうか?
否。
レシピ書いてる人だって、別に失敗させようとして簡略化してるわけじゃない。本当は詳しく書きたいけど、あまりうるさく書いてあると敬遠されかねない…。こういうのって、さじ加減がすごく難しそうだ。
たとえば私は、お菓子はかなり作ったことがあるけれど、料理はほとんどしたことがないので、簡単レシピとか読んで「ああホントに簡単だー!」って思うことはあるけど…それでも上手くいかないことも多々。当然だ。私は料理のレシピの常識をあまり知らないから、行間を読むことが出来ないんだ。だから失敗する。
お菓子のレシピは、それぞれいろんな人向けに書かれている。この小冊子は子供さんにも読まれることを前提に作られているんだろう。初心者向けだったら細かく注意が書いてあったりする。でもそもそも難しいことを全て省いた末に「初心者向け」としてある本もある。逆に、難しめの本だってそうだ。詳しく解説してあることもあるが、あまりに当然のことははしょって書かれる場合だってある。
やっぱり繰り返すしかないんだろう。どんなレシピがやってきても、その行間を読めるようになるには、たくさん本を読んだりたくさん作ったりすることが必要不可欠だ。
…ということは、それさえできればうちだって料理ができるんじゃないの?
それを期待して「調理以前の料理の常識」を読む私…。へー、さしすせそのそって味噌なんだー。(お前そこからか)