先程、ヤフージャパンより配信されたニュースの中で、
『 小室さん親子「5つの経済的問題点」
最大の懸念は皇室とのつながりを利用した資金集め 』、
と題された見出しを見たりした。
私は東京の調布市に住む年金生活のまもなく77歳の身であるが、
皇室の眞子さまの婚約に関してテレビのニュースなどで、
或いは雑誌の記事を少しばかり読みながら、憂いたりしてきた・・。
こうした心情を秘めてきた私は、評論家の八幡和郎(やわた・かずお)さんが
『週刊新潮』の2021年9月11日号に寄稿され、
関連の【 デイリー新潮 】に於いて、9月11日に配信され、
無断であるが、転載させて頂く。
《・・小室圭氏と眞子さまの結婚について、
私はもっとも早くから、疑問を呈して意見を発表してきた一人である。
【写真を見る】「小室圭さんと父」のツーショット写真も “行きつけ”の軽井沢にて
眞子様と小室圭氏のロマンスが公になったのは、
2017年5月16日にNHKニュースで、秋篠宮家と近い記者が
「秋篠宮ご夫妻の長女・眞子さま 大学時代の同級生・小室圭さんと婚約へ」
と特ダネとして発表したときである。
しかし、その直後から、小室圭氏と母親の佳代さんについて、
様々な問題があるという情報を聞いたので、一週間後に、
「女性宮家など論じるなら、厳正に精査が必要だし、
そうでなくとも皇室の親戚として、公の場に出られることが多いはずだから、
慎重に進めるべき」とSNSで問題提起をした。
間もなく「週刊新潮」が、父親の自殺事件を書き、
12月には「週刊女性」が、「小室圭さん母『400万円』借金トラブル」を報道している。
それからというもの、「400万円問題」が、話題の中心になったのは、
当初は、小室氏本人について攻撃するのには、遠慮があったからで、
小室自身氏も深く関与しているとはいえ、母親の問題だというので扱いやすかったからだ。
ただし、これは、小室家が謝って、示談すればすんだのに、
無理な弁解をしたので、こじれた一過性の話である。
本当の問題は、小室圭氏が皇室と縁続きになることで、
これから皇室にさまざまなダメージを与えねない懸念が多くあることだ、
と私は指摘し続けてきた。
皇族女性の結婚相手は、かつては、旧華族に限られていた。
最近では、紀宮清子様や高円宮絢子様の相手のように、
裕福な家庭に生まれたエリート・サラリーマンではあるが、
庶民出身の男性も出てきていた。
ただ、彼らは、皇室とのお付き合いにおいても、不安はなさそうである一方、
生活態度も堅実で、皇室と縁続きであることを使って、
経済的利益を得ようということもなかった。
だから、いま話題になっている、皇籍離脱の時に支払われる1億何千万円かの一時金も、
元皇族としての品位を保つための足しにしてもらうという趣旨でよかった。
ところが、小室圭氏の場合には、
これまで心配しなくてもよかったことが、何もかも心配になるのである。
小室母子の問題を整理すれば、以下のようになる。
(1)経済基盤が弱く、負債がかなりありそうである
(2)収入や財産と比べ、著しく不相応な贅沢を繰り返してきた
(3)お金が足りないと、かなりイレギュラーな手法で補填してきた
(4)圭氏は無収入で、今後の見通しもついてない
(5)皇室とのつながりを集金に使うことを、厭わない懸念がある。
小室母子の住むマンションは、父親が自殺したときにローンは生命保険でカバーされ
佳代さんの名義になっているほか、圭氏には、祖父母からの相続もあったようだ。
生活は、遺族年金を主にして、佳代さんが勤務する洋菓子店の給与で補ってきた。
この経済状態は、堅実な生活をすれば、
圭氏に大学を卒業させるくらいは、さほど難しくないものだった。
ところが、国立音楽大学附属小学校、インターナショナルスクール、
私学でも授業料が高い部類のICU、短期の米国留学、アナウンス学校など
大富豪でも滅多にしないような非常識な学業を修めた。
大学卒業後には、三菱UFJ銀行に就職したものの短期で退職し、
安月給で法律事務所のパラリーガル(弁護士の業務を補助する要員)をしながら、
一橋大学大学院で経営学を学んだ後、アメリカのロースクールに学んだが、脈絡がなく効率の悪いキャリアだ。
当然、経済的に立ちゆかないから、佳代さんの婚約者などから資金援助を受けたり、
祖父が自殺したときの相続交渉に、暴力団とかかわったと自ら称する人物を立てたり、
遺族年金の不正受給を婚約者と策したり、労災を受給しながら別のところで働いたと指摘されたりしたし、
現在も更衣室での怪我を理由に労災を申請して係争中でもある。
いずれにせよ、佳代さんの借金のほかに、
圭氏の国立音大附属小学校の奨学金が返済されていないというし、
今回のアメリカ留学中の生活費は、渡米前にパラリーガルとして勤務していた
法律事務所から貸与されているそうで、返還義務がある。
法律事務所が返還を求めないのは、事務所のコンプライアンス上ありえない。
圭氏は、これまで無職の学生であった。
ニューヨーク州の司法試験に合格すれば、アメリカでの法律事務所で働けるが、
フォーダム大学のような中クラスのロースクール出身では、
一流どころの事務所に就職出来ることは希である。
アメリカの弁護士資格は、日本より簡単に取れるから、
高収入を補償しないし、実力主義だから、雇用は安定していない。
アメリカで、何年かの実務を経験すると、日本で弁護士活動ができるが、
アメリカ法についての係争案件だけで、日本の法廷では、弁護士活動はできない。
日米両方の弁護士資格をもっていると高収入が期待できるが、
アメリカの資格だけを持つ日本人が出来ることは限られている。
一方、小室氏は、クラウドファンディングによる集金についての研究をして
論文を発表しているようだが、元内親王の配偶者がその立場を利用しての集金にかかわり、
それを生活の糧とするなら、論外であろう。
また、それ以前に、フォーダム大学から返済不要の奨学金を獲得したのも、
眞子様のフィアンセであることを、強調してのものではないかという疑惑がある。
それが事実なら返還すべきだし、もし違うというなら、願書を公開して頂きたいものだ。
ヘンリー王子とメーガン妃の集金活動が、
英王室の評判を落としていることの、再現になるとの心配は杞憂であるまい。
また、眞子様には、これまでの例に従えば、
一億数千万円という一時金が国庫から出されるのだが、
これが、小室母子の借金の返済、今後の母子の贅沢な生活、
外祖父の扶養に充てられる畏れが高く、
それは、国庫から支出される一時金の趣旨と相容れないものだ。
一時金を、ガードマンなどセキュリティ確保の費用に充てるために使われる趣旨だという人もいるが、
普通、皇族女性の結婚でも、それなりに安全な設備の住宅に住む以上の費用は発生せず、
もし、必要があるなら警察が必要に応じ、警備しているから関係ない。
一方、ニューヨークで、二人が暮らすとすれば、莫大な警備費用が発生する。
ニューヨーク市警に日本政府から依頼するという説もあるが、
ヘンリー王子夫妻の警備を公的にすることにでも、米国人の住民の反対が強かったなかで、
非常に困難だと思う。
一時金の支払いに疑問が呈されているのは、上記のような問題があって、
制度そのものへの疑問を生じさせる危惧があるからだ。
一時金支払いをしないというのは、法的に難しいという意見もあるが、
それはおかしい。
支払わないことや辞退ができないとなれば、
明白な非行や犯罪行為をして皇室を離れるときにも払わねばならないことになる。
そういう意見を言う人は、個別裁量で額が変えられるとなると、
今後の制度運用が面倒だと思っているだけだと思う。
それなら、いったん受け取って、寄付でもしたらという案もあるという。
しかし、私は受け取らない方が、眞子様のためにいいと思う。
昨今、結婚の破綻は珍しくないが、
この無理な結婚は、普通以上に破綻の確率も高い。
そこで困るのは、その場合に、
一般の富裕な家庭なら娘が戻ってきたら、なんとか面倒を見るだろうが、
皇室では難しい。
経済援助だけでもするという余裕もないし、
また、それは、皇族に支給されている皇族費の趣旨にも反する。
一時金を出して、それでもって将来のリスクにも備えて欲しいということなのに、
小室母子が、借金返済や浪費に使ってしまったというのでは、困るのである。
そうしたときにも、一時金を受け取っていないなら、
国が実質的に何か知恵を出すことに、国民も反対しないと思う。
今回は、経済的な側面に議論を絞ったが、
ほかにもこの結婚には、問題がいくらでもある。
たとえば、最初に「週刊新潮」が報じたのは、父親の自殺だったが、
のちに、その一週間後に祖父が、一年後に祖母が自殺していることが分かっている。
どういう事情だったのか、説明を聞き、調査すべき問題であろう。
事件の可能性などと飛躍するのは、いかがと思うが、
佳代さんが、精神的に追い込んだのが
自殺の理由である可能性もあるというくらい誰でも疑うし、
そういう証言も出ているわけで、そんなことがないのかくらい確認しておいた方がいい。
結婚したのちに、佳代さんは、眞子様本人もさることながら、
両殿下などとも接触される機会が出てくるのだから、
精神的に追い込むような要求のし方をされても困る。
すでに、佳代さんから秋篠宮ご夫妻や皇室に、経済的援助を要請するとか、
陛下に会いたいというような無理な注文もいろいろあった
といわれるだけに国民としても心配だ。
さらに、もし、女性宮家といった制度を創ったり、女性・女系天皇を認めるとすれば、
たとえば、小室圭氏が天皇の夫や父になる可能性も出てくるし、
現在の妃殿下と同じ立場になるとすれば、あるケースでは、
摂政宮に就任することだって可能だ、ということも実はあるのである。
八幡和郎(やわた・かずお) 評論家。
1951年滋賀県生まれ。東大法学部卒。
通産省に入り、大臣官房情報管理課長、国土庁長官官房参事官などを歴任。徳島文理大学教授。
著書に『誤解だらけの皇位継承の真実』『令和日本史記』『歴史の定説100の嘘と誤解:現場からの視点で』など。
デイリー新潮取材班編集 ‥ 》
注)記事の原文に、あえて改行を多くした。
今回、評論家の八幡和郎さんに関しては、
ここ10数年、雑誌、公式サイトに寄稿されて、私は読みながら優れた幾多の記事と感じ、
力量のある社会難題の分析家だ、と思い深めたりしている。
今回も私は読みながら、ぼんやりと溜息をしたりして、思案してきたことが、
八幡和郎さんは、明晰記載されて、多々教示されたりした。
そして私は、眞子さまが今後、どのような軌跡を歩まれるのか、判らないが、
御両親の秋篠宮文仁親王と同妃紀子が、悲しまれないように言動をなされるように、
無力ながら祈願するばかりである。