夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

我が人生の最も愛読する本は、『サラ川』・・♪

2008-12-09 11:41:44 | 読書、小説・随筆
私は年金生活の5年生の64歳の身であり、
新聞の朝刊などは、サラリーマンの現役時代と一変し、
煎茶などを飲みながら、ゆったりと精読するのが好きである。

今朝も読売新聞を読んでいたのであるが、
政治・社会の混迷したニュースが多く、
心の節度を失くした方たちに、馬鹿なこと、と心の中で呟(つぶや)いて、
憂(うれ)いたりしていた。

今朝の新聞で思わず、微笑させられたのは、
書籍の広告で、講談社の新刊案内であった。

この中の一冊に、【『サラ川』傑作選 はらはちぶ】(定価1,050円)の解説に魅せられたのである。

【 約2万3千句から厳選した5百句で贈る、第18弾 】

「忘年会 娘ミシュラン 父酒乱」

「減っていく・・ボーナス・年金・髪・愛情」

等々、泣いて笑って年忘れ!

このように宣伝文が明記されていたのである。


この後、私はネットで、第一生命の提供に寄る【サラリーマン川柳】のサイトを開いたのである・・。

http://event.dai-ichi-life.co.jp/company/senryu/index.html

私は1時間ばかり見ていて、この人生の苦楽を改めて感じ、
そして微苦笑したりしたのである・・。


そして私は、このサイトに於いて、幾たびか『サラ川』に関して投稿してきたので、
しばらく読み返したりしたのである。



第一話  【『サラ川』、この人生に微笑みを・・♪】 
                        《初投稿日2008年2月5日》

    第一章

昨夜、第一生命が主催されている第21回の『サラリーマン川柳コンクール』で、
100選が公表された。

私はネットで知り、読みながら、微苦笑をしていたのである。

私はサラリーマンを35年間過ごし、
定年退職後の年金生活4年生の身であるが、
何かと『サラリーマン川柳』が好きで、現役時代から愛読し、
励まされたり、人生の哀歓を感じたりし、『サラ川 傑作選』の本を四冊を所有している。

私は『サラ川』は、日常の生活の優れた哲学書と思い、
限りなく人生の愛惜と確信し、ときには本を開いたりしている。

今回の投稿された100選を拝読し、
笑い、悲哀、社会に憤(いきどお)りを感じたりしている・・。

この中で、独断と偏見の多い私は、
私の偏屈な心に残った作品を幾つかの作品を転記させて頂く。


現役世代であったならば、


喫煙所 皆が何故か 情報通

         雅号・紫煙ファンテーター


この作品を感銘したのは、昨今の禁煙ブームで、
肩身の狭い喫煙者は喫煙所で煙草を喫いながら、
お互いにさりげない話をしている・・。

私は9年前に中小業の本社に勤めていて体験したことであるが、
他部署の同期の方と煙草を喫いながら、
『また・・早期退職優遇制度・・始めるらしい・・
昨夜、後輩の人事部にいる奴から・・
こっそり聞いてしまったの・・
今度は・・30名前後が秘かな目標らしい・・
明日あたり公表されるから・・
ここだけの話にしてね・・』
と同期の輩(やから)は私に教えてくれた。

このような話は、サラリーマンを長年勤めれば、
限りなくある、と今の私は微苦笑したのである。



   第二章              

次の一句は、私なりに苦慮される名句である。


定年の 延長決まり 妻元気

          雅号・うつ蝉


主人は会社人間で朝は早く、帰宅は遅い生活を40年間前後されて、
子供の養育をすべて妻にまかせ、
定年の時を迎えた。

こうした途上で、子供たちは巣立ちして、
それぞれが独立した家庭を過ごされている。

妻は妻なりの日常生活のリズムが出来て折、
主人が定年退職後、妻としてはなるべく今までの生活ペースを変えたくないのである。

料理、掃除、買物、そしてささやかな自由時間を活用されて、
ご自分の趣味の時間で過ごす・・。

こうした今までの生活ペースを、
主人が家に居て、昼食などの用意をしたり、何かと束縛されるようで、
ささやかな自由時間が楽しめないのであり、
妻としては次第に鬱積がたまる・・

このような情景を私は思い浮かべたりしている。


私達の場合は、子供に恵まれなかったせいもあるが、
定年退職の5年前に、定年後の生活設計を老後の資金も含めて、お互いに話し合った。

退職後からはどのように過ごしたいか、
この命題に基づいて、家内と徹底的に話し合ったのである。

私は退職後は自分の趣味で過ごしたく、
定年後は働かない。
そして、多少の家の手伝いをする。

お互いの趣味は尊重して、干渉はしない。
いずれはどちらかが先にたたれるので、
趣味を強く持てれば、片割れとなった時にも立ち直りも早く、
その後の歳月も充実した日々を過ごせるだろう、
と思ったからである。

但し、共通の趣味はひとつだけ共有しようとして、
家内とは国内旅行と決めたのである。


このように話し合い、
私は何よりも読書が好きなので、小説、随筆、歴史書、現代史などの本を読んだり、
文章を綴ることも好きなのであり、このサイトに綴り、投稿している。
ときには、居間のソファで映画のビデオ、DVDを観たり、
音楽をカセット・CD・DVDなどで聴いたりしている。

そして、ときたま庭の手入れをし、
家内と国内旅行に行ったりしている。

日常の肝要なこととして、私は買物を担当し、
ささやかに家内の煎茶、コーヒーの茶坊主に徹している。

年金生活の4年生となっている今、
お互いの思いやり、労(いた)わり合いを言動で表現することは、
いうまでもないことである。


しかし、寝食を30数年共にした家内でも、
ときおり日常に於いて、ボタンの掛け違いが発生するのである。

こうした折は、私は素直に、
『XXちゃん・・そう解釈していたとは・・判からなかったょ・・
俺が悪かった・・』
と家内に謝(あやま)ったりしている。

私は秘かに、負けるが勝ち、そして何より早期解決の道はこれだ、
と思ったりしている。

ただし、この方法は何回もすれば薬と同様に効果は薄れるので、
年に一回ぐらいは、
家内の前で土下座して、謝(あやま)ったりしている。

これは殆どの家庭内の難題でも、解決の効果があり、
後日、私は独りで微笑んでいるのである。



   最終章

私は年金生活の4年生の身であり、家内と2人住まいであるが、
ここ10年でまたたくまに普及した携帯電話が使えなく、
お互いに持っていないのである。


無料でも 家族間での 通話なし

         雅号・栗ポン


私は携帯電話会社の過熱競争で、電話会社のサービスの一環として、
同じ電話会社同士であれば、家族間で無料制度と解釈している。

私は子供に恵まれなかったが、家内とはお互いに会話を続けて、
30数年過ごしている。

私は現役時代を含めて、晩酌をしながら夕食を頂く時、
かって『夕刊フジ』のように夕刊専用紙があったように、
日中の出来事をお互いに話したりしている。

お互いに心に思っていること、感じたことなどを互いに発露し、
たとえ現役時代に深夜に私が帰宅し、睡眠時間が削られても、
何より重要なことを思って、
寝食を共にした結婚以来、私達夫婦は続けている。

この句は、父親と母親の会話の少なさ、
そして父親と息子、娘の会話の少なさの家庭と想像されるが、
私から見れば、余りにも淋しい父親の姿を感じ取ってしまうのである。

現代、一部の家庭で見られる状況を切取った一句と思われ、
会話の機具である携帯電話などで、
たとえ無料でも親子の会話が乏しいのは、余りに皮肉で哀しいことである・・。

今回の『サラ川』としては、古来からの川柳の意義からすれば、
私としては最優秀作品と感じている。




第二話  【サラリーマンの哀歓・・♪】
                    《初投稿日2005年8月10日》

           前章

バブル崩壊後、
日本経済の足かせになってきた企業の「雇用・設備・債務」の三大過剰問題に対し、
経営改革が行なわれてきた。

民間企業は、血のにじむようなリストラとして、
(事業の再編成)、人員の削減、銀行の不良債権処理が
過酷な程に行なわれ、自助努力の名の基で達成してきた。

この間、殆どのサラリーマンは、翻弄されてきた。
この心情を表現するのに、小説、随筆、論評は、数多くあるが、
川柳は直感的に表現できる強みがある。


私もサラリーマンの一人であったので、長年苦楽を共にした身として、
『「サラ川」傑作選』を読んだりし、
自分が置かれたい位置、会社の大幅な改革、
急速に移り変わる社会に対して、照らし合わせ、なぐさめや励ましを得た。

誰しも直接か間接で、特に2002年の初めの景気回復が始まるまで、
それぞれの方が、苦い体験をしていると思われるのである。

昨日、本屋で山田昌弘・氏の『希望格差社会』を購入した際、
『「サラ川」傑作選』シリーズで、
私が保有していないのがあったので購入した。

『平成サラリーマン川柳傑作選 ⑤』で、
1999年・2000年の傑作選から再編集された文庫本である。

あの過酷な時代を写す鏡であるので、
私なりに感動したり、哀歓、そして悲哀を深めたり、
いずれも共感できた作品を無断であるが、転記させて頂く。

尚、私は涙を浮べて、うなずいた作品も多くある。


    本章 『平成サラリーマン川柳』より、私なりの選定

《九回裏》1999年より

退(や)めよかな つぶやきなのに 送別会 
       作・ダフリン

この広い 世界にボクの 職がない
       作・泉正太郎

コストダウン さけぶあんたが コスト高
        作・四万十川信彦

仕事しろ 残業するな 成果出せ
        作・頭古風男 

家族愛 体こわして わかるもの
             作・清秋

率直で 公平無私で 出世せず
              作・寒月

リストラが あんないい人 連れて行く
               作・詠み人知らず

リストラ案 出して誉められ 「君からだ」
             作・年中夢中

ちょっとした 意識を持つと 左遷され
               作・あのね

反省会 反省はなく 盛り上がり
               作・熟女

出向者 後方からの 支援なし
               作・流人

決裁は 上司の機嫌に 左右され
              作・起案者

合併で 昨日の敵は 今日も敵
              作・石川暁

再異動 避けた上司に また出会い
              作・四苦八句



以上、私が読み返したのは5通ばかりで、特に2通は懐かしく、
あえて掲載させて頂いた。

そして5通綴った中で、今でも独断と偏見の多い私にとっては、
心に残り不滅の作品であると感じたのは、

破れてる ジーパン繕い 怒られた

                《作者 優しいばあちゃん》

うちのパパ おとなのくせに ママとねる 
     
                《作者 めだかの学校のせんせい》

この2人の作者には、私は小説、随筆を濫読してきた身であるが、
短かな言葉で人生の機敏を表現する川柳の世界に於いて、
このお2人の文才に思わず脱帽したのである。




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雨の降る前に、買物そして散策・・!?

2008-12-09 08:16:42 | 小庭の情景を眺めながら
東京郊外に住む私は、先ほどの7時過ぎから
朝の陽射しが射し込んで、眩しげに私は見つめたりしている。

しかし今朝目覚めた時は、寝ぼけ眼で雨が降ると聞いたので、
何時ごろから雨が降るの・・と一番気になっていたのである。

先ほど、地元の天気情報を報じていたが、
朝の6時過ぎは5度、9時過ぎから雨となりますが、
日中の最高気温は17度前後となり、
夜の6時は13度前後で明日の朝まで雨の一日になります。
と報じられていた。

私は平年より暖かな雨の日、と私は感じていたが、
私の関心は年金生活の5年生であるので、
雨の降り前に買物、散策をする予定なのである。

朝の陽射しを眩しげに見つめていると、
9時から雨は少し延びて昼過ぎかしら、と思ったりしている。

何より買物の時に傘を差すか、差さないかは、
両手に買物袋、或いは片手に傘と買物袋となり、格段の差があるのである。

果たして何時から降るかは、私の最近の行いの成果で判断される思っている身なので、
やはり予測通り9時過ぎからかしら、
と独り苦笑している。


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