7/19週は、月曜が「海の日」祝日休場で、3連休明け火曜からの神経質な
スタートでした。連日の猛暑をよそに調整色を強め、木曜日にかけ下値を切り
下げる展開。
注目材料は、米企業決算、FRB議長の議会証言、欧州銀行のストレステスト
(財務健全性特別検査)などがありました。 週末のストレステスト結果公表に
向け、為替の円高シフトが日本株の重しとなり、週央にバーナンキFRB議長の
「異常なほど不透明」コメントで、リスク回避の動きが強まりました。
しかし、米企業決算は 概ね好決算で、NY株式市場を下支えし、週末の欧州
ストレステストの結果発表(91行中7行が不合格)されました。大手銀行は
すべて合格し、市場の不安感が払拭され、週末にかけNY市場も反発しました。
結局、日経平均は、7/22のNY市場の大幅高を受け、為替の円安基調への
転換を追い風として、金曜日に戻りを試す展開となり、1週間で 22円上昇
(↑0.2%)し、9430円の大引けとなりました。
7月最終週の主なイベントと予定は、下記1.の通りです。
週末の欧州ストレステスト結果公表で、NY市場も続伸。為替の円高シフトの
一服で、投資マインドは、一時的に回復している状況です。
さて、来週から国内企業の4~6月期決算発表が本格化し、好決算期待はある
ものの、ここ最近の円高で、10/下期の為替設定レートや利益予想が、どの
程度になるのか、注目されます。
21日の信越化学を見ると、前日に年初来安値を更新し、株価は大幅調整を余儀
なくされましたが、決算通過をきっかけに買い直されています。他企業についても
同様な動きが出るのか、ストレステスト通過し、PBR(株価純資産倍率)1倍未満と
なる資産価値割れ銘柄や、魅力的な高配当利回り株が続出している現状もあり、
アク抜けが期待されるところです。
ただ、日本株は需給要因悪化で、戻り売り圧力もあり、リバウンドにはずみを
付ける為替の円安シフト支援がほしいところです。
7月最終週(7/26~7/30)の日経平均レンジは、9300円~9700円程度を
想定しています。
また、全体相場を見ながら、決算絡みの個別を見ていく姿勢が有効かもしれません。
1.7月最終週 主なイベントと予定
7/26
日本 6月通関ベース貿易収支
日本 花王(4452)、JSR(4185)、SMK(6798)等 各決算
日本 国際石油開発帝石 公募価格決定期間入り(~7/28)
米 6月新築住宅販売件数
豪 第2四半期生産者物価指数
日本 土用丑の日
7/27
日本 キヤノン(7751)、大和証券(8601)、JR東日本(9020)
日立建機(6305)、ヤフー(4689)等 各決算
日本 期末権利付最終日
米 5月S&Pケース・シラー住宅価格指数
米 7月コンファレンスボード消費者信頼感指数
米 米国債入札 2年債(380億ドル)
印 インド中銀、政策決定会合
米 ロッキード・マーチン、バイアコム、ブロードコム、パッカー
バレロ・エナジー、USスチール、オフィス・デポ 各決算
独 ドイツ銀行 決算
ス UBS
7/28
日本 亀崎日銀審議委員、金融経済懇談会で講演
日本 新日本製鐵(5401)、コマツ(6301)、アドバンテスト(6857)
NEC(6701)等 各決算
米 6月耐久財受注
米 地区連銀景況報告(ベージュブック)
米 米国債入札 5年債(370億ドル)
豪 第2四半期消費者物価指数
米 コノコ・フィリップス、コムキャスト、ボーイング、
ニューモント・マイニング、スプリント・ネクステル
シマンテック、イーストマン・コダック 各決算
7/29
日本 日本郵船(9101)他海運大手、東芝(6502)、エルピーダ(6665)
パナソニック(6752)、シャープ(6753)、ソニー(6758)
ソフトバンク(9984)、京セラ(6971)、日産自(7201)等 各決算
日本 終値を基準に各種TOPIXリバランス
米 米国債入札 7年債(290億ドル)
NZ 中銀政策金利発表
NZ 6月貿易収支
独 7月ドイツ雇用統計
米 エクソンモービル、アムジェン、セルジーン、ケロッグ、モトローラ
ムーディーズ、グッドイヤー 各決算
仏 サンタンデール銀行
7/30
日本 6月失業率
日本 6月有効求人倍率
日本 6月消費者物価指数
日本 6月鉱工業生産
日本 6月自動車生産
日本 6月住宅着工戸数
日本 デンソー(6902)、三菱電機(6503)、三菱重工(7011)、丸紅(8002)
三菱商事(8058)、武田薬品(4502)、オークマ(6103)、東京エレクトロン
(8035)、野村HD(8604)、東京電力(9501)等 各決算
日本 臨時国会召集(~8/6)
米 第2四半期GDP速報値
米 7月シカゴ購買部協会景気指数
加 5月カナダGDP
EU 6月ユーロ圏失業率
EU 7月ユーロ圏消費者物価指数
米 シェブロン、メルク 各決算
7/31
日本 丹羽新中国大使着任
米 米国債償還 2年債(344億ドル)
2.NY市場、為替/債券 各結果(7/23)
注目された欧州ストレステストについて。
発表前にはブルームバーグが入手したECBの文書として、ストレステストの
検査対象は保有債券ではなく取引債券の損失に限定される、ヘアカット
(担保の掛け目)は取引債券のみに適用される、などと報じられた。
市場では保有債券が対象から除外された事で、審査内容が不十分との失望感が
広がった。
欧州銀行監督委員会(CEBS)による欧州ストレステストの結果発表は、対象と
なる91行中7行が不合格だった。
市場では不合格は10行程度との見方があったことから、結果を好感する反応が
みられた。不合格行は、スペイン貯蓄銀行5行、ギリシャ農業銀行、ドイツの
ヒポ・レアルエステートの計7行だった。大手銀行は含まれていない。
7行の資本不足は総額35億ユーロだった。
EU、ECB、CEBSの共同声明では、ストレステストはEU銀行システム全体の底堅さ
を確認、と述べられ一種の勝利宣言となった。
ただ、市場には審査内容や今後の対応について懐疑的な見方も残っており、
今後の対応が注目されそうだ。http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=78807
為替相場はリスク選好ムードが支配的。
ドル円は87円台前半、ユーロドルは1.29台乗せ水準で今週の取引終了を迎えて
いる。ダウ平均は102ドル高で引けており、取引時間中には年初来プラスに転じる
場面もあった。
欧州ストレステストを無事に通過、米企業決算も好調な結果となる企業が大半で
市場からは過度のリスク回避色は影をひそめている。米国債も軟調に推移。
米国債利回り
2年債 0.576(+0.016)
10年債 2.994(+0.059)
30年債 4.016(+0.066)
23日の米国市場は、各期間で利回りが上昇した。米経済指標の発表に欠ける
中で、欧州ストレステストと米企業決算が注目された。
欧州ストレステストは対象91行中7行のみが不合格とされ、大半の大手銀行は
合格と判定された。市場に広がっていた不透明感が払拭されて、質への逃避が
大幅に後退、米国債が売られた。序盤は揉み合いだった米株式は買いが優勢と
なった。
ダウ平均は100ドル超の上昇となり、一時年始来でプラスに転じる場面もあった。
米企業決算もベライゾン、ハネウェルなど好調な結果が多かった。
また、来週に2・5・7年債入札、計1040億ドルを控えていることから利回りを
吊り上げる需要も観測された。
10年債は3%近辺へ上昇、2年債も0.58%近辺と史上最低水準からは小幅に上昇
している。2-10年債スプレッドは241.8bpと前日の236.8bpから拡大した。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=78804
3.NY株式市場 結果(7/23)
NY株式
ダウ平均 10424.62(+102.32 +0.99%)
S&P500 1102.66 ( +8.99 +0.82%)
ナスダック 2269.47 ( +23.58 +1.05%)
CME日経平均 9520 (大証比:+80 +0.84%)
出来高(億株)
NYSE 11.51
ナスダック 24.50
23日のNY株式市場、ダウ平均は前日比102.32ドル高の10424.62ドルで取引を
終えた。序盤は方向感に定まらない取引だったが、欧州ストレステストが
無事に通過したことで市場の不透明感が払拭されて買いが強まった。
ストレステストの結果は対象91行中で不合格は7行にとどまり、大手銀行は
すべて合格した。企業決算ではベライゾンやハネウェルなど好決算。
ダウ平均採用銘柄では、決算が好感されたベライゾンが3.78%高、増配を発表
したGEが3.29%高と目立つ存在だった。一方、マクドナルドは2.10%安だった。
予想を上回る決算だったもののコカコーラなど関連業種の伸びに比べると物
足りない結果だった。 http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=78805
4.NY原油先物9月限、金先物8月限 各結果(7/23)
NY原油先物9月限(WTI)
1バレル=78.98(-0.32 -0.40%)
23日のNY原油先物9月限は前日比0.32ドル安の78.98で通常取引を終えた。
欧州ストレステストの発表を控えて調整に押される展開だった。発表後に米株が
上昇、ユーロドルも買われたことから、原油も下げ幅を縮小した。メキシコ湾に
接近中の熱帯暴風雨ボニーが石油関連施設に与える影響について余り懸念材料
とならなかった模様。 http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=78799
NY金先物8月限(COMEX)
1オンス=1187.80(-7.80 -0.65%)
23日のNY金先物8月限は前日比7.80ドル安の1187.80で通常取引を終了。
欧州ストレステストへの思惑でユーロドルが一時下落したことでドル代替資産と
しての魅力が減じた。ストレステストはほぼ市場の想定内の結果に留まり、安全
資産としての金に売りが入る場面もあった。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=78792
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