
9月第1週の日経平均は、反発して節目23000円台を回復し終了した。
NY株式市場は、経済指標の改善が確認され、前半は堅調な展開。パウエル
FRB議長講演で、新戦略として雇用の重視、インフレ2%超の目標を容認
したことで、好感した流れ。ただ、ハイテク株の上昇が急ピッチで、週後半
にかけ、ナスダックは、調整色を強めた格好だった。
国内は、安倍首相退陣ショックも一服し、菅官房長官が次期総裁選を制する
との見方が広がっており、アベノミクス継承と、経済回復への期待が加わり、
23000円台を回復した。
結局、日経平均は週間で322円上昇(↑1.41%)23205円でした。
さて、9月第2週(9/7~9/11)主なイベントと予定は下記の通り。
週末NY株式市場は、米雇用統計が予想を上回る内容だったが、IT・ハイ
テク株の売りが全体を圧迫し、続落の展開だった。
今週は、その流れを受けて、日経平均は、下落からスタートしそうだが、底
堅い展開に期待したい。本格的に外資も戻り、商いが活発になるか注目。
国内は、菅官房長官が次期総裁選ポストに向い、安倍色にスガノミクス追加
する施策を示唆するか注目される。また、9/11は、メジャーSQを控え
NY株の動向と先物をにらんで神経質な動きも想定されるが、23000円
を維持する展開に期待したい。
海外は、米でIT・ハイテク株の調整が一巡するかポイント。また、EUで
9/10にECB政策金利とラガルドECB総裁記者会見があり、コメント
に注目です。
日経平均が23000円台の底堅さが見れると、SQに向けたヘッジ対応の
買いへの思惑が高まりやすくなり、日本株が見直される流れになると、SQ
通過のアク抜けに期待したい。
日経平均、9月第2週(9/7~9/11)22850円 ~23650円
程度を想定しています。
1.9月第2週(9/7~9/11)主なイベントと予定
9/7
日本 7月景気動向指数
日本 学情、フジコーポ、萩原工業、アスカネット、トーホー 各決算
米 休場(レーバーデー祝日)
中国 8月貿易収支
中国 8月外貨準備高
独 7月鉱工業生産指数
9/8
日本 第2四半期GDP改定値
日本 8月景気ウォッチャー調査
日本 自民党総裁選告示
日本 アルトナー、ミライアル、ストリーム、Casa、スバル興業 各決算
米 国債入札 3年債(500億ドル)
南ア 第2四半期GDP
9/9
日本 8月工作機械受注
日本 ベステラ、Bガレージ、 アセンテック、楽天地 各決算
米 7月求人件数
米 国債入札 10年債(350億ドル)
中国 8月消費者物価指数
中国 8月生産者物価指数
9/10
日本 7月機械受注
日本 JDI、サムコ、神戸物産、トーエル、gumi、ラクスル、クミアイ化学
鎌倉新書、アイモバイル、トップカルチャ、ドーム 各決算
米 8月生産者物価指数
米 新規失業保険申請件数(~9/5までの週)
米 国債入札 30年債(230億ドル)
EU ECB政策金利
EU ラガルドECB総裁 記者会見
9/11
日本 メジャーSQ
日本 景況判断BSI大企業製造業
日本 エイチーム、プロレド、丸善CHI、ミサワ、鳥貴族、稲葉製、
フリービット、HEROZ、巴工業、ヤーマン、正栄食、レオパレス21
丹青社 各決算
米 8月消費者物価指数
EU ユーロ圏財務相会合
EU EU財務相非公式理事会
2.NY市場、為替/債券 各結果(9/4)
今日もNY為替市場はドル買い戻しの動きが見られ、ドル円は底堅い動きが
続いた。前日に引き続き106.50円付近まで一時上昇。朝方に米雇用
統計が発表になったが、非農業部門雇用者数(NFP)は国勢調査の臨時
雇用が含まれているものの、137万人増と予想を上回った。
また、失業率は8.4%まで急低下している。米労働市場の回復基調が持続
していることを裏付ける内容ではあったものの、歴史的に見れば依然として
高水準で、今夏は各州が経済活動を再開した事を受けて雇用は増加したもの
のペースは鈍化しているといった指摘も出ていた。
一方、ドル円の上値は重い印象。クロス円が下落する等、円高が上値を圧迫
している。米株式市場がきのうに引き続きIT・ハイテク株を中心に調整色
を強め、ダウ平均は一時500ドル超急落した。そのような中でリスク回避
の円高・ドル高の動きが見られ、ドル円は106円台で水準を保っている。
終盤になると米株が下げ幅を縮小する動きが見られ、ドル買いの動きも一服
したものの、ドル円は106円台前半で変わらず。
ユーロドルは米雇用統計発表後から売りが強まり、きのうに引き続き、一時
1.17ドル台まで下落した。しかし、1.17ドル台に入ると押し目買い
も出るようで、1.18ドル台半ばまで下げを取り戻す展開が見られた。
今日の米雇用統計で米労働市場の回復傾向が続いている事が示されたとはいえ、
FRBの低金利長期化期待に変化はない。いずれドル安基調に戻し、ユーロ
ドルは再び大きな心理的節目である1.20ドルを試しに行くとの期待が根
強いのかもしれない。
ポンドドルも売りが優勢となり、一時1.31ドル台に下落。本日21日線が
1.3175ドル付近に来ているが、その水準に顔合わせする場面も見られた。
ただ、後半になると買い戻しが強まり、1.32ドル台後半に戻している。
ポンドに関しては引き続き、EUとの貿易交渉の行方が焦点となってる。年末
の移行期間終了が日々近づく中で、一向に進展は見られていないようだが、
市場の一部からは妥協点が見出されるとの楽観的な見方も出ている。ドル安
基調継続し、EUとの合意が形成された場合、年末までにポンドドルは1.35
ドルに上昇するとのシナリオを描いているようだ。しかし、今度はEU離脱後
の英経済への悪影響が懸念され、その上げは維持できずに、来年は下落するシナ
リオも同時に描いている模様。
https://fx.minkabu.jp/news/157086
米国債利回り
2年債 0.145(+0.018)
10年債 0.723(+0.088)
30年債 1.475(+0.113)
期待インフレ率 1.703(+0.021)
※期待インフレ率は10年債で算出
今日のNY債券市場で10年債利回りは上昇。この日発表になった米雇用
統計が予想を上回り、雇用回復が持続している事が示された。これを受け
て利回りも上昇。また、明日からの3連休や来週の入札を控えて、ポジシ
ョン調整の動きも出ていたようだ。
10年債利回りは0.72%台まで上昇し、30年債も1.47%台まで
上昇した。
2-10年債の利回り格差は+58(前営業日+51)にスティープ化して
いる。
https://fx.minkabu.jp/news/157085
3.NY株式市場 結果(9/4)
NY株式4日
ダウ平均 28133.31(-159.42 -0.56%)
S&P500 3426.96( -28.10 -0.81%)
ナスダック 11313.14(-144.97 -1.27%)
CME日経平均 23175 (大証終比:+5 +0.02%)
きょうのNY株式市場、引き続きIT・ハイテク株中心に調整色が強まり、
ダウ平均は一時500ドル超下落する場面もみられた。朝方発表になった
米雇用統計が予想を上回る内容だったことで、銀行や航空、旅行関連など
出遅れ感のある銘柄には買いも見られたものの、IT・ハイテク株の売り
が全体を圧迫していた。
米雇用統計については、非農業部門雇用者数(NFP)は国勢調査の臨時
雇用が含まれていたものの、137万人増と予想を上回った。また失業率
8.4%まで急低下している。労働市場の回復基調が持続していることを
裏付ける内容ではあったものの、市場からは、歴史的に見れば依然として
高水準で、今夏は各州が経済活動を再開したことを受けて雇用は増加した
もののペースは鈍化しているといった指摘も出ていた。
ただ、後半にかけて買い戻しも活発に見られ、ダウ平均は一時プラスに転
じる場面もみられた。特段の材料はなかったが、象徴的な銘柄となってる
テスラとアップルに買い戻しが強まり、プラスに転じている。今回下げは
調整と見ている投資家も少なくないのかもしれない。明日からの3連休を
控えて、売りも一段落していたようだ。
市場から、投資家が夏休みから帰ってきて、経済の先行きを考慮し、IT・
ハイテク株の水準を冷静に考え始めたのではとの声も出ている。この所の急
上昇で調整は致し方ないとの見方も多い一方で、今回下げが早期に落ち着く
のか見極めたい雰囲気と思われる。
ダウ採用銘柄ではセールスフォースやIBMが下落したほか、ビザ、ホーム
デポ、ユナイテッド・ヘルス、ウォルマートが軟調。一方、JPモルガンや
ゴールドマンが上昇したほか、アメックス、トラベラーズ、キャタピラー、
ボーイングも上昇。
ナスダックは一時5%下落する場面が見られたものの、後半にかけてIT・
ハイテク株に買い戻しが入り、指数も下げ幅を縮小した。
特に、テスラ、アップルが上昇に転じたことがムードを改善させたようだ。
ブロードコムが逆行高。前日引け後に5-7月期決算(第3四半期)を発表
しており、1株利益、売上高とも予想を上回った。8-10月期についても
予想を上回る強気な売上高見通しを示している。
ヨガウェアなどスポーツ用品ルルレモン・アスレティカが下落。アナリストが
投資判断を「中立」に引き下げた。
電子署名のドキュサインが5-7月期決算(第2四半期)を発表しており、
1株利益が予想の2倍以上だったほか、売上高、ビリング(未収請求を考慮
した売上高)とも予想を上回った。ただ、割高感も指摘され、株価は大幅安
となっている。
法人向けソフトウエア開発のDOMOが上昇。5-7月期決算(第2四半期)
を発表しており、1株損益は赤字だったものの予想ほどではなく、売上高は
予想を上回った。また、通期の見通しを示しており、1株損益は赤字を見込
んでいるものの、従来からは上方修正した。
美術工芸用品を専門に販売するマイケルスが上昇。アナリストが投資判断を
「買い」に引き上げ、目標株価を15ドルに引き上げた。
https://fx.minkabu.jp/news/157082
4.NY市場、原油先物10月限/金先物12月限 各結果(9/4)
NY原油先物10月限(WTI)
1バレル=39.77(-1.60 -3.87%)
NYク原油の期近は続落。米雇用統計で失業率が低下したが、株価が急落し、
需要減少に対する懸念が高まったことが圧迫要因になった。米国では来週
月曜のレイバーデーでドライブシーズンが終了する。また米国の原油掘削
装置(リグ)数が増加して、今後の生産増加に対する懸念も出て40ドルの
節目を下回り、テクニカル要因の売りも圧迫要因になった。
https://fx.minkabu.jp/news/157084
NY金先物12月限(COMEX)
1オンス=1934.30(-3.50 -0.18%)
金12月限は続落。時間外取引では、ドル安を受けて押し目を買われたが、
買い一巡後はもみ合いとなった。日中取引では急伸する場面も見られたが、
米雇用統計で失業率が低下し、ドル高に振れたことを受けて軟調となった。
その後は株安一服を受けてドル安に転じたことから下げ一服となった。
https://fx.minkabu.jp/news/157080
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