今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

小笠原流礼法書(一部)の翻刻公開

2011年03月02日 | お仕事
昨年度から、同僚の飯塚教授の協力を得て開始した、伝小笠原政康著『当家弓法大双紙』の翻刻作業の第2弾、
巻六『殿中門』と巻七『供奉門』を翻刻論文(のpdf)をわがサイトにアップロードした
(「研究の世界/学術論文」と「作法の世界/作法学」にリンク)
「作法学のページ」へ(開いたページの一番下の論文をクリック)。

この書は福岡県京都郡みやこ町立歴史民俗資料館に所蔵してあり、そこの許可を得て翻刻したもの。
ただし、小笠原政康の自著であることには、われわれは否定的見解。

今回の巻六・七は、大半が小笠原惣領家に伝わる『大双紙』からの写しであり、
それはすなわち伊勢流の『宗五大草紙』の写しであることを意味する。
すなわち、礼法としてのオリジナリティはほとんど見当らなかった。

信州の守護であった小笠原氏は室町将軍周辺の儀式にはくらかったので、
このあたりの部分は将軍側近であった伊勢氏の礼書に全面的に準拠するしかなかったのだろう。

次回翻刻予定の『法量門』は、武具の扱いについてなので、小笠原家オリジナルだと思う。

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