今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

わが無人車

2007年02月07日 | 失敗・災難
車検を終えたわが愛車ミニは、新車のようにサイドブレーキが硬くなっていた。
それをいつも思いきり引っぱり続けるもんだから、どんどん緩んでしまうわけだ。
今回からは緩みを防ぐため、駐車時にはサイドブレーキをできるだけ軽く引くように心がけることにした。

さて、今日は、大学での作業は早めに切り上げ、自宅に戻って残りをすることにし、
アパート下の駐車スペースに車を入れた。
車から降りる前に、今までなら、サイドブレーキを思いきり引くのだが、今回は一番低い位置で止めることを忘れなかった。
駐車スペースは全体が緩い登り傾斜になっているので、もちろん車が後退しないのを確認した。
車にボディカバーをかぶせている間も車は動かない。
安心して部屋で作業をしていた。

しばらくすると、電話がなった。
隣のなじみの美容室の人からだ。
前に一度、車のライトをつけっぱなしだったのを電話で知らせてくれたことがあった。
今回もそれかなと思ったが、車にはカバーがしっかりかかっている。
そして言うことには
「山根さんの車が、道路に出て、道の反対側にまで動いていますよ」

なんだって?!
電話を切るのも忘れて、部屋から飛び出して行った。
わが愛車が、目の前の道路の真ん中に鎮座して、道路を通行止め状態にして、
渋滞している両方向の運転手がクラクションを押し続けている情景を覚悟した。
実際、道路に出てみると、わが愛車は、カバーでその正体を隠しながらも
道路の反対側にまで移動して、繁華街の迷子のようにポツンとたたずんでいる。
そう反対側にまで移動しているもんだから、いくら道路に横向きに向いてても、小さいミニは、道を塞ぐ状態にはならず、
通行する車はちょっとハンドルを動かすだけですいすい通り過ぎていくのだった。

ボディカバーをあけて車に乗り込み、ブレーキレバーを降ろして、エンジンをかける。
道路に横向きに止まっているへんな車を通り過ぎる車列が切れたので、直進して駐車スペースに入れた。
ついでに気づいたのだが、さっき車を入れる時につけたハザードランプも消し忘れていた。

美容室の横に車が止まっていた。
その運転手のおじさんが、出てきた私の無人車とぶつかりそうになり、アパートの1階の住人に尋ねたが持ち主ではないといわれたという。
美容室の大きな窓からもそれが見えたらしく、美容室の人が持ち主を知っているので連絡してくれたわけだ。
美容室の窓には、店の夫婦と首から下がビニール姿の客の3人が並んで立って笑いながらこちらを見ていた。
おじさんは「サイドブレーキだけじゃなく、ギアもブレーキにしといた方がいいよ」と平謝りの私に言って立ち去った。
美容室にも謝りとお礼に行った。
私が在室中でよかったという。
そうだよな、あのままの状態で近所に買い物にでも出かけていたら、どうなっていたことか。
自分が車で道路に出る時も、交通量の多い交差点の脇なので、タイミングを見計らっている。
交差点が曲っているので、交差点手前の直進車からは私の車が出るのが見えないのだ。
だから今回、よくぶつけらなかったと思う。
でも車が損傷することはなくても、周囲に大迷惑をかけることになるし。
警察を呼ばれたかもしれない。

実は、これ、いつかやるかもしれないと危惧していた。
緩い傾斜面にサイドブレーキだけで止めていたから(だからブレーキを強く引く習慣になったともいえる)。
それにしても、昨日は同僚の名前を急に思いだせなくなってしまったし、
どうやら我が身は「不調期」のフェーズ(相)に入ったようだ。

今度からギアを入れた状態で駐車することにしよう。
そうすればサイドブレーキを思いきり引かなくてすむし。

部屋に戻ると管理会社から電話がかかってきた。
「なんでもおたくの車が…」というので、事態は収拾し、お騒がせして申し訳ないと謝った。
おじさんが「あなたの車?」尋ねた階下の住人がどうやら管理会社に「住人の無人車がたいへんだ」と電話したらしい。
見てみぬ振りをしなかったその住人にもインターホンごしに謝った。
自業自得で謝り続けたひととき。