今月、金庸『雪山飛狐』の文庫版が刊行されました。例によってドラマ版DVDのリリースに合わせての刊行ですが、同じくドラマ版の原作となっている『飛狐外伝』も引き続いて文庫化されるのかどうか気になるところです。なお、今回も書き下ろしの解説は無しです。
原武史『昭和天皇』(岩波新書、2008年1月)
これまでさほど重視されてこなかった宮中祭祀を軸として昭和天皇の生涯を追った著作です。
宮中祭祀や宮城外での式典などへの入れ込み具合から見ると、昭和天皇のメンタリティは戦前も戦後も大して変わっていないのではないかとか、自身の生物学研究への取り組みが却って「神」(この場合は皇祖・皇宗ということになるんでしょうけど)への信仰を強めるきっかけになったのではないかとか色々ツッコんでますが、中国殷周期の祭祀儀礼なんて難儀なものを専攻している立場からすると、本書が帝王にとって祭祀儀礼とはどういうものなのかを示してくれているのが興味深いところです。
それにしても20世紀の我が国の状況が紀元前の中国を勉強するのに役立ちそうだというのは、喜ぶべきなのかどうか(^^;)
原武史『昭和天皇』(岩波新書、2008年1月)
これまでさほど重視されてこなかった宮中祭祀を軸として昭和天皇の生涯を追った著作です。
宮中祭祀や宮城外での式典などへの入れ込み具合から見ると、昭和天皇のメンタリティは戦前も戦後も大して変わっていないのではないかとか、自身の生物学研究への取り組みが却って「神」(この場合は皇祖・皇宗ということになるんでしょうけど)への信仰を強めるきっかけになったのではないかとか色々ツッコんでますが、中国殷周期の祭祀儀礼なんて難儀なものを専攻している立場からすると、本書が帝王にとって祭祀儀礼とはどういうものなのかを示してくれているのが興味深いところです。
それにしても20世紀の我が国の状況が紀元前の中国を勉強するのに役立ちそうだというのは、喜ぶべきなのかどうか(^^;)
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