第17章 山寨招親(前編)
佘太君は六郎からの知らせを受け取ると、ただちに出立しました。六郎の息子楊宗保は狩りから戻って来て、祖母が前線に赴いたことを知ると、やはりこっそり屋敷から抜け出して、祖母の向かった方角へと追いかけて行きます。佘太君が前線に到着すると、宗保も追い着いて来ました。六郎と佘太君は宗保のことを怒りはしたものの、彼がかなり陣法を会得しているのを見ると、陣中に引き留めます。
この日、六郎は兵馬を徴集し、かつ孟良を五台山へと派遣して五郎に下山を促させ、陣を破る準備を進めます。孟良は駿馬を駆って五台山へと赴き、五郎に対して天門陣を破るのを協力してほしいと告げました。五郎は孟良にまず穆柯寨で降龍木を取って来させ、それから下山することにします。
孟良は五郎の話を聞き、彼の指し示した方向へと進んでいくと、丘にやって来ました。この時、突然雁が孟良の馬前に落ちて来ました。彼が拾い上げて見てみると、矢がまさに雁の首に命中しています。孟良は心の中で見事な腕前だと喝采しました。
この時、山賊が五、六人連れ立ってやって来ましたが、その中の一人が奇妙な体型をしていて、顔は大きな冬瓜のようです。彼が孟良に向かって来て叫びました。「雁をうちのご主人様に返せば許してやるぞ!」孟良はこれを聞くと烈火のごとく怒り狂い、斧を振るって冬瓜そっくりの男と打ち合いを始めます。
ちょうどこの時、若い女性が「穆瓜、やめなさい」と言うのが聞こえました。冬瓜そっくりの男が手を止めます。孟良が振り返って見てみると、女の武将が手綱を緩めつつやって来るのが見えました。実は彼女こそが穆柯寨の主穆桂英なのでした。孟良の方は取り合おうとはせず、斧を振るって穆桂英に打ち掛かり、穆桂英の方も刀を挙げて迎え撃ちます。二人が四十数合打ち合うと、孟良は段々と受け止めきれなくなり、馬首を巡らせて逃げることにしました。しかしあろうことか彼女の手下によってとっくに道が塞がれており、孟良は大人しく雁を差し出さざるを得ません。穆瓜は更に通行料を要求し、孟良はどうしようもなく、金の兜を脱いで通行料替わりに彼らに差し出すほかありませんでした。
孟良は降龍木が得られず、あべこべに金の兜を差し押さえられ、気が塞いでしまいました。彼は五郎に会わせる顔が無く、軍営へと駆け戻って楊宗保に事の次第を説明し、彼を同行させて仇を討ってもらうことにしました。
佘太君は六郎からの知らせを受け取ると、ただちに出立しました。六郎の息子楊宗保は狩りから戻って来て、祖母が前線に赴いたことを知ると、やはりこっそり屋敷から抜け出して、祖母の向かった方角へと追いかけて行きます。佘太君が前線に到着すると、宗保も追い着いて来ました。六郎と佘太君は宗保のことを怒りはしたものの、彼がかなり陣法を会得しているのを見ると、陣中に引き留めます。
この日、六郎は兵馬を徴集し、かつ孟良を五台山へと派遣して五郎に下山を促させ、陣を破る準備を進めます。孟良は駿馬を駆って五台山へと赴き、五郎に対して天門陣を破るのを協力してほしいと告げました。五郎は孟良にまず穆柯寨で降龍木を取って来させ、それから下山することにします。
孟良は五郎の話を聞き、彼の指し示した方向へと進んでいくと、丘にやって来ました。この時、突然雁が孟良の馬前に落ちて来ました。彼が拾い上げて見てみると、矢がまさに雁の首に命中しています。孟良は心の中で見事な腕前だと喝采しました。
この時、山賊が五、六人連れ立ってやって来ましたが、その中の一人が奇妙な体型をしていて、顔は大きな冬瓜のようです。彼が孟良に向かって来て叫びました。「雁をうちのご主人様に返せば許してやるぞ!」孟良はこれを聞くと烈火のごとく怒り狂い、斧を振るって冬瓜そっくりの男と打ち合いを始めます。
ちょうどこの時、若い女性が「穆瓜、やめなさい」と言うのが聞こえました。冬瓜そっくりの男が手を止めます。孟良が振り返って見てみると、女の武将が手綱を緩めつつやって来るのが見えました。実は彼女こそが穆柯寨の主穆桂英なのでした。孟良の方は取り合おうとはせず、斧を振るって穆桂英に打ち掛かり、穆桂英の方も刀を挙げて迎え撃ちます。二人が四十数合打ち合うと、孟良は段々と受け止めきれなくなり、馬首を巡らせて逃げることにしました。しかしあろうことか彼女の手下によってとっくに道が塞がれており、孟良は大人しく雁を差し出さざるを得ません。穆瓜は更に通行料を要求し、孟良はどうしようもなく、金の兜を脱いで通行料替わりに彼らに差し出すほかありませんでした。
孟良は降龍木が得られず、あべこべに金の兜を差し押さえられ、気が塞いでしまいました。彼は五郎に会わせる顔が無く、軍営へと駆け戻って楊宗保に事の次第を説明し、彼を同行させて仇を討ってもらうことにしました。
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