博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『逆水寒』その1

2011年07月03日 | 武侠ドラマ
周りで評判が良いので、温瑞安原作武侠ドラマ『逆水寒』を見てみることにしました。2004年制作、監督は香港TVBの金庸ドラマや新版『水滸伝』などで知られる鞠覚亮です。今回は第1~6話まで見ました。

時は北宋。張智霖演じる主役の「九現神龍」戚少商は連雲寨の大当家(大親分)として、七寨主たちを率いて連年遼との戦いに従事してきましたが、彼は元々連雲寨とは無関係のフリーの侠客で、七人の寨主が大当家の座をめぐって同士討ちを繰り広げているのを見かねた三寨主「紅袍諸葛」阮明正が一年契約ということでスカウトしてきた雇われ大当家。ところが一年で辞められるとまた寨がバラバラになるということで、戚少商は婚約者の息紅涙から愛想を尽かされるのもお構いなしにムリヤリ五回連続で契約更新させられていたという次第。……ブラック企業ならぬブラック幇会ですねw 「ブラック幇会で幇主を勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない」というキャッチフレーズを思いつきました(^^;)

で、六回目の契約更新を振り切ってフリーに戻った戚少商ですが、今度は悪漢たちに襲われていた謎の好漢(実はその正体は八十万禁軍教頭の李齢)を助けたことで名剣「逆水寒」を託されますが、実はこの「逆水寒」には敵国遼から丞相傅宗書に送られた密書が隠されており、(つまり傅宗書が遼国と通謀しているということですね)これによって戚少商は傅宗書の手の者に狙われることになったのでありました。……典型的な巻き込まれ型の主人公ですなあ(^^;)

一旦李齢と別れた戚少商は馴染みの酒場で彼と待ち合わせることにしますが、店主の陰謀で法外な料理代を吹っ掛けられて支払えなくなり、あえなく一週間皿洗いをするハメに…… そこで皿洗いの先客として登場するのが鍾漢良演じる副主人公の顧惜朝。出会い方がおかしいというツッコミはこの際置いといて下さい(^^;) この顧惜朝と意気投合した戚少商は彼に連雲寨の大当家の座を押っつけようとしますが、実は顧惜朝、丞相傅宗書の娘婿で、戚少商抹殺と「逆水寒」奪還の使命を帯びて戚少商に接近してきたのでした!……戚少商、まるで人を見る目がないな……

戚少商は顧惜朝を連雲寨の七寨主と引き合わせ、新大当家就任を承諾させますが、大当家就任式の当日に顧惜朝は官軍を連雲寨に引き入れ、遼国と通謀したという濡れ衣を着せて戚少商を襲撃。毒薬「至寒箱子燕」を盛られて内功を封じられる一同ですが、七寨主は次々と我が身を犠牲にして戚少商を逃亡させます。そして顧惜朝は連雲寨を壊滅させたものの肝心の戚少商と「逆水寒」を取り逃したことで微妙な立場に立たされ……

ということで、以下戚少商と顧惜朝との愛憎を中心にストーリーが展開していくようです(^^;) 特に顧惜朝の知謀と武功を正当に評価しているのが不倶戴天の敵となった戚少商だけというあたり、「それなんてBL」という感じなんですが…… 
コメント
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