『武林外伝』第15~22話まで見ました。
第15回 雷老五 県の衙門に潜入し、佟掌柜 牛の角に潜り込む
前回白展堂が佟湘玉に贈った盗聖の証の玉牌。展堂が初めて贈り物をしてくれたと舞い上がる掌柜的ですが、これが盗掘士の雷老五に盗まれてしまいます。雷老五は玉牌を役所の扁額の裏に隠し、どちらが先に玉牌を盗み出せるか勝負を挑もうとしますが…… 後半は結局役所に隠されたままの玉牌を、佟湘玉は何とか取り戻そうと無い知恵を絞りますが……
「それは展堂が初めて私にくれたもの。この人生、何回初めてがあるというの?あるいはこういう定めだったのかもしれない……」と郭芙蓉らに迫って玉牌を盗ませようとする佟湘玉が傑作。このあたりから彼女が展堂を憎からず思っているという描写が出て来ます。ちなみにサブタイトルの「牛の角に潜り込む」(原文は「鉆進牛角頭」)とは「どうしようもないことに頭を悩ませる」という意味の慣用句。
第16回 書商 あの手この手で財を掠め取らんとし、掌柜 肝を潰して証拠隠滅をはかる
前回雷老五の置いていった包みの中身が官憲が目を付けている盗掘品だと判明し、佟湘玉はその処分に頭を悩ませる。一方、呂秀才は武侠小説『武林外伝』の第1巻を書き上げ、出版の運びとなるが、書肆のオーナー范大娘は多額の契約金と引き替えに続編の執筆をせかし……
范大娘は『三国演義』『西遊記』『水滸伝』の続編・外伝の出版を請け負っているほか、羅貫中とも付き合いがあるという設定。明代という時代設定も影響しているのでしょうけど、このドラマ、ホントに白話小説ネタが好きですなあ(^^;) またこの回に出て来る恐妻家の銭掌柜は以後も時々登場。
第17回 莫小貝 初めて衡山派を掌り、銭夫人 二度同福店を鬧がす
衡山派の生き残り3人組が莫小貝を新掌門として擁立するべく同福客桟を訪問。路銀が尽きた3人は新掌門就任儀式の費用をどうするかで頭を悩ませるが、肝心の小貝は好物の糖葫蘆を3人からせしめることしか頭になく…… 一方、銭掌柜の妻は佟湘玉が夫に気があると誤解して店に襲来するが……
【今回の名言】「現在我々衡山派にとって最も重要なのは……今すぐ糖葫蘆を買って来て!」
莫小貝が衡山派3人組に語ったセリフ。小貝にかかれば掌門の地位も糖葫蘆をせしめたり学校をサボる口実にすぎないのがトホホです…… ちなみに衡山派が衰退した理由は、小貝の兄(名前は莫小宝とこれまたどこかで見たネーミング……)が佟湘玉との結婚資金の調達のために衡山派の財産を流用しようとしたのが門派の者にバレてしまい、それが原因で内紛が起こって莫小宝が死亡。その後更に衡山派幹部が掌門の地位をめぐって同士討ちを続けたからだそうです……
第18回 燕小六 酒に酔ってみだりに人を捕らえ、郭芙蓉 うっかり人に惚れる
邢捕頭の留守の間七侠鎮の見回りを任された燕小六ですが、早速酒に酔って郭芙蓉を手枷手鎖で捕縛、しかもどういうわけか柱に鎖が絡まって2人とも身動き出来なくなってしまいます。しかし芙蓉は自分の手を斬っても彼女を解放しようとする小六に惚れてしまい…… 後半は芙蓉が小六が自分のことをどう思っているかあの手この手で確かめようとしますが……
燕小六を振り向かせようと必死な郭芙蓉と、師父の邢捕頭と仕事のことしか頭にない小六がお茶目な回。小ネタでは前回の掌門就任儀式で莫小貝に贈られた引き出物が張三丰や小龍女、東方不敗など尽く金庸キャラのゆかりの品なのと、燕小六が『水滸伝』の燕青の子孫と称しているのが注目されます。
第19回 李大嘴 降龍掌を苦練し、郭芙蓉 生死劫より逃れ難し
李大嘴が密かに降龍十八掌の練功していることが判明し、不安を隠せない同福客桟の一同。特に李大嘴と諍いをおこしていた郭芙蓉は戦々兢々。しかし郭芙蓉が燕小六に惚れていたのが面白くない呂秀才が、うっかり李大嘴に小六を成敗するよう依頼して大騒ぎに……
この回では李大嘴の武芸の師匠として自称洪七公が登場(^^;) 呂秀才が郭芙蓉を憎からず思っているという描写は前回・前々回あたりからそれとなく出て来ます。
第20回 ゴロツキの侯三 客桟を引っかき回し、女侠芙蓉 年越しを取り仕切る
半年前の年越し、まだ郭芙蓉が雌雄双煞として悪名を轟かせていた頃、佟湘玉は雌雄双煞の悪口を言ったのをタチの悪い客侯三に聞かれてしまい、その弱みをタテに年越しの餃子を食べ尽くされ、正月気分を台無しにされてしまう。半年後、その事を知った郭芙蓉はその埋め合わせをしたいということで、対聯や爆竹、そして餃子を準備して佟湘玉に再び年越しのお祝いを迎えさせてあげようとするが……
ゆがんで貼られた対聯、火をつけても鳴らない巨大爆竹、不味すぎて誰も食べられない殺人餃子と、何一つ満足に準備出来ない郭芙蓉ですが、彼女の気持ちを思いやってツッコめない佟湘玉。何かもう当初の目的がどっかにいっちゃってますな(^^;) そして不発弾のはずだった爆竹がお約束のオチへと導いてくれます。まるでドリフのコントのような佳編。
第21回 思い詰めて老呉 魔女に見え、意固地になって小郭 武功を教う
武侠ツアーの団体客としてタイムトリップしてきた呉先生は、伝説の魔女として恐れられる莫小貝に会うために同福客桟を訪れるが、彼の目的は実は…… 後半は小貝が武功を学ぶべきか否かで一悶着がおこり、白展堂が小貝を、そしてなぜか郭芙蓉が燕小六にそれぞれ武功を教えて腕比べをさせることになるが、呂秀才は郭芙蓉と燕小六がペアになったことに頭を悩ませ……
第9回に続いてまたタイムトリップネタですが、莫小貝は後年江湖に血の雨を降らせる女魔頭になるはずだそうです(^^;) しかし「歴史を改変するようなことはしてはいけない」とガイドに言われつつ、呉先生は平気でこの時代に無かったはずの紙巻きタバコやらサプリメントを取り出したりしてます……
【今回の名言】佟湘玉「陰謀は愛情の敵」、呂秀才「それは数百年後のドストエフスキーの名言」
呂秀才、英語に堪能なだけじゃなくロシア文学まで読んでるのかよ!(^^;)
第22回 佟掌柜 喜びてドリアンを得、江小道 怒りて朴念仁を打つ
婁知県が店にドリアンを贈ってきたが、一同はそれが一体何なのか分からない。おそらく木の根を彫った芸術品だろうという呂秀才のいい加減な推測を信じて佟湘玉は店に飾ることにするが…… 後半は師父の葬式代を稼ぐために復讐屋となった江小道が店にやって来る。郭芙蓉が相変わらず燕小六ひとすじなのが気に入らない秀才は小六を痛めつけるよう彼に依頼するが……
第15回 雷老五 県の衙門に潜入し、佟掌柜 牛の角に潜り込む
前回白展堂が佟湘玉に贈った盗聖の証の玉牌。展堂が初めて贈り物をしてくれたと舞い上がる掌柜的ですが、これが盗掘士の雷老五に盗まれてしまいます。雷老五は玉牌を役所の扁額の裏に隠し、どちらが先に玉牌を盗み出せるか勝負を挑もうとしますが…… 後半は結局役所に隠されたままの玉牌を、佟湘玉は何とか取り戻そうと無い知恵を絞りますが……
「それは展堂が初めて私にくれたもの。この人生、何回初めてがあるというの?あるいはこういう定めだったのかもしれない……」と郭芙蓉らに迫って玉牌を盗ませようとする佟湘玉が傑作。このあたりから彼女が展堂を憎からず思っているという描写が出て来ます。ちなみにサブタイトルの「牛の角に潜り込む」(原文は「鉆進牛角頭」)とは「どうしようもないことに頭を悩ませる」という意味の慣用句。
第16回 書商 あの手この手で財を掠め取らんとし、掌柜 肝を潰して証拠隠滅をはかる
前回雷老五の置いていった包みの中身が官憲が目を付けている盗掘品だと判明し、佟湘玉はその処分に頭を悩ませる。一方、呂秀才は武侠小説『武林外伝』の第1巻を書き上げ、出版の運びとなるが、書肆のオーナー范大娘は多額の契約金と引き替えに続編の執筆をせかし……
范大娘は『三国演義』『西遊記』『水滸伝』の続編・外伝の出版を請け負っているほか、羅貫中とも付き合いがあるという設定。明代という時代設定も影響しているのでしょうけど、このドラマ、ホントに白話小説ネタが好きですなあ(^^;) またこの回に出て来る恐妻家の銭掌柜は以後も時々登場。
第17回 莫小貝 初めて衡山派を掌り、銭夫人 二度同福店を鬧がす
衡山派の生き残り3人組が莫小貝を新掌門として擁立するべく同福客桟を訪問。路銀が尽きた3人は新掌門就任儀式の費用をどうするかで頭を悩ませるが、肝心の小貝は好物の糖葫蘆を3人からせしめることしか頭になく…… 一方、銭掌柜の妻は佟湘玉が夫に気があると誤解して店に襲来するが……
【今回の名言】「現在我々衡山派にとって最も重要なのは……今すぐ糖葫蘆を買って来て!」
莫小貝が衡山派3人組に語ったセリフ。小貝にかかれば掌門の地位も糖葫蘆をせしめたり学校をサボる口実にすぎないのがトホホです…… ちなみに衡山派が衰退した理由は、小貝の兄(名前は莫小宝とこれまたどこかで見たネーミング……)が佟湘玉との結婚資金の調達のために衡山派の財産を流用しようとしたのが門派の者にバレてしまい、それが原因で内紛が起こって莫小宝が死亡。その後更に衡山派幹部が掌門の地位をめぐって同士討ちを続けたからだそうです……
第18回 燕小六 酒に酔ってみだりに人を捕らえ、郭芙蓉 うっかり人に惚れる
邢捕頭の留守の間七侠鎮の見回りを任された燕小六ですが、早速酒に酔って郭芙蓉を手枷手鎖で捕縛、しかもどういうわけか柱に鎖が絡まって2人とも身動き出来なくなってしまいます。しかし芙蓉は自分の手を斬っても彼女を解放しようとする小六に惚れてしまい…… 後半は芙蓉が小六が自分のことをどう思っているかあの手この手で確かめようとしますが……
燕小六を振り向かせようと必死な郭芙蓉と、師父の邢捕頭と仕事のことしか頭にない小六がお茶目な回。小ネタでは前回の掌門就任儀式で莫小貝に贈られた引き出物が張三丰や小龍女、東方不敗など尽く金庸キャラのゆかりの品なのと、燕小六が『水滸伝』の燕青の子孫と称しているのが注目されます。
第19回 李大嘴 降龍掌を苦練し、郭芙蓉 生死劫より逃れ難し
李大嘴が密かに降龍十八掌の練功していることが判明し、不安を隠せない同福客桟の一同。特に李大嘴と諍いをおこしていた郭芙蓉は戦々兢々。しかし郭芙蓉が燕小六に惚れていたのが面白くない呂秀才が、うっかり李大嘴に小六を成敗するよう依頼して大騒ぎに……
この回では李大嘴の武芸の師匠として自称洪七公が登場(^^;) 呂秀才が郭芙蓉を憎からず思っているという描写は前回・前々回あたりからそれとなく出て来ます。
第20回 ゴロツキの侯三 客桟を引っかき回し、女侠芙蓉 年越しを取り仕切る
半年前の年越し、まだ郭芙蓉が雌雄双煞として悪名を轟かせていた頃、佟湘玉は雌雄双煞の悪口を言ったのをタチの悪い客侯三に聞かれてしまい、その弱みをタテに年越しの餃子を食べ尽くされ、正月気分を台無しにされてしまう。半年後、その事を知った郭芙蓉はその埋め合わせをしたいということで、対聯や爆竹、そして餃子を準備して佟湘玉に再び年越しのお祝いを迎えさせてあげようとするが……
ゆがんで貼られた対聯、火をつけても鳴らない巨大爆竹、不味すぎて誰も食べられない殺人餃子と、何一つ満足に準備出来ない郭芙蓉ですが、彼女の気持ちを思いやってツッコめない佟湘玉。何かもう当初の目的がどっかにいっちゃってますな(^^;) そして不発弾のはずだった爆竹がお約束のオチへと導いてくれます。まるでドリフのコントのような佳編。
第21回 思い詰めて老呉 魔女に見え、意固地になって小郭 武功を教う
武侠ツアーの団体客としてタイムトリップしてきた呉先生は、伝説の魔女として恐れられる莫小貝に会うために同福客桟を訪れるが、彼の目的は実は…… 後半は小貝が武功を学ぶべきか否かで一悶着がおこり、白展堂が小貝を、そしてなぜか郭芙蓉が燕小六にそれぞれ武功を教えて腕比べをさせることになるが、呂秀才は郭芙蓉と燕小六がペアになったことに頭を悩ませ……
第9回に続いてまたタイムトリップネタですが、莫小貝は後年江湖に血の雨を降らせる女魔頭になるはずだそうです(^^;) しかし「歴史を改変するようなことはしてはいけない」とガイドに言われつつ、呉先生は平気でこの時代に無かったはずの紙巻きタバコやらサプリメントを取り出したりしてます……
【今回の名言】佟湘玉「陰謀は愛情の敵」、呂秀才「それは数百年後のドストエフスキーの名言」
呂秀才、英語に堪能なだけじゃなくロシア文学まで読んでるのかよ!(^^;)
第22回 佟掌柜 喜びてドリアンを得、江小道 怒りて朴念仁を打つ
婁知県が店にドリアンを贈ってきたが、一同はそれが一体何なのか分からない。おそらく木の根を彫った芸術品だろうという呂秀才のいい加減な推測を信じて佟湘玉は店に飾ることにするが…… 後半は師父の葬式代を稼ぐために復讐屋となった江小道が店にやって来る。郭芙蓉が相変わらず燕小六ひとすじなのが気に入らない秀才は小六を痛めつけるよう彼に依頼するが……