鬼頭清明『木簡の社会史 天平人の日常生活』(講談社学術文庫、2004年8月)
先日のリレー講義の参考文献のひとつですが、今まで紹介しそびれていたので、取り上げてみることにします。
平城京や藤原宮などから発見された奈良時代の木簡によって当時の人々の生活の一端をのぞいてみようという主旨の本ですが、それよりも奈良時代の政治史に関わる発見の方に目が向いてしまいました(^^;) 藤原仲麻呂の乱の後の処置を記したものとか、孝謙上皇と淳仁天皇が対立していた時期のものとか、当時の政治制度だけではなく政治の裏面を伝える木簡というのも思ったより存在しているもんなんですね。
本書は1984年に刊行されたものの文庫版で、末尾には渡辺晃宏氏による解説と補注が付いていますが、この20年の間の研究の進展や新発見に基づいて容赦なくツッコミが入ってます(^^;) それだけ日々学説の書き換えが進んでいるホットな分野だということなんでしょうけど。
先日のリレー講義の参考文献のひとつですが、今まで紹介しそびれていたので、取り上げてみることにします。
平城京や藤原宮などから発見された奈良時代の木簡によって当時の人々の生活の一端をのぞいてみようという主旨の本ですが、それよりも奈良時代の政治史に関わる発見の方に目が向いてしまいました(^^;) 藤原仲麻呂の乱の後の処置を記したものとか、孝謙上皇と淳仁天皇が対立していた時期のものとか、当時の政治制度だけではなく政治の裏面を伝える木簡というのも思ったより存在しているもんなんですね。
本書は1984年に刊行されたものの文庫版で、末尾には渡辺晃宏氏による解説と補注が付いていますが、この20年の間の研究の進展や新発見に基づいて容赦なくツッコミが入ってます(^^;) それだけ日々学説の書き換えが進んでいるホットな分野だということなんでしょうけど。