Willow's Island

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少年キング(昭和40年発行)

2013年04月09日 06時26分14秒 | 
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 先日の日曜日は、隣町の犬山祭りに出かけた。そこで骨董市が開かれていたので覗いたところ、昭和40年発行の少年キングなる漫画雑誌が500円(元は50円)で売られていたので、買ってみた。1982年に休刊(事実上の廃刊)しているが、当時はメジャーな少年誌の一つだったようだ。なんと藤子不二夫、石森章太郎、つのだじろうといった巨匠が執筆している。
 漫画自体は50年近く前の、しかも子ども向けなので面白くもなんともないが、昭和40年当時の常識と現代の常識との「ずれ」を感じるところが随所にあり、それを見ることが最高に面白い。ファンレターを送るため、有名作家の具体的な住所まで記載されていた。今では考えられないことだ。
 しかし何といっても衝撃を受けたのが、非常に怪しげな広告が数多く記載されていることだ。上の画像(クリックで拡大)を見てほしい。面白さを通り越して、何だか怖くなるような広告だ。特に右側の広告など、「骨髄軟骨の圧縮変形を取り除いて増殖をはかり、カイロプラクティック療法を取り入れてあなたの背がグングン伸びる」とか、怖すぎるだろ(笑)。いいのか、少年誌でこんな広告を出して。本当に応募した奴とかいるのか?
 左側の万年筆の広告も、怪しすぎる。付属でレーシングカーやらロボットやらを付けると言ってるが、右下の辺りをよく見ると、さりげなく「品質保障〆切りなし」とか書いてある。やっぱり品質の保証はしないのか(笑)。「〆切りなし」と合わせてさらっと書いてある辺り、悪質さを感じる。
 それから、昔の子ども向けの本にありがちだったのが、各ページの横に縦書きしてある「まめちしき」コーナーだ。私が買った少年キングでは、台風に関する豆知識(?)が記載されていた。しかしここも、実に豪快な書きぶりであった。(^^) 例えば以下のとおりである。(クリックして拡大のこと)
 
 台風の時にこれを正しいと信じて実行すれば、確実に死ぬであろう(笑)。しかしいくら相手が子どもだからといって、ここまでいい加減なことを書いていいんだろうか。そういえば私が子どもの頃(80年代)にも覚えがあるが、児童向けの書籍などは、現代では考えられないほど大雑把でいい加減な知識が書かれていたと思う。昔の大人は「どうせ子ども相手だから、何書いても分かんねえだろ」という感覚だったのだろうか。21世紀の今を生きる私には、どうも理解しにくい。子ども相手だからこそ、余計に慎重に教えなければいけないような気がするのだが。