新平湯温泉が思ったほど風情がないのに失望した我々は、2日目の朝早々に旅館を発った。それよりも、前日に旅館へ向かう途中で見かけた看板に「飛騨まんが王国」なるものがあったので、そっちの方が気になった。まんが王国の存在は以前から知っていたが、遠いためまだ行ったことがなかった。嫁さんも興味があるようなので、行ってみることにした。ただ、旧宮川村にある旅館から、まんが王国までは60km近くあった。ずいぶん遠い。しかし道は空いていたので、11時頃に着くことができた。
冬はスキー場となっている山のふもとに、まんが王国はあった。その山というのが、写真にあるように非常に春らしく美しい。奥飛騨温泉よりも感動した。400円を払って、まんが図書館の中に入った。子供を中心とした家族客が多いようだ。絨毯に座ったり寝そべったりして漫画を読んでいる人達もいる。実にまったりとした雰囲気だ。肝心の蔵書は、というと漫画だけで3万5千冊もあるそうだ。漫画喫茶でもそんなに多くないのではないだろうか。ずいぶん古い漫画を含めて、いろんな漫画がある。既に絶版となっている作品も多い。私は藤子不二雄の「中年スーパーマン左江内氏」だとか、ちばてつやの描いた少女漫画「リナ」だとかを読んだ。ちばてつやといえば「あしたのジョー」のイメージが強いため、少女漫画を描いていたとは意外だった。1960年当時の雰囲気も味わうことができ、興味深い。ヒロインのセリフに「つ○ぼ!」なんて差別用語があったり。(^^;)
夕方までに家に帰るための時間も必要だったため、まんが王国には1時間ほどしか滞在できないのが残念であった。漫画好きの私にとって最高に楽しい施設なので、また来たい。とはいえ美濃加茂市の自宅から170kmほども離れているため、気軽には行けない。同じ場所に宿泊施設まであるようなので、いつか泊まりがけで行こうと思う。(^^)