N大で吹奏楽部の部長をしている女子学生と講座で机を並べています。お客さん集めに乗りました。田舎の学生、素朴で本当に一生懸命、誠実さが伝わり楽しいコンサートでした。顧問のK先生がバンドバックに”北酒場”なんて歌っちゃって面白かった。Action in harmonyがポリシーであちこちにダンスやドラマを挟んで学生らしい構成です。メンバー40人余りの半分は工学部からの応援だそうです。勢いのある曲”ドラゴン”や”アフリカン・シンホニー”は良かった。一生懸命と誠実さをたくさん頂き爽やかな良い気持ちで家路を辿りました。若いっていいですね。
今年も似非クリスチャンになる時が来ました。ドイツはローデンブルグで手に入れた木製聖歌隊、麻で編まれた天使は光を受け軟らかい影を包み込み優しい姿、ニュルンベルグのクリスマス・マーケットで買いました。ヴィーズ教会のキャンドルにも深い思いがあります。マリアと天使ガブリエルはフランスのサントン人形。リースは私の手作り。以上、私のクリスマスのオールキャストです。
JAのフレッシュ市場で新鮮なセロリが手に入りました。葉もパリパリして青々しています。生で食べるだけが能じゃないとJAのお百姓さんに言われ、佃煮を作りました。金平のように油で炒めて醤油、砂糖、みりんの味付けです。セロリから水が出るので水は入れません。香りが少々しつこいけれど葉も柔らかく、なかなかの美味しさです。家中、セロリ、セロリ…の香りで一杯。
南木佳士著「草すべり その他短編」文芸春秋刊を読みました。南木佳士は大好きな作家で数々(と言っても彼は寡作)の作品を読んで来ました。長野県佐久市の勤務医で4歳で母親を亡くし祖母に育てられた事、神経の細やかさからうつ病になりその間の諸々の事は彼の作品を読むと良く解る。医者にありがちな傲慢や気負いが全くなく自然体で、彼の眼は森羅万象すべてに優しいのです。川釣りから山登りに癒しを求めて信州の山々へ出かけていらっしゃるのですね。疎遠だった高校時代の女生徒とある日浅間山へ登る…どんな場面に出会っても決して激高しない、彼女や自然に対する描写は淡々と冷静でありながら温かく優しいのです。「ダイヤモンドダスト」や「阿弥陀堂だより」は勿論「トラや」も愛情溢れたいい話でした。何時も彼の作品は読後、何回も本を撫ぜてしまう。いとおしくなるのです。次は不思議な縞枯れ現象のある蓼科の”縞枯れ山”へ登って何か書いて欲しい。私的に”思い”のある山なのです。