Mrs.Uponwaterのブログ

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A・ウエリー版源氏物語4 毬谷まりえ・森山恵訳(左右社)

2019-10-02 15:20:00 | 読書
ついに4巻で俳人、詩人の二人姉妹の優しい穏かな再訳の源氏物語が上梓された。第1巻から美しく何ら違和感のないカタカナ入りまた英語そのままの表現は物語を解り易く運び、ずっと挫折していた源氏物語を読破した思いがします。識者は宇治十帖が最も重要な所と言っているが、光源氏が亡くなってからは、そうです光が消え失せ華やかさは無く高揚感がなくなる。何故中途半端な宇治十帖が書かれたか、読み手の想像に投げかけたと言う識者もいます。華やかな宮廷物語が宇治十帖では現代の社会に通ずる理念もあると考える人もいる。素人の私はやはり宇治十帖は要らない、華やかなまま終って欲しかったなんて考える。それにしてもアーサー・ウエリーは日本へ来た事もないのにこれだけの物語を的確に翻訳した事に驚いてしまう。多くの外国の文化人がこれに触発され日本に憧れたと言う。
終わりに姉妹の丁寧な思慮深い再訳に敬意と拍手を贈りたい。表紙はクリムトの"The Virgins"。

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