茨城県つくば市の農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)が、
6月28日に、地球温暖化に強い新品種のモモ「さくひめ」の開発を発表しました。
記事にもあるように、モモは春に開花するために
冬に一定の寒さにさらされる必要がありますが、
さくひめは日本の主要品種と比べて寒い期間が半分ほどでよく、
温暖化で気温が上昇しても栽培できるといいます。
亜熱帯でも栽培できるブラジルの品種が親となっていますが、
こちらは品質が劣るため、味が良い日本の「ちよひめ」などを掛け合わせました。
ちょうど、冷蔵庫にちよひめが買ってありましたので、ご覧ください。
【ちよひめ 山梨県産】
以前、温暖化の影響で山梨県のブドウに着色不良が起こり、
さらに収穫時期が早まったことによって
ワインの品質に影響が出るのでは…という記事を読んだことがありました。
その記事を読んだ時は、
「これから国産ワインの産地は、山梨から北海道に変わるのかなぁ。」
などと思ったものでした。
温暖化に対する農業の取り組み方としては
1.栽培適地を変える。(産地が北上していく)
2.技術開発や品種改良で従来の産地と農作物を守る。
3.温暖化に適応した南国フルーツを栽培するなどして品種転換を行う。
という方法が考えられます。
しかし、「ブドウ→山梨 岡山」 「みかん→愛媛、和歌山、静岡」というように
農作物と産地が持つイメージは、消費者にとっても大変強いものなので、
技術開発や品種改良でこれまでの産地を守りながら、
一方で温暖化に伴う新しい農産物の栽培が進んでいけば
私たちの食卓もバラエティに富んだものになるのではと想像しています。
尚、記事の「さくひめ」は今秋から苗木を販売できる見込みだそうです。