ツトムさん家の写真日記。

写真いっぱいの楽しい日記です。(全面表示でご覧下さい)

第441回 奇祭・平方どろいんきょ。 2009 07 19(日) 

2009-07-29 18:55:15 | 旅行

2009 07 19(日)

御神輿を泥だらけに転がす奇祭が埼玉県上尾市で行われました。
場所は上尾市平方上宿。 その昔、荒川の渡し場があった宿場町。

奇祭の名は“平方のどろいんきょ”。

奇祭“平方のどろいんきょ”が渡御始める地点が、平方上宿にある「八枝神社」(やえだじんじゃ)。

正午の八枝神社には祭り関係者や見物客など集まり始めていました。

八枝神社の社殿前には多数のカメラマンも・・・。
 
午後030分から宮司による祭事が厳かに執り行われ、上尾市長も神妙にご挨拶。

八枝神社神楽殿での祭事が終わると、全員でお神酒を頂き祭りの安全を願った後、白木造りのいんきょ御神輿を奪い合うように喧嘩腰で担ぎ出します。
(「いんきょ神輿」は役目を終わり引退した隠居神輿の事とか。)


威勢の良い掛け声と共に“いんきょ神輿”は八枝神社から平方上宿の町内へ暴れ渡御となりました。(午後1時。お山出し。)

上宿では遺影に“いんきょ神輿”がご挨拶に向う場面も・・・。

亡くなった方も生前は元気に神輿を担いでいたのでしょうか・・・?

最初に“どろいんきょ”を行うのは八枝神社から150mほどの広場。
中央に“いんきょ神輿”を置く台。その一帯にはタップリのが撒かれて泥んこ状態!!

 
八枝神社から出発した“いんきょ神輿”が泥んこ広場に御乱入!! 
いよいよ“平方どろいんきょ”祭りが開始されます。

平方どろいんきょ”の動画をご覧下さい。

平方どろいんきょ 1。 2009 07 19(日) P1590634


泥んこ広場でひと暴れした“いんきょ神輿”は近くを流れる荒川端の民家へ・・・。
ここの庭先にも大量のが撒かれ、祭りの“いんきょ神輿”を迎えます。

 
農家の庭先きで神輿を容赦なく泥んこの中に転がし、“平方どろいんきょ”祭りは最高潮に・・・!

神輿担ぎ手は勿論、見物客にも遠慮なく泥跳ねが飛び散ります
見物客の中には全身をビニール合羽で身を包んだ用意の良い人もいました。


平方どろいんきょ”祭り動画 第2弾をご覧下さい。

平方どろいんきょ 2。 2009 07 19(日) P1590712unit
動画撮影している筆者も跳ね飛ぶ泥から逃げるのに必死で、動画の最終がブレてしまいました。

農家の庭先での“どろいんきょ”が終わると、立てて回転する神輿の上で「おかめひょっとこ踊り」が賑やかに演じられます。
 
平方どろいんきょ”祭りの余興踊り動画をお楽しみ下さい。

平方どろいんきょ 3。 2009 07 19(日) P1590674
おかめ役は女性の先生でした。 
「○○先生~ ~」の掛け声になぜか「二十四の瞳」を思い出したりして・・・。


その後、“いんきょ神輿”は傍を流れる荒川へ川渡御となりました。
威勢よく荒川へ入り身を清めて「禊の儀式」を行います。


荒川の中でもいんきょ神輿に乗って踊っていましたが、万一に備えて下流には消防隊のボートが控えて・・・。

どろいんきょ”が渡御する道筋には数ヶ所の神酒所(みきしょ)が設けられ、豪勢に飲食物が提供されていました。有り難い事に見物客にもお振る舞いされるのです。

呑み放題・食べ放題のこんな豪儀なお祭りには出会ったことがありません。
昼飯を食べる所がなかったので、このご馳走には大感謝でした。
 
小腹を満たして再度“いんきょ神輿”は出発!

次の家でも水浸しで“いんきょ神輿”を待ち構えいました。
 
若衆に担がれた神輿が泥んこ庭に御乱入・・・!
 
平方どろいんきょ”祭り動画 第4弾をご覧下さい。

平方どろいんきょ 4。 2009 07 19(日) P1590755
 
神輿は上尾市平方上宿の4ヶ所で“どろいんきょ”を行ってから荒川土手付近に戻って来ます。
ここで神輿に朱和傘が取り付けられ、若衆の掛け声と共に縦に立てられました。
これから、神輿が山車に大変身する珍妙な神輿山車の開始となるのです。
 
歌舞伎役者の登場? 赤いバラを口に咥えたポーズをとって貰いました。
板に付いた役者姿に観客は惚れ惚れと見つめていました。

(山車役者「必殺仕事人」を演じたのは地元の 小林・大沢の両氏。)

役者さんが上下に乗った“いんきょ神輿山車”が平方上宿メイン通りを練り歩きます。 路面に接する車輪は・・・・・全く有りません!!

奇妙奇天烈な神輿山車はズルズルと引きずられて・・・・。

町内の皆さんが参加する流し踊り先導にした“平方どろいんきょ”の珍妙な神輿山車引き回しの動画をお楽しみ下さい。

平方どろいんきょ 5。 2009 07 19(日) P1590870 united

車輪も無く、神輿の棒木を路面に擦りながら進む神輿山車にはただただ驚くばかりです。
担ぎながらバランスをとる若衆の姿は、十字架を背負いながらゴルゴタ丘へ登るキリストの苦難を連想させます。

 
いんきょ神輿山車が倒れない様に前後左右に綱を引く姿もこの祭りならではのものがありました。

上尾市で行われた五穀豊穣・悪疫退散を祈念する“平方のどろいんきょ”は確かに奇祭の名に恥じない豪快な風変わりな祭りです。(埼玉県の無形民俗文化財。)
皆様も是非一度は見物に行かれる事をお奨めいたします
。(無料場有り。)

2009 07 29(水)  前橋市  最高気温30.4℃