ツトムさん家の写真日記。

写真いっぱいの楽しい日記です。(全面表示でご覧下さい)

第437回 横浜市 中華街と三渓園。

2009-07-08 18:18:18 | 旅行

2009 06 26(金)

パシフィコ横浜での「海のエジプト展」見学の後、朝日新聞のバスツアーは横浜中華街で昼食です。
添乗員に案内された中華料理店は中華街のROSE HOTEL内の重慶飯店
ROSE HOTELは重慶飯店の経営とか・・・。
7名の円卓で提供された料理は全8品。 食べ切れずにア~もったいない!
 
食後の腹こなしに日差しの強い中華街を冷やかしながら散歩です。

中華食材店でザーサイなどお土産に買って、集合時間の午後3時にバスに戻りました。

朝日新聞購読者謝恩バスツアーは最後の目的地・国指定名勝“三渓園”へ・・・。

三渓園は有名な観光地だけあって入口は観光客で混雑。(入場料500円)

入場すると、三渓園外苑でひと際目に付く大池とランドマークの三重塔が見えます。

岸辺の菖蒲が美しい大池で、絵になる景色ですね。
三重塔は京都の燈明寺からの移築。室町時代の1457年の建築(重要文化財)。

近寄って眺めると風格がにじむ立派な古塔です。
関東地方では最古の塔と云われています。
 
三重塔から小山の尾根沿いに展望台の“松風閣”への途中には苔むした仏像。
この石仏の名は“出世観音”。読者の皆様が出世します様にと願かけておきました。

三重塔から山続きの高台にある“松風閣”へ上ります。白砂青松を期待したそこからの景色はご覧の有様! 石油化学や電力関係のコンビナートのオンパレード!!

かっては、この辺りの海浜で潮干狩りが出来たのに・・・。一面の環境破壊で残念!

三渓園の内苑に戻ってうろうろと散策しました。
初めに訪ねたのは萱葺き屋根の“鶴翔閣”。
鶴翔閣は三渓園の所有者・原 三渓の住宅で明治30年代の建設。
 
三渓園の創始者「原 三渓(原 富太郎)」の業績を展示した「三渓記念館」の裏側に立派な“御門”(ごもん)が建てられています。

柱を後ろ側にずらし桁を前に張り出した“薬医門”。これだけ大きな薬医門は珍しいです。
1708年に京都の西方寺で造営され、大正時代初期に三渓園に移されました。

これも三渓園定番写真の一枚。 臨春閣(1649年築・重要文化財)全景の画像です。

最近の日本では見られなくなった和風家屋の落ち着いた佇まい、さながら異空間にさ迷い込んだ気分です。
紀州徳川家初代・徳川頼宣が紀ノ川沿いに建てた別荘(巌出御殿)、屋内には狩野派の襖絵などが見られます。

江戸時代へタイムスリップしたような景色を眺めながら三渓園内苑の奥へ散策続行。
 
橋の真ん中に休憩場所「亭榭」(ていしゃ)を設けた橋には雅の風情があります。

三渓園の一番奥は小高い場所に建つ「月華殿」(重文)。鬱蒼とした木立の中石段を登って・・・。
 
月華殿の横奥にひっそりと佇むのは「天授院」(重文)。1651年建築の鎌倉に在った禅宗の地蔵堂。
三渓園を所有していた原家では持仏堂として使用していたそうです。

三渓園最奥の「天授院」からせせらぎを渡ると眼前に二階建ての風変わりな建物が見えてきます。

これは“聴秋閣”と呼ばれ、江戸時代初期の1623年の建築。
もとは「三笠閣」と云われ、徳川家光が京都の二条城内に作らせ、春日局が賜り江戸に移築したものです。(重要文化財)

三渓園内苑ではこのほかに信長の弟・織田有楽斎が建てたと云われる“春草廬”(重文)、太閤秀吉が母の長寿を願って立てた寿塔の天瑞寺寿塔覆堂(1592年築・重文)や原 三渓作の田舎風茶室“蓮華院”などもあります。

三渓園外苑に戻って木立の中を縁切り寺で名高い鎌倉東慶寺にあった“旧東慶寺仏殿”(1634年築・重文)を垣間見ながら合掌造りの建物へ・・・。
 
大きな合掌造りの建築物は“旧矢箆原家住宅”(やのはら・重文)。
入母屋作りの萱葺きの屋根は真新しく葺き替えられていました。

この“旧矢の原家住宅”は岐阜県白川郷に1764年に立てられ、御母衣ダムの湖底に沈む予定でしたが、矢の原家から三渓園に寄贈され昭和35年に移築されたのです。

有難いことに内部の見物は自由で無料。(この他の建物は全て立入禁止でした。)
屋内は煙の煤で真っ黒け。 至る所が黒光り状態です。
 
囲炉裏からの煙が防虫・防カビ予防になって萱葺き家屋を長持ちさせているのです。
屋内には飛騨民具や農耕具など展示されて、山国の昔の生活や農耕が偲ばれます。

合掌造りの“矢の原家住宅”から下って寒霞橋の脇に小さな草庵「横笛庵」。
建礼門院に仕えた“横笛”と“滝口入道”の悲恋物語からこの庵名が付けられました。
滝口入道から送られた千通の恋文で造られた横笛の像は太平洋戦争で消失しました。
 
三渓園のランドマーク三重塔が建てられていた燈明寺本堂(重文)です。
三重塔と引き離されて本堂だけがポツンと寂しそう・・・。室町時代初期の建築物。

夕刻5時近くに三渓園睡蓮池から眺めた旧燈明寺三重塔


蓮の花は朝咲く花ですから只今はお休み中でした。

戦争による被害を最小限に免れ、園内に重要文化財が10棟も建ち、日本中世の建築物を一堂に集めた三渓園は実に素晴らしい歴史的な遺産。
園内を歩いていると古い時代の京都を散策しているような気分になりました。

横浜開港150周年記念「海のエジプト展」と「中華街」・「三渓園」を巡る朝日新聞購読者謝恩バスツアーは夜8時30分無事に前橋に帰着。

2009 07 08(水)  前橋市  最高気温28℃



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