キカクブ日誌

熊本県八代市坂本町にある JR肥薩線「さかもと駅」2015年5月の写真です。

「色彩を持たないた多崎つくると、彼の巡礼の年」

2013年05月03日 | ☆読書
注意!ネタバレバレです。


アンチ村上春樹である私ですが、性懲りもなく読んでしまいました。

  アンチの理由?→ 「村上春樹との不幸な出会い」

今回は、たまたまた台湾に行く日がこの本の発売日で、朝から散々ニュースでやってたので、台湾の友達にお土産に買っていっちゃろ!というのが購入動機。
でもせっかく買ったからちょっと読んでみようか・・・と飛行機の中でぱらぱらめくりだしたのが読んだきっかけ。
読み始めると、かなり読みやすかったしで、旅行前半に読み終わり、3日目の朝、無事に友人にプレゼントすることが出来ました。


友人「YOKOさん、この本読んだの?」

私「読んだよ。一応ね」

友人「感想は?ムラカミの小説には2種類あって、現実に起りそうな話と、ヘンなものが出てくる現実に起らない話。コレはどっちですか?」

私「だいたい起りそうな話の部類だけど、ちょっと変な話も出てくるよ」



とこんな会話をしてて、そのとき思った「変な話」というのは、当然「緑川」のことだったのだけど。
後からじわじわと、一番ありえへんのんは「沙羅」ちゃうんか?という気持ちになってきています。


沙羅が人間でなくても驚かない

はじめは、わりと現実にありそうな話かなと思って読んでて、主人公がハブられたことの謎解きとか、沙羅との恋愛の進行とか、面白く読めるのかな~と思っていたのだけど。
主人公が北欧に行く辺りからどんどん違和感が募りだして、最終的には沙羅は異次元からの使者なのでは?北欧にいた友人(白か黒か忘れた)は人間に見えるけど実は宇宙人なのでは?という思いに支配されるにいたりました。


村上さんは何でこういう小説を書いたんだろう?



この本の感想をいくつかネット上で読んでみたのだけど、色彩の色合い(赤、青、白、黒)と「沙羅」という名前から、この話は仏教の話だと論じている人がいた。なるほど。もともと登場人物はある役割を与えられていて、沙羅にいたっては、色でもなく特別な「沙羅双樹」だとか。

人間じゃないのですね。
木という意味じゃなくて、記号という意味で。

ほかに、沙羅という人物に「かっこいい!」「ステキ!」とかっていう感想を書いてるブログもあったけど、そういう単純な感じではないのでは?

まず、沙羅みたいな人はいないでしょう?
リアルな人間として描きたかったのなら失敗だし、まさか村上さんともあろう方が、そんな失敗はしないんだろうし、やはりここは、沙羅という人物は何かの象徴、人間でない何かの役割を持った登場人物だと思ったほうがしっくり来る。

北欧の友人。
彼女もどんな人なんだか、全くリアルな姿がイメージとして結べなかった。
殺された友人 (こっちが白だっけ?) が一番分かりやすかったかも。

赤と青は私が女だからなのか、まぁこんな人ならいるかもしれないと思った。
主人公は、好みじゃないけど、こんな人もいるのかね?
これも私が女だからなのか、現実味があるかどうかという点での点が甘くなる。
こんな人もいるのかも。

登場人物はみんな記号なのかな

緑川という人物も灰田という人物は、よくわからなかった。
あの二人の役割はなんだろう?
夢?



わたしが「ぎゃーー!!」と、めでたくアンチムラカミとなったノルウェイの森よりかは、主人公が大人なので嫌悪感は少なかったものの、まぁ似てるっちゃ似てる。
ほんと、好みじゃない男ばかりが主人公になるね。
--とはいいつつ、ノルウェイの森とスプートニクの恋人と、あと、世界の終わりと~~~、羊三部作くらいしか読んでないんだけど。
今回も、アンチ&アレルギーは治らないままとなりました。

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