ロシアのウクライナ侵攻以来、ウクライナのひまわり畑をテレビなどでよく見るようになりました。ひまわり油の産地なんでしょう。(ひまわりはウクライナの国花だそうです)
そして、1970年の映画「ひまわり」です。
見たことはありませんでしたが、超有名な映画ですよね。
ウクライナの戦争が始まって以来、各地で上映会をやってる話も聞いていて、近くでやってたら見てもいいかな?なんて思っていました。
そんなとき、熊本の父から連絡が来ました。ひまわりのリバイバル上映を見て、とても良かったという話です。
へー。
父の年代だと初公開時にも見てるのかもしれないですね。
先月帰省したときも、この映画の話を熱く語ってくれました。
父は昔から話が上手くて、あらすじはもちろん、見どころのシーンなどを画面が目に浮かぶように話してくれます。
これはもう自分で見に行かなくてもいいかなと思うほど(笑)
「一度見た方がいいよ」という話なので、アマゾンビデオとかでレンタルしてみたらいいかな?と思ってましたが、そのままになっていました。
そうしたら、土曜日にでかけたみなとみらいでポスターを見かけました。TSUTAYAの二階の小さな映画館で昨日から始まったようです。
午前中に一回だけの上映なので、翌日曜日に出直してきました。
2020年に50周年を記念してHDレストア版というのがリリースされたのだそうですが、今年のウクライナ侵攻をうけて、各地で上映会が行われることになったようです。
100席くらいの映画館(スクリーンは3つ)で、でもひまわりの回を見てる人は5人でした。コロナ感染の不安もなくていいけど。
映画は…たしかに父がオススメしてくれるのも納得。
セリフがあまり多くなく、説明も少ないので公開から50年後に見るのには少し解説がほしい感じはしました。
説明過多なものに慣れすぎてるかも。
・ナポリ娘のジョヴァンナと北の生まれのアントニオが出会ったきっかけは描かれません。アントニオは何しにナポリまで来てたのだろう?
・雪の中瀕死のアントニオをなぜロシア娘は助けたのか?
雪原には大勢のイタリア兵が倒れていたし、そもそも敵なのに?
雪原には大勢のイタリア兵が倒れていたし、そもそも敵なのに?
彼女も家族を亡くして独りぼっちだったのかな?
・村の小さな家から,高層のアパートに引っ越し。かなりの出世に思えたけど、どういう意味があるのかなぁ?
父が見どころのひとつにあげていたのが「毛皮」。
ロシアに出征だからか「毛皮をお土産にすぐ帰るよ」といったアントニオが、ソ連のデパートのようなところでイタリアへの土産に毛皮を買う。高い毛皮と安い毛皮、どっちを買ったかは描かれず、最後にジョヴァンナに手渡すところでやっと判明するのだけど、「さてどっちだったでしょう?」
後で調べて分かったけど、
東西冷戦時に初めて西側の映画のロケがロシアで行われたものだそうで、ロシアのシーンがきれい。建物は荘厳だし、人々の身なりはきれいで、駅にはたくさんのエスカレーター(父はこの映画のエスカレーターに驚いたらしい)
そしてロシアの人々はとても親切。
親切なのはきっとそうなんだろうと思うけど、一般のイタリア人のために、外務省の人が密着ガイドしてくれるものなのかしら?
ソ連時代のロシアの対外イメージのために「盛られた」ところはありそうだなと思いました。できるだけ「発展している」面を映してほしいと。
そんな中で見つけた記事。
NHKのものです。
「ひまわり」のロケ地がどこなのか、について、ソ連側の公式発表が長年嘘だったという話。遺骨返還を求められても困るとか。
捕虜を大勢死なせたことがわかるのが困るとか。
いろいろ考えさせられる、「ひまわり」です。
公式サイト(上映情報もあります)